仕事や勉強で便利なMicrosoft Copilotを使おうとしたら、突然「問題が発生しました」というエラーメッセージが表示されて困っていませんか?
せっかく作業を効率化しようと思ったのに、Copilotが使えないとストレスですよね。
実はこのエラー、さまざまな原因で発生する可能性があります。でも安心してください。多くの場合、いくつかの簡単な手順で解決できるんです。
この記事では、Copilotで「問題が発生しました」というエラーが表示される原因と、その解決方法を分かりやすく解説していきます。
「問題が発生しました」エラーとは?

Microsoft Copilotを使っていると、次のようなエラーメッセージが表示されることがあります。
よくあるエラーメッセージ:
- 「問題が発生しました。新しいメッセージを送信してみてください」
- 「申し訳ございません。問題が発生しました。少し待ってからもう一度お試しください」
- 「Windows側の問題です」
- 「Microsoft側の問題です。お客様には問題ありません」
- 「Something went wrong. Please try again later」(英語版)
これらのメッセージは、Copilotが正常に動作できない状態を示しています。
ただし、このエラーは曖昧な表現で、具体的な原因が分かりにくいのが困りものです。そこで、考えられる原因を一つずつ見ていきましょう。
エラーが発生する主な原因
Copilotで「問題が発生しました」というエラーが出る原因は、大きく分けて8つあります。
原因1:アカウントやライセンスの問題
どういうこと?
Copilotを使うには、適切なMicrosoftアカウントとライセンスが必要です。間違ったアカウントでサインインしていたり、ライセンスが有効でない場合にエラーが出ます。
具体例:
- 個人用アカウントで企業向けCopilotを使おうとしている
- ライセンスの有効期限が切れている
- 新しく割り当てられたライセンスがまだ反映されていない(最大24時間かかることも)
原因2:Microsoft側のサーバーエラー
どういうこと?
Copilotはクラウドサービスなので、Microsoft側のサーバーに問題が起きていると使えなくなります。
この場合は、ユーザー側では何もできず、Microsoftが問題を解決するのを待つしかありません。
原因3:ブラウザのキャッシュやCookieの問題
どういうこと?
ブラウザに保存されている古いデータ(キャッシュやCookie)が破損していると、Copilotが正常に通信できなくなることがあります。
特に長期間ブラウザのキャッシュを削除していない場合に起こりやすい問題です。
原因4:サードパーティCookieがブロックされている
どういうこと?
Copilotは、ライセンスを確認するためにサードパーティCookie(他のサイトからのCookie)を使います。
多くのブラウザでは、プライバシー保護のためにサードパーティCookieがブロックされている場合があり、これがエラーの原因になることも。
特に注意:
- シークレットモード(InPrivateモード)
- Safari
- セキュリティ設定が厳しいブラウザ
これらではサードパーティCookieが標準でブロックされています。
原因5:ネットワーク接続の問題
どういうこと?
インターネット接続が不安定だったり、VPNやファイアウォールがCopilotへの通信をブロックしていることがあります。
特に企業ネットワークでは、セキュリティポリシーでCopilotがブロックされているケースも。
原因6:アプリのバージョンが古い
どういうこと?
EdgeブラウザやOfficeアプリに統合されているCopilotを使う場合、アプリのバージョンが古いと正常に動作しないことがあります。
Microsoftは定期的にアップデートをリリースしているため、常に最新版を使うことが重要です。
原因7:複数アカウントの競合
どういうこと?
個人用アカウントと職場・学校アカウントの両方でMicrosoft 365にサインインしていると、Copilotがどちらのアカウントを使えばいいか混乱してエラーが出ることがあります。
原因8:処理するファイルやデータが大きすぎる
どういうこと?
