GIMPをクリックしたのに何も起きない、スプラッシュ画面が途中で止まる、エラーが出てすぐ落ちる……。
GIMPは無料の高機能画像編集ソフトですが、プロファイルファイルやフォントキャッシュが原因でトラブルになりやすい特徴があります。
この記事では、GIMPが起動しない・固まる場合の原因と対処法を症状別にまとめます。
まず試す:少し待つ
GIMPは起動時にフォント・ブラシ・グラデーションなどの大量のデータファイルを読み込むため、初回起動時や久しぶりに起動する際はかなり時間がかかります。
「応答なし」と表示されていても、実際には内部処理が続いていることがほとんどです。
スプラッシュ画面が出ているなら、最低5〜10分は待ってから次の対処法を試してください。
症状別の対処法
症状1:スプラッシュ画面が「フォントを読み込み中」で止まる
原因:フォントキャッシュの破損・肥大化
GIMPはフォント読み込み時にキャッシュファイルを参照します。
このキャッシュが古くなったり壊れたりすると、起動がそこで止まってしまいます。
GIMPの起動トラブルの中で最も多い原因のひとつです。
対処法:フォントキャッシュを削除する
- GIMPを完全に終了する(タスクマネージャーからも確認)
- エクスプローラーを開き、以下のフォルダへ移動する
C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Local\fontconfig\cache
注意:
AppDataは隠しフォルダです。表示されない場合は、エクスプローラーの「表示」→「隠しファイル」をオンにしてください。
- フォルダ内のファイルをすべて削除する
- GIMPを再起動する(初回は再生成のため時間がかかります)
対処法2:フォント読み込みをスキップして起動する
キャッシュ削除でも改善しない場合、フォントの読み込み自体をスキップして起動する方法があります。
テキストツールは使えなくなりますが、起動できるかどうかの切り分けに役立ちます。
- GIMPのインストールフォルダ(例:
C:\Program Files\GIMP 2\bin)を開く - エクスプローラーのアドレスバーに
cmdと入力してコマンドプロンプトを開く - 以下のコマンドを入力してEnterを押す
gimp-2.10.exe --no-fonts
これで起動できた場合、原因は特定のフォントファイルの破損です。
システムに新しくインストールしたフォントを疑って削除を試みてください。
症状2:クリックしても何も起きない(スプラッシュ画面すら出ない)
対処1:プロファイルフォルダをリセットする
GIMPはユーザーごとの設定ファイルをプロファイルフォルダに保存しています。
このフォルダが破損していると、起動すらしない場合があります。
リセット手順:
Windows+Rを押して「ファイル名を指定して実行」を開く%AppData%と入力してEnterを押すGIMPフォルダを見つけ、別の名前(例:GIMP_backup)にリネームする- GIMPを起動する(リネームにより新しいプロファイルが自動作成される)
また、以下の隠しフォルダも確認してください。
C:\Users\(ユーザー名)\.thumbnails\fail\gimp-2.x
このフォルダが存在していると起動できないケースが報告されています。
見つかった場合は削除してから再起動してください。
対処2:「すべてのユーザー用」でインストールし直す
インストール時に「現在のユーザーのみ」を選択した場合、権限の問題で起動しないことがあります。
- 現在のGIMPをアンインストールする
- GIMP公式サイト(https://www.gimp.org/downloads/)から最新版をダウンロードする
- インストール時に 「すべてのユーザー用にインストール」(Install for all users) を選択してインストールする
対処3:管理者権限で起動する
- スタートメニューでGIMPを検索する
- 右クリック →「管理者として実行」を選択する
これで起動できた場合、インストール先フォルダへの書き込み権限が不足しています。
インストールフォルダのプロパティから権限を確認・修正するか、管理者権限でインストールし直してください。
症状3:起動途中でエラーが出てクラッシュする
対処1:GIMPを最新バージョンに更新する
古いバージョンのGIMPにはWindowsのアップデートや他のソフトウェアとの競合が発生することがあります。
- GIMPが起動できる場合は「ヘルプ」→「GIMPについて」でバージョンを確認する
- 公式サイトから最新版をダウンロードしてインストールする
対処2:セキュリティソフトの除外設定をする
セキュリティソフト(ウイルス対策ソフト)がGIMPの実行ファイルをブロックしてクラッシュさせることがあります。
特にGIMP更新後に突然起動しなくなった場合は疑ってください。
除外リストに追加するパス:
C:\Program Files\GIMP 2\
または
C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Local\Programs\GIMP 2\
設定方法はセキュリティソフトごとに異なりますが、「除外」「ホワイトリスト」「信頼済みアプリ」などの設定項目から追加してください。
対処3:追加ブラシ・フォントを削除する
大量の追加ブラシやフォントをインストールしていると、起動時の読み込みでクラッシュすることがあります。
ブラシフォルダの場所:
C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Roaming\GIMP\2.x\brushes
フォントはWindowsのフォントフォルダ(C:\Windows\Fonts)から不要なものを削除することで改善する場合があります。
症状4:起動はするが非常に遅い(読み込みが止まって見える)
対処:フォントキャッシュの削除
症状1と同じ原因のことが多いため、上記の「フォントキャッシュを削除する」手順を試してください。
また、GIMPの設定からフォントの参照先を整理することも効果的です。
- GIMPを起動する(時間がかかっても待つ)
- 「編集」→「設定」→「フォルダー」→「フォント」を開く
- 存在しないパス(赤く表示されているものなど)を削除する
- GIMPを再起動する
チェックリスト:起動しないときの確認順序
- [ ] スプラッシュ画面が出ているなら5〜10分待った
- [ ] フォントキャッシュフォルダ(
AppData\Local\fontconfig\cache)を削除した - [ ]
.thumbnails\fail\gimp-2.xフォルダが存在しないか確認した - [ ]
AppData\Roaming\GIMPフォルダをリネームしてプロファイルをリセットした - [ ] 管理者として実行してみた
- [ ] セキュリティソフトの除外設定を追加した
- [ ] 「すべてのユーザー用」でインストールし直した
- [ ] GIMPを最新バージョンに更新した
- [ ]
--no-fontsオプションで起動を試みた(フォントが原因か切り分ける)
まとめ
GIMPが起動しない場合の原因は、フォントキャッシュの破損・プロファイルフォルダの破損・インストール権限の問題の3つがほとんどです。
まずフォントキャッシュ(AppData\Local\fontconfig\cache)の削除、それでも解決しない場合は AppData\Roaming\GIMP フォルダのリネームを試してみてください。
これらを順番に試すことで、多くのケースは解決できます。


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