PCゲームをプレイしていて、こんな悩みはありませんか?
「FPSが低くてカクカクする」
「高画質設定だと重すぎる」
「グラボを買い替えるお金がない」
「DLSS非対応のゲームで困っている」
そんな時に役立つのが、NVIDIA GeForce イメージスケーリング(NVIDIA Image Scaling / NIS)です。
この機能を使えば、古いグラフィックカード(GTX 900シリーズ以降)でも、画質をあまり落とさずにFPSを大幅に向上させることができます。APEX LegendsやValorantなら30〜40 FPSの向上も可能です!
この記事では、GeForce イメージスケーリングの仕組みから具体的な設定方法、最適な使い方まで、初心者にもわかりやすく解説します。
GeForce イメージスケーリング(NIS)とは?

一言で言うと
低い解像度でゲームをレンダリング(描画)して、それを高解像度にアップスケール(拡大)する技術です。
テレビの超解像度技術と同じ
テレビで地デジ放送(フルHDより低い解像度)を見る時、テレビが自動的にフルHDや4Kにアップスケールしてくれますよね?GeForce イメージスケーリングは、それと同じことをゲーム画面で行います。
例:
- ゲーム内で1632×918(低解像度)で描画
- GPUが自動的に1920×1080(フルHD)にアップスケール
- シャープネス処理で画質の劣化を最小限に抑える
- 結果: 高画質を保ちながらFPSが向上
なぜFPSが上がるの?
グラフィックカードは、ピクセル数が少ないほど楽に描画できます。
通常(1920×1080):
- 約207万ピクセルを毎フレーム処理
- グラボへの負荷が高い
- FPS: 60
NIS使用時(1632×918にダウンスケール):
- 約150万ピクセルを毎フレーム処理(28%削減)
- グラボへの負荷が低い
- FPS: 100(約40 FPS向上)
DLSSやFSRとの違い
GeForce イメージスケーリング(NIS)と、よく比較される他の技術との違いを見てみましょう。
DLSS(Deep Learning Super Sampling)との違い
DLSS:
- 対応GPU: RTX 20シリーズ以降のみ
- 仕組み: AIがディープラーニングで学習した高解像度画像データを使ってアップスケール
- 専用ハードウェア: Tensorコアが必要
- ゲーム対応: ゲーム側の対応が必要
- 画質: 最高品質
- パフォーマンス: 最も高い
GeForce イメージスケーリング(NIS):
- 対応GPU: GTX 900シリーズ以降(GTX 745/750/750 Tiも含む)
- 仕組み: 空間アップスケーリング(1フレームのみ使用)
- 専用ハードウェア: 不要
- ゲーム対応: 不要(ドライバーレベルで動作)
- 画質: 良好(DLSSには劣る)
- パフォーマンス: 高い
まとめ:
- DLSSは最高品質だがRTXカードとゲーム対応が必要
- NISは画質はやや劣るが、どんなGTX/RTXカードでも、どんなゲームでも使える
FSR(FidelityFX Super Resolution)との違い
FSR(AMD):
- 対応GPU: AMD Radeonシリーズ、一部NVIDIA GPU
- 仕組み: 空間アップスケーリング(NISと似ている)
- ゲーム対応: ゲーム側の対応が必要(またはMod使用)
- 画質: NISと同等
GeForce イメージスケーリング(NIS):
- 対応GPU: NVIDIA GeForceシリーズ
- 仕組み: 空間アップスケーリング
- ゲーム対応: 不要(ドライバーレベルで動作)
- 画質: FSRと同等
まとめ:
- 技術的にはFSRとNISは似ている
- NISの最大の利点は「ゲーム側の対応不要」
比較表
| 機能 | DLSS | FSR | NIS |
|---|---|---|---|
| 対応GPU | RTX 20/30/40シリーズ | AMD/一部NVIDIA | GTX 900以降、RTX全て |
| 専用ハードウェア | 必要(Tensorコア) | 不要 | 不要 |
| ゲーム対応 | 必要 | 必要 | 不要 |
| 画質 | 最高 | 良好 | 良好 |
| パフォーマンス | 最高 | 高い | 高い |
| 設定の簡単さ | ゲーム内で設定 | ゲーム内で設定 | ドライバーで一括設定 |
対応環境
対応GPU
GeForce GTXシリーズ:
- GTX 900シリーズ(GTX 950、960、970、980など)
- GTX 10シリーズ(GTX 1050、1060、1070、1080など)
- GTX 16シリーズ(GTX 1650、1660など)
- GTX 745、750、750 Ti(Maxwell世代)
GeForce RTXシリーズ:
- RTX 20シリーズ(RTX 2060、2070、2080など)
