AndroidスマホでGoogleアプリを開いたときやホーム画面を右にスワイプしたとき、天気予報の下にニュースやブログ記事がズラッと並んでいるのを見たことありませんか?
それが「Google Discover(グーグル ディスカバー)」という機能です。
検索しなくても、あなたの興味に合った情報が自動で表示される便利なサービスなんです。今回は、Google Discoverの基本から使いこなし方まで、わかりやすく解説していきます。
Google Discoverって何?

Google Discoverは、あなたの興味や関心に合わせて、記事や動画を自動で表示してくれるニュースフィード機能のこと。
2018年にAndroidスマホ向けにスタートしたサービスで、現在はiPhoneでも使えるようになっています。
普通の検索との違いは?
通常のGoogle検索
自分でキーワードを入力して、知りたい情報を探します。「自分から調べる」イメージですね。
Google Discover
検索しなくても、Googleがあなたの興味に合いそうな情報を自動で選んで表示してくれます。「情報が向こうからやってくる」感覚です。
たとえば、いつもサッカーの記事を読んでいる人には、最新のサッカーニュースが自動で表示されます。料理のレシピをよく検索する人なら、新しいレシピ記事が並ぶわけです。
Google Discoverはどこで見られる?
Google Discoverを見る方法はいくつかあります。
Googleアプリから見る
AndroidスマホにプリインストールされているGoogleアプリを開くと、検索バーの下に表示されます。
天気情報やニュースなどがカード形式で並んでいて、スクロールするだけで次々と新しいコンテンツが見られます。
ホーム画面から見る(Android限定)
多くのAndroidスマホでは、ホーム画面を右にスワイプするだけでGoogle Discoverが表示されます。
Google PixelやXperiaなど、多くの機種で使える便利な方法です。
Google Chromeから見る
スマホのChromeブラウザで新しいタブを開くと、検索バーの下にGoogle Discoverが表示されることもあります。
ただし機種やバージョンによって見え方が異なる場合があります。
Google Discoverの仕組み
Google Discoverがどうやって「あなたにぴったりの情報」を選んでいるのか、気になりますよね。
AIが学習している
Google DiscoverはAI(人工知能)と機械学習を使って、あなたの興味を理解しています。
具体的には、以下の情報をもとに判断しています:
検索履歴
普段どんなキーワードで検索しているかをチェック。「キャンプ 初心者」とよく調べる人には、キャンプ関連の記事が表示されやすくなります。
ウェブ閲覧履歴
どんなサイトを見ているか、どんな記事を読んでいるかを分析。
YouTubeの視聴履歴
よく見る動画のジャンルも参考にされます。ゲーム実況をよく見る人なら、ゲーム関連のニュースが増えるという具合です。
位置情報
現在地や自宅の住所をもとに、地域に関連したニュースも表示されます。
アプリの利用状況
どんなアプリを使っているかも判断材料の一つです。
フィードバックで精度アップ
記事の下にある「♡」マークをタップしたり、「興味がない」を選んだりすることで、さらに精度が上がっていきます。
使えば使うほど、あなた好みの情報が集まるようになるんです。
Google Discoverに表示されるコンテンツ
Google Discoverには、さまざまな種類のコンテンツが表示されます。
主なコンテンツの種類
ニュース記事
大手ニュースサイトから個人ブログまで、幅広いメディアの記事が表示されます。
動画
YouTubeの動画も含まれます。サムネイルをタップすると、そのまま視聴できます。
スポーツ情報
試合結果、ライブスコア、最新のスポーツニュースなど。特にフォローしているチームがあれば、その情報が優先的に表示されます。
天気予報
現在地や自宅の天気情報が、わかりやすく表示されます。
株価・金融情報
関心のある銘柄や経済ニュースも表示可能です。
エンタメ情報
映画、ドラマ、音楽などの最新トピックも。
基本的に、Googleにインデックス(登録)されているコンテンツなら、どんなジャンルでも表示される可能性があります。
Google Discoverの使い方
それでは、実際にGoogle Discoverを使いこなすための方法を見ていきましょう。
基本的な操作
スクロールして閲覧
上から下にスクロールすると、次々と新しいコンテンツが表示されます。
