「Geminiで動画を作ろうとしたら、ボタンが表示されない…」
「動画生成を試してもエラーになってしまう…」
GoogleのAI「Gemini(ジェミニ)」には、テキストや画像から動画を作れる便利な機能があります。しかし、いざ使おうとすると動画生成ができなくて困っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、Geminiで動画生成ができない主な原因と、その具体的な解決方法をわかりやすく説明していきます。
Geminiの動画生成機能とは?

まず、Geminiの動画生成機能について簡単に説明します。
Geminiでは、Googleが開発した「Veo 3.1」という最新のAI動画生成モデルを使って、8秒間の高品質な動画を作成できます。
できること
- テキストの説明文から動画を生成
- 画像をアップロードして、その画像を動かす
- 音声付きの動画を作成
- 様々なスタイル(リアル、アニメ、アートなど)の動画生成
生成される動画の仕様
- 長さ:8秒間
- 解像度:720pまたは1080p
- 形式:MP4ファイル
- 生成時間:通常1〜2分程度
動画生成ができない主な原因
Geminiで動画生成ができない場合、以下のような原因が考えられます。
原因1:有料プランに加入していない
これが最も多い原因です。
Geminiの動画生成機能は、無料プランでは使えません。以下のいずれかの有料プランへの加入が必要です:
- Google AI Pro(月額2,900円)
- Google AI Ultra(月額3,980円)
無料版のGeminiでは、テキスト生成や画像生成は使えますが、動画生成機能は利用できません。
原因2:動画生成ボタンが表示されない
有料プランに加入しているのにボタンが表示されない場合、以下の理由が考えられます:
- 段階的なリリースのため、まだ自分のアカウントに機能が届いていない
- 利用可能な国や地域に含まれていない
- アプリやブラウザのバージョンが古い
原因3:動画生成の上限に達している
Google AI Proプランには、月ごとの動画生成上限があります。
上限に達すると、以下のメッセージが表示されます:
- 「動画生成の上限に達しました」
- 「You’ve reached your video generation limit」
上限をリセットするには:
- 翌月まで待つ
- Google AI Ultraプランにアップグレードする(より高い上限)
原因4:アップロードした画像に権利がない
他人が撮影した写真や、著作権のある画像を使って動画を生成しようとすると、エラーになることがあります。
Geminiの利用規約では、自分が権利を持つ画像のみをアップロードする必要があります。
原因5:ポリシー違反のプロンプト
Googleのポリシーに違反する内容(暴力的、性的、差別的な内容など)を含むプロンプトは、自動的にブロックされます。
原因6:一時的なサーバーエラー
Geminiのサーバー側で一時的な問題が発生している場合、動画生成がうまくいかないことがあります。
原因7:生成に時間がかかりすぎている
通常は1〜2分で完了しますが、サーバーが混雑していると数分〜数十分かかる場合があります。
まれに、生成が途中で止まってしまうこともあります。
原因8:アカウントやサブスクリプションの設定問題
- 支払い情報に問題がある
- サブスクリプションが正しく有効化されていない
- 仕事用・学校用アカウントで必要なライセンスがない
【解決方法】動画生成ができない時の対処法
それでは、具体的な解決方法を見ていきましょう。
対処法1:有料プランに加入する
まず最初に確認すべきポイントです。
Google AI Proへの加入方法(初月無料)
- Geminiにアクセス(gemini.google.com)
- 画面右上のプロフィールアイコンをクリック
- 「Google AI Proにアップグレード」を選択
- 支払い情報を入力して申し込む
- 初月は無料で試せます
自分のプランを確認する方法
- Geminiを開く
- 画面右上のプロフィールアイコンをクリック
- 「設定」または「サブスクリプション」を確認
- 「Google AI Pro」または「Google AI Ultra」と表示されていればOK
対処法2:動画生成ボタンを表示させる
スマホアプリの場合
- Geminiアプリを開く
- プロンプト入力欄の下にある「動画」ボタンを探す
