家族でChromebookを共有している方、仕事用とプライベート用でアカウントを使い分けたい方に朗報です。
ChromeOSには、複数のユーザーを簡単に切り替えられる便利な機能が搭載されているんです。
しかも、いちいちログアウトしなくても、ワンクリック(またはキーボードショートカット)で瞬時に切り替えられます。
今回は、ユーザーの追加方法から切り替えテクニック、知っておくべき注意点まで、分かりやすく解説していきます。
ChromeOSのユーザー切り替えって何ができるの?

まず、ChromeOSのユーザー切り替え機能でできることを整理しておきましょう。
主な機能:
- 最大5人のユーザーを同時にログインさせられる
- ログアウトせずに瞬時にユーザーを切り替えられる
- 各ユーザーのデータは完全に分離される
- ブックマーク、履歴、ダウンロードファイルがそれぞれ独立
- 拡張機能や設定も個別に管理できる
家族で1台のChromebookを共有する場合でも、お互いのデータが混ざることはありません。
仕事用とプライベート用で2つのGoogleアカウントを持っている人にとっても、非常に便利な機能ですよ。
ユーザーを追加する方法
まず最初に、Chromebookに新しいユーザーを追加する必要があります。
【方法1】ログイン画面から追加する
一番シンプルな方法は、ログイン画面から追加することです。
手順:
- 現在ログインしている場合は、一度ログアウトする
- 画面右下の時刻をクリック
- 「ログアウト」ボタンをクリック
- ログイン画面の左下にある「ユーザーを追加」をクリック
- 追加したいGoogleアカウントのメールアドレスとパスワードを入力
- 画面の指示に従って設定を完了
これで新しいユーザーがChromebookに追加されました。
次回からは、ログイン画面にそのユーザーのアイコンが表示されるようになります。
【方法2】設定画面から追加する
ログインしたまま別のユーザーを追加することも可能です。
手順:
- 画面右下の時刻をクリック
- 歯車マーク(設定)をクリック
- 左側のメニューから「ユーザー」を選択
- 「アカウントを管理」をクリック
- 「+ アカウントを追加」をクリック
- 新しいユーザーのGoogleアカウント情報を入力
この方法なら、今の作業を中断せずにユーザーを追加できます。
基本的なユーザー切り替え方法
ユーザーを追加したら、次は切り替え方法を見ていきましょう。
通常の切り替え方法
最も基本的な切り替え方法です。
手順:
- 画面右下の時刻をクリック
- クイック設定パネルが開くので、自分のユーザー名またはアイコンをクリック
- 現在ログインしているユーザーの一覧が表示される
- 切り替えたいユーザーをクリック
これだけで、パスワードを入力することなく瞬時に切り替わります。
作業中のウィンドウやタブは、元のユーザーでそのまま残っているので安心してください。
後で戻ってきたときに、続きから作業を再開できますよ。
別のユーザーを新たにログインさせる
まだログインしていないユーザーを追加でログインさせる方法もあります。
手順:
- 画面右下の時刻をクリック
- 自分のユーザー名またはアイコンをクリック
- 「別のユーザーでログイン」をクリック
- 「信頼できる相手とのみこの機能を使用してください」という警告が表示されるので「OK」をクリック
- ログインさせたいユーザーを選択してパスワードを入力
この機能を使うと、複数のユーザーが同時にログインした状態になります。
ただし、この機能は後述するように、信頼できる相手としか使わないように注意が必要です。
【超便利】キーボードショートカットで切り替え
マウスを使わずに、キーボードだけでユーザーを切り替えることもできます。
キーボードショートカット:
- 次のユーザーに切り替え:Ctrl + Alt + .(ピリオド)
- 前のユーザーに切り替え:Ctrl + Alt + ,(カンマ)
この方法なら、一瞬でユーザーを切り替えられるので、頻繁に切り替える人には特におすすめです。
例えば、仕事用アカウントで作業していて、ちょっとプライベートのメールをチェックしたい時など、サッと切り替えられて便利ですよ。
慣れるとマウスで操作するよりもずっと速く感じます。
ウィンドウを別のユーザーに移動する
ChromeOSには、開いているウィンドウを別のユーザーに移動させる機能もあるんです。
ウィンドウ移動の手順:
- 複数のユーザーが同時にログインしている状態にする
- 移動させたいウィンドウの上で右クリック
- 「ウィンドウを移動…」を選択
- 移動先のユーザーを選択
この機能、意外と便利なシーンがあります。
例えば、プライベートアカウントで開いていたウェブページを仕事用アカウントで見たくなった時など、URLをコピペする手間が省けますよ。
ただし、この機能は実験的なもので、通知やCookieに関して不具合が出ることもあるので注意してください。
すべてのユーザーからログアウトする方法
複数のユーザーが同時にログインしている場合、1人ずつログアウトすることはできません。
全員まとめてログアウトする必要があります。
全員ログアウトの手順:
- 画面右下の時刻をクリック
- 電源ボタンのアイコンをクリック
- 「すべてログアウト」を選択
すべてのユーザーがログアウトされ、ログイン画面に戻ります。
各ユーザーの作業内容は保存されていないので、ログアウト前に必要なデータは保存しておきましょう。
ゲストモードとの違い
ChromeOSには「ゲストモード」という機能もありますが、ユーザー切り替えとは少し違います。
ゲストモードの特徴:
- Googleアカウントでログインしなくても使える
- ブラウジング履歴やダウンロードファイルは、ログアウト時に自動削除される
- 一時的に誰かに貸す時に便利
- 個人データが一切残らない
ゲストモードは「短時間だけChromebookを貸したい」という時に最適です。
一方、ユーザー切り替えは「継続的に複数の人がChromebookを使う」場合に向いています。
ゲストモードの起動方法:
- ログイン画面の左下にある「ゲストとして閲覧」をクリック
- すぐにゲストモードで起動
ゲストモードでは、一部の機能(Androidアプリなど)が制限されることもあるので覚えておきましょう。
ユーザー切り替え機能の注意点

