Chromeリモートデスクトップの使い方完全ガイド|初心者でも簡単に遠隔操作できる設定手順

プログラミング・IT

「家から会社のパソコンにアクセスしたい」「外出先から自宅のファイルを取り出したい」

そんな時に便利なのが、Googleが提供する無料サービス「Chromeリモートデスクトップ」です。

難しい設定は不要で、Googleアカウントさえあれば誰でもすぐに使い始められます。

今回は、Chromeリモートデスクトップの基本的な設定方法から、スマホでの使い方、トラブル対処法まで、分かりやすく解説していきます。

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  1. Chromeリモートデスクトップって何?
  2. 他のリモートデスクトップとの違い
  3. 始める前に準備するもの
  4. 【基本】操作される側の設定方法
    1. ステップ1:Chromeリモートデスクトップにアクセス
    2. ステップ2:アプリをダウンロード・インストール
    3. ステップ3:パソコンに名前をつける
    4. ステップ4:PINコードを設定
    5. ステップ5:権限の許可
    6. 注意:パソコンは起動したままにしておく
  5. 【実践】別のパソコンから接続する方法
    1. 接続の手順
    2. 画面の見方
  6. スマホ・タブレットからの接続方法
    1. アプリのインストール
    2. スマホでの接続手順
    3. スマホでの操作方法
  7. 【一時的】リモートサポート機能の使い方
    1. リモートサポートの設定(サポートを受ける側)
    2. リモートサポートの接続(サポートする側)
  8. 便利なファイル転送機能
    1. ファイルのダウンロード(リモート→ローカル)
    2. ファイルのアップロード(ローカル→リモート)
  9. 接続がうまくいかない時の対処法
    1. パソコンが表示されない・オフラインになっている
    2. PINコードを忘れてしまった
    3. 接続が遅い・カクカクする
    4. 会社のパソコンに接続できない
  10. セキュリティ上の注意点
    1. 基本的なセキュリティ対策
    2. やってはいけないこと
  11. こんな使い方もできる
    1. 在宅勤務で会社のパソコンを操作
    2. 旅行先から自宅のパソコンを確認
    3. 親のパソコンをサポート
    4. サブPCを操作
  12. まとめ:Chromeリモートデスクトップで自由な働き方を

Chromeリモートデスクトップって何?

Chromeリモートデスクトップは、インターネットを通じて別の場所にあるパソコンを遠隔操作できるサービスです。

できること:

  • 自宅から会社のパソコンを操作
  • 外出先から自宅のパソコンのファイルにアクセス
  • 離れた場所にいる家族のパソコンをサポート
  • スマホやタブレットからパソコンを操作

まるで目の前にパソコンがあるかのように、画面を見ながらマウスやキーボードで操作できるんです。

しかも完全無料で、WindowsでもMacでも使えます。

他のリモートデスクトップとの違い

リモートデスクトップサービスは他にもありますが、Chromeリモートデスクトップには以下のような特徴があります。

Chromeリモートデスクトップの特徴:

  • 完全無料で使える
  • Googleアカウントだけで始められる
  • 設定が非常に簡単
  • Windows、Mac、Linux、Chromebookすべてに対応
  • スマホアプリもある
  • 複雑なネットワーク設定が不要

WindowsのリモートデスクトップはPro版でないと使えませんが、Chromeリモートデスクトップならどのエディションでも大丈夫です。

始める前に準備するもの

Chromeリモートデスクトップを使うために必要なものは以下の通りです。

必要なもの:

  1. Googleアカウント(Gmailのアカウント)
  2. Google Chromeブラウザ(操作される側のパソコンに必要)
  3. インターネット接続(両方のデバイスで必要)

基本的にはこれだけです。

特別なソフトを購入したり、複雑な設定をしたりする必要はありません。

【基本】操作される側の設定方法

まず、遠隔操作される側のパソコン(例えば会社のパソコン)で設定を行います。

この設定は最初の1回だけやっておけば、あとはいつでも接続できるようになりますよ。

ステップ1:Chromeリモートデスクトップにアクセス

  1. Google Chromeブラウザを開く
  2. Googleアカウントにログインしていることを確認
  3. アドレスバーに以下のURLを入力
   remotedesktop.google.com/access
  1. Chromeリモートデスクトップのページが開く

