「インストール画面が英語だらけで不安…」 「設定項目が多すぎて、どれを選べばいいか分からない」 「間違えたら後で困るんじゃない?」
こんな不安を持っていませんか?
確かに、Git for Windowsのインストーラーは選択肢が15個以上もあって圧倒されます。でも実は、ほとんどデフォルトのままでOKなんです!変更が必要な箇所は3つだけ。
この記事では、各画面のスクリーンショットのような詳しい説明と、「なぜその設定を選ぶのか」まで日本語で完全解説します。10分後には、あなたのWindowsでGitが使えるようになっていますよ!
Git for Windowsって何?なぜ必要?

Gitを分かりやすく説明すると
Gitは**「ファイルの変更履歴を記録する最強ツール」**です。
例えるなら:
- Word の「変更履歴の記録」の超強力版
- ゲームの「セーブデータ」を無限に作れる
- チームで「同じファイルを同時編集」しても大丈夫
WindowsでGitを使うには専用版が必要
なぜGit for Windows?
- Gitは元々Linux/Mac用に作られた
- WindowsにはBashシェルがない
- パスの区切り文字が違う(\と/)
- 改行コードが違う(CRLFとLF)
Git for Windowsは、これらの違いを吸収してくれるWindows専用パッケージなんです!
【完全図解】Git for Windowsのインストール手順
ステップ1:ダウンロード(最新版を確実に)
- 公式サイトにアクセス
- URL: git-scm.com/download/win
- または「Git for Windows」で検索
- 自動でダウンロード開始
- 64-bit版が自動選択される
- ファイルサイズ:約50MB
- ファイル名:Git-2.43.0-64-bit.exe(バージョンは変わります)
ポイント: 必ず公式サイトから!非公式サイトは危険です。
ステップ2:インストーラーを起動
- ダウンロードした.exeファイルをダブルクリック
- 「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」→「はい」
- ライセンス画面 → 「Next」
インストール設定を完全解説(各画面の選択肢)
画面1:インストール先の選択
デフォルト設定: C:\Program Files\Git
推奨: そのまま「Next」でOK!
変更する必要があるのは:
- Cドライブの容量が少ない場合のみ
- 会社のPCで指定フォルダがある場合
画面2:コンポーネントの選択
重要な項目(デフォルトでチェック済み):
- ✅ Git Bash Here(右クリックメニューに追加)
- ✅ Git GUI Here(GUIツール)
- ✅ Windows Explorer integration(エクスプローラー統合)
追加でチェック推奨:
- ✅ Add a Git Bash Profile to Windows Terminal → Windows Terminal使用者は必須!
推奨: 基本的にデフォルトのまま「Next」
画面3:スタートメニューフォルダ
デフォルト: Git
推奨: そのまま「Next」
スタートメニューに「Git」フォルダが作成されます。
画面4:デフォルトエディタの選択【重要!】
選択肢と推奨:
エディタ | 推奨度 | 理由 |
---|---|---|
Use Visual Studio Code | ⭐⭐⭐⭐⭐ | VSCode使用者は絶対これ! |
Use Vim | ⭐ | 上級者向け、初心者は避ける |
Use Notepad++ | ⭐⭐⭐ | シンプルで使いやすい |
Use Notepad | ⭐⭐ | 最低限、でも機能不足 |
VSCodeがインストール済みなら: → 「Use Visual Studio Code as Git’s default editor」を選択!
画面5:初期ブランチ名の設定【変更推奨】
選択肢:
- Let Git decide(Gitに任せる)→ “master”になる
- Override the default(指定する)→ “main”推奨
推奨: 「Override」を選んで「main」と入力
理由: GitHubなど最近のサービスは”main”が標準
画面6:PATH環境変数の設定
選択肢:
- Git from Git Bash only
- Git from the command line and also from 3rd-party software(推奨)
- Use Git and optional Unix tools
推奨: 2番目(デフォルト)を選択
これで、コマンドプロンプトやPowerShellからもGitが使えます!
画面7:SSH実行可能ファイルの選択
推奨: 「Use bundled OpenSSH」(デフォルト)
Git付属のOpenSSHを使用。特別な理由がなければ変更不要。
画面8:HTTPS接続のバックエンド選択
推奨: 「Use the OpenSSL library」(デフォルト)
社内プロキシがある場合のみ、2番目を検討。
画面9:改行コードの変換設定【超重要!】
選択肢と意味:
選択肢 | チェックアウト時 | コミット時 | 推奨 |
---|---|---|---|
Checkout Windows-style | CRLF | LF | ⭐⭐⭐⭐⭐ |
Checkout as-is | 変換なし | LF | ⭐⭐ |
Checkout as-is | 変換なし | 変換なし | ⭐ |
推奨: 1番目(デフォルト)絶対これ!
Windowsの改行(CRLF)とGitの改行(LF)を自動変換してくれます。
画面10:ターミナルエミュレータの選択
選択肢:
- Use MinTTY(推奨)
- Use Windows’ default console
推奨: MinTTY(デフォルト)
より高機能で、日本語表示も安定。
画面11:git pullのデフォルト動作
推奨: 「Default (fast-forward or merge)」(デフォルト)
初心者は変更不要。
画面12:認証ヘルパーの選択
推奨: 「Git Credential Manager」(デフォルト)
GitHubなどのパスワードを安全に保存。
画面13:追加オプション
デフォルトでチェック済み:
- ✅ Enable file system caching(高速化)
- ✅ Enable symbolic links(シンボリックリンク)
推奨: そのまま「Next」
画面14:実験的機能
推奨: 何もチェックせず「Install」
実験的機能は不安定な可能性があるため、使用しない。
インストール後の初期設定(必須!)

