YouTubeやその他の動画サイトで動画を見ようとしたら、Chromeで再生できない…こんな経験ありませんか?
画面が真っ黒のまま、ずっと読み込み中でくるくる回り続ける、音だけ聞こえて映像が出ない、あるいはエラーメッセージが表示される。動画が見られないとストレスがたまりますよね。
実は、Chromeで動画が再生できない原因はいくつかあり、それぞれに適切な対処法があります。この記事では、最も効果的な解決方法から順番に、誰でもできる対処法を詳しく解説していきます。
初心者の方でも安心して試せる方法ばかりなので、一緒に問題を解決していきましょう!
Chromeで動画が再生できない主な原因
まず、なぜ動画が再生できないのか、主な原因を理解しておきましょう。
1. インターネット接続の問題
動画のストリーミング再生には、安定したインターネット接続が必要です。接続が不安定だったり、速度が遅かったりすると、動画が途切れたり再生できなくなります。
2. キャッシュやCookieの蓄積
長期間Chromeを使っていると、キャッシュ(一時ファイル)やCookieが大量に溜まります。これらが古くなったり破損したりすると、動画再生に支障が出ます。
3. 拡張機能の干渉
広告ブロッカーやセキュリティ関連の拡張機能が、動画の読み込みを妨げることがあります。
4. JavaScriptの無効化
多くの動画サイトはJavaScriptを使って動画を配信しています。JavaScriptがオフになっていると、動画が再生できません。
5. ハードウェアアクセラレーションの問題
ハードウェアアクセラレーション機能が、グラフィックドライバーと相性が悪い場合、動画再生時にフリーズや画面が緑色になる現象が起きます。
6. Chromeのバージョンが古い
古いバージョンのChromeでは、最新の動画形式に対応していない場合があります。
7. 動画ファイル自体の破損
ダウンロードした動画の場合、ファイル自体が破損している可能性もあります。
【最優先】まず試すべき基本的な対処法
問題解決は、簡単な方法から試していくのが鉄則です。まずはこれらを試してみましょう。
1. ページを再読み込みする
最もシンプルで効果的な方法です。
手順:
- キーボードの F5 キーを押す
- または、アドレスバーの左にある再読み込みボタン(🔄)をクリック
- ショートカット:Ctrl + R(Mac: Command + R)
一時的な読み込みエラーなら、これだけで解決することが多いです。
2. インターネット接続を確認する
確認方法:
- 他のウェブサイトが正常に開くか試す
- 速度テストサイト(例:https://fast.com)で接続速度を確認
- Wi-Fiの場合、ルーターのランプが正常に点灯しているか確認
速度の目安:
- SD画質(480p):3Mbps以上
- HD画質(720p):5Mbps以上
- フルHD(1080p):10Mbps以上
- 4K:25Mbps以上
速度が遅い場合は、次の対策を試してください。
インターネット接続の改善方法:
- ルーターを再起動
- モデムとルーターの電源を抜く
- 30秒待つ
- 電源を再接続し、すべてのランプが安定するまで待つ
- 有線接続に切り替える
- Wi-Fiよりも有線LAN接続の方が安定します
- 他のデバイスの接続を切る
- 同時に複数のデバイスが使っていると速度が遅くなります
3. Chromeを再起動する
意外と見落としがちですが、ブラウザの再起動で解決することも多いです。
完全な再起動方法:
- すべてのChromeウィンドウを閉じる
- タスクマネージャーを開く(Ctrl + Shift + Esc)
- Chromeのプロセスが残っている場合は、すべて終了させる
- Chromeを再度起動
4. パソコンを再起動する
「再起動で解決」は昔からの鉄則です。一度試してみましょう。
キャッシュとCookieをクリアする
キャッシュのクリアは、動画再生問題で最も効果的な対処法の一つです。
クリア手順
ステップ1:閲覧履歴データの削除画面を開く
方法1:ショートカットキー
- Ctrl + Shift + Delete(Mac: Command + Shift + Delete)
方法2:メニューから