これでスタート地点に立てました。

ステップ2:アプリをダウンロード・インストール

  1. 「リモートアクセスの設定」の項目にある青い「ダウンロード」ボタンをクリック
  2. 「Chrome Remote Desktop」拡張機能の追加を求められるので「Chromeに追加」をクリック
  3. 「拡張機能を追加」をクリックして確認
  4. 自動的にインストールファイル(chromeremotedesktophost.msi)がダウンロードされる
  5. ダウンロードしたファイルをダブルクリックして実行
  6. 画面の指示に従ってインストールを完了

インストールには管理者権限が必要な場合があります。

会社のパソコンで管理者権限がない場合は、IT部門に相談してみましょう。

ステップ3:パソコンに名前をつける

インストールが完了すると、「名前の選択」という画面が表示されます。

  1. このパソコンの名前を入力(例:「会社のデスクトップ」「自宅PC」など)
  2. 「次へ」をクリック

この名前は、後で接続する時に表示されるので、分かりやすい名前にしておくと便利です。

ステップ4:PINコードを設定

最も重要なセキュリティ設定です。

  1. 6桁以上の数字でPINコードを設定
  2. 同じPINを確認のためにもう一度入力
  3. 「起動」をクリック

PINコード設定のポイント:

  • 誕生日など推測されやすい数字は避ける
  • 6桁以上(できれば8桁以上)にする
  • このPINは絶対に忘れないようにメモしておく
  • 他人には絶対に教えない

PINコードは、あなたのパソコンを守る最後の砦です。

ステップ5:権限の許可

MacやWindowsで、Chromeリモートデスクトップがパソコンにアクセスする権限を求められることがあります。

  1. Windowsの場合:ユーザーアカウント制御(UAC)で「はい」をクリック
  2. Macの場合:
  • システム環境設定を開く
  • 「セキュリティとプライバシー」→「プライバシー」
  • 「画面収録」と「アクセシビリティ」でChromeリモートデスクトップを許可

これで設定は完了です!

「リモートデバイス」のセクションに、今設定したパソコンの名前が表示されていればOKです。

注意:パソコンは起動したままにしておく

リモート接続するには、操作される側のパソコンが起動していて、インターネットに接続されている必要があります。

設定のコツ:

  • スリープモードに入らないよう設定を変更
  • 可能であれば電源を入れたままにしておく
  • ノートパソコンの場合はフタを閉じるとスリープになるので注意

会社のパソコンなら、退社時にシャットダウンせず、スリープ解除設定にしておくといいですね。

【実践】別のパソコンから接続する方法

設定が完了したら、いよいよ別の場所から接続してみましょう。

接続の手順

  1. 接続したいデバイスでGoogle Chromeを開く
  2. アドレスバーに以下のURLを入力
   remotedesktop.google.com/access
  1. 重要:操作される側と同じGoogleアカウントでログイン
  2. 「リモートデバイス」のセクションに、設定したパソコンの名前が表示される
  3. パソコン名をクリック
  4. 設定したPINコードを入力
  5. 矢印ボタンをクリック

数秒待つと、操作される側のパソコンの画面がそのまま表示されます。

あとは普通にマウスとキーボードで操作するだけです。

画面の見方

リモート接続が始まると、相手のパソコンの画面が表示されます。

画面の右側に小さな矢印があり、これをクリックすると以下のような機能が使えます:

  • 全画面表示:リモート画面を全画面で表示
  • ウィンドウに合わせる:ブラウザウィンドウのサイズに画面を調整
  • ファイル転送:パソコン間でファイルをやり取り
  • クリップボード共有:コピー&ペーストを両方のパソコンで使える
  • キーの送信:Ctrl+Alt+Delなど特殊なキー操作を送る

