「マウスが動かない」「音が出ない」「プリンターが認識されない」…
パソコンを使っていると、こういったハードウェアのトラブルに遭遇することがありますよね。そんなとき、問題解決の第一歩となるのが「デバイスマネージャー」です。
デバイスマネージャーは、Windowsに標準搭載されている無料のツールで、パソコンに接続されているすべての機器(デバイス)を管理する機能を持っています。
- 接続されている機器の一覧を確認できる
- ドライバーの更新や再インストールができる
- ハードウェアの問題を診断できる
- デバイスの有効/無効を切り替えられる
この記事では、デバイスマネージャーの基本から、実際のトラブル解決方法まで、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
デバイスマネージャーとは?

基本的な定義
デバイスマネージャーとは、Windowsに搭載されているハードウェア管理ツールです。
デバイス(Device) = 装置、機器
マネージャー(Manager) = 管理者
つまり、「機器を管理するもの」という意味になります。
デバイスとは何か?
デバイスとは、パソコンに接続されている機器全般を指します。
外部デバイス(周辺機器)
- マウス
- キーボード
- プリンター
- Webカメラ
- 外付けハードディスク
- USBメモリ
- スピーカー・ヘッドホン
内部デバイス(内蔵機器)
- CPU(プロセッサ)
- グラフィックカード(GPU)
- サウンドカード
- ネットワークアダプター(有線LAN、Wi-Fi)
- ハードディスク・SSD
- DVD/Blu-rayドライブ
- マザーボード
デバイスドライバーとは?
デバイスを動かすには「デバイスドライバー」という専用ソフトウェアが必要です。
ドライバーの役割
ドライバーは、Windowsとハードウェアの「通訳」のような存在です。
Windows(OS) ←→ ドライバー ←→ ハードウェア(デバイス)
例えば:
- マウスを動かすと → ドライバーがその情報をWindowsに伝える
- Windowsが印刷命令を出すと → ドライバーがプリンターに伝える
ドライバーがないと、Windowsはハードウェアを認識できず、使うことができません。
デバイスマネージャーの役割
デバイスマネージャーは、これらすべてのデバイスとドライバーを一元管理します。
主な機能
- デバイスの状態確認:正常に動作しているか確認
- ドライバーの管理:更新、再インストール、削除
- 問題の診断:エラーの原因を特定
- デバイスの制御:有効化・無効化
- ハードウェア情報の確認:型番、製造元などの詳細情報
デバイスマネージャーの起動方法
デバイスマネージャーを開く方法はいくつかあります。自分がやりやすい方法を選んでください。
方法1:スタートボタンから開く【最も簡単】
Windows 10/11の場合
- スタートボタン(Windowsマーク)を右クリック
- メニューから「デバイスマネージャー」をクリック
これが最も簡単で速い方法です。
方法2:検索から開く
Windows 10の場合
- タスクバー左下の検索ボックスをクリック
- 「デバイスマネージャー」と入力
- 検索結果から「デバイスマネージャー」をクリック
Windows 11の場合
- タスクバーの検索アイコン(虫眼鏡マーク)をクリック
- 「デバイスマネージャー」と入力
- 検索結果から「デバイスマネージャー」をクリック
方法3:ファイル名を指定して実行【上級者向け】
- Windowsキー + Rを同時に押す
- 「devmgmt.msc」と入力
- 「OK」をクリック
この方法は覚えておくと便利です。
方法4:コントロールパネルから開く
- コントロールパネルを開く
- 「ハードウェアとサウンド」をクリック
