Webページの文章を目で読むだけでなく、音声で聞きたいと思ったことはありませんか。
作業をしながらニュースを聞いたり、長文記事を耳で聞いたり、目の疲れを軽減したりと、テキスト読み上げ機能は様々な場面で役立ちます。
この記事では、Firefoxでテキストを音声で読み上げる方法を、標準機能と拡張機能の両方について詳しく解説します。
Firefoxのテキスト読み上げ機能とは

テキスト読み上げ(TTS:Text-to-Speech)は、Webページなどの文字情報を合成音声で読み上げる機能です。
テキスト読み上げのメリット
目の負担軽減:
長時間の画面閲覧による眼精疲労を軽減できます。
マルチタスク:
料理や家事をしながら、記事やニュースを聞くことができます。
アクセシビリティ:
視覚障害のある方や読字障害のある方にとって重要な機能です。
学習効率の向上:
聴覚学習を好む方にとって、理解度が向上します。
移動中の活用:
通勤・通学中にポッドキャストのように聞くことができます。
Firefox標準のリーダービュー機能
Firefoxには、標準でテキスト読み上げ機能が搭載されています。
リーダービューという機能を使って音声読み上げを行います。
リーダービューとは
リーダービューは、Webページから広告やナビゲーションなどの不要な要素を取り除き、本文だけを読みやすく表示する機能です。
特徴:
- 余計な要素を排除して集中して読める
- 文字サイズや背景色をカスタマイズできる
- 音声読み上げ機能が利用できる
リーダービューの起動方法
リーダービューは、対応しているページでのみ使用できます。
方法1:アドレスバーのアイコンから
- 記事ページを開く
- アドレスバー右側に表示される本のアイコンをクリック
- リーダービュー表示に切り替わる
方法2:キーボードショートカット
F9キーを押すとリーダービューに切り替わります。
注意点:
すべてのWebページがリーダービューに対応しているわけではありません。
対応していないページでは、アドレスバーに本のアイコンが表示されません。
音声読み上げの使い方
リーダービュー表示にした後、読み上げ機能を使います。
手順:
- リーダービュー表示にする
- 画面左上のメニューからヘッドホンアイコンをクリック
- 再生コントロールが表示される
- 「開始」ボタンをクリックして読み上げ開始
再生コントロール:
- 開始/一時停止ボタン
- 停止ボタン
- スピードスライダー(読み上げ速度の調整)
- ボイス選択(利用可能な合成音声の変更)
リーダービューの設定
リーダービュー画面左側のメニューから、表示設定を変更できます。
調整可能な項目:
- 文字サイズ
- 行間隔
- 段落幅
- 背景色(明るい/暗い/セピア)
- フォント種類
使用できる音声
Firefoxの読み上げ機能は、OSにインストールされている音声合成エンジンを使用します。
Windows:
- Microsoft Haruka Desktop(日本語女性)
- Microsoft Ichiro Desktop(日本語男性)
- その他、言語パックをインストールすると追加可能
Mac:
- Kyoko(日本語女性)
- Otoya(日本語男性)
- その他、システム設定から追加可能
リーダービューの制限
対応ページが限られる:
記事形式のページでないと、リーダービューアイコンが表示されません。
レイアウトが崩れる:
複雑なレイアウトのページでは、正しく表示されない場合があります。
全文読み上げのみ:
部分的な読み上げや、選択範囲の読み上げはできません。
拡張機能を使った読み上げ
より高機能なテキスト読み上げを利用したい場合は、拡張機能(アドオン)を使用します。
おすすめ拡張機能1:Read Aloud
Read Aloud(正式名称:Read Aloud: A Text to Speech Voice Reader)は、最も人気のあるテキスト読み上げ拡張機能です。
特徴:
- ページ全体または選択したテキストを読み上げ
- 複数の音声エンジンに対応
- 豊富なカスタマイズオプション
- ChromeとFirefoxで同じ機能を利用可能
インストール方法:
- Firefoxを開く
- メニューボタン(三本線)→設定
- 左側メニュー「拡張機能とテーマ」
- 「拡張機能」を選択
- 検索バーに「Read Aloud」と入力
- 「Read Aloud: A Text to Speech Voice Reader」を見つける
- 「Firefoxへ追加」をクリック
アドオンURL:
https://addons.mozilla.org/ja/firefox/addon/read-aloud/
基本的な使い方:
- 読み上げたいページを開く