これらの機能を活用すれば、まるで目の前にパソコンがあるかのように作業できますよ。

スマホ・タブレットからの接続方法

外出先でスマホやタブレットしかない時でも、Chromeリモートデスクトップは使えます。

アプリのインストール

  1. Android:Google Playストアで「Chrome Remote Desktop」を検索してインストール
  2. iPhone/iPad:App Storeで「Chrome Remote Desktop」を検索してインストール

アプリは無料です。

スマホでの接続手順

  1. アプリを起動
  2. Googleアカウントでログイン(パソコンと同じアカウント)
  3. リモートデバイスの一覧から接続したいパソコンをタップ
  4. PINコードを入力
  5. 接続完了

スマホの画面でパソコンを操作できます。

スマホでの操作方法

スマホやタブレットではマウスがないので、以下のような操作方法になります。

基本操作:

  • 画面をタップ:マウスクリック
  • スワイプ:画面のスクロールやマウス移動
  • 2本指でピンチ:拡大・縮小
  • 長押し:右クリック

画面下部のメニューから、キーボードを表示したり、設定を変更したりできます。

小さい画面での操作は慣れが必要ですが、急ぎでファイルを確認したい時などには十分使えますよ。

【一時的】リモートサポート機能の使い方

「家族のパソコンを手伝いたい」「同僚のトラブルを解決したい」

そんな時に便利なのが「リモートサポート」機能です。

この機能は、異なるGoogleアカウント同士でも使えるので、一時的なサポートに最適です。

リモートサポートの設定(サポートを受ける側)

  1. Chromeブラウザで以下のURLにアクセス
   remotedesktop.google.com/support
  1. 「サポートを受ける」のセクションで「コードを生成」をクリック
  2. 12桁のアクセスコードが表示される
  3. このコードを、サポートしてくれる人に伝える(電話やメールで)

このアクセスコードは5分間だけ有効です。

リモートサポートの接続(サポートする側)

  1. Chromeブラウザで以下のURLにアクセス
   remotedesktop.google.com/support
  1. 「サポートを提供する」のセクションに、受け取ったアクセスコードを入力
  2. 「接続」をクリック
  3. 相手側で「共有」ボタンをクリックしてもらう
  4. 接続完了

サポートが終わったら、タブを閉じるだけで接続が終了します。

この方法なら、相手にPINコードを教える必要もありませんし、継続的なアクセス権限も与えないので安心です。

便利なファイル転送機能

Chromeリモートデスクトップには、パソコン間でファイルをやり取りする機能があります。

ファイルのダウンロード(リモート→ローカル)

  1. リモート接続中に、画面右側の矢印をクリック
  2. 「ファイルをダウンロード」を選択
  3. リモートパソコンからダウンロードしたいファイルを選択
  4. ファイルが手元のパソコンの「ダウンロード」フォルダに保存される

ファイルのアップロード(ローカル→リモート)

  1. 画面右側の矢印をクリック
  2. 「ファイルをアップロード」を選択
  3. 手元のパソコンからアップロードしたいファイルを選択
  4. ファイルがリモートパソコンのデスクトップに保存される

この機能を使えば、USBメモリを持ち歩かなくても、必要なファイルをすぐに転送できます。

接続がうまくいかない時の対処法

Chromeリモートデスクトップが接続できない時、以下を確認してみましょう。

パソコンが表示されない・オフラインになっている

原因と対処法:

  1. リモートパソコンの電源が入っていない
  • パソコンを起動する
  • スリープ設定を確認
  1. Googleアカウントが違う
  • 両方のデバイスで同じアカウントにログインしているか確認
  1. インターネット接続が切れている
  • リモートパソコンのネット接続を確認
  1. Chromeリモートデスクトップのサービスが停止している
  • リモートパソコンを再起動してみる

PINコードを忘れてしまった

PINコードを忘れた場合は、リモートパソコンで再設定が必要です。

  1. リモートパソコンでremotedesktop.google.com/accessにアクセス
  2. デバイス名の横にある鉛筆アイコンをクリック
  3. 新しいPINコードを設定

