Firefoxの更新通知が表示されたのに、アップデートに失敗してしまったことはありませんか。
「更新に失敗しました」「更新を確認できませんでした」といったエラーメッセージが表示され、最新バージョンに更新できない問題は意外と頻繁に発生します。
この記事では、Firefoxが更新できない主な原因と、それぞれの状況に応じた具体的な解決方法を詳しく解説します。
自動更新が機能しない場合の手動更新方法から、根本的な対処法まで、わかりやすく説明します。
Firefoxが更新できない主な原因

Firefoxの更新が失敗する原因は複数あります。
まずは代表的な原因を理解しましょう。
セキュリティソフトやVPNによる干渉
ウイルス対策ソフトやVPNアプリケーションが、Firefoxの更新サーバーへの接続をブロックしている場合があります。
影響するセキュリティソフト:
- HTTPSデコード機能を持つファイアウォール製品(InterSafe WebFilter、InterSafe CATSなど)
- NordVPNのWeb Protection機能
- Kasperskyなどのウイルス対策ソフト
- 企業ネットワークのプロキシサーバー
これらのソフトウェアは、安全性を高めるためにHTTPS通信を検査しますが、その過程でFirefoxの更新サーバーとの通信を妨げることがあります。
ファイルシステムの権限問題
Firefoxがインストールされているフォルダに対する書き込み権限がない場合、更新ファイルを展開できません。
発生する状況:
- 管理者権限なしでFirefoxをインストールした
- Program Filesフォルダへの書き込みが制限されている
- セキュリティソフトがファイルへのアクセスをブロックしている
- 別のプログラムがFirefoxのファイルを使用中
更新ファイルの破損
過去の更新が途中で中断された場合、一部のファイルが古いまま残り、新しいファイルと混在することがあります。
この状態では、Firefoxが正常に起動しなかったり、次の更新が失敗したりします。
Maintenance Service(メンテナンスサービス)の問題
Firefoxの自動更新には、Windows Maintenance Serviceが使用されます。
このサービスに問題がある場合、自動更新が機能しません。
発生する問題:
- レジストリキーが正しく設定されていない
- サービスが起動していない
- サービスファイルが破損している
ネットワーク接続の問題
インターネット接続が不安定だったり、更新サーバーとの通信が遮断されている場合、更新ファイルをダウンロードできません。
Firefoxのインストールフォルダが開かれている
Windows Explorerでfirefoxのインストールフォルダ(C:\Program Files\Mozilla Firefox)やその中のサブフォルダを開いていると、更新が失敗することがあります。
Explorerがフォルダにロックをかけるため、Firefoxが古いバージョンのファイルを置き換えられなくなるためです。
エラーメッセージ別の対処法
表示されるエラーメッセージによって、適切な対処法が異なります。
「更新に失敗しました」
このメッセージは、更新ファイルのダウンロードまたはインストールに失敗したことを示します。
対処法:
- Firefoxを再起動
- パソコンを再起動
- セキュリティソフトを一時的に無効化
- 手動で最新版をインストール
「更新を確認できませんでした」
更新サーバーへの接続に失敗している可能性があります。
対処法:
- インターネット接続を確認
- VPNやプロキシ設定を確認
- セキュリティソフトの設定を確認
- ファイアウォールがMozillaのサーバーをブロックしていないか確認
「更新情報XMLファイルが整形式になっていません(200)」
HTTPSデコード機能を持つセキュリティソフトが原因の可能性が高いエラーです。
対処法:
企業や組織のネットワーク管理者に連絡し、以下のドメインをHTTPSデコードの除外リストに追加してもらいます。
除外が必要なドメイン:
- aus2.mozilla.org
- aus5.mozilla.org
- download.mozilla.org
- download-installer.cdn.mozilla.net
「Firefoxは最新バージョンに更新できません」
更新プロセスの最後の段階で失敗しています。
対処法:
- 管理者権限でFirefoxを実行
- Firefoxのインストールフォルダを開いているExplorerウィンドウを閉じる
- クリーンインストールを実行
基本的な解決方法
まずは簡単な方法から試してみましょう。
1. Firefoxとパソコンの再起動
最もシンプルで効果的な方法です。
- Firefoxを完全に終了(すべてのウィンドウを閉じる)
- タスクマネージャーでFirefoxのプロセスが残っていないか確認
- パソコンを再起動
- Firefoxを起動して再度更新を試す
一時的なメモリの問題やプロセスの競合が解消されることがあります。
2. 管理者権限で実行
権限の問題が原因の場合、管理者権限で実行することで解決できます。
手順:
- Firefoxを完全に終了
- Firefoxのショートカットまたは実行ファイル(firefox.exe)を右クリック
- 「管理者として実行」を選択