- 「デバイスマネージャー」をクリック
デバイスマネージャーの画面の見方
デバイスマネージャーを開くと、以下のような画面が表示されます。
基本的な構造
デバイスはカテゴリ(種類)別に整理されて表示されます。
主なカテゴリ
- オーディオの入力および出力:スピーカー、マイク
- ディスクドライブ:ハードディスク、SSD
- ディスプレイアダプター:グラフィックカード(GPU)
- ネットワークアダプター:有線LAN、Wi-Fi
- プロセッサ:CPU
- マウスとそのほかのポインティングデバイス:マウス、タッチパッド
- キーボード:キーボード
- ヒューマンインターフェイスデバイス:USB機器など
- サウンド、ビデオ、およびゲームコントローラー:オーディオデバイス
- ユニバーサルシリアルバスコントローラー:USBポート
- イメージングデバイス:カメラ、スキャナー
カテゴリの展開方法
各カテゴリの左側にある▷(右向き矢印)または>をクリックすると、そのカテゴリに含まれるデバイスの一覧が表示されます。
もう一度クリックすると、折りたたまれます。
デバイスの詳細情報を見る
デバイスを右クリックして「プロパティ」を選択すると、詳細情報が表示されます。
プロパティで確認できる情報
- 全般タブ:デバイスの状態、製造元、場所
- ドライバータブ:ドライバーのバージョン、日付、提供元
- 詳細タブ:ハードウェアIDなどの技術情報
- イベントタブ:デバイスの動作履歴
- リソースタブ:IRQ、メモリ範囲などのシステムリソース
デバイスマネージャーでできること
デバイスマネージャーでは、さまざまな操作が可能です。
1. ドライバーの更新
古いドライバーを最新版に更新できます。
手順
- デバイスを右クリック
- 「ドライバーの更新」を選択
- 以下のいずれかを選択:
- ドライバーを自動的に検索:Windowsが自動で最新ドライバーを探してインストール
- コンピューターを参照してドライバーを検索:手動でダウンロードしたドライバーを指定
いつ使うか?
- デバイスが正常に動作しない
- 新しい機能を追加したい
- パフォーマンスを向上させたい
2. ドライバーのロールバック
更新したドライバーに問題がある場合、以前のバージョンに戻せます。
手順
- デバイスを右クリック→「プロパティ」
- 「ドライバー」タブを開く
- 「ドライバーを元に戻す」をクリック
注意
- ロールバック機能は、以前のドライバーが保存されている場合のみ使用可能
- ボタンがグレーアウトしている場合は使用不可
3. ドライバーのアンインストール(削除)
ドライバーを完全に削除できます。
手順
- デバイスを右クリック
- 「デバイスのアンインストール」を選択
- 「このデバイスのドライバーソフトウェアを削除する」にチェック(推奨)
- 「アンインストール」をクリック
- パソコンを再起動
いつ使うか?
- ドライバーが破損している
- デバイスの完全な再インストールが必要
- デバイスを取り外す予定
注意
- 再起動後、Windowsが自動的にドライバーを再インストールすることがある
- 必要に応じて手動で再インストール
4. デバイスの無効化
デバイスを一時的に使用できないようにします。
手順
- デバイスを右クリック
- 「デバイスを無効にする」を選択
- 確認メッセージで「はい」をクリック
いつ使うか?
- 使わないデバイスを無効化して省電力
- 問題のあるデバイスを一時的に停止
- セキュリティ対策(例:Webカメラを無効化)
再度有効化する方法
- デバイスを右クリック
- 「デバイスを有効にする」を選択
5. ハードウェア変更のスキャン
新しく接続したデバイスを手動で検出させます。
手順
- デバイスマネージャーのメニューバーで「操作」をクリック
- 「ハードウェア変更のスキャン」を選択
いつ使うか?