記事をタップ
気になる記事があったら、タップするだけでそのページに移動できます。
フィードを更新
画面の一番上で、さらに下にスワイプすると、フィードが更新されて新しいコンテンツが読み込まれます。
興味のある記事を増やす
記事の下にあるハートマーク(♡)をタップすると、「この記事が気に入った」というフィードバックになります。
すると、同じようなテーマの記事が今後増えていきます。
興味のない記事を減らす
記事の右下にある「︙」(3点メニュー)をタップすると、いくつか選択肢が出てきます:
「このトピックに興味がない」
選ぶと、そのテーマの記事が減ります。複数のトピックから選べることもあります。
「このサイトのコンテンツを表示しない」
特定のメディアからの記事を完全にブロックできます。
「このトピックの表示頻度を減らす」
完全にブロックするのではなく、表示を減らしたいときに便利です。
これらを活用すれば、自分好みのフィードに育てていけます。
Google Discoverの設定をカスタマイズする

さらに細かい設定をすることで、もっと使いやすくなります。
ウェブとアプリのアクティビティをオンにする
Google Discoverをフル活用するには、この設定が必須です。
手順
- Googleアプリを開く
- 右上のプロフィール写真(またはイニシャル)をタップ
- 「検索におけるデータ」をタップ
- 「アカウントに基づく情報」をオンにする
これで、Googleがあなたの行動をもとに、より精度の高いおすすめを表示できるようになります。
興味のあるトピックをフォローする
手動で興味のあるトピックを追加することもできます。
手順
- Googleアプリを開く
- 右上のプロフィール写真をタップ
- 「設定」→「カスタマイズ」→「興味/関心を管理」をタップ
- フォローしたいトピックを検索して追加
スポーツチームや有名人、特定のテーマなど、好きなものをフォローしましょう。
非表示にしたトピックを管理する
一度「興味がない」と設定したトピックを、あとから復活させることもできます。
手順
- Googleアプリを開く
- 右上のプロフィール写真をタップ
- 「設定」→「興味/関心」→「非表示に設定済み」をタップ
- 復活させたいトピックを選んでオンに戻す
動画の自動再生を設定する
Google Discoverの動画は、デフォルトで自動再生されることがあります(音声なし)。
これをオフにしたり、Wi-Fi接続時のみにしたりできます。
手順
- Googleアプリを開く
- 右上のプロフィール写真をタップ
- 「設定」→「全般」をタップ
- 「動画プレビューの自動再生」をタップ
- 「使用しない」「Wi-Fi接続時のみ」「Wi-Fi、モバイルデータ接続時」から選択
モバイルデータを節約したいなら、「Wi-Fi接続時のみ」がおすすめです。
言語設定を変更する
他の言語の記事を表示したくない場合は、ブロックできます。
手順
- 他言語の記事の右下にある「︙」をタップ
- 「(言語)の記事を表示しない」をタップ
逆に表示したい場合は、「非表示に設定済み」から復活できます。
温度表示を変更する
天気予報の温度を、摂氏(℃)と華氏(°F)で切り替えられます。
手順
- 天気カードをタップ
- 右上の「︙」をタップ
- 「摂氏」または「華氏」を選択
Google Discoverをオン・オフする方法
「今はGoogle Discoverを使いたくない」という場合、オフにすることもできます。
Googleアプリでオフにする方法
手順
- Googleアプリを開く
- 右上のプロフィール写真をタップ
- 「設定」をタップ
- 「全般」または「Discover」の項目を探す
- トグルスイッチをオフにする
Chromeでオフにする方法
手順
- Chromeで何かキーワードを検索
- 検索結果ページの右上にある歯車アイコンをタップ
- 「その他の設定」を表示
- 「Google Discover」の表示をオフにする
オフにすると、検索バーの下には何も表示されなくなります。
再びオンにしたいときは、同じ手順でトグルをオンに戻すだけです。
Google Discoverを使うメリット
Google Discoverには、こんな便利なポイントがあります。
検索する手間が省ける
わざわざキーワードを入力しなくても、面白そうな記事や役立つ情報が自動で集まってきます。
朝起きたらGoogleアプリを開くだけで、その日のニュースをチェックできるんです。
新しい発見がある
自分では検索しないようなテーマでも、興味がありそうな記事を提案してくれます。