- ユーザーアカウント制御(UAC)の確認画面が表示されたら「はい」をクリック
- Firefoxが起動したら、メニューボタン(≡)→「ヘルプ」→「Firefoxについて」を開く
- 更新を実行
3. セキュリティソフトの一時的な無効化
セキュリティソフトが原因かを確認するため、一時的に無効化してみます。
注意: セキュリティソフトを無効化する際は、信頼できないサイトにアクセスしないように注意してください。
- セキュリティソフトを一時的に無効化(通常はタスクトレイのアイコンから設定可能)
- Firefoxの更新を試す
- 更新完了後、セキュリティソフトを再度有効化
NordVPNを使用している場合は、「Web Protection」機能を一時的にオフにしてみてください。
4. Firefoxのインストールフォルダを閉じる
Windows ExplorerでFirefoxのインストールフォルダを開いている場合は、すべて閉じてください。
- エクスプローラーの全ウィンドウを閉じる
- 特に C:\Program Files\Mozilla Firefox やそのサブフォルダを開いていないか確認
- エクスプローラーのクイックアクセスから該当フォルダを削除
- Firefoxの更新を再度試す
手動でFirefoxを最新版に更新する方法
自動更新が失敗する場合、手動で最新版をインストールできます。
Mozilla公式サイトからダウンロード
- Firefox公式ダウンロードページにアクセス
- 「今すぐダウンロード」ボタンをクリック
- インストーラー(例:Firefox Installer.exe)がダウンロードされる
上書きインストールの実行
既存のFirefoxに上書きでインストールすることで、設定やブックマークを保持したまま更新できます。
- ダウンロードしたインストーラーをダブルクリック
- ユーザーアカウント制御の確認画面が表示されたら「はい」をクリック
- インストールが自動的に開始される
- 既存のFirefoxがある場合、自動的に上書きインストールされる
- インストール完了後、Firefoxが自動的に起動する
注意: アンインストールは不要です。上書きインストールすることで、ブックマークや拡張機能、パスワードなどがすべて保持されます。
インストール後の確認
- Firefoxを起動
- メニューボタン(≡)→「ヘルプ」→「Firefoxについて」を開く
- 「Firefoxは最新バージョンです」と表示されることを確認
クリーンインストールによる完全な解決
上記の方法で解決しない場合、クリーンインストールを実行します。
この方法では、古い設定ファイルを完全に削除してから再インストールします。
プロファイルのバックアップ
まず、重要なデータをバックアップします。
バックアップするもの:
- ブックマーク
- パスワード
- 拡張機能の設定
- 履歴
バックアップ手順:
- Firefoxを起動
- メニューボタン(≡)→「ヘルプ」→「トラブルシューティング情報」を開く
- 「プロファイルフォルダー」の「フォルダーを開く」ボタンをクリック
- プロファイルフォルダが開く
- このフォルダを別の場所(デスクトップやドキュメントなど)にコピー
Firefoxのアンインストール
- Firefoxを完全に終了
- Windows の「設定」→「アプリ」→「インストールされているアプリ」を開く
- 「Mozilla Firefox」を探してクリック
- 「アンインストール」ボタンをクリック
- アンインストールウィザードの指示に従う
重要: アンインストール時に「Firefoxのデータを削除しますか?」と聞かれた場合、通常は「削除しない」を選択します。
プログラムフォルダの削除
念のため、手動でプログラムフォルダを削除します。
- エクスプローラーで以下の場所を開く
- C:\Program Files\Mozilla Firefox
- C:\Program Files (x86)\Mozilla Maintenance Service
- これらのフォルダを削除(または「.old」を付けてリネーム)
最新版のインストール
- Firefox公式サイトから最新版をダウンロード
- インストーラーを管理者権限で実行
- インストールウィザードの指示に従う
- インストール完了後、Firefoxを起動
バックアップからの復元
必要に応じて、バックアップしたデータを復元できます。
- Firefoxを起動
- メニューボタン(≡)→「ブックマーク」→「すべてのブックマークを表示」
- 「インポートとバックアップ」→「復元」→「ファイルを選択」
- バックアップしたプロファイルフォルダ内の「bookmarkbackups」フォルダから最新のファイルを選択
拡張機能は手動で再インストールする必要があります。
Maintenance Serviceの問題を解決する
Maintenance Serviceの問題が原因で更新できない場合の対処法です。
Maintenance Serviceの状態を確認
- Windowsキー + Rを押して「ファイル名を指定して実行」を開く
- 「services.msc」と入力してEnterキーを押す
- サービス一覧から「Mozilla Maintenance Service」を探す
- 状態が「実行中」になっているか確認
