「新しくGmailを使い始めたけど、今まで使っていたメールの連絡先をそのまま移したい…」「スマートフォンを機種変更したら、連絡先がバラバラになってしまった」そんな悩みを抱えていませんか?
メールサービスを変更したり、新しいデバイスに移行したりする際に、一番面倒なのが連絡先の移行作業です。手動で一つずつ入力し直すのは時間がかかりすぎますし、入力ミスの心配もあります。
この記事では、Gmailに連絡先をインポートする方法を、様々なソースから詳しく解説します。OutlookやiPhone、Androidはもちろん、CSVファイルからの一括インポートまで、あらゆるパターンに対応していますよ!
Gmailの連絡先機能について

Google連絡先の基本概念
Gmailの連絡先は「Google連絡先」として管理されており、Gmail、Google Calendar、Google Meetなど、すべてのGoogleサービスで共有されます。
Google連絡先の特徴:
- 自動的にクラウド同期される
- 複数のデバイスで同じ連絡先を利用可能
- 重複する連絡先の自動統合機能
- 豊富な情報項目(電話番号、住所、誕生日など)
対応しているファイル形式
Gmailでは、以下の形式で連絡先をインポートできます:
主要対応形式:
- CSV(カンマ区切り値):最も一般的で汎用性が高い
- vCard(VCF):電子名刺の標準形式
- Outlook CSV:Microsoft Outlook専用形式
- Yahoo! CSV:Yahoo!メール専用形式
インポート可能な情報項目
基本情報:
- 姓名、会社名、役職
- メールアドレス(複数対応)
- 電話番号(複数種類対応)
詳細情報:
- 住所(自宅・職場など)
- 誕生日、記念日
- ウェブサイトURL
- メモ・備考
パソコンでの連絡先インポート手順
Google連絡先サイトからのインポート
最も確実で機能が豊富な方法です。
詳細手順:
- ブラウザで「contacts.google.com」にアクセス
- Gmailアカウントでログイン
- 左サイドバーの「インポート」をクリック
- 「ファイルを選択」でインポートしたいファイルを選択
- ファイル形式を確認(自動検出されます)
- 「インポート」ボタンをクリック
- 完了まで待機(数分程度)
Gmailサイトからのインポート
Gmail画面からも連絡先のインポートが可能です。
手順:
- Gmailにログイン
- 右上のGoogleアプリメニュー(9つの点)をクリック
- 「連絡先」を選択
- 以降は上記と同様の手順
インポート時の設定オプション
重複連絡先の処理:
- 自動統合:同じメールアドレスや名前の連絡先を統合
- 別々に保持:重複していても個別に保存
- 確認して統合:ユーザーが判断して統合
ラベル設定: インポートした連絡先に自動的にラベルを付けることができます。
例:
- 「iPhone_backup_2024」
- 「Outlook_import」
- 「旧アドレス帳」
スマートフォンでのインポート方法
iPhoneからのインポート
iPhoneの連絡先をGmailにインポートする方法をご紹介します。
方法1:iCloudからエクスポート
- パソコンで「icloud.com」にアクセス
- Apple IDでログイン
- 「連絡先」をクリック
- 全選択(Ctrl+A)して連絡先を選択
- 左下の歯車アイコンから「vCardを書き出す」
- ダウンロードしたVCFファイルをGmailにインポート
方法2:Gmailアプリでの同期設定
- iPhoneの設定→「メール」
- 「アカウント」→「アカウントを追加」
- 「Google」を選択してログイン
- 「連絡先」のスイッチをオンにする
Androidからのインポート
Androidの場合は、より簡単にインポートできます。
手順:
- 設定→「アカウント」または「クラウドとアカウント」
- 「アカウントを追加」→「Google」
- Gmailアカウントでログイン
- 「連絡先」の同期をオンにする
- 既存の連絡先も自動的に同期される
他のAndroidアカウントからの移行
複数のGoogleアカウントを持っている場合の移行方法です。
アカウント間移行手順:
- 旧アカウントの連絡先をエクスポート
- CSVまたはvCard形式で保存
- 新アカウントにインポート
- 重複チェックと整理
他のメールサービスからの移行

Microsoft Outlookからのインポート
Outlookユーザーが最も多いため、詳しく解説します。
Outlook.comからのエクスポート:
- outlook.com にログイン
- 「People」(連絡先)をクリック
- 「管理」→「連絡先のエクスポート」
- 「Outlook.com and other services」を選択
- ダウンロードしたCSVファイルをGmailにインポート
Outlookデスクトップアプリからのエクスポート:
- Outlookを起動
- ファイル→「開く/エクスポート」→「インポート/エクスポート」
- 「ファイルにエクスポート」を選択
- 「コンマ区切りの値」を選択