WordやPowerPointでCopilotを使う際、参照しているファイルが大きすぎると処理がタイムアウトしてエラーになることがあります。
特に100ページ以上のドキュメントや、大量の画像を含むファイルで起こりやすい問題です。
解決方法:基本編

まずは誰でもすぐに試せる基本的な解決方法から始めましょう。多くの場合、これらの方法で解決します。
解決法1:時間をおいて再試行する
手順:
- 5〜10分待つ
- ブラウザを更新(F5キーまたは更新ボタン)
- もう一度Copilotを使ってみる
理由:
Microsoft側で一時的な問題が起きている場合、少し待つだけで自動的に解決することがよくあります。
解決法2:サインアウト・サインインし直す
手順:
- Copilotアプリまたはブラウザで、右上のアカウントアイコンをクリック
- 「サインアウト」を選択
- Copilotを一度閉じる
- もう一度Copilotを開く
- 正しいアカウントでサインインする
ポイント:
サインインする際は、使いたいCopilotのライセンスに紐づいたアカウントを選んでください。
解決法3:ブラウザキャッシュとCookieを削除する
この方法は多くの問題を解決できる強力な手段です。
Microsoft Edgeの場合:
手順:
- 右上の「…」メニューをクリック
- 「設定」を選択
- 「プライバシー、検索、サービス」をクリック
- 「閲覧データをクリア」の「クリアするデータの選択」をクリック
- 時間の範囲を「すべての期間」に設定
- 「Cookieおよびその他のサイトデータ」と「キャッシュされた画像とファイル」にチェックを入れる
- 「今すぐクリア」をクリック
- ブラウザを再起動
Google Chromeの場合:
手順:
- 右上の「⋮」メニューをクリック
- 「設定」を選択
- 「プライバシーとセキュリティ」をクリック
- 「閲覧履歴データの削除」を選択
- 期間を「全期間」に設定
- 「Cookieと他のサイトデータ」と「キャッシュされた画像とファイル」にチェック
- 「データを削除」をクリック
- ブラウザを再起動
解決法4:別のブラウザで試す
手順:
- 普段と違うブラウザでCopilotにアクセスする
- Edgeを使っている → Chromeで試す
- Chromeを使っている → Edgeで試す
- 同じアカウントでサインインする
- Copilotが動作するか確認
意味:
もし別のブラウザで動作すれば、元のブラウザ固有の問題だと分かります。
解決方法:応用編
基本的な方法で解決しない場合は、次のステップに進みましょう。
解決法5:サードパーティCookieを有効にする
Copilotのライセンス確認には、サードパーティCookieが必要です。
Microsoft Edgeの場合:
手順:
- 「…」メニュー→「設定」を開く
- 「Cookieとサイトのアクセス許可」をクリック
- 「Cookieとサイトデータの管理と削除」を選択
- 「サードパーティのCookieをブロックする」がオフになっているか確認
- オンになっていたらオフに切り替える
Google Chromeの場合:
手順:
- 「⋮」メニュー→「設定」を開く
- 「プライバシーとセキュリティ」をクリック
- 「サードパーティCookie」を選択
- 「サードパーティのCookieを許可する」を選択
解決法6:ローカルストレージとセッションストレージをクリアする
技術的な方法ですが、効果的です。
手順:
- ブラウザでCopilotのページを開く
- F12キーを押して開発者ツールを開く
- 「Application」タブをクリック(Chromeの場合)またはStorage(Edgeの場合)
- 左側の「Local Storage」を展開
- 各項目を右クリックして「Clear」を選択
- 「Session Storage」も同様にクリア
- 開発者ツールを閉じてブラウザを再起動
解決法7:Copilotアプリの修復・リセット(Windowsアプリ版)
Windows版のCopilotアプリを使っている場合、修復機能が使えます。
手順:
- Windowsキーを押す
- 「すべてのアプリ」をクリック
- 「Copilot」を右クリック
- 「その他」→「アプリの設定」を選択
- 「修復」ボタンをクリック
- それでも解決しない場合は「リセット」をクリック
- PCを再起動
注意:
リセットすると、アプリの設定がすべて初期化されます。
解決法8:Microsoft 365アプリを最新版にアップデートする
Word、Excel、PowerPointなどでCopilotを使う場合は、アプリを最新版にしましょう。
手順:
- WordやExcelなどのアプリを開く
- 「ファイル」→「アカウント」を選択
- 「更新オプション」→「今すぐ更新」をクリック
- アップデートが完了したらアプリを再起動
アカウントとライセンスの確認方法

エラーがアカウントやライセンスの問題である場合、次の確認が必要です。
正しいアカウントでサインインしているか確認
手順:
- OfficeアプリまたはCopilotで右上のアカウントアイコンをクリック
- 表示されているメールアドレスを確認
- 使いたいCopilotのライセンスに紐づいたアカウントか確認
種類別の必要なライセンス:
- Copilot(無料版):Microsoftアカウントがあれば誰でも使える
- Copilot Pro:個人向け有料プラン(月額3,200円)
- Microsoft 365 Copilot:企業・組織向けプラン(Microsoft 365 Business以上が必要)
ライセンスの有効期限を確認
手順:
- Microsoft 365管理センターにアクセス(https://admin.microsoft.com)
- 「課金」→「お使いの製品」を選択
- Copilotのライセンス状態を確認
企業アカウントの場合は、IT部門や管理者に確認するのが確実です。
Microsoft側の障害を確認する方法
自分で何をしても解決しない場合、Microsoft側でサーバー障害が起きている可能性があります。
Microsoft 365サービスステータスページで確認
手順:
