Chromeを使っていると、過去に入力した情報が自動で表示される「自動入力(オートフィル)」機能、とても便利ですよね。
でも、間違って入力した情報や古い住所、見られたくないパスワードなどが残っていて困ったことはありませんか?「この自動入力、どうやって消すの?」と悩んでいる人も多いはずです。
この記事では、Chrome自動入力の削除方法を、個別削除から一括削除まで、すべての方法を分かりやすく解説していきます。パソコンでもスマホでも使える方法を紹介するので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
Chrome自動入力とは?

自動入力(オートフィル)の仕組み
自動入力(オートフィル)とは、フォームに情報を入力する際、過去に入力した内容を自動的に候補として表示してくれる機能です。
Chromeは以下のような情報を記憶しています。
- 名前・住所・電話番号(配送先や連絡先など)
- メールアドレス
- クレジットカード情報(支払い方法)
- ユーザー名とパスワード(ログイン情報)
- 検索履歴やフォーム入力履歴
便利だけど注意も必要
自動入力機能は時間を大幅に節約できる便利な機能ですが、以下のような問題もあります。
セキュリティ上のリスク:
- 他人があなたのパソコンを使った時、個人情報が見られる可能性
- 公共のパソコンで入力した情報が残る危険性
誤入力の原因:
- 古い住所や電話番号が表示されて、誤って選択してしまう
- 間違って入力した情報が候補に残り続ける
だからこそ、不要な自動入力情報は定期的に削除することが大切なんです。
【最も簡単】個別の自動入力を削除する方法
まずは、特定の自動入力候補だけを削除する方法から紹介します。この方法が一番使用頻度が高いはずです。
Shift + Delete で個別削除(Windows)
ステップ1:入力フォームをクリック
削除したい自動入力候補が表示されるフォームをクリックします。
ステップ2:削除したい候補を選択
- キーボードの矢印キー(↑↓)で削除したい候補を選択
- または、マウスを候補の上に置く(クリックはしない)
ステップ3:削除する
候補が選択された状態で、Shift + Deleteキーを同時に押します。
重要ポイント:
- クリックではなく、矢印キーやマウスオーバーで「選択」するだけ
- Deleteキーだけでは削除できないので、必ずShiftを押しながら
Shift + Fn + Delete で個別削除(Mac)
Macの場合、キーボードの種類によって操作が異なります。
通常のMacBook(短いキーボード)の場合:
Shift + Fn + Delete(Backspace)の3つのキーを同時に押します。
外付けキーボード(フルサイズ)の場合:
Windows と同じく Shift + Delete でOKです。
なぜFnが必要なの?
MacBookの短いキーボードでは、「Delete」と表示されているキーが実際には「Backspace」として機能しているため、Fnキーと組み合わせて「本当のDeleteキー」として使う必要があるんです。
この方法で削除できるもの
個別削除(Shift + Delete)で消せるのは、以下の情報です。
- フォーム入力履歴(名前、住所、電話番号など)
- 検索ボックスの入力候補
- メールアドレスの候補
- その他のテキスト入力履歴
注意:
- パスワードは、この方法では削除できません
- パスワードの削除方法は後ほど詳しく解説します
自動入力を一括削除する方法
個別削除ではなく、保存されている自動入力情報をまとめて削除したい場合の方法です。
パソコン版Chromeでの一括削除
ステップ1:Chrome設定を開く
- Chrome右上の「︙」(3点リーダー)をクリック
- 「設定」を選択
ステップ2:閲覧履歴データの削除
- 左メニューの「プライバシーとセキュリティ」をクリック
- 「閲覧履歴データの削除」を選択
または、ショートカットキー Ctrl + Shift + Delete(Mac: Command + Shift + Delete)で直接開けます。
ステップ3:削除する項目を選択
- 「詳細設定」タブをクリック
- 「期間」を選択(通常は「全期間」を選びます)
- 以下の項目にチェックを入れます:
- 自動入力フォームのデータ
- 必要に応じて「Cookieと他のサイトデータ」も
ステップ4:削除を実行
「データを削除」ボタンをクリックします。
重要な注意点:
この方法では、パスワードは削除されません。パスワードを削除したい場合は、別の手順が必要です。