- 新しいデバイスを接続したのに認識されない
- ドライバーを再インストールした後
6. デバイスの詳細情報を確認
ハードウェアの型番や仕様を確認できます。
確認できる情報の例
- グラフィックカードの型番(例:NVIDIA GeForce RTX 3060)
- CPUの種類(例:Intel Core i7-11700K)
- ネットワークアダプターのモデル名
手順
- カテゴリを展開してデバイスを表示
- デバイス名を確認
エラーアイコンの意味と対処法

デバイスマネージャーでは、問題のあるデバイスにマークが表示されます。
1. 黄色い三角形に「!」(エクスクラメーションマーク)
意味
- デバイスに問題がある
- ドライバーが正しくインストールされていない
- デバイスが競合している
対処法
- デバイスを右クリック→「プロパティ」
- 「全般」タブの「デバイスの状態」を確認
- エラーコードとメッセージを確認
- 以下を試す:
- ドライバーの更新
- デバイスのアンインストール→再起動
- メーカー公式サイトから最新ドライバーをダウンロード
2. 赤い「X」マーク
意味
- デバイスが無効化されている
- または、デバイスが物理的に取り外されている
対処法
- デバイスを右クリック
- 「デバイスを有効にする」を選択
- 再起動(必要に応じて)
3. 下向き矢印(↓)
意味
- デバイスが意図的に無効化されている
対処法
- デバイスをダブルクリック
- 「ドライバー」タブを開く
- 「有効」ボタンをクリック
- 再起動(必要に応じて)
4. 「その他のデバイス」または「不明なデバイス」
意味
- Windowsがデバイスを認識しているが、適切なドライバーがインストールされていない
対処法
- デバイスを右クリック→「プロパティ」
- 「詳細」タブで「ハードウェアID」を確認
- ハードウェアIDをインターネットで検索してデバイスを特定
- メーカーサイトから正しいドライバーをダウンロード
- 手動でドライバーをインストール
よくあるトラブルと解決方法
トラブル1:音が出ない
デバイスマネージャーでの確認手順
- 「サウンド、ビデオ、およびゲームコントローラー」を展開
- オーディオデバイス(例:Realtek High Definition Audio)を確認
- 黄色い三角や赤いXがないか確認
解決方法
- エラーマークがある場合:ドライバーを更新または再インストール
- エラーマークがない場合:Windowsのサウンド設定を確認
トラブル2:マウス・キーボードが動かない
デバイスマネージャーでの確認手順
- 「マウスとそのほかのポインティングデバイス」または「キーボード」を確認
- デバイスの状態をチェック
解決方法
- USB接続の場合:別のUSBポートに接続
- ドライバーに問題がある場合:更新または再インストール
- デバイスが表示されない場合:ハードウェア変更のスキャン
トラブル3:Wi-Fiに接続できない
デバイスマネージャーでの確認手順
- 「ネットワークアダプター」を展開
- Wi-Fiアダプター(例:Intel Wi-Fi 6 AX200)を確認
解決方法
- デバイスが無効化されている:有効化する
- エラーマークがある:ドライバーを更新
- ドライバーが最新でも動かない:一度アンインストールして再起動
トラブル4:プリンターが認識されない
デバイスマネージャーでの確認手順
- 「プリンターキュー」または「ユニバーサルシリアルバスコントローラー」を確認
- プリンターまたは「不明なデバイス」がないか確認
解決方法
- USBケーブルを確認(しっかり接続されているか)
- 別のUSBポートを試す
- メーカー公式サイトから最新ドライバーをダウンロード
- ハードウェア変更のスキャン
トラブル5:Webカメラが映らない
デバイスマネージャーでの確認手順
- 「カメラ」または「イメージングデバイス」を確認
- Webカメラのデバイス名を確認
解決方法
- デバイスが無効化されている:有効化
- プライバシー設定でカメラがブロックされている可能性も(設定→プライバシーで確認)
- ドライバーを更新
トラブル6:デバイスマネージャーが開かない
原因
- Windowsのシステムファイルが破損
- 権限の問題
解決方法
- 管理者権限で実行
- デバイスマネージャーを右クリック→「管理者として実行」
- システムファイルチェッカーを実行
- コマンドプロンプトを管理者として開く
- 「sfc /scannow」と入力してEnter
- スキャン完了まで待つ
- Windowsアップデートを実行
- 設定→更新とセキュリティ→Windows Update
デバイスマネージャー使用時の注意点
1. 管理者権限が必要
デバイスマネージャーで設定を変更するには、管理者権限を持つアカウントでログインする必要があります。
標準ユーザーアカウントの場合、デバイスの確認はできますが、変更はできません。
2. 重要なデバイスは慎重に
以下のデバイスを誤って無効化・削除すると、パソコンが正常に動作しなくなることがあります。
特に注意が必要なデバイス
- ディスプレイアダプター(画面が映らなくなる)