思わぬ趣味や関心事が見つかるかもしれません。
時間を有効活用できる
通勤電車の中や、ちょっとした待ち時間に、サッと情報をキャッチアップできます。
スクロールするだけなので、片手でも操作しやすいのも魅力です。
情報が常に新鮮
Google Discoverは常にフィードを更新しているので、最新のニュースやトレンドをすぐに知ることができます。
Google Discoverの注意点
便利な機能ですが、いくつか知っておくべきポイントもあります。
プライバシーへの配慮
Google Discoverは、あなたの行動データを活用しています。
これが気になる場合は、「ウェブとアプリのアクティビティ」をオフにすることもできますが、その分、精度は落ちます。
プライバシーと便利さのバランスを考えて設定しましょう。
情報のフィルターバブル
自分の興味に合った情報ばかりが表示されるため、視野が狭くなる可能性があります。
たまには意識的に、自分とは違う意見や新しい分野の記事も読むと良いでしょう。
広告が表示される
Google Discoverには広告も含まれます。広告カードには「広告」という文字が表示されます。
完全に広告なしで使うことはできませんが、特定の広告主をブロックすることは可能です。
すべての情報が正しいとは限らない
Google Discoverに表示されるのは、Googleのアルゴリズムが選んだコンテンツです。
情報の正確さは、元の記事やサイトに依存します。重要な判断をする前には、複数の情報源を確認することをおすすめします。
よくある質問

Q: Google DiscoverとGoogle Newsの違いは?
Google Newsは主にニュース専門サイトの記事を集めたサービス。
一方、Google Discoverは、ニュースだけでなく、ブログや動画、個人サイトなど、あらゆる種類のコンテンツが対象です。
また、Google Discoverのほうがより個人の興味に特化しています。
Q: iPhoneでも使える?
はい、使えます。iPhoneやiPadでも、Googleアプリをインストールすれば、同じようにGoogle Discoverを利用できます。
ただし、Androidのように「ホーム画面をスワイプして表示」という機能はありません。
Q: パソコンでも見られる?
2023年12月頃から、パソコンのブラウザでも段階的に利用できるようになっています。
ただし、まだ完全には展開されておらず、地域によっては使えない場合もあります。基本的にはスマホ向けの機能と考えてください。
Q: Google Discoverをオフにしても大丈夫?
もちろん大丈夫です。オフにしても、通常のGoogle検索は普通に使えます。
「自動でおすすめされるのが煩わしい」という人は、オフにしても問題ありません。
Q: フォローした情報が表示されない
フォローしたトピックが表示されるまで、少し時間がかかることがあります。
また、「ウェブとアプリのアクティビティ」がオフになっていると、フォロー機能が正常に動作しません。設定を確認してみてください。
Q: データ通信量が心配…
Google Discoverは画像や動画を含むため、それなりにデータを消費します。
動画の自動再生を「Wi-Fi接続時のみ」に設定したり、Wi-Fi環境でのみチェックするようにすれば、モバイルデータの節約になります。
Q: 特定のサイトだけを見たい
残念ながら、「このサイトだけを表示する」という設定はありません。
ただし、そのサイトの記事に高評価をつけたり、他のサイトをブロックしたりすることで、ある程度は調整できます。
特定のサイトを重点的にチェックしたい場合は、RSSリーダーアプリなど、別のツールの利用も検討してみてください。
まとめ
Google Discoverは、検索しなくても、あなたの興味に合った情報が自動で集まってくるニュースフィード機能です。
AIがあなたの検索履歴や閲覧履歴を分析して、ぴったりのコンテンツを選んでくれます。
使い方のポイント
- Googleアプリを開くか、ホーム画面を右スワイプで表示
- ハートマークで「好き」、3点メニューで「興味なし」を伝える
- トピックをフォローして、より自分好みにカスタマイズ
- 「ウェブとアプリのアクティビティ」をオンにすると精度アップ
朝の通勤時間や、ちょっとした空き時間に、サッと最新情報をチェックできる便利な機能です。
使えば使うほど、あなた専用のニュースフィードに育っていくので、ぜひ活用してみてくださいね。

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