- Chrome右上の「︙」(3点リーダー)をクリック
- 「設定」を選択
- 「プライバシーとセキュリティ」をクリック
- 「閲覧履歴データの削除」をクリック
ステップ2:削除する項目を選択
- 「詳細設定」タブをクリック
- 期間:全期間を選択
- 以下にチェックを入れる:
- Cookieと他のサイトデータ
- キャッシュされた画像とファイル
ステップ3:削除を実行
「データを削除」ボタンをクリックします。
ステップ4:Chromeを再起動
削除後、Chromeを完全に閉じてから再度開きます。
注意点:
- 多くのサイトからログアウトされます
- 保存されたウェブサイトの設定が消える場合があります
シークレットモードで確認する
拡張機能やキャッシュが原因かどうかを切り分けるため、シークレットモードで試してみましょう。
シークレットモードの開き方
方法1:ショートカットキー
- Ctrl + Shift + N(Mac: Command + Shift + N)
方法2:メニューから
- Chrome右上の「︙」→「シークレットウィンドウを開く」
結果による対処
シークレットモードで動画が再生できた場合:
→ 拡張機能かキャッシュが原因です。次のセクションの対処法を試してください。
シークレットモードでも再生できない場合:
→ Chrome本体の設定や他の要因が原因です。引き続き他の対処法を試しましょう。
拡張機能を無効化する
拡張機能が動画再生を妨げている場合の対処法です。
すべての拡張機能を一括で無効化
ステップ1:拡張機能の管理画面を開く
- Chrome右上の「︙」をクリック
- 「拡張機能」→「拡張機能を管理」を選択
または、アドレスバーに以下を入力:
chrome://extensions/
ステップ2:すべての拡張機能をオフにする
各拡張機能のスイッチをオフ(グレー)にします。
ステップ3:動画を再生してみる
動画サイトに戻って、動画が再生できるか確認します。
原因の拡張機能を特定する
動画が再生できるようになった場合、一つずつ拡張機能を有効にして、問題が再発する拡張機能を特定します。
よく問題を起こす拡張機能:
- 広告ブロッカー(AdBlock、uBlock Originなど)
- セキュリティ関連の拡張機能
- ダウンロード支援ツール
- VPN拡張機能
原因の拡張機能が見つかったら:
- その拡張機能を削除する
- または、動画サイトでのみ無効化する設定を探す
- 代替の拡張機能を探す
JavaScriptを有効化する
JavaScriptが無効になっていると、ほとんどの動画サイトで動画が再生できません。
確認・有効化手順
ステップ1:サイト設定を開く
- Chrome右上の「︙」→「設定」
- 「プライバシーとセキュリティ」をクリック
- 「サイトの設定」をクリック
ステップ2:JavaScriptの設定を確認
- 「JavaScript」をクリック
- 「サイトに JavaScript の使用を許可する(推奨)」が選択されているか確認
- オフになっている場合は、オンにする
ステップ3:特定のサイトをブロックリストから削除
下にスクロールして「JavaScript の使用を許可しないサイト」を確認します。動画サイトが登録されている場合は、削除しましょう。
ハードウェアアクセラレーションを無効化する
動画再生時にフリーズしたり、画面が緑色になったりする場合、ハードウェアアクセラレーションが原因の可能性が高いです。
無効化手順
ステップ1:システム設定を開く
- Chrome右上の「︙」→「設定」
- 左メニューの「システム」をクリック
ステップ2:ハードウェアアクセラレーションをオフ
「グラフィック アクセラレーションが使用可能な場合は使用する」のスイッチをオフにします。
ステップ3:Chromeを再起動
「再起動」ボタンをクリックして、Chromeを再起動します。
注意点:
- ページの表示速度が少し遅くなる場合があります
- WebGLを使用するコンテンツが動作しなくなる可能性があります
試験運用機能で部分的に無効化(上級者向け)
完全に無効化する前に、動画デコードだけを無効化する方法もあります。
手順:
- アドレスバーに以下を入力:
chrome://flags/
