ゲームのプレイ中や動画編集作業中に、突然画面が真っ暗になったり、「ディスプレイドライバの応答停止と回復」というメッセージが表示されたりして、GeForce(NVIDIAのグラフィックボード)がクラッシュした経験はありませんか?
せっかく盛り上がっているゲームの最中に画面が固まったり、大事な作業が強制終了したりすると、本当にイライラしますよね。
実は、GeForceのクラッシュ問題は多くのユーザーが経験する一般的なトラブルです。でも安心してください。この記事では、クラッシュが起こる原因と、自宅で簡単にできる解決方法を分かりやすく解説します。
難しい専門知識がなくても大丈夫。一つずつ手順を確認しながら進めていけば、きっと問題を解決できるはずです。
GeForceがクラッシュする主な原因

まずは、なぜGeForceがクラッシュしてしまうのか、その原因を理解しましょう。原因が分かれば、適切な対処法も見えてきます。
1. グラフィックドライバの問題
ドライバって何?
ドライバとは、パソコンとグラフィックボードを繋ぐ「通訳」のような役割をするソフトウェアのこと。このドライバが古かったり、破損していたりすると、正しく動作できずクラッシュの原因になります。
特に以下のケースでドライバが原因になることが多いです:
- 古いバージョンのドライバを使い続けている
- ドライバのインストール中に何らかのエラーが発生した
- Windows更新後にドライバとの互換性に問題が生じた
- 複数のグラフィックカードメーカーのドライバが混在している
2. オーバークロック設定
オーバークロックとは、グラフィックボードの性能を工場出荷時の設定以上に引き上げる技術のこと。確かにFPS(1秒あたりのフレーム数)が少し向上しますが、その分安定性が犠牲になることがあります。
一部のグラフィックボードは、メーカーが最初からオーバークロック設定で出荷していることもあり、それが原因でクラッシュすることも。MSI AfterburnerやNVIDIA Inspectorなどのツールを使ってクロック速度を上げている場合は、特に注意が必要です。
3. 熱の問題(オーバーヒート)
グラフィックボードは高負荷な処理を行うと、かなりの熱を発生させます。この熱が適切に逃げないと、保護機能が働いてクラッシュや強制再起動が起こります。
熱の問題が起こりやすい状況:
- パソコン内部にホコリが溜まっている
- 冷却ファンが正常に動作していない
- 部屋の温度が高すぎる
- パソコンケース内の空気の流れが悪い
4. ウイルス対策ソフトとの競合
意外かもしれませんが、セキュリティソフト(ウイルス対策ソフト)がGeForceの動作を妨害してクラッシュを引き起こすことがあります。
特にAvastなどの一部のセキュリティソフトは、NVIDIAのプロセスを誤って「危険」と判断してブロックしてしまう場合があるんです。
5. DirectXの古いバージョン
DirectXは、Windowsでゲームや3D映像を処理するための重要なシステム。古いバージョンのDirectXでは、最新のグラフィック処理に対応できず、クラッシュの原因になることがあります。
6. 電源ユニット(PSU)の不具合
パソコンの電源ユニットに問題があると、グラフィックボードに十分な電力が供給されず、高負荷時にクラッシュすることがあります。
普通にパソコンが起動できていても、ゲームのような重い処理を始めると、グラフィックボードが最大電力を必要とするため、電源不足でクラッシュするケースがあるんです。
7. ゲームやアプリケーションの設定
ゲーム側の設定にも原因があるかもしれません。特定のグラフィック設定(VSync、アンチエイリアスなど)が、お使いのグラフィックボードと相性が悪い場合があります。
8. システムファイルの破損
Windowsのシステムファイルが破損していると、様々な不具合が発生します。グラフィックドライバのクラッシュも、その症状の一つです。
GeForceクラッシュの解決方法
原因が分かったところで、具体的な解決方法を見ていきましょう。簡単なものから順番に試していくのがおすすめです。
解決方法1:グラフィックドライバの更新・再インストール
最も効果的な解決方法の一つが、ドライバの更新または再インストールです。
手順1:現在のドライバをアンインストールする
- Windowsキー + R を押して、「devmgmt.msc」と入力してEnterキーを押す
- デバイスマネージャーが開くので、「ディスプレイアダプター」を探してダブルクリック
- お使いのNVIDIA GeForceデバイスを右クリックして「デバイスのアンインストール」を選択
- 確認画面で「このデバイスのドライバーソフトウェアを削除する」にチェックを入れて「アンインストール」をクリック
- パソコンを再起動する
手順2:最新のドライバをインストールする
- NVIDIAの公式サイト(https://www.nvidia.co.jp/Download/index.aspx)にアクセス
