NVIDIA製のグラフィックボード(GeForce)を搭載したパソコンを購入したら、まず設定しておきたいのが「GeForce Experience」(または新しい「NVIDIAアプリ」)です。
「インストールはしたけど、どう設定すればいいか分からない」「機能が多すぎて何から手をつければいいか迷う」という方も多いのではないでしょうか。
GeForce Experienceは、ドライバの自動更新やゲームの最適化、画面録画など、ゲーマーにとって便利な機能が満載のソフトウェア。正しく設定すれば、より快適なゲーム環境を手に入れることができます。
この記事では、初めてGeForce Experienceを使う方に向けて、ダウンロードから初期設定、おすすめの設定まで、画像付きで分かりやすく解説します。
GeForce Experience(NVIDIAアプリ)とは?

まず基本から押さえておきましょう。
GeForce Experienceって何?
GeForce Experienceは、NVIDIA社が提供する無料のゲーマー向けソフトウェアです。GeForceシリーズのグラフィックボードを搭載したパソコンで利用できます。
主な機能は以下の通り:
- ドライバーの自動更新 – 最新のグラフィックドライバを簡単にインストール
- ゲーム設定の最適化 – パソコンのスペックに合わせてゲームの設定を自動調整
- 録画・配信機能(ShadowPlay) – ゲームプレイの録画やライブ配信
- スクリーンショット撮影 – 高品質な画像キャプチャ
- パフォーマンス監視 – GPUの使用率や温度などをリアルタイム表示
NVIDIAアプリとGeForce Experienceの違い
2024年11月に、GeForce Experienceの後継として「NVIDIAアプリ」が正式リリースされました。
主な違い:
| 項目 | GeForce Experience | NVIDIAアプリ |
|---|---|---|
| リリース時期 | 2013年~ | 2024年11月~ |
| 起動速度 | 普通 | 高速 |
| UI/UX | 従来型 | モダンで使いやすい |
| コントロールパネル統合 | 別々 | 統合済み |
| サポート | 終了予定 | 今後の主流 |
基本的な機能はほぼ同じですが、NVIDIAアプリの方が動作が軽く、より直感的に操作できます。この記事では、両方の設定方法を解説します。
利用できる条件
GeForce Experience / NVIDIAアプリを使うには、以下の条件を満たす必要があります:
必要なグラフィックボード:
- GeForce RTX 40シリーズ、30シリーズ、20シリーズ
- GeForce GTX 16シリーズ、10シリーズ、900シリーズ、800シリーズ
- GeForce MX シリーズ(一部モデル)
対応OS:
- Windows 10(64bit)
- Windows 11
その他:
- システムメモリ 2GB以上
- 空き容量 600MB以上
自分のグラフィックボードの確認方法:
- タスクバーの何もないところを右クリック
- 「タスクマネージャー」をクリック
- 「パフォーマンス」タブをクリック
- 左側から「GPU」を選択
- 右上に表示される名前を確認
「NVIDIA」や「GeForce」と表示されていれば使用できます。「Intel」や「AMD Radeon」の場合は使用できません。
ダウンロード・インストール方法
それでは、実際にソフトウェアをダウンロードしてインストールしましょう。
GeForce Experienceのダウンロード
手順:
- NVIDIAの公式サイトにアクセス
https://www.nvidia.co.jp/geforce/geforce-experience/ - 「今すぐダウンロード」ボタンをクリック
- ダウンロードが完了するまで待つ
- ファイル名:「GeForce_Experience_v3.xx.x.xx.exe」のような名前
- ダウンロードしたファイルをダブルクリック
NVIDIAアプリのダウンロード
手順:
- Microsoft Storeから入手する方法(推奨):
- Windowsの「Microsoft Store」を開く
- 検索バーで「NVIDIA」と入力
- 「NVIDIAアプリ」を選択
- 「入手」または「インストール」をクリック
- 公式サイトから入手する方法:
- https://www.nvidia.com/ja-jp/software/nvidia-app/ にアクセス
- 「ダウンロード」ボタンをクリック
インストール手順
GeForce Experienceの場合:
- ダウンロードしたファイルを実行すると、インストーラーが起動
- ユーザーアカウント制御が表示されたら「はい」をクリック
- 「同意して続行」をクリック
- インストール方法を選択:
- エクスプレス(推奨):自動で標準インストール
- カスタム:インストール先やコンポーネントを選択可能
- インストールが完了するまで待つ(数分かかります)
- 「完了」をクリック
NVIDIAアプリの場合:
基本的に同じですが、GeForce Experienceがインストールされている場合は、先にアンインストールする必要があります。
初回起動と基本設定
インストールが完了したら、初回起動時の設定を行いましょう。
アカウント作成・ログイン
GeForce Experience / NVIDIAアプリを使うには、NVIDIAアカウントでログインする必要があります。
ログイン方法:
- アプリを起動すると、ログイン画面が表示される
- 以下のいずれかの方法でログイン:
- NVIDIAアカウントを持っている場合:メールアドレスとパスワードを入力
- 新規作成する場合:「サインアップ」をクリックしてアカウント作成
- 他のアカウントで簡単ログイン:
- Googleアカウント
- Facebookアカウント
- Appleアカウント
- ログインが完了すると、メイン画面が表示される
アカウント作成のメリット:
- ゲームの最適化設定を保存できる
- 録画や配信機能が使える
- ドライバの更新通知を受け取れる
初回セットアップウィザード
初めて起動すると、セットアップウィザードが表示されることがあります。
設定項目:
- ゲームの自動最適化
- 新しくインストールしたゲームを自動で最適化するか選択
- 初心者の方は「オン」でOK
- 自分で設定を調整したい方は「オフ」を推奨
- ゲームスキャン
- パソコン内のゲームを自動検出
- そのまま「スキャン」をクリックでOK
- ツアー
- 主要機能の簡単な説明
- 時間がある方は見ておくと理解しやすい
- スキップしても問題なし
ゲーム内オーバーレイの有効化
GeForce Experienceの機能をゲーム中に呼び出すため、オーバーレイ機能を有効にしましょう。
手順:
- GeForce Experienceを起動
- 右上の歯車アイコン(設定)をクリック
- 「全般」タブを開く
- 「ゲーム内のオーバーレイ」をオンにする
- 設定を保存
オーバーレイって何?