便利なユーザー切り替え機能ですが、いくつか注意すべきポイントがあります。
【注意1】メモリ消費が増える
複数のユーザーが同時にログインすると、それぞれのユーザーがメモリを消費します。
メモリ4GB以下のChromebookでは、2人同時ログインでもかなり動作が重くなる可能性があります。
推奨環境:
- 2〜3人の同時ログイン:8GB以上のメモリ
- 快適に使いたい場合:できれば1人ずつログイン
もしChromebookの動作が重くなったら、不要なユーザーはログアウトさせましょう。
【注意2】セキュリティリスク
複数ユーザーの同時ログイン機能は、パスワードなしで切り替えられるため、信頼できる相手とのみ使用してください。
例えば、あなたのアカウントと子供のアカウントが同時にログインしている状態で、子供があなたのアカウントに切り替えることも可能です。
セキュリティを高めるなら:
- 複数ユーザーの同時ログインは使わない
- 毎回ログアウトしてから別のユーザーでログインする
- 機密情報を扱う仕事用アカウントは特に注意
家族間でも、お互いのプライバシーを守りたい場合は、同時ログイン機能を使わない方が安全です。
【注意3】Google Playストアの制限
AndroidアプリとGoogle Playストアは、最初にログインしたユーザー(プライマリユーザー)でのみ利用できます。
2番目以降にログインしたユーザー(セカンダリユーザー)では、Androidアプリを使えません。
もしAndroidアプリをメインで使う予定なら、そのアカウントを最初にログインさせましょう。
【注意4】学校・職場のChromebookでは制限がある
学校や企業から支給されたChromebookの場合、管理者によってユーザー切り替え機能が制限されていることがあります。
- ユーザーの追加ができない
- 特定のアカウントしか追加できない
- 複数ユーザーの同時ログインが禁止されている
これらは管理者の設定によるものなので、必要な場合はIT担当者に相談してください。
ユーザーを削除する方法
不要になったユーザーをChromebookから削除することもできます。
ユーザー削除の手順:
- ログイン画面で、削除したいユーザーのアイコンの横にある下向き矢印をクリック
- 「このユーザーを削除」を選択
- 確認画面で「このユーザーを削除」をクリック
注意:ユーザーを削除すると、そのユーザーのローカルに保存されていたファイル(ダウンロードフォルダなど)はすべて消えます。
ただし、Googleドライブに保存されているファイルは消えないので安心してください。
削除前に、必要なファイルがローカルに残っていないか確認しておきましょう。
【よくある質問】ユーザー切り替えのQ&A
Q1. 何人まで同時にログインできますか?
最大5人まで同時にログインできます。
ただし、メモリの関係で2〜3人程度が実用的な上限だと考えた方が良いですね。
Q2. 切り替え時にパスワードは必要ですか?
複数ユーザー同時ログイン機能を使っている場合、切り替え時にパスワードは不要です。
ただし、新たにユーザーをログインさせる時は、最初の1回だけパスワード入力が必要になります。
Q3. 別のChromebookでも同じユーザーを使えますか?
はい、Googleアカウントでログインするので、どのChromebookでも同じユーザー環境を使えます。
ブックマーク、拡張機能、設定などが自動的に同期されますよ。
Q4. 一方のユーザーの作業は、もう一方に影響しますか?
基本的には影響しません。各ユーザーのデータは完全に分離されています。
ただし、Wi-Fi設定など一部のシステム設定は共有されます。
Q5. ユーザー切り替えで動作が重くなりました
複数ユーザーの同時ログインはメモリを多く消費します。
使っていないユーザーは「すべてログアウト」して、必要なユーザーだけログインし直しましょう。
まとめ:ユーザー切り替えで快適なChromebook生活を
ChromeOSのユーザー切り替え機能、うまく活用すれば本当に便利ですよね。
重要なポイントをもう一度まとめておきます。
ユーザー切り替えの基本:
- 最大5人まで追加可能
- ログイン画面または設定から追加
- 画面右下の時刻→ユーザー名で切り替え
- キーボードショートカット:Ctrl+Alt+. / Ctrl+Alt+,
こんな使い方がおすすめ:
- 家族で1台のChromebookを共有
- 仕事用とプライベート用を使い分け
- 子供用アカウントと親用アカウントを分ける
注意すべきポイント:
- メモリ8GB以上推奨
- セキュリティリスクを理解する
- 信頼できる相手とのみ使用
- Androidアプリは最初のユーザーのみ
特に家族でChromebookを共有する場合、お互いのデータが混ざらないので本当に便利です。
「ブックマークが勝手に増えてる…」なんてこともなくなりますよ。
仕事とプライベートを切り替えたい人も、ログアウトの手間なく瞬時に切り替えられるので、作業効率が格段にアップします。
ただし、メモリの少ないChromebookでは動作が重くなることもあるので、自分の環境に合わせて上手に活用してくださいね!


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