- RTX 30シリーズ(RTX 3060、3070、3080、3090など)
- RTX 40シリーズ(RTX 4060、4070、4080、4090など)
つまり: 2014年以降のほぼすべてのNVIDIA GPU
必要なドライバー
GeForce Game Ready Driver 496.76以降
最新版を推奨します。
対応API・ゲーム
対応API:
- DirectX 9
- DirectX 10
- DirectX 11
- DirectX 12
- Vulkan
- OpenGL
対応ゲーム:
- 事実上すべてのPCゲーム
- ゲーム側の対応は不要
GeForce イメージスケーリングの設定方法
設定方法は2つあります。どちらでも結果は同じです。
【方法1】NVIDIAコントロールパネルで設定
この方法は、すべてのゲームに一括で適用したい場合に便利です。
ステップ1: ドライバーを最新にする
- NVIDIA公式サイトにアクセス: https://www.nvidia.com/ja-jp/geforce/drivers/
- 自分のGPUを選択
- 「Game Ready ドライバー」をダウンロード
- インストール
ステップ2: NVIDIAコントロールパネルを開く
- デスクトップの何もないところで右クリック
- 「NVIDIAコントロールパネル」をクリック
Windows 11の場合:
- 右クリック
- 「その他のオプションを表示」
- 「NVIDIAコントロールパネル」
ステップ3: イメージスケーリングを有効にする
- 左側メニューから「3D設定の管理」をクリック
- 「グローバル設定」タブを選択
- 下にスクロールして「イメージ スケーリング」を探す
- 「オン」を選択
- 「鮮鋭化」スライダーを調整(推奨: 50%)
- 左(0%): ボケやすい
- 右(100%): シャープだが過度になる場合も
- 「オーバーレイ インジケーター」にチェック(推奨)
- ゲーム画面左上に「NIS」と表示されるようになる
- 緑色 = スケーリング有効
- 青色 = シャープネスのみ
- 「適用」をクリック
ステップ4: パソコンを再起動(推奨)
設定を確実に反映させるため、再起動をおすすめします。
ステップ5: ゲーム内で解像度を下げる
- ゲームを起動
- 設定 → ビデオ/グラフィック設定
- 「フルスクリーンモード」を選択(重要)
- ウィンドウモードやボーダーレスウィンドウでは動作しません
- 解像度を変更
NISで追加される解像度(フルHD/1920×1080の場合):
- 1920×1080 (100%) ← 元の解像度
- 1728×972 (90%)
- 1632×918 (85%)
- 1536×864 (80%)
- 1362×768 (71%)
- 1280×720 (67%)
- お好みの解像度を選択(推奨: 85%)
ステップ6: 動作確認
ゲーム画面の左上に「NIS」と緑色で表示されていれば成功です。
【方法2】GeForce Experienceで設定

この方法は、GeForce Experienceを使っている人向けです。
ステップ1: GeForce Experienceを開く
- タスクバーの通知領域(右下)にあるGeForce Experienceアイコンをダブルクリック
- またはWindowsの検索で「GeForce Experience」と入力して起動
ステップ2: 設定を開く
- 右上の歯車アイコン(設定)をクリック
- 「全般」タブを選択
ステップ3: イメージスケーリングを有効にする
- 下にスクロールして「イメージ スケーリング」を探す
- トグルスイッチを「オン」(緑色)にする
- レンダリング解像度を選択(推奨: 85%)
- 鮮鋭化スライダーを調整(推奨: 50%)
ステップ4: ゲームごとに最適化(任意)
方法A: 一括最適化
設定を変更すると、画面下部に緑色のメッセージが表示されます。
「最適化」をクリックすると、すべてのゲームに一括適用されます。
注意: 個別設定がすべて上書きされるので注意。
方法B: 個別最適化
- 「ホーム」タブに移動
- 設定したいゲームを選択
- 「最適化」をクリック
ステップ5: ゲーム内で確認
ゲームを起動して、画面左上に「NIS」と緑色で表示されていればOKです。
シャープネスをゲーム中に調整する方法
ゲームをプレイ中に、リアルタイムでシャープネスを調整できます。
手順
- ゲームをプレイ中に Alt + F3 を押す
- GeForce Experienceのオーバーレイが表示される
- 「イメージ スケーリング」タブを選択
- スライダーでシャープネスを調整
- リアルタイムで画面に反映される
- 好みの設定になったら閉じる
推奨値:
- 25〜50%: バランスが良い
- 0〜25%: ボケやすいが自然
- 50〜100%: シャープだが過度になる場合も