- ボタンが見つからない場合は、「︙」(3点メニュー)をタップ
- 「動画」オプションが表示されるか確認
パソコン(ブラウザ)の場合
- gemini.google.comにアクセス
- プロンプト入力欄の横にある「動画」アイコンをクリック
- 動画生成モードに切り替わる
それでも表示されない場合
段階的なリリースのため、まだ利用できない可能性があります。
- 数日〜数週間待ってから再確認
- アプリを最新版に更新
- ブラウザのキャッシュをクリア
- 別のデバイスで試してみる
対処法3:上限に達した場合の対応
上限をリセットする方法
方法A:翌月まで待つ
- 動画生成の上限は毎月リセットされます
- カレンダーで確認して、次の月の初日を待ちましょう
方法B:Google AI Ultraにアップグレード
- より高い上限が設定されています
- 頻繁に動画を作りたい場合におすすめ
上限を効率的に使うコツ
- プロンプトを事前に練る
- 何度も生成し直さなくて済むように、プロンプトを慎重に作る
- テキストでアイデアを確認
- 動画生成の前に、Geminiとテキストで対話してアイデアを固める
- 計画的に利用
- 本当に必要な動画だけを生成する
対処法4:適切な画像を使用する
使用できる画像
- 自分で撮影した写真
- 自分で作成したイラストやCG
- 商用利用可能なフリー素材(条件を確認)
- 使用許可を得ている画像
使用できない画像
- 他人が撮影した写真(許可なし)
- 有名人や著名人の写真
- 企業のロゴやキャラクター
- インターネットから無断でダウンロードした画像
画像のサイズと形式
- 対応形式:JPG、PNG
- 推奨サイズ:大きすぎると処理に時間がかかる
- アスペクト比:縦向きの写真は縦向きのまま動画になります
対処法5:ポリシーに準拠したプロンプトを使う
NGなプロンプト例
- 暴力的な表現
- 性的な内容
- 差別的な表現
- 有名人の名前を含むプロンプト
- 嘘や詐欺につながる内容
OKなプロンプト例
美しい夕日が沈む海辺。波が静かに打ち寄せ、
カモメが空を飛んでいる。カメラはゆっくりと
パンして、水平線を映し出す。
緑豊かな森の中。朝の光が木々の間から差し込み、
小川のせせらぎが聞こえる。リスが木の幹を
登っていく様子を映す。
対処法6:サーバーエラーの確認と対応
エラーが発生した場合
- 少し時間を置いてから再試行
- 10〜30分後にもう一度試す
- ブラウザやアプリを再起動
- 一度完全に閉じてから開き直す
- 別のブラウザやデバイスで試す
- Chrome、Edge、Safari など別のブラウザを使用
- スマホとパソコンを切り替えてみる
- インターネット接続を確認
- Wi-Fiやモバイルデータの接続状態をチェック
- ルーターを再起動
サーバー障害の確認方法
- GoogleのSNS(X/Twitterなど)で「Gemini」を検索
- 他のユーザーも同じ問題を報告していないか確認
- Down Detectorなどの障害情報サイトをチェック
対処法7:生成時間が長い場合
正常な待ち時間
- 通常:1〜2分
- 混雑時:3〜10分
- 10分以上:何か問題がある可能性
長時間待っても完了しない場合
- ページをリロードする
- ブラウザの更新ボタンを押す
- ただし、生成中の動画は失われます
- 新しいチャットで再試行
- 「新しいチャット」ボタンで新規チャットを開始
- 同じプロンプトで再度生成
- プロンプトを簡略化する
- 複雑すぎるプロンプトは処理に時間がかかる
- よりシンプルな説明に変更
対処法8:アカウントとサブスクリプションの確認
支払い情報の確認
- Google アカウントの「お支払いと定期購入」にアクセス
- Google AI Proの支払いが有効か確認
- クレジットカードの有効期限や残高を確認
サブスクリプションの再有効化
支払いに問題があった場合:
- Google アカウントの設定を開く
- 「お支払いと定期購入」→「定期購入を管理」
- Google AI Proを選択
- 支払い方法を更新
- サブスクリプションを再開
仕事用・学校用アカウントの場合
Google Workspaceアカウントで動画生成を使うには:
- 要件を満たすWorkspaceライセンスが必要
- 管理者に確認して、必要な権限を付与してもらう
より良い動画を生成するためのコツ