- 検索ボックスに「hardware」と入力
- 「Hardware-accelerated video decode」を探す
- 「Enabled」から「Disabled」に変更
- Chromeを再起動
Chromeを最新バージョンにアップデート
古いバージョンのChromeでは、最新の動画形式に対応していない場合があります。
アップデート手順
ステップ1:バージョン情報を開く
- Chrome右上の「︙」をクリック
- 「ヘルプ」→「Google Chromeについて」を選択
または、アドレスバーに以下を入力:
chrome://settings/help
ステップ2:自動的にアップデート
この画面を開くだけで、自動的に最新バージョンがチェックされ、アップデートが開始されます。
ステップ3:再起動
アップデートが完了したら、「再起動」ボタンをクリックします。
現在のバージョン確認:
画面に表示されるバージョン番号を確認できます。
例:「バージョン 131.0.6778.85(Official Build)(64 ビット)」
Chromeの設定をリセットする
ここまで試しても解決しない場合、Chromeの設定を初期状態に戻してみましょう。
リセット手順
ステップ1:リセット設定を開く
Windows:
- Chrome右上の「︙」→「設定」
- 左メニューの「設定のリセット」をクリック
- 「設定を元の既定値に戻す」をクリック
Mac/Linux/Chromebook:
- Chrome右上の「︙」→「設定」
- 「設定のリセット」をクリック
- 「設定を元の既定値に戻す」をクリック
ステップ2:確認してリセット
表示される確認画面で、「設定のリセット」ボタンをクリックします。
リセットされる内容:
- スタートページ
- 新しいタブページ
- 検索エンジン
- ピン留めされたタブ
- 拡張機能(無効化されるのみ、削除されない)
- コンテンツの設定(Cookieなど)
リセットされない内容:
- ブックマーク
- 履歴
- 保存されたパスワード
グラフィックドライバーを更新する
ハードウェアアクセラレーション関連の問題が続く場合、グラフィックドライバーの更新も検討しましょう。
Windows での更新手順
方法1:デバイスマネージャーから
- スタートボタンを右クリック
- 「デバイスマネージャー」を選択
- 「ディスプレイアダプター」を展開
- グラフィックカードを右クリック
- 「ドライバーの更新」を選択
- 「ドライバーを自動的に検索」を選択
方法2:メーカーサイトから
- NVIDIA:https://www.nvidia.com/Download/index.aspx
- AMD:https://www.amd.com/ja/support
- Intel:https://www.intel.com/content/www/us/en/download-center/home.html
各サイトから最新ドライバーをダウンロードしてインストールします。
セキュリティソフトの一時無効化
セキュリティソフトが動画の通信をブロックしている可能性があります。
確認手順
ステップ1:セキュリティソフトを一時的に無効化
各セキュリティソフトの設定から、保護機能を一時的にオフにします。
ステップ2:動画を再生してみる
動画サイトにアクセスして、動画が再生できるか確認します。
ステップ3:再度有効化
重要:確認が終わったら、必ずセキュリティソフトを再度有効化してください。
セキュリティソフトが原因だった場合
動画サイトを例外リストに追加するか、セキュリティソフトのウェブ保護機能の設定を調整します。
スマホ版Chromeでの対処法
スマートフォンやタブレットでChromeの動画が再生できない場合の対処法です。
Android版Chrome
1. Chromeアプリを最新版にアップデート
- Google Playストアを開く
- 「マイアプリ&ゲーム」をタップ
- Chromeを探して「更新」をタップ
2. キャッシュをクリア
- Chromeを開く
- 右上の「︙」→「設定」
- 「プライバシーとセキュリティ」→「閲覧履歴データの削除」
- 「キャッシュされた画像とファイル」にチェック
- 「データを削除」をタップ