ゲーム別の推奨設定
APEX Legends
推奨解像度: 85%(1632×918)
期待できるFPS向上:
- GTX 1060: 約40 FPS向上(80 FPS → 120 FPS)
- GTX 1650: 約35 FPS向上
- RTX 2060: 約30 FPS向上
設定:
- ビデオ設定: すべて低
- 視野角: 最大(110)
- フルスクリーンモード必須
Valorant
推奨解像度: 85%(1632×918)
期待できるFPS向上:
- GTX 1060: 約30 FPS向上
- GTX 1650: 約25 FPS向上
設定:
- すべて低設定
- フルスクリーンモード
Fortnite
推奨解像度: 80%(1536×864)
設定:
- パフォーマンスモード使用
- 低〜中設定
Battlefield 2042
推奨解像度: 85%(1632×918)
注意: DLSSが使える場合はDLSSを優先
マインクラフト
推奨解像度: 90%(1728×972)
シェーダーを使う場合は85%
トラブルシューティング
問題1: NISインジケーターが表示されない
原因:
- フルスクリーンモードになっていない
- オーバーレイインジケーターがオフ
解決方法:
- ゲーム内設定で「フルスクリーン」を選択
- NVIDIAコントロールパネルで「オーバーレイ インジケーター」にチェック
問題2: NISが青色で表示される
意味: シャープネスのみ有効で、スケーリングは行われていません。
原因:
- ゲーム内解像度がモニターのネイティブ解像度と同じ
解決方法:
- ゲーム内解像度を下げる(85%など)
問題3: ゲームがウィンドウモードになってしまう
原因:
一部のゲームは解像度を変更するとウィンドウモードになります。
解決方法:
再度フルスクリーンモードに変更する。
問題4: GeForce Experienceにイメージスケーリングの項目がない
原因:
- GeForce Experienceのバージョンが古い
- ドライバーが古い
解決方法:
- GeForce Experienceを最新版にアップデート
- GeForce Game Ready Driverを最新版にアップデート
問題5: 解像度選択肢にNIS用の解像度が表示されない
原因:
- 設定後に再起動していない
- 一部のゲームは非対応
解決方法:
- パソコンを再起動
- それでもダメな場合、NVIDIAコントロールパネルで手動で解像度を変更
問題6: ウルトラワイドモニターで黒帯が出る
原因:
NISが16:9にアップスケールしてから21:9に変換している。
解決方法:
現時点では完全な解決方法はありません。ドライバーの更新を待つ。
問題7: リフレッシュレートが60Hzになってしまう
原因:
一部の設定の組み合わせで発生する既知の問題。
解決方法:
- NVIDIAコントロールパネル →「解像度の変更」
- リフレッシュレートを手動で設定し直す
最適な設定の見つけ方
ステップ1: ベンチマークを取る
NISをオフにした状態で、ゲームのベンチマーク機能またはFPSカウンターでFPSを測定。
ステップ2: NISをオンにして測定
- NISをオンにする
- 解像度を85%に設定
- 再度FPSを測定
ステップ3: 解像度を調整
目標FPSに達しない場合:
- 解像度を80% → 71% → 67%と下げていく
画質が気になる場合:
- 解像度を90%に上げる
- シャープネスを上げる
ステップ4: シャープネスを調整
- Alt+F3でオーバーレイを開く
- シャープネススライダーを調整
- 自然に見える値を探す
おすすめの調整方法:
- まず50%に設定
- ボケが気になるなら上げる
- 過剰にシャープなら下げる
パフォーマンス比較
フルHD(1920×1080)モニターの場合
通常設定:
- 解像度: 1920×1080(100%)
- FPS: 60
NIS 90%:
- 解像度: 1728×972
- FPS向上: 約10〜15%(66〜69 FPS)
- 画質: ほぼ劣化なし
NIS 85%(推奨):
- 解像度: 1632×918
- FPS向上: 約20〜30%(72〜78 FPS)
- 画質: わずかに劣化(プレイには影響なし)
NIS 80%:
- 解像度: 1536×864
- FPS向上: 約30〜40%(78〜84 FPS)
- 画質: やや劣化(気になる人もいる)
NIS 67%:
- 解像度: 1280×720
- FPS向上: 約50〜70%(90〜102 FPS)
- 画質: 明らかに劣化(競技性重視なら許容範囲)
4K(3840×2160)モニターの場合
NIS 85%:
- 解像度: 3264×1836
- FPS向上: 約25〜35%
- 画質: ほとんど劣化なし(4Kは元が高解像度なので)
よくある質問
Q1: DLSSとNISは同時に使える?