- ブラウザで「Microsoft 365 サービス正常性」と検索
- Microsoft 365管理センターのステータスページにアクセス
- Copilotに関連する障害情報がないか確認
X(旧Twitter)で確認
手順:
- X(Twitter)で「Copilot 障害」「Copilot エラー」などと検索
- 同じ問題を報告している人が多数いれば、Microsoft側の問題の可能性が高い
サーバー障害の場合は、Microsoftが問題を解決するまで待つしかありません。通常は数時間以内に復旧します。
企業・組織アカウント特有の問題と解決法
会社や学校のアカウントでCopilotを使っている場合、特有の問題があります。
組織のポリシーで制限されている
確認方法:
企業や学校のIT管理者に、Copilotが組織のセキュリティポリシーでブロックされていないか確認してもらう。
VPNやファイアウォールが通信をブロックしている
試す方法:
- VPNを一時的にオフにする
- 別のネットワーク(自宅Wi-Fiなど)で試す
- スマートフォンのテザリングで試す
もし別のネットワークで動作すれば、企業ネットワークの設定が原因です。
デバイスベースライセンスを使っている
Microsoft 365のデバイスベースライセンスでは、Copilotは使えません。ユーザーベースライセンスが必要です。
IT管理者に相談して、適切なライセンスに変更してもらいましょう。
特定の状況での解決法
Word・Excel・PowerPointでCopilotが動かない
チェックポイント:
- リボンに「Copilot」ボタンが表示されているか確認
- ボタンがグレーアウト(淡色表示)していないか確認
- ファイルがOneDriveまたはSharePointに保存されているか確認
解決方法:
- ファイルをOneDriveに保存し直す
- サードパーティのストレージ(Google DriveやDropboxなど)に保存されている場合は、OneDriveにコピーする
PowerPointで「Something went wrong」が出る
よくある原因:
複数のMicrosoft 365アカウント(個人用と仕事用)に同時にサインインしている。
解決方法:
- すべてのOfficeアプリからサインアウト
- 使いたいアカウント1つだけでサインインし直す
- PowerPointを開いてCopilotを試す
OutlookでCopilotが使えない
確認ポイント:
- 新しいOutlookアプリを使っているか確認
- 古いOutlookではCopilot機能が制限されている場合があります
解決方法:
新しいOutlookに切り替える(Outlookの右上に「新しいOutlookを試す」というトグルスイッチがある場合があります)。
予防策:エラーを未然に防ぐ方法
日頃から次のことを心がけると、エラーの発生を減らせます。
定期的にアプリを更新する
おすすめ頻度:
月に1回はMicrosoft 365アプリとブラウザのアップデートを確認しましょう。
ブラウザのキャッシュを定期的に削除する
おすすめ頻度:
2〜3ヶ月に1回はキャッシュをクリアすると、さまざまな問題を予防できます。
安定したネットワーク環境を使う
ポイント:
- Wi-Fiの電波が弱い場所では有線LANを使う
- 公共Wi-Fiではなく、信頼できるネットワークを使う
複数アカウントの使い分けを明確にする
おすすめ方法:
- 個人用と仕事用で別のブラウザプロファイルを作る
- Chromeならプロファイル機能を活用
- Edgeなら複数プロファイルを設定
それでも解決しない場合
上記の方法をすべて試しても解決しない場合は、Microsoftのサポートに問い合わせましょう。
公式サポートへの問い合わせ方法
手順:
- Microsoft サポートページにアクセス(https://support.microsoft.com)
- 「お問い合わせ」を選択
- 「Copilot」に関する問い合わせを選ぶ
- 具体的なエラーメッセージと、試した解決方法を伝える
問い合わせ時に伝えるべき情報:
- 正確なエラーメッセージ
- 使用しているデバイス(Windows、Mac、スマートフォンなど)
- 使用しているブラウザとバージョン
- Copilotのライセンスの種類
- エラーが発生した具体的な操作
- すでに試した解決方法
フィードバックを送る
Copilotアプリやブラウザから直接フィードバックを送ることもできます。
手順:
- Copilotの画面で「フィードバック」ボタンを探す
- エラーの詳細を記入
- スクリーンショットがあれば添付
- 送信
フィードバックが多く集まると、Microsoftが優先的に対応してくれる可能性があります。
まとめ
Copilotで「問題が発生しました」というエラーが出た時の対処法をまとめます。
まず試すべき基本的な方法:
- 時間をおいて再試行する(5〜10分)
- サインアウト・サインインし直す
- ブラウザのキャッシュとCookieを削除する
- 別のブラウザで試す
それでも解決しない場合:
- サードパーティCookieを有効にする
- ローカルストレージとセッションストレージをクリアする
- Copilotアプリの修復・リセット
- Microsoft 365アプリを最新版にアップデートする
アカウント関連の確認:
- 正しいアカウントでサインインしているか確認
- ライセンスが有効か確認
- 複数アカウントの競合がないか確認
その他のチェックポイント:
- Microsoft側のサーバー障害を確認
- 企業ネットワークの制限を確認
- ファイルがOneDriveに保存されているか確認
多くの場合、キャッシュの削除やサインインし直しで解決します。それでも直らない場合は、Microsoft側の一時的な問題の可能性が高いので、しばらく待ってから再度試してみましょう。
Copilotは便利なツールですが、クラウドサービスなので時々エラーが出るのは避けられません。この記事の方法を試して、快適にCopilotを使いこなしてくださいね!

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