- お使いのグラフィックボードのモデルを選択
- 最新のドライバをダウンロード
- ダウンロードしたファイルを実行してインストール
- インストール完了後、パソコンを再起動
より徹底的にクリーンインストールする方法
Display Driver Uninstaller(DDU)という無料ツールを使うと、ドライバの残骸まで完全に削除できます。通常のアンインストールで解決しない場合は、このツールを試してみましょう。
解決方法2:安定版ドライバへのロールバック
最新のドライバが必ずしも安定しているとは限りません。むしろ、新しいドライバにバグが含まれていることもあります。
その場合は、以前の安定していたバージョンのドライバに戻す(ロールバックする)ことで問題が解決することがあります。
例えば、566.45や566.36などの安定版ドライバが評価が高いと報告されています。NVIDIAの公式サイトから、過去のバージョンのドライバもダウンロード可能です。
解決方法3:オーバークロック設定のリセット
オーバークロックツールを使っている場合は、設定をデフォルトに戻してみましょう。
MSI Afterburnerを使用している場合:
- MSI Afterburnerを起動
- 「Core Clock」と「Memory Clock」のスライダーを0(中央)に戻す
- 「Power Limit」も100%に設定
- 「Apply」をクリック
- パソコンを再起動
解決方法4:パソコン内部の清掃と冷却対策
熱の問題を解決するには、物理的な対策も重要です。
安全な清掃方法:
- パソコンの電源を完全に切り、電源ケーブルを抜く
- パソコンケースを開ける
- エアダスター(圧縮空気スプレー)でホコリを吹き飛ばす
- グラフィックボードのファンとヒートシンクを重点的に
- ケースファンも忘れずに
- 可能であれば、グラフィックボードの冷却ファンが正常に回転しているか確認
冷却性能を上げるコツ:
- パソコンを涼しい場所に設置する
- ケース内の空気の流れを良くするため、ケーブルを整理する
- MSI Afterburnerなどで、ファンの速度カーブを調整して、より早く回転するように設定
解決方法5:ウイルス対策ソフトの設定変更
セキュリティソフトが原因の場合の対処法です。
一時的に無効化して確認:
- ウイルス対策ソフトを一時的に無効にする
- ゲームやアプリを起動してクラッシュが発生するか確認
- クラッシュしなければ、セキュリティソフトが原因
例外設定を追加する(推奨):
セキュリティを維持しながら問題を解決するには、GeForce関連のプログラムを例外リストに追加します。
Windows Defenderの場合:
- Windowsの「設定」を開く
- 「更新とセキュリティ」→「Windowsセキュリティ」→「ウイルスと脅威の防止」
- 「設定の管理」をクリック
- 「除外の追加または削除」を選択
- 以下のフォルダを追加:
- C:\Program Files\NVIDIA Corporation
- C:\Program Files (x86)\NVIDIA Corporation
解決方法6:NVIDIAコントロールパネルの設定調整
NVIDIAコントロールパネルの設定を最適化することで、クラッシュを防げる場合があります。
手順:
- デスクトップの何もないところを右クリック
- 「NVIDIAコントロールパネル」を選択
- 「3D設定の管理」をクリック
- 以下の設定を変更:
- 「電源管理モード」→「パフォーマンス最大化を優先」を選択
- 「垂直同期」→「オフ」を選択
- 「レンダリング前最大フレーム数」→「3」に設定
- 「適用」をクリック
解決方法7:DirectXの更新
DirectXを最新バージョンに更新することで、互換性の問題を解決できます。
手順:
- Microsoftの公式サイトからDirectXのインストーラーをダウンロード
- ダウンロードしたファイルを実行
- 画面の指示に従ってインストール
- パソコンを再起動
Windows 10や11では、Windows Updateを通じてDirectXも更新されるので、Windows Updateを実行するのも有効です。
解決方法8:ゲーム設定の見直し
特定のゲームでのみクラッシュが発生する場合は、ゲーム側の設定を調整しましょう。
試してみる設定変更:
- グラフィック品質を「高」から「中」や「低」に下げる
- VSync(垂直同期)をオフにする
- アンチエイリアシングを無効化または軽いものに変更
- 解像度を下げる
- DirectX 12モードからDirectX 11モードに変更(対応ゲームの場合)
解決方法9:ハードウェアアクセラレータによるGPUスケジューリング(HAGS)の設定
Windows 10や11には、「ハードウェアアクセラレータによるGPUスケジューリング」という機能があります。この設定がオフだとクラッシュすることがあるので、確認してみましょう。
