海外のウェブサイトを見ている時、「日本語で読めたらいいのに」と思ったことはありませんか?
Google Chromeには、外国語のウェブページを自動で日本語に翻訳してくれる便利な機能が標準装備されています。ボタン一つで、英語・中国語・韓国語などのサイトが日本語で読めるようになるんです。
この記事では、Chromeの翻訳機能の使い方を初心者向けに分かりやすく解説します。自動翻訳の設定から、翻訳できない時の対処法、スマホでの使い方まで詳しく説明するので、ぜひ参考にしてください。
Chromeの翻訳機能とは

Chromeには、ウェブページを自動で翻訳する機能が組み込まれています。
翻訳機能の特徴
Google翻訳の技術を使用しており、100以上の言語に対応しています。
主な特徴:
- 無料で使える
- ボタン一つで翻訳できる
- ページ全体を翻訳
- 元の言語も確認できる
- AIによる自然な翻訳
対応言語
主要な言語はすべて対応しています。
例:
- 英語(English)
- 中国語(簡体字・繁体字)
- 韓国語
- フランス語
- ドイツ語
- スペイン語
- イタリア語
- ロシア語
- アラビア語など
100以上の言語から日本語への翻訳が可能です。
翻訳の仕組み
ページを開くと、Chromeが自動的に言語を検出します。外国語のページだと判断すると、翻訳バーが表示されます。
自動翻訳の使い方
最も簡単な翻訳方法です。
基本的な翻訳手順
手順:
- 外国語のウェブページを開きます
- アドレスバーの右側に翻訳アイコンが表示されます
- アイコンをクリックします
- 「日本語に翻訳」をクリックします
- ページ全体が日本語に翻訳されます
または:
- ページ上部に「このページを翻訳しますか?」というバーが表示されます
- 「日本語」または「翻訳」ボタンをクリックします
- 自動的に翻訳が始まります
元の言語に戻す方法
翻訳後、元の言語で見たい場合です。
手順:
- アドレスバーの翻訳アイコンをクリックします
- 「元の言語で表示」を選択します
- または翻訳バーの「原文を表示」をクリックします
翻訳中の操作
一部だけ原文を確認:
翻訳されたページで、特定の部分を原文で確認したい場合は、その部分にマウスを重ねると原文が表示されます(一部のページのみ)。
手動で翻訳する方法
翻訳バーが表示されない場合の方法です。
右クリックから翻訳
手順:
- ページの何もないところで右クリックします
- 「日本語に翻訳」を選択します
- ページ全体が翻訳されます
アドレスバーのアイコンから翻訳
手順:
- アドレスバー右側の翻訳アイコン(あれば)をクリックします
- 「日本語に翻訳」を選択します
選択したテキストだけ翻訳
ページ全体ではなく、一部だけ翻訳する方法です。
手順:
- 翻訳したい文章を選択(ドラッグ)します
- 右クリックします
- 「Googleで”選択したテキスト”を検索」を選択します
- 検索結果ページで翻訳が表示されます
注意:
この方法は直接翻訳ではなく、検索経由での翻訳になります。
自動翻訳の設定
翻訳機能をより便利に使うための設定です。
特定の言語を常に翻訳する
手順:
- Chromeの右上「︙」→「設定」を開きます
- 左側メニューから「言語」をクリックします
- 「これらの言語のページで翻訳ツールを表示する」を確認します
- リストに翻訳したい言語を追加します
または翻訳バーから設定:
- 翻訳バーの「オプション」をクリックします
- 「常に英語を翻訳」などを選択します
- その言語のページは自動的に翻訳されるようになります
特定のサイトは翻訳しない
あるサイトだけ翻訳したくない場合の設定です。
手順:
- 翻訳したくないサイトを開きます
- 翻訳バーの「オプション」をクリックします
- 「このサイトは翻訳しない」を選択します
- そのサイトでは翻訳バーが表示されなくなります
設定から管理:
- 「設定」→「言語」を開きます
- 「翻訳しないサイト」で管理できます
- 追加・削除が可能です
翻訳機能を完全にオフにする
翻訳機能自体を無効にする方法です。
手順:
- 「設定」→「言語」を開きます
- 「母語以外のページで翻訳ツールを表示する」をオフにします