動画生成ができるようになったら、質の高い動画を作るためのポイントも押さえておきましょう。
コツ1:詳細で具体的なプロンプトを書く
良いプロンプトの例:
秋の午後、黄金色に染まった銀杏並木。
落ち葉がゆっくりと風に舞い落ちる。
カメラは地面から見上げるアングルで、
木々の間から差し込む柔らかな光を捉える。
遠くで子どもたちの笑い声が聞こえる。
悪いプロンプトの例:
秋の風景
コツ2:カメラワークを指定する
カメラの動きを具体的に指示すると、よりダイナミックな動画になります。
- パン:カメラが左右に動く
- ズームイン/アウト:被写体に近づく/遠ざかる
- ドリー:カメラ自体が前後に移動
- 鳥瞰:上から見下ろすアングル
コツ3:雰囲気や感情を伝える
視覚的な要素だけでなく、感情や雰囲気も含めると効果的です。
静かで神秘的な雰囲気。霧に包まれた早朝の森。
木漏れ日が優しく差し込み、幻想的な世界を作り出す。
コツ4:音声生成も依頼する
動画と同時に音声を生成することもできます。
(プロンプトの最後に追加)
音声:静かな波の音、遠くで鳴くカモメの声
コツ5:最初と最後のフレームを指定する(上級者向け)
特定の画像で動画を始めたり終わらせたりすることも可能です。
ただし、この機能は現在API経由でのみ利用可能です。
よくある質問
Q1. 無料で動画生成を試す方法はありますか?
A. Google AI Proプランは初月無料です。この期間中に動画生成機能を試すことができます。無料期間が終わる前にキャンセルすれば、料金は発生しません。
Q2. 生成した動画の著作権は誰にありますか?
A. 生成した動画の権利については、Googleの利用規約を確認してください。一般的に、あなたが作成した動画は個人利用やSNS投稿などに使用できますが、商用利用には制限がある場合があります。
Q3. 動画の長さを8秒より長くできますか?
A. 現時点では、Geminiで生成できる動画は8秒間に固定されています。より長い動画が必要な場合は、複数の8秒動画を作成して、動画編集ソフトでつなげる必要があります。
Q4. 動画にBGMを付けることはできますか?
A. Gemini自体では、動画と同時に音声(効果音や環境音)を生成できますが、BGMとして音楽を追加することはできません。音楽が必要な場合は、生成後に動画編集ソフトで追加してください。
Q5. アニメ風の動画も作れますか?
A. はい、プロンプトで「アニメスタイルで」「2Dアニメーション風に」などと指定することで、様々なスタイルの動画を生成できます。
Q6. 日本語のプロンプトでも動画生成できますか?
A. はい、Geminiは日本語のプロンプトに対応しています。英語の方が精度が高い場合もありますが、日本語でも十分にクオリティの高い動画を生成できます。
Q7. 生成された動画をダウンロードできますか?
A. はい。動画の下にある「ダウンロード」ボタンをタップまたはクリックすることで、MP4形式で動画をダウンロードできます。
まとめ
Geminiで動画生成ができない場合の主な原因と解決方法をまとめます。
最も多い原因TOP3:
- 有料プランに加入していない
→ Google AI Proまたは Ultraに加入する - 動画生成の上限に達している
→ 翌月まで待つか、Ultraプランにアップグレード - 段階的リリースでまだ利用できない
→ 数日〜数週間待つ、アプリを最新版に更新
基本的なチェックリスト:
- [ ] Google AI ProまたはUltraに加入している
- [ ] サブスクリプションの支払いが有効
- [ ] 動画生成ボタンが表示されている
- [ ] 月間の生成上限に達していない
- [ ] 自分が権利を持つ画像を使用している
- [ ] ポリシーに準拠したプロンプトを使っている
- [ ] インターネット接続が安定している
トラブルシューティングの流れ:
- プランと支払い状況を確認
- アプリ/ブラウザを再起動
- プロンプトと画像を見直す
- 時間を置いて再試行
- 別のデバイスで試す
- それでもダメなら翌日に再挑戦
Geminiの動画生成機能は、まだ比較的新しいサービスです。時々不具合が起きることもありますが、多くの場合は上記の方法で解決できます。
特に、有料プランへの加入と、上限の確認が最も重要なポイントです。これらを確認してから、他の対処法を試してみてください。


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