3. JavaScriptを有効化
- 「設定」→「サイトの設定」
- 「JavaScript」をタップ
- スイッチをオンにする
4. デバイスを再起動
iPhone版Chrome
1. アプリを再インストール
iPhoneの場合、Chromeアプリを一度削除して再インストールすると効果的です。
2. iOSを最新版にアップデート
「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」から確認します。
よくあるエラーメッセージと対処法
「このビデオは再生できません」
原因:
- 動画の形式に対応していない
- 地域制限がある
- 動画が削除された
対処法:
- 別のブラウザで試す
- VPNを使用する(地域制限の場合)
「エラーが発生しました。後でもう一度お試しください」
原因:
- サーバー側の一時的な問題
- ネットワーク接続の問題
対処法:
- 時間をおいて再度試す
- ページを再読み込み
- インターネット接続を確認
画面が真っ黒で音だけ聞こえる
原因:
- ハードウェアアクセラレーションの問題
- グラフィックドライバーの不具合
対処法:
- ハードウェアアクセラレーションを無効化
- グラフィックドライバーを更新
動画がカクカクする・途切れる
原因:
- インターネット速度が遅い
- CPUやメモリの使用率が高い
対処法:
- 画質を下げる
- 他のタブやアプリを閉じる
- バックグラウンドプログラムを終了
よくある質問(Q&A)
Q1:YouTubeだけ再生できない場合はどうすればいいですか?
YouTube固有の問題の可能性があります。以下を試してください。
- YouTubeにログインし直す
- YouTubeのアプリやウェブサイトの設定を確認
- 制限モードがオンになっていないか確認
Q2:動画は再生できるが音が出ません
- パソコンの音量設定を確認
- ブラウザのタブがミュートになっていないか確認(タブのアイコンを確認)
- Chromeの音声設定を確認
- サウンドドライバーを更新
Q3:特定のサイトだけ動画が再生できません
そのサイト固有の問題かもしれません。
- サイトの公式SNSで障害情報を確認
- 別のブラウザで試す
- サイトのサポートに問い合わせ
Q4:Chromeを再インストールしても大丈夫ですか?
はい、最終手段として再インストールも効果的です。ただし:
- ブックマークは事前にエクスポート
- パスワードはGoogleアカウントで同期しておく
- 拡張機能のリストをメモしておく
Q5:FirefoxやEdgeでは再生できるのにChromeだけダメです
Chrome固有の問題です。以下を試してください。
- Chromeの設定をリセット
- Chromeを完全にアンインストールして再インストール
- Chrome BetaやCanary版を試す
まとめ
Chromeで動画が再生できない問題は、適切な対処法を試すことで解決できることがほとんどです。
最も効果的な対処法(優先順):
- ページの再読み込みとインターネット接続の確認
- キャッシュとCookieのクリア
- シークレットモードで確認
- 拡張機能の無効化
- JavaScriptの有効化確認
- ハードウェアアクセラレーションの無効化
- Chromeのアップデート
- Chromeの設定リセット
トラブルシューティングのコツ:
- 簡単な方法から順番に試す
- 一度に複数の対処法を試さない(原因が特定できなくなる)
- 各対処法を試したら、必ず動画再生を確認する
- 問題が解決したら、それ以降の対処法は試さなくてOK
予防策:
- 定期的にChromeをアップデート
- 月に1回はキャッシュをクリア
- 使わない拡張機能は削除
- グラフィックドライバーを最新に保つ
動画が見られないストレスから解放されて、快適なブラウジング環境を取り戻してくださいね。この記事の方法で、ほとんどの動画再生問題は解決できるはずです!
それでも解決しない場合は、パソコン本体やOSに問題がある可能性もあります。その場合は、パソコンのサポートに相談することをおすすめします。

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