- ディスクドライブ(Windowsが起動しなくなる)
- システムデバイス(システムが不安定になる)
よくわからないデバイスは、無効化や削除の前に必ず調べましょう。
3. ドライバー更新前のバックアップ
重要なデバイス(グラフィックカードなど)のドライバーを更新する前は、システムの復元ポイントを作成しておくと安全です。
4. リモートコンピューターは読み取り専用
ネットワーク経由で他のパソコンのデバイスマネージャーを開いた場合、読み取り専用モードになり、設定の変更はできません。
5. 再起動が必要な場合がある
ドライバーの更新やデバイスの有効化・無効化の後は、変更を反映させるために再起動が必要な場合があります。
エラーコードの意味
デバイスのプロパティで表示される主なエラーコードと意味です。
| エラーコード | 意味 | 主な対処法 |
|---|---|---|
| Code 1 | デバイスが正しく構成されていない | ドライバーの更新 |
| Code 10 | デバイスを開始できない | ドライバーの再インストール |
| Code 12 | リソースが不足 | 他のデバイスを無効化 |
| Code 14 | 再起動が必要 | パソコンを再起動 |
| Code 18 | ドライバーの再インストールが必要 | ドライバーを再インストール |
| Code 19 | レジストリが破損 | ドライバーを削除して再インストール |
| Code 22 | デバイスが無効 | デバイスを有効化 |
| Code 28 | ドライバーがインストールされていない | ドライバーをインストール |
| Code 31 | デバイスが正常に動作していない | ドライバーの更新または再インストール |
| Code 43 | Windowsがデバイスを停止した | ドライバーの更新、ハードウェアの確認 |
| Code 45 | デバイスが接続されていない | デバイスを接続する |
詳細なエラーコードのリストは、Microsoftの公式サポートページで確認できます。
よくある質問

Q1:デバイスマネージャーで何を確認すればいいですか?
基本的にはエラーマーク(黄色い三角、赤いX)がないか確認しましょう。
エラーマークがあるデバイスは、何らかの問題を抱えています。
Q2:ドライバーの更新は定期的にすべきですか?
必ずしも必要ではありません。
- 問題なく動作している場合:無理に更新する必要はない
- 問題がある場合:更新を試す
- セキュリティアップデート:重要なので更新推奨
「動いているものには触らない」という考え方も一つの選択肢です。
Q3:「不明なデバイス」が表示されていますが、問題ありますか?
パソコンが正常に動作していれば、基本的に問題ありません。
使っていない古いデバイスの残骸や、Windowsが標準で認識できないセンサー類の場合があります。
気になる場合は、ハードウェアIDから特定して適切なドライバーをインストールしましょう。
Q4:デバイスを削除したら消えてしまいました。どうすればいいですか?
パソコンを再起動してください。
多くの場合、再起動時にWindowsが自動的にデバイスを検出し、ドライバーを再インストールします。
それでもダメな場合:
- デバイスマネージャーの「操作」→「ハードウェア変更のスキャン」
- 手動でドライバーをインストール
Q5:デバイスが二重に表示されています。どうすればいいですか?
両方とも削除してから再起動してください。
- 重複しているデバイスをすべて削除
- パソコンを再起動
- Windowsが正しく1つだけ検出してインストール
Q6:ドライバーの提供元が「Microsoft」になっていますが問題ありますか?
基本的に問題ありません。
Microsoftが提供する汎用ドライバーで、多くの場合正常に動作します。
ただし、メーカー提供の専用ドライバーの方が:
- 高度な機能が使える
- パフォーマンスが良い
ことがあります。
まとめ:デバイスマネージャーを使いこなそう
デバイスマネージャーは、Windowsでハードウェアのトラブルを解決する際の必須ツールです。
覚えておきたい重要ポイント
- 起動方法:スタートボタン右クリック→デバイスマネージャー(最も簡単)
- エラーマークの確認:黄色い三角、赤いXがないかチェック
- 基本操作:ドライバーの更新、デバイスの有効化・無効化、アンインストール
- トラブル時の基本手順:
- デバイスマネージャーで状態確認
- エラーコードを確認
- ドライバーを更新または再インストール
- それでもダメならメーカーサポートに問い合わせ
デバイスマネージャーでできること
- ✅ ハードウェアの状態確認
- ✅ ドライバーの更新・再インストール
- ✅ 問題の診断
- ✅ デバイスの有効化・無効化
- ✅ ハードウェア情報の確認
デバイスマネージャーを使いこなせるようになれば、ちょっとしたハードウェアのトラブルは自分で解決できるようになります。
難しそうに見えるかもしれませんが、基本的な使い方さえ覚えれば誰でも簡単に使えるツールです。ぜひ活用してみてください!

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