- ツールバーのRead Aloudアイコンをクリック
- 「再生」ボタンをクリック
選択範囲の読み上げ:
- 読み上げたいテキストを選択
- Read Aloudアイコンをクリック
- 「再生」ボタンをクリック
設定オプション:
- 音声の選択(Google、Microsoft、システム音声など)
- 読み上げ速度(0.1倍~4倍)
- ピッチ(音の高さ)
- ボリューム
- テキストのハイライト表示
利用可能な音声エンジン:
- ブラウザTTS(無料、オフラインでも動作)
- Google WaveNet(高品質、要インターネット接続)
- Microsoft Azure(高品質、要インターネット接続)
- Amazon Polly(高品質、要インターネット接続)
おすすめ拡張機能2:テキスト読み上げ(TTS)
シンプルで使いやすいテキスト読み上げ拡張機能です。
特徴:
- ワンクリックで選択テキストを読み上げ
- 自然な音声
- 簡単な操作
インストール:
Firefoxアドオンページで「テキスト読み上げ(TTS)」を検索してインストール
使い方:
- 読み上げたいテキストを選択
- Alt、T、またはInsertキーを押す
- 読み上げが開始される
設定:
- Rate(再生速度):0.5~2の範囲
- Pitch(音程):0~2の範囲
- 音声の選択
おすすめ拡張機能3:Intelligent Speaker
ポッドキャスト作成機能を備えた高機能な読み上げツールです。
特徴:
- 自動テキスト検出(広告やナビゲーションを除外)
- スピードコントロール
- ポッドキャストの作成機能
- オンライン・オフライン両対応
- ローカルファイルのサポート
アドオンURL:
https://addons.mozilla.org/ja/firefox/addon/intelligent-speaker-tts/
ユニークな機能:
- 後で聞きたいページをリスト化
- 自分専用のポッドキャストを作成
- スマートフォンやタブレットで聞ける
おすすめ拡張機能4:音声合成拡張機能 – Panopreter
AI音声で読み上げるシンプルな拡張機能です。
特徴:
- 範囲選択したテキストをAI音声で読み上げ
- 漢字や数字に対応
- Windows音声エンジンを使用
- Chrome版とFirefox版がある
使い方:
- 読み上げたいテキストを選択
- 拡張機能アイコンをクリック
- 再生ボタンをクリック
操作:
- 一時停止
- 停止
- ボリューム調整
- 再生速度変更
日本語音声:
Windowsに日本語言語パックをインストールしている場合、4種類の日本語音声が利用できます。
おすすめ拡張機能5:Talkie
軽量でシンプルなテキスト読み上げツールです。
使い方:
- 読み上げたいテキストをハイライト表示
- ツールバーのTalkieアイコンをクリック
- 「Play」ボタンをクリック
または
- テキストを選択
- 右クリック
- コンテキストメニューから「Talkie」を選択
拡張機能の比較
各拡張機能の特徴を比較します。
Read Aloud
- 総合的に最もおすすめ
- 高品質な音声オプション
- 豊富なカスタマイズ
- ページ全体と選択範囲の両方に対応
テキスト読み上げ(TTS)
- シンプルで使いやすい
- 選択範囲の読み上げに特化
- 最小限の設定
Intelligent Speaker
- ポッドキャスト作成機能が特徴
- オフライン対応
- 高度な使い方をしたい人向け
Panopreter
- AI音声に特化
- Windows音声エンジンを活用
- シンプルなUI
Talkie
- 最軽量
- 基本機能のみ
- 動作が速い
使い分けの提案
用途に応じて、最適な方法を選びます。
標準のリーダービューを使う場合
向いている:
- 拡張機能をインストールしたくない
- ニュース記事や長文ブログを読む
- シンプルな機能で十分
向いていない:
- 選択した部分だけ読み上げたい
- リーダービュー非対応のページを読み上げたい
- 高品質な音声を使いたい
Read Aloudを使う場合
向いている:
- 多機能で高品質な読み上げが欲しい
- ページ全体も選択範囲も読み上げたい
- Google WaveNetなどの高品質音声を使いたい
- 詳細な設定をカスタマイズしたい
向いていない:
- シンプルさを重視する
- インターネット接続がない環境で使う(高品質音声を使う場合)
その他の拡張機能を使う場合
Intelligent Speakerが向いている:
- ポッドキャストとして保存したい
- オフラインで聞きたい
- 後で聞くためにリスト化したい
Panopreterが向いている:
- Windows標準の音声で十分