スマホ版Chromeでの一括削除(Android/iPhone)
ステップ1:Chromeアプリを開く
ステップ2:メニューを開く
右上の「︙」(3点リーダー)をタップします。
ステップ3:設定から削除
- 「設定」をタップ
- 「プライバシーとセキュリティ」をタップ
- 「閲覧履歴データの削除」をタップ
ステップ4:削除項目を選択
- 「詳細設定」タブをタップ
- 期間を「全期間」に設定
- 「自動入力フォームのデータ」にチェック
- 「データを削除」をタップ
パスワードを削除・管理する方法
パスワードは自動入力の中でも特別に管理されているため、専用の手順で削除します。
保存されているパスワードを確認・削除
ステップ1:パスワード管理画面を開く
方法1:設定から
- Chrome右上の「︙」→「設定」
- 左メニューの「自動入力とパスワード」をクリック
- 「Google パスワード マネージャー」をクリック
方法2:直接アクセス
アドレスバーに以下を入力してEnter:
chrome://settings/passwords
ステップ2:削除したいパスワードを探す
保存されているパスワードの一覧が表示されます。削除したいサイトを探しましょう。
ステップ3:個別に削除
- 削除したいサイトの右端にある「︙」(3点リーダー)をクリック
- 「削除」を選択
ステップ4:ログイン画面で確認
サイトに再訪問して、自動入力候補から削除されているか確認してください。
パスワードの自動保存をオフにする方法
今後パスワードを保存したくない場合は、以下の設定でオフにできます。
手順:
chrome://settings/passwordsにアクセス- 「パスワードの保存を提案する」のスイッチをオフにする
これで、今後ログイン時にパスワード保存を求められなくなります。
住所と電話番号を削除・管理する方法

配送先住所や連絡先情報も、専用の管理画面から編集・削除できます。
保存されている住所を確認・削除
ステップ1:住所管理画面を開く
- Chrome右上の「︙」→「設定」
- 「自動入力とパスワード」をクリック
- 「住所やその他の情報」をクリック
または直接アクセス:
chrome://settings/addresses
ステップ2:住所を編集・削除
- 編集する場合:住所の右にある「︙」→「編集」
- 削除する場合:住所の右にある「︙」→「削除」
ステップ3:新しい住所を追加
必要に応じて「追加」ボタンから新しい住所を登録できます。
住所の自動入力をオフにする
住所の自動入力機能そのものをオフにすることもできます。
手順:
- 住所管理画面を開く
- 「住所の保存と入力」のスイッチをオフにする
クレジットカード情報を削除・管理する方法
支払い情報は特にセキュリティが重要なので、慎重に管理しましょう。
保存されているカード情報を削除
ステップ1:支払い方法の管理画面を開く
- Chrome右上の「︙」→「設定」
- 「自動入力とパスワード」をクリック
- 「お支払い方法」をクリック
または直接アクセス:
chrome://settings/payments
ステップ2:カード情報を削除
- 削除したいカードの右にある「︙」をクリック
- 「削除」を選択
重要な注意点:
Google Payにも保存されているカード情報は、Google Payからも削除する必要があります。
https://pay.google.com
にアクセスして、そちらからも削除しましょう。
支払い情報の自動入力をオフにする
手順:
- 支払い方法の管理画面を開く
- 「お支払い方法の保存と入力」のスイッチをオフにする
検索履歴とURL候補を削除する方法
アドレスバーに表示される検索候補やURL履歴も削除できます。
個別のURL候補を削除
ステップ1:アドレスバーに入力
削除したいURLの最初の数文字をアドレスバーに入力します。
ステップ2:候補を選択
矢印キーで削除したい候補を選択します。
ステップ3:削除
- Windows:Shift + Delete
- Mac:Shift + Fn + Delete
検索履歴を一括削除
手順:
Ctrl + Shift + Deleteで閲覧履歴データの削除画面を開く- 「閲覧履歴」にチェック
- 期間を選択
- 「データを削除」をクリック
自動入力機能を完全にオフにする方法
自動入力機能そのものを使いたくない場合、完全にオフにすることもできます。
すべての自動入力をオフにする手順
ステップ1:設定を開く
Chrome右上の「︙」→「設定」→「自動入力とパスワード」
ステップ2:各項目をオフにする
以下のスイッチをすべてオフにします。