ゲームをプレイ中に、Alt + Z キーを押すと画面に設定メニューが表示される機能です。ゲームを終了せずに録画開始やスクリーンショット撮影ができます。
基本設定のおすすめ設定
初期設定が完了したら、使いやすくするための設定を行いましょう。
ドライバー更新の設定
グラフィックドライバは定期的に更新されるので、更新方法を設定しておきます。
手順:
- 設定画面を開く
- 「全般」タブを選択
- 下にスクロールして「ダウンロード」のセクションを確認
- 以下を設定:
- 自動ダウンロード:オンにすると新しいドライバを自動でダウンロード(推奨)
- デスクトップ通知:ドライバが利用可能になったら通知する(推奨)
ドライバの更新方法:
- GeForce Experienceを起動
- 左側のメニューから「ドライバー」をクリック
- 新しいドライバが利用可能な場合、「ダウンロード」ボタンが表示される
- クリックしてダウンロード
- ダウンロード完了後、「エクスプレスインストール」または「カスタムインストール」を選択
- エクスプレス:自動でインストール(推奨)
- カスタム:クリーンインストールなどの詳細設定が可能
ゲーム最適化の設定
パソコンのスペックに合わせてゲームの設定を最適化できます。
手順:
- GeForce Experienceのメイン画面で「ホーム」を選択
- インストールされているゲーム一覧が表示される
- 最適化したいゲームをクリック
- 「最適化」ボタンをクリック
カスタム設定:
自動最適化の設定が気に入らない場合は、カスタム設定ができます。
- ゲームの詳細画面でスパナアイコンをクリック
- スライダーが表示される:
- 左(パフォーマンス重視):フレームレートを優先、画質は控えめ
- 右(品質重視):画質を優先、フレームレートは低め
- スライダーを調整して「最適化」をクリック
録画設定(ShadowPlay)
ゲームプレイを録画する際の設定です。
基本設定:
- Alt + Z でオーバーレイを開く
- 歯車アイコン(設定)をクリック
- 「録画」を選択
- 以下を設定:
解像度:
- 1080p(フルHD)推奨
- 4K対応モニターの場合は4Kも選択可能
フレームレート:
- 30 FPS:容量節約、標準画質
- 60 FPS:滑らかな動き(推奨)
ビットレート:
- 20~50 Mbps が一般的
- 高いほど画質が良いが、ファイルサイズも大きくなる
保存先:
- 容量に余裕のあるドライブを選択
- デフォルトは C:\Users[ユーザー名]\Videos
オーディオ設定
録画時の音声設定です。
手順:
- 設定画面で「オーディオ」を選択
- 以下を設定:
システム音:
- ゲームの音を録音する場合はオン
- 音量スライダーで調整(80~100%推奨)
マイク:
- 自分の声を入れる場合はオン
- 「ソース」で使用するマイクを選択
- 音量を調整(50~80%推奨)
オーディオトラック:
- シングルトラック:ゲーム音とマイク音が一つに(初心者向け)
- 個別のトラック:後で編集しやすい(上級者向け)
プライバシー設定
データ収集に関する設定です。
手順:
- 設定画面で「全般」を選択
- 下にスクロールして「プライバシー」のセクションを確認
- 以下を任意で設定:
- デスクトップキャプチャ:オンにすると録画機能が使える(オン推奨)
- 使用状況データの共有:NVIDIAに使用データを送信(任意)
よく使うショートカットキー
GeForce Experienceを効率的に使うため、ショートカットキーを覚えましょう。
基本のショートカット
| キー | 機能 |
|---|---|
| Alt + Z | オーバーレイ(メニュー)を開く |
| Alt + F9 | 録画の開始・停止 |
| Alt + F10 | インスタントリプレイの保存 |
| Alt + F1 | スクリーンショット撮影 |
| Alt + F2 | Ansel起動(対応ゲームのみ) |
| Alt + F3 | Freestyleフィルター(対応ゲームのみ) |
カスタマイズ方法
ショートカットキーは変更できます。
手順:
- Alt + Z でオーバーレイを開く
- 歯車アイコン→「キーボードショートカット」を選択
- 変更したい機能をクリック
- 新しいキーを押す
- 「保存」をクリック
ゲーム別の便利機能

GeForce Experienceには、特定のゲームで使える便利な機能があります。
Ansel(アンセル)
ゲーム内で超高解像度のスクリーンショットやフィルター適用、360度撮影ができる機能。
使い方:
- 対応ゲーム中に Alt + F2 を押す
- カメラモードに入る
- フィルターを適用したり、カメラを動かしたりできる
- 撮影ボタンをクリック
Freestyle(フリースタイル)
ゲームの見た目をフィルターで変更できる機能。暗いゲームを明るくしたり、色彩を鮮やかにしたりできます。