Git Bashを起動
- スタートメニュー → Git → Git Bash
- 黒い画面(ターミナル)が開く
ユーザー情報の設定
必ず実行する3つのコマンド:
# 名前を設定(GitHubと同じ名前推奨)
git config --global user.name "山田太郎"
# メールアドレスを設定(GitHubと同じメール推奨)
git config --global user.email "yamada@example.com"
# 日本語ファイル名を正しく表示
git config --global core.quotepath false
設定の確認
# 設定内容を確認
git config --global --list
以下のように表示されればOK:
user.name=山田太郎
user.email=yamada@example.com
core.quotepath=false
動作確認とトラブルシューティング
インストール成功の確認
コマンドプロンプトで確認:
- Win + R → 「cmd」
- 以下のコマンドを実行:
git --version
成功時の表示:
git version 2.43.0.windows.1
よくあるトラブルと解決法
トラブル1:「git」コマンドが認識されない
原因: PATH設定の問題
解決策:
- 環境変数にGitのパスを追加
C:\Program Files\Git\cmd
をPATHに追加- PCを再起動
トラブル2:日本語が文字化けする
解決策:
# Git Bashで実行
git config --global core.quotepath false
git config --global gui.encoding utf-8
トラブル3:改行コードの警告が出る
警告メッセージ: warning: LF will be replaced by CRLF
解決策: これは正常な動作。気にしなくてOK!
VSCodeとの連携設定
VSCodeにGitが認識されているか確認
- VSCodeを起動
- Ctrl + Shift + P → 「Git: Show Git Output」
- Gitのバージョンが表示されればOK
VSCodeの推奨設定
settings.jsonに追加:
{
"git.enabled": true,
"git.path": "C:\\Program Files\\Git\\cmd\\git.exe",
"terminal.integrated.defaultProfile.windows": "Git Bash",
"git.autofetch": true
}
便利なGit GUIツール(オプション)
インストール済みのツール
Git GUI:
- スタートメニュー → Git GUI
- 基本的なGit操作が可能
- 日本語対応
Git Bash:
- Linuxコマンドが使える
- より高度な操作が可能
追加でインストールできるツール
ツール | 特徴 | 料金 |
---|---|---|
GitHub Desktop | 初心者に最適 | 無料 |
SourceTree | 高機能 | 無料 |
TortoiseGit | エクスプローラー統合 | 無料 |
GitKraken | 美しいUI | 有料 |
インストール後のネクストステップ

1. GitHubアカウントを作成
- github.com でアカウント作成
- SSHキーを設定
- 最初のリポジトリを作成
2. 基本コマンドを練習
# 練習用フォルダを作成
mkdir git-practice
cd git-practice
# Gitリポジトリを初期化
git init
# ファイルを作成
echo "Hello Git" > readme.txt
# ステージング
git add .
# コミット
git commit -m "最初のコミット"
3. .gitignoreを準備
プロジェクトフォルダに.gitignore
ファイルを作成:
# Windows
Thumbs.db
Desktop.ini
# VSCode
.vscode/
# Node.js
node_modules/
# 環境変数
.env
まとめ:Git for Windowsで開発環境が完成!
Git for Windowsのインストール、思ったより簡単だったでしょう?
重要ポイントまとめ:
- インストーラーは基本デフォルトでOK 変更は「エディタ」「初期ブランチ名」くらい
- 初期設定は必須 user.nameとuser.emailは必ず設定
- 改行コードは自動変換にお任せ Windowsスタイルを選んでおけば安心
これで、あなたのWindowsも立派な開発環境です。GitHubやGitLabと連携して、バージョン管理の世界を楽しんでください!
今すぐ実行:
- git-scm.comからダウンロード
- この記事を見ながらインストール
- Git Bashでuser設定を完了
10分後には、Gitマスターへの第一歩を踏み出せます!
コメント