A: いいえ、同時には使えません。
RTX GPUを持っている場合:
- DLSS対応ゲーム → DLSSを使う(画質が良い)
- DLSS非対応ゲーム → NISを使う
GeForce Experienceは、DLSS対応ゲームでは自動的にDLSSを優先します。
Q2: すべてのゲームで効果がある?
A: ほとんどのゲームで効果があります。
効果が大きいゲーム:
- GPU負荷が高いゲーム
- 競技性の高いゲーム(APEX、Valorant)
- オープンワールドゲーム
効果が小さいゲーム:
- 軽量なゲーム(すでに高FPSが出ている場合)
- CPU律速のゲーム
Q3: 画質の劣化はどれくらい?
A: 解像度とシャープネス設定によります。
85%の場合:
- 静止画: わずかに劣化を感じる
- プレイ中: ほとんど気にならない
67%の場合:
- 静止画: 明らかに劣化
- プレイ中: 動いていればそこまで気にならない
Q4: ノートPCでも使える?
A: はい、使えます。
ただし注意点があります:
- 外部モニター使用時: 内蔵ディスプレイを無効にする必要がある場合がある
- Optimus構成: ディスクリートGPU(NVIDIA GPU)モードに切り替える
Q5: フルスクリーンモードじゃないとダメ?
A: 基本的にはフルスクリーンモードが必要です。
回避方法:
デスクトップの解像度自体を下げる:
- NVIDIAコントロールパネル →「解像度の変更」
- 低い解像度を選択
- ゲームを起動
ただし、デスクトップも低解像度になるのでおすすめしません。
Q6: VRゲームでも使える?
A: いいえ、現時点ではVRゲームには対応していません。
モニター出力のみ対応です。
Q7: 録画・配信時の解像度は?
A: アップスケール前の低解像度で録画されます。
例:
- ゲーム内: 1632×918(NIS 85%)
- 画面表示: 1920×1080
- 録画: 1632×918(低解像度)
解決方法:
- OBS Studioなどの配信ソフトで「ゲームキャプチャ」ではなく「画面キャプチャ」を使う
- ただしパフォーマンスに影響する可能性あり
NIS使用時の注意点
1. フルスクリーンモード必須
ボーダーレスウィンドウやウィンドウモードでは動作しません。
2. アンチエイリアシングとの相性
NISのシャープネス処理は、アンチエイリアシング(AA)の効果を打ち消す場合があります。
対処法:
- シャープネスを下げる(25〜50%)
- TAA(テンポラルAA)を使う
3. HDR対応
対応GPU:
- Turing(RTX 20シリーズ)以降: HDR対応
- Pascal(GTX 10シリーズ)以前: HDR非対応
Maxwell(GTX 900シリーズ)でHDRは使えません。
4. 色フォーマットの制限
一部の色フォーマットでは動作しません:
- YUV 420: Pre-Ampere(RTX 30シリーズより前)では非対応
- YUV 422: Pre-Pascal(GTX 10シリーズより前)では非対応
通常はRGB出力なので問題ありません。
5. 複数GPU構成
SLI/CrossFireには対応していません。
まとめ
GeForce イメージスケーリング(NIS)について解説しました。
重要ポイント:
NISとは:
- 低解像度でレンダリングして高解像度にアップスケールする技術
- FPSを向上させながら画質の劣化を最小限に抑える
対応GPU:
- GTX 900シリーズ以降
- RTX全シリーズ
- ドライバー496.76以降が必要
設定方法:
- NVIDIAコントロールパネル →「3D設定の管理」→「イメージ スケーリング」をオン
- またはGeForce Experienceで設定
推奨設定:
- 解像度: 85%(1632×918 for フルHD)
- シャープネス: 50%
- オーバーレイインジケーター: オン
フルスクリーンモード必須
他の技術との違い:
- DLSS: 画質最高だがRTXカードとゲーム対応が必要
- FSR: 似ているがゲーム対応が必要
- NIS: どんなゲームでも使えるのが最大の利点
期待できる効果:
- APEX Legends: 30〜40 FPS向上
- Valorant: 25〜30 FPS向上
- 一般的なゲーム: 20〜40% FPS向上
注意点:
- 録画・配信時は低解像度で録画される
- VRゲームは非対応
- ウルトラワイドモニターで問題が出る場合がある
使い分け:
- RTX GPU + DLSS対応ゲーム → DLSS
- GTX GPU または DLSS非対応ゲーム → NIS
- 最新RTX GPU + 最新ゲーム → DLSSが最優先
NISは、古いグラフィックカードでも最新ゲームを快適にプレイできる素晴らしい技術です。無料で使えるので、ぜひ試してみてください!

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