- 連絡先フォルダーを選択
- 保存場所を指定してエクスポート
Yahoo!メールからのインポート
手順:
- Yahoo!メールにログイン
- 連絡先→「アクション」→「エクスポート」
- 「Yahoo! CSV」形式を選択
- ダウンロードしたファイルをGmailにインポート
Apple Mailからのインポート
Macでの手順:
- 連絡先アプリを開く
- すべての連絡先を選択
- ファイル→「書き出す」→「vCardを書き出す」
- 保存したVCFファイルをGmailにインポート
CSVファイルを使ったインポート
CSVファイルの作成方法
Excel等の表計算ソフトでCSVファイルを作成することも可能です。
推奨される列の構成:
Name, Given Name, Family Name, E-mail Address, Phone 1 - Value, Phone 1 - Type
田中 太郎, 太郎, 田中, tanaka@example.com, 090-1234-5678, Mobile
CSVファイルの最適化
注意すべきポイント:
- 文字エンコードはUTF-8を推奨
- 電話番号は半角数字とハイフンで統一
- メールアドレスの形式チェック
- 特殊文字(カンマ、改行)はダブルクォートで囲む
エラーが発生した場合の対処法
よくあるエラーと解決法:
文字化け
- ファイルをUTF-8で再保存
- Excelで開いて文字コードを確認
フォーマットエラー
- 列名をGoogleの推奨形式に変更
- 必須項目(Name, E-mail)の確認
インポート失敗
- ファイルサイズを確認(2MB以下推奨)
- 段階的に少量ずつインポート
インポート後の整理と管理
重複連絡先の整理
インポート後は、重複した連絡先が発生することがあります。
自動統合機能の活用:
- Google連絡先で「統合と修正」をクリック
- 「重複を統合」を選択
- 提案された統合を確認して実行
手動での重複チェック:
- 同じ名前の連絡先を検索
- メールアドレスで重複を確認
- 不要な連絡先を削除
ラベルによる分類
インポートした連絡先を整理するため、ラベルを活用しましょう。
効果的なラベル例:
- 仕事関係
- 家族・親戚
- 友人
- 取引先
- 緊急連絡先
ラベルの付け方:
- 連絡先を選択
- 「ラベル」アイコンをクリック
- 既存ラベルを選択または新規作成
連絡先情報の補完
インポート時に不足した情報を補完しましょう。
追加推奨項目:
- 写真・アバター
- 誕生日
- 住所
- 所属部署・役職
- SNSアカウント
トラブルシューティング
インポートできない場合の対処法
ファイル形式の問題
- 対応形式(CSV, vCard)に変換
- 文字エンコードをUTF-8に変更
- ファイルサイズを2MB以下に調整
権限の問題
- Googleアカウントの2段階認証確認
- 企業アカウントの場合、管理者権限の確認
一時的なエラー
- 時間をおいて再試行
- ブラウザのキャッシュクリア
- 別のブラウザで試行
データが正しく表示されない場合
文字化け対策
- ファイルの文字エンコードをUTF-8に統一
- Excelで開いてデータを確認
- メモ帳等のテキストエディタで内容確認
項目の不一致
- Google連絡先の推奨フィールド名に合わせる
- 電話番号の形式を統一
- 必要に応じて手動で修正
同期に関する問題
スマートフォンに反映されない
- 同期設定の確認
- アカウントの再ログイン
- 端末の再起動
一部の連絡先が表示されない
- フィルタ設定の確認
- ラベルによる絞り込み解除
- 「その他の連絡先」フォルダの確認
セキュリティとプライバシーの考慮事項
個人情報の保護
インポート時の注意点:
- 不要な個人情報は事前に削除
- 機密性の高い連絡先は分けて管理
- 定期的なアクセス権限の見直し
企業での利用時の注意
コンプライアンス対応:
- 顧客情報の取り扱い規則の確認
- データ所在地の把握
- アクセスログの管理
バックアップの重要性
定期バックアップの実施:
- 月1回程度のエクスポート
- 複数の保存場所への分散
- バックアップファイルの暗号化
まとめ:効率的な連絡先インポートでスムーズな移行を
Gmailへの連絡先インポートは、一見複雑に感じるかもしれませんが、正しい手順を踏めば簡単かつ確実に実行できます。大切なのは、事前の準備とインポート後の整理です。
今回のポイントをまとめると:
- Google連絡先サイトからのインポートが最も確実
- CSVとvCard形式に対応、UTF-8エンコード推奨
- インポート後の重複整理とラベル分類が重要
- セキュリティとプライバシーへの配慮も忘れずに
- 定期的なバックアップで大切なデータを保護
特に大量の連絡先を移行する場合は、少量ずつテストインポートを行い、問題がないことを確認してから本格的な移行を実施することをおすすめします。
適切な連絡先管理により、Gmailをより便利に活用し、効率的なコミュニケーションを実現してくださいね!
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