- 実行中でない場合、ダブルクリックして「開始」ボタンをクリック
レジストリキーの確認と修復
高度な方法ですが、レジストリキーの問題を修正できます。
注意: レジストリの編集は慎重に行ってください。間違えるとWindowsが起動しなくなる可能性があります。
- Windowsキー + Rを押して「ファイル名を指定して実行」を開く
- 「regedit」と入力してEnterキーを押す
- 以下の場所に移動
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Mozilla\MaintenanceService
- このキーの中に「f9b87e891978e3145f0f8f9953eadc00」のようなキーが存在するか確認
- 存在しない場合、Firefoxを再インストール
レジストリの編集に不安がある場合は、この方法は避けて、クリーンインストールを選択してください。
自動更新が繰り返し失敗する場合の恒久対策
一度更新できても、次回以降も同じ問題が発生する場合の対策です。
自動更新設定の確認
- Firefoxを起動
- メニューボタン(≡)→「設定」を開く
- 「一般」タブを選択
- 「Firefoxの更新」セクションまでスクロール
- 「更新を自動的にインストールする(推奨)」が選択されているか確認
セキュリティソフトの除外設定
セキュリティソフトの設定で、Firefoxと関連ドメインを除外リストに追加します。
除外するプログラム:
- firefox.exe
- updater.exe(Firefoxのインストールフォルダ内)
除外するドメイン:
- *.mozilla.org
- *.mozilla.com
- *.mozilla.net
具体的な設定方法は、使用しているセキュリティソフトのマニュアルを参照してください。
Windows Updateの実行
Windowsが古いと、Firefoxの更新に必要なコンポーネントが不足していることがあります。
- Windows の「設定」→「Windows Update」を開く
- 「更新プログラムのチェック」をクリック
- 利用可能なすべての更新をインストール
- パソコンを再起動
ディスク容量の確保
更新ファイルをダウンロード・展開するには、十分な空き容量が必要です。
必要な空き容量: 最低500MB以上(推奨1GB以上)
ディスククリーンアップやTemporaryファイルの削除を実行して、空き容量を確保しましょう。
企業・組織内のネットワークでの対処法
学校や会社のネットワークでFirefoxを使用している場合、特別な制約がある可能性があります。
ネットワーク管理者への確認事項
以下の点をネットワーク管理者に確認してください。
- Firefoxの自動更新がネットワークポリシーで許可されているか
- ファイアウォールがMozillaの更新サーバーへのアクセスをブロックしていないか
- プロキシサーバー経由でのアクセスが正しく設定されているか
- HTTPSデコード機能が有効になっている場合、除外リストの設定が必要
グループポリシーでの制限
企業のIT部門がグループポリシーでFirefoxの更新を制限している場合があります。
確認方法:
- メニューボタン(≡)→「設定」→「一般」を開く
- 「Firefoxの更新」セクションを確認
- 「組織によって管理されています」と表示されている場合、ポリシーによる制限あり
この場合、個人で更新設定を変更することはできません。
管理者権限がない場合
管理者権限なしでFirefoxを使用している場合、以下の選択肢があります。
- IT部門に更新を依頼する
- Firefox Portable(ポータブル版)を使用する
- 管理者権限を持つアカウントで更新してもらう
まとめ:Firefoxの更新問題を解決する
Firefoxが最新バージョンに更新できない問題は、さまざまな原因で発生します。
多くの場合、セキュリティソフトの干渉、権限の問題、または更新ファイルの破損が原因です。
基本的な解決手順:
- Firefoxとパソコンを再起動
- 管理者権限でFirefoxを実行
- セキュリティソフトやVPNを一時的に無効化
- Firefoxのインストールフォルダを閉じる
- 手動で最新版をインストール
- 解決しない場合はクリーンインストール
重要なポイント:
- NordVPNのWeb Protection機能は更新を妨げることがある
- 企業ネットワークのHTTPSデコード機能が原因の可能性
- 手動更新は上書きインストールでOK(アンインストール不要)
- クリーンインストール前に必ずプロファイルをバックアップ
- Maintenance Serviceの問題はレジストリに原因があることも
予防策:
- セキュリティソフトの除外設定を追加
- 定期的にWindows Updateを実行
- ディスク容量を十分に確保
- 自動更新設定が有効になっているか定期的に確認
Firefoxの更新は、セキュリティとパフォーマンスの向上に不可欠です。
更新できない問題が発生したら、この記事の方法を順番に試してみてください。
それでも解決しない場合は、Mozilla公式サポートフォーラムで質問するか、完全にアンインストールしてから再インストールすることをおすすめします。

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