設定方法:
- Windowsの「設定」を開く
- 「システム」→「ディスプレイ」を選択
- 下にスクロールして「グラフィックスの設定」をクリック
- 「ハードウェアアクセラレータによるGPUスケジューリング」をオンにする
- パソコンを再起動
解決方法10:システムファイルの修復
Windowsのシステムファイルが破損している場合の修復方法です。
手順:
- Windowsキーを押して「cmd」と入力
- 「コマンドプロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選択
- 以下のコマンドを順番に実行:
sfc /scannow(Enter)- スキャンが完了したら、次のコマンドを実行
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth(Enter)
- 処理が完了したらパソコンを再起動
クラッシュ予防のための日常的な対策

一度問題を解決しても、また同じトラブルが起きないように、普段から以下のことを心がけましょう。
定期的なドライバ更新
NVIDIAは定期的にドライバを更新しています。最新のドライバには、パフォーマンスの改善やバグ修正が含まれているので、月に1回程度はチェックするのがおすすめです。
GeForce Experienceというアプリを使えば、自動でドライバの更新を通知してくれます。
定期的な清掃
少なくとも3ヶ月に1回は、パソコン内部のホコリを取り除きましょう。特に夏場は熱がこもりやすいので、冷却対策が重要です。
適切な電源管理
高性能なグラフィックボードを使っている場合、電源ユニットの容量が十分か確認しましょう。推奨される電源容量は、グラフィックボードの製品ページで確認できます。
温度監視
MSI Afterburner、GPU-Z、HWMonitorなどのツールを使って、グラフィックボードの温度を定期的にチェックしましょう。
一般的に、ゲームプレイ中の温度は70~85℃程度が正常範囲です。常に90℃を超えるようなら、冷却対策を見直す必要があります。
バックグラウンドアプリの管理
ゲームプレイ中は、使っていないアプリケーションを閉じておきましょう。特にブラウザや動画編集ソフトなど、メモリやCPUを多く使うアプリは要注意です。
特定のドライババージョンでの既知の問題
時には、特定のドライババージョン自体に問題があることもあります。
例えば、2025年6月時点での情報では:
- ドライババージョン576.52では複数のゲームでクラッシュが報告されている
- 『Forza Horizon 5』を長時間プレイするとクラッシュする場合がある
- 『モンスターハンター:ワールド』をDirectX 12モードでプレイするとクラッシュする
このような場合は、安定していると評判のバージョン(566.45や566.36など)にロールバックすることが推奨されます。
それでも解決しない場合
ここまでの方法を試しても問題が解決しない場合は、以下の可能性も考えられます。
ハードウェアの故障
グラフィックボード自体が物理的に故障している可能性があります。特に、長年使用している場合、VRAM(ビデオメモリ)やコンデンサーなどの部品が劣化していることも。
この場合は、修理または交換が必要になります。
相性問題
マザーボードや他のパーツとの相性問題が原因の場合もあります。特に、異なるメーカーの部品を組み合わせた自作PCでは、こうした問題が発生しやすいです。
NVIDIAサポートへの問い合わせ
自力での解決が難しい場合は、NVIDIAの公式サポートに問い合わせることも検討しましょう。
問い合わせる際は、以下の情報を用意しておくとスムーズです:
- 使用しているグラフィックボードのモデル
- 現在のドライババージョン
- Windowsのバージョン
- クラッシュが発生する状況(特定のゲーム、作業など)
- これまでに試した解決方法
まとめ
GeForceのクラッシュ問題は、確かに厄介ですが、多くの場合は自分で解決できます。
この記事で紹介した解決方法を、簡単なものから順番に試してみてください:
- グラフィックドライバの更新・再インストール
- 安定版ドライバへのロールバック
- オーバークロック設定のリセット
- パソコン内部の清掃と冷却対策
- ウイルス対策ソフトの設定変更
- NVIDIAコントロールパネルの設定調整
- DirectXの更新
- ゲーム設定の見直し
- HAGSの設定確認
- システムファイルの修復
大切なのは、焦らず一つずつ試していくことです。また、何か変更を加える前には、念のため大事なデータのバックアップを取っておくことをおすすめします。
快適なゲームライフや作業環境を取り戻せることを願っています!

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