- Google パスワード マネージャー
- 「パスワードの保存を提案する」をオフ
- お支払い方法
- 「お支払い方法の保存と入力」をオフ
- 住所やその他の情報
- 「住所の保存と入力」をオフ
これで、今後一切の自動入力が行われなくなります。
自動入力が削除できない時の対処法
時々、通常の方法では削除できないケースがあります。
ケース1:Shift + Delete が効かない
原因と対処法:
- ブックマークに登録されている:ブックマークからも削除する必要があります
- Google アカウントと同期している:ログインしているGoogleアカウントの設定も確認
- キーボードの問題:別のキーボードで試してみる
ケース2:削除してもまた表示される
原因と対処法:
同期機能がオンになっている場合、他のデバイスから情報が復元される可能性があります。
解決方法:
chrome://settings/syncSetupにアクセス- 「自動入力」の同期をオフにする
- または、すべてのデバイスで削除作業を行う
ケース3:パスワードが自動入力され続ける
パスワードマネージャーから削除したのに、まだ自動入力される場合:
対処法:
- ブラウザの再起動
- Chromeのキャッシュをクリア
- Google アカウントのパスワードマネージャー(https://passwords.google.com)からも確認・削除
セキュリティのベストプラクティス
自動入力機能を安全に使うための注意点をまとめました。
公共のパソコンでは使わない
カフェや図書館など、共用のパソコンでは自動入力機能を使わないようにしましょう。
対策:
- シークレットモード(Ctrl + Shift + N)を使用
- 使用後は必ず「閲覧履歴データの削除」を実行
定期的なメンテナンス
自動入力情報は定期的に見直しましょう。
おすすめの頻度:
- 月1回:パスワードと支払い情報の確認
- 3ヶ月に1回:住所や電話番号の更新チェック
- 年1回:不要な自動入力データの一括削除
パスワードマネージャーの活用
Chromeの自動入力よりも、専用のパスワードマネージャーの方が安全性が高い場合があります。
おすすめのパスワードマネージャー:
- 1Password
- LastPass
- Bitwarden
- Google パスワード マネージャー(Chromeに統合)
二段階認証の設定
重要なアカウントには、パスワードだけでなく二段階認証も設定しましょう。
よくある質問(Q&A)
Q1:削除した自動入力情報は復元できますか?
いいえ、一度削除した自動入力情報は復元できません。削除する前に、本当に不要か確認しましょう。
Q2:スマホとパソコンで自動入力情報を共有していますか?
はい、Googleアカウントでログインしていて同期機能がオンの場合、デバイス間で自動入力情報が共有されます。
Q3:他の人にパソコンを貸す前に何をすればいいですか?
ゲストモードを使うか、すべての自動入力情報を削除し、使用後に閲覧履歴データも削除することをおすすめします。
Q4:自動入力を削除すると、ログインできなくなりますか?
いいえ、パスワードを覚えていれば手動でログインできます。ただし、パスワードを忘れている場合は、削除前にメモしておきましょう。
Q5:Googleアカウントを持っていないと自動入力は使えませんか?
Googleアカウントがなくても、ローカル(そのパソコンだけ)で自動入力機能は使えます。ただし、デバイス間での同期はできません。
まとめ
Chrome自動入力の削除方法について、様々な手順を紹介してきました。
最も重要なポイント:
- 個別削除:Shift + Delete(Mac: Shift + Fn + Delete)で不要な候補を削除
- 一括削除:「閲覧履歴データの削除」から自動入力フォームデータを削除
- パスワード:パスワードマネージャーから個別に管理・削除
- 住所・支払い情報:専用の設定画面から編集・削除
- 完全オフ:自動入力機能そのものをオフにすることも可能
セキュリティのために:
- 定期的に自動入力情報を見直す
- 公共のパソコンでは自動入力を使わない
- 不要な情報はすぐに削除する
- 重要なアカウントには二段階認証を設定
自動入力機能は便利ですが、適切に管理することでセキュリティリスクを減らせます。この記事の手順を参考に、自分の情報をしっかり管理してくださいね。
使いやすさとセキュリティのバランスを取りながら、快適なブラウジング環境を作っていきましょう!

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