- とにかくシンプルに使いたい
音声の品質について
テキスト読み上げの音声品質は、使用するエンジンによって大きく異なります。
音声品質のランク
高品質(自然な音声):
- Google WaveNet
- Microsoft Azure Neural TTS
- Amazon Polly Neural
中品質(聞き取りやすい):
- Windows 10/11標準音声(Haruka、Ichiro)
- Mac標準音声(Kyoko、Otoya)
低品質(機械的):
- 古いシステム音声
- 一部の無料TTS
高品質音声の使い方
Read Aloudで高品質音声を使うには:
- Read Aloudの設定を開く
- 「音声」タブを選択
- 「音声の選択」でGoogle WaveNetやMicrosoft Azureを選択
- 日本語音声を選ぶ
注意点:
高品質音声の多くは、インターネット接続が必要です。
オフラインでは使用できません。
実用的な活用シーン
テキスト読み上げ機能の具体的な活用例を紹介します。
学習・研究
論文や専門書の読み上げ:
難しい内容を耳で聞くことで、理解が深まる場合があります。
語学学習:
外国語のWebページを読み上げて、発音を学習できます。
復習:
一度読んだ内容を、音声で復習することで記憶に定着します。
仕事・ビジネス
ニュースチェック:
朝の準備をしながら、ニュースサイトを読み上げて情報収集できます。
メールの確認:
Webメールの内容を読み上げて、手を使わずに確認できます。
レポート・資料の校正:
自分が書いた文章を音声で聞くことで、誤字や不自然な表現に気づけます。
日常生活
レシピの読み上げ:
料理中に手が汚れていても、レシピを耳で聞けます。
長文記事:
長いブログ記事や小説を、ポッドキャストのように聞けます。
就寝前:
ブルーライトを避けながら、読み物を楽しめます。
トラブルシューティング
よくある問題と解決方法を紹介します。
音声が出ない
原因と対処:
- システム音量がミュートになっている→音量を確認
- 正しい音声デバイスが選択されていない→出力デバイスを確認
- 音声エンジンがインストールされていない→Windows言語パックをインストール
読み上げが途中で止まる
原因と対処:
- インターネット接続が不安定(高品質音声使用時)→オフライン音声に切り替え
- ページの読み込みが完了していない→ページが完全に読み込まれるまで待つ
- 拡張機能の不具合→拡張機能を再インストール
日本語が正しく読まれない
原因と対処:
- 英語音声が選択されている→日本語音声に変更
- 漢字の読みが間違っている→音声エンジンの限界(対処困難)
- 記号や数字が読まれない→音声エンジンによって対応が異なる
リーダービューアイコンが表示されない
原因と対処:
- ページがリーダービュー非対応→拡張機能を使用
- ページの構造が複雑すぎる→拡張機能を使用
- JavaScriptで動的に生成されたコンテンツ→ページのソースを確認
拡張機能が動作しない
原因と対処:
- Firefoxのバージョンが古い→Firefoxを最新版に更新
- 拡張機能の権限が不足→拡張機能の設定を確認
- 他の拡張機能と競合→一時的に他の拡張機能を無効化
まとめ
Firefoxでテキストを読み上げる方法について解説しました。
Firefox標準のリーダービュー:
- 拡張機能不要
- シンプルで使いやすい
- 記事形式のページに最適
- F9キーで起動、ヘッドホンアイコンで読み上げ開始
拡張機能を使った読み上げ:
- より高機能で柔軟
- 選択範囲の読み上げが可能
- 高品質な音声オプションあり
- Read Aloudが総合的におすすめ
おすすめの拡張機能:
- Read Aloud:多機能で高品質
- Intelligent Speaker:ポッドキャスト作成機能
- Panopreter:シンプルで使いやすい
- Talkie:軽量で高速
用途に合わせた選択:
- 簡単に使いたい→標準のリーダービュー
- 高品質な音声が欲しい→Read Aloud
- ポッドキャストを作りたい→Intelligent Speaker
- とにかくシンプルに→Panopreter
テキスト読み上げ機能を活用することで、Webブラウジングの可能性が大きく広がります。
作業をしながらニュースを聞いたり、目の疲れを軽減したり、新しい学習方法を試したりと、様々な使い方ができます。
まずは標準のリーダービュー機能を試してみて、物足りなければ拡張機能を導入してみてください。
自分に合った方法で、快適なWebブラウジングを楽しみましょう。

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