残念ながら、PINコードはリセットや復旧ができないので、必ずメモしておきましょう。

接続が遅い・カクカクする

原因と対処法:

  1. インターネット速度が遅い
  • 可能なら有線LAN接続にする
  • Wi-Fiの場合はルーターの近くに移動
  1. 画質設定を下げる
  • メニューから動画コーデックを調整
  1. 他のアプリを閉じる
  • 帯域を消費するアプリ(動画配信など)を停止

リモートデスクトップは、ネット速度に大きく影響されます。

動画編集など重い作業には向いていませんが、文書作成やメールチェックなら問題ありません。

会社のパソコンに接続できない

企業のネットワークでは、セキュリティ設定でリモートデスクトップがブロックされていることがあります。

確認すること:

  • ファイアウォールの設定
  • 管理者によるChromeリモートデスクトップの制限
  • 会社のポリシーで禁止されていないか

使用前に必ずIT部門に確認してください。

無断で使用すると、セキュリティポリシー違反になる可能性があります。

セキュリティ上の注意点

便利なChromeリモートデスクトップですが、セキュリティには十分注意しましょう。

基本的なセキュリティ対策

1. PINコードの管理

  • 複雑な数字を設定する
  • 絶対に他人に教えない
  • 定期的に変更する

2. Googleアカウントのセキュリティ

  • 2段階認証を必ず有効にする
  • パスワードは強力なものを使う
  • 不審なログインがないか定期的に確認

3. 使わない時は無効化

  • 長期間使わない場合は、リモートアクセスをオフにする
  • 設定画面から簡単にオン・オフできる

4. 信頼できるネットワークを使う

  • 公共Wi-Fiからの接続は避ける
  • VPN接続を併用するとより安全

やってはいけないこと

  • PINコードをメールやチャットで送る:絶対にNG
  • 不特定多数にアクセスコードを共有:リモートサポートは信頼できる相手のみ
  • 公共のパソコンでログインしたまま放置:必ずログアウトする

Chromeリモートデスクトップ自体のセキュリティは高いですが、使い方を誤ると危険です。

こんな使い方もできる

最後に、Chromeリモートデスクトップの便利な活用例をご紹介します。

在宅勤務で会社のパソコンを操作

テレワーク中に会社のパソコンにしかないファイルが必要になった時、すぐにアクセスできます。

VPN接続が不要なのも嬉しいポイントです。

旅行先から自宅のパソコンを確認

長期の旅行中に、自宅のパソコンで実行中のダウンロードやアップロードの進捗を確認できます。

親のパソコンをサポート

離れて暮らす親のパソコントラブルを、電話で説明するのは大変です。

リモートサポート機能を使えば、実際に画面を見ながら操作できるので、スムーズに解決できますよ。

サブPCを操作

メインのパソコンから、別の部屋にあるサブPCを操作できます。

わざわざ移動する必要がなくなります。

まとめ:Chromeリモートデスクトップで自由な働き方を

Chromeリモートデスクトップの使い方、いかがでしたか?

重要なポイントをもう一度まとめておきます。

設定の基本:

  1. remotedesktop.google.com/access にアクセス
  2. アプリをダウンロード・インストール
  3. パソコンに名前をつける
  4. PINコードを設定
  5. パソコンは起動したままにしておく

接続の基本:

  1. 同じGoogleアカウントでログイン
  2. リモートデバイスから接続したいパソコンを選択
  3. PINコードを入力
  4. 接続完了

セキュリティのポイント:

  • PINコードは複雑なものを設定
  • 他人には絶対に教えない
  • 2段階認証を必ず有効に
  • 公共Wi-Fiは避ける

Chromeリモートデスクトップは、設定さえしてしまえば、あとはとても簡単に使えます。

在宅勤務が増えた今、自宅からオフィスのパソコンにアクセスできるのは本当に便利です。

ただし、セキュリティには十分注意して、PINコードの管理やGoogleアカウントの保護を徹底してくださいね。

あなたもChromeリモートデスクトップで、場所に縛られない自由な働き方を始めてみませんか?

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