使い方:
- 対応ゲーム中に Alt + F3 を押す
- フィルター一覧が表示される
- 好みのフィルターを選択
- スライダーで強さを調整
Highlights(ハイライト)
ゲーム中の重要な瞬間(キル、デス、勝利など)を自動で録画する機能。
使い方:
- Alt + Z でオーバーレイを開く
- 「ハイライト」をオンにする
- 対応ゲームをプレイすると自動で録画される
対応ゲームの確認方法:
各機能の対応ゲームは、NVIDIA公式サイトで確認できます:
https://www.nvidia.com/ja-jp/geforce/geforce-experience/games/
トラブルシューティング
よくある問題と解決方法を紹介します。
GeForce Experienceが起動しない
原因と対処法:
- グラフィックドライバが古い
- NVIDIAの公式サイトから最新ドライバを手動でダウンロード・インストール
- サービスが停止している
- Windowsキー + R →「services.msc」と入力
- 「NVIDIA Display Container LS」を探して右クリック→「開始」
- 完全に再インストール
- GeForce Experienceをアンインストール
- パソコンを再起動
- 最新版を再インストール
ログインできない
原因と対処法:
- パスワードを忘れた
- ログイン画面で「パスワードを忘れた場合」をクリック
- メールアドレスを入力してリセット
- アカウント認証のメールが届かない
- 迷惑メールフォルダを確認
- 数分待っても届かない場合は、再度送信を依頼
ゲームが検出されない
原因と対処法:
- インストール先が標準的でない
- GeForce Experienceは標準的なインストール先を自動検出
- 手動でゲームを追加:設定→「ゲーム」→「追加」
- ゲームが対応していない
- すべてのゲームが最適化に対応しているわけではない
- 録画やスクリーンショットは大抵のゲームで使用可能
録画した動画が再生できない
原因と対処法:
- コーデックの問題
- VLC Media Playerなど、対応形式が多いプレイヤーを使用
- ファイルが破損している
- 録画中にパソコンがクラッシュした場合など
- 残念ながら修復は困難
オーバーレイが表示されない
原因と対処法:
- オーバーレイが無効になっている
- 設定→「全般」→「ゲーム内のオーバーレイ」がオンか確認
- ゲームと競合している
- フルスクリーンではなくウィンドウモードで試す
- 他のオーバーレイソフト(Discord、Steam)を一時的に無効化
NVIDIAアプリへの移行について
GeForce Experienceから新しいNVIDIAアプリへの移行を検討している方へ。
移行のメリット
- 起動が高速
- より直感的なUI
- コントロールパネルと統合
- 今後の新機能が追加される
移行方法
手順:
- GeForce Experienceを起動すると、アップグレードの案内が表示される場合がある
- 「アップグレード」をクリック
- または、Microsoft StoreやNVIDIA公式サイトから直接インストール
- インストール後、NVIDIAアカウントでログイン
- 設定が自動でインポートされる
元に戻したい場合
手順:
- Windows設定→「アプリ」→「インストールされているアプリ」
- 「NVIDIAアプリ」を探して「アンインストール」
- 公式サイトからGeForce Experienceをダウンロード
- インストール
まとめ:快適なゲーム環境を手に入れよう
GeForce Experience(NVIDIAアプリ)の初期設定と基本的な使い方を解説しました。
この記事で解説した内容:
- GeForce Experienceとは何か
- ダウンロード・インストール方法
- アカウント作成とログイン
- 初期設定の手順
- おすすめの基本設定
- よく使うショートカットキー
- ゲーム別の便利機能
- トラブルシューティング
- NVIDIAアプリへの移行
最低限設定しておきたい項目:
- ゲーム内オーバーレイを有効化
- ドライバーの自動更新設定
- 録画の保存先と画質設定
- よく使うショートカットキーを覚える
GeForce Experienceを正しく設定すれば、ドライバ管理の手間が省け、ゲームの最適化も自動で行われ、いつでも簡単に録画やスクリーンショットが撮れるようになります。
最初は機能が多くて戸惑うかもしれませんが、この記事の手順に従って一つずつ設定していけば、きっと快適なゲーム環境を手に入れられるはずです。
まずは基本的な設定から始めて、慣れてきたら少しずつ高度な機能も試してみてください。楽しいゲームライフを!

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