- すべてのページで翻訳バーが表示されなくなります
翻訳できない時の対処法

翻訳がうまくいかない場合の解決方法です。
対処法1:翻訳バーが表示されない
原因と対処:
原因1:翻訳機能がオフになっている
- 「設定」→「言語」を開きます
- 「母語以外のページで翻訳ツールを表示する」をオンにします
原因2:そのサイトが「翻訳しない」リストに入っている
- 「設定」→「言語」を開きます
- 「翻訳しないサイト」を確認します
- 該当するサイトを削除します
原因3:Chromeが言語を誤認識している
- 右クリック→「日本語に翻訳」を手動で実行します
対処法2:翻訳が途中で止まる
ページが大きすぎる、または接続が不安定な可能性があります。
対処法:
- ページを再読み込みします(F5キー)
- ネットワーク接続を確認します
- 数秒待ってから再度翻訳を試します
対処法3:翻訳が不自然・間違っている
機械翻訳の限界です。完璧な翻訳は期待できません。
対処法:
- 元の言語も確認して意味を推測します
- 重要な部分は専門家に確認します
- 別の翻訳サービスと比較します
対処法4:PDFが翻訳できない
PDF内のテキストは直接翻訳できません。
対処法:
- PDFのテキストをコピーします
- Google翻訳(translate.google.com)にペーストします
- または、PDFを画像として保存し、Google翻訳の画像翻訳機能を使います
対処法5:画像内の文字が翻訳されない
画像に書かれた文字は、Chromeの標準機能では翻訳できません。
対処法:
- Google翻訳アプリ(スマホ)のカメラ機能を使います
- または、Google Lensを使って画像内のテキストを認識します
スマホでの翻訳方法
スマホ版Chromeでも翻訳機能が使えます。
Android版Chromeの翻訳
手順:
- 外国語のページを開きます
- 画面下部に「このページを翻訳しますか?」と表示されます
- 「日本語」をタップします
- ページが翻訳されます
手動で翻訳:
- 右上の「⋮」をタップします
- 「翻訳」をタップします
- 言語を選択して翻訳します
iPhone版Chromeの翻訳
手順:
- 外国語のページを開きます
- アドレスバーの翻訳アイコンをタップします
- 「日本語に翻訳」をタップします
または:
- 右下の「…」をタップします
- 「翻訳」をタップします
- 言語を選択します
スマホで翻訳できない時
対処法:
- Chromeアプリを最新版にアップデートします
- アプリを再起動します
- ページを再読み込みします
- Google翻訳アプリを使用します
拡張機能でさらに便利に
Chrome標準の翻訳機能に加えて、拡張機能を使うとより便利になります。
Google翻訳拡張機能
公式の拡張機能です。
特徴:
- 選択したテキストだけを翻訳
- ポップアップで翻訳結果を表示
- 音声で読み上げ可能
- 複数の言語に対応
使い方:
- Chrome ウェブストアから「Google翻訳」をインストールします
- 翻訳したいテキストを選択します
- 翻訳アイコンをクリックします
- ポップアップで翻訳が表示されます
DeepL翻訳拡張機能
より自然な翻訳で人気のサービスです。
特徴:
- AIによる高精度な翻訳
- 自然な日本語
- ビジネス文書に最適
- 無料版でも十分使える
使い方:
- 「DeepL翻訳」拡張機能をインストールします
- テキストを選択すると、アイコンが表示されます
- クリックすると翻訳されます
ウェブリオ翻訳
辞書機能も使える翻訳拡張機能です。
特徴:
- 単語の意味も調べられる
- 例文が豊富
- 発音も確認できる
翻訳精度を上げるコツ
より良い翻訳結果を得るためのポイントです。
専門用語は原文も確認
専門的な内容は、誤訳の可能性が高くなります。
対処法:
- 重要な部分は原文も読む
- 複数の翻訳サービスで比較する
- 専門用語辞典で確認する
固有名詞に注意
人名や地名、会社名などは誤訳されやすいです。
例:
- Apple → りんご(正しくは企業名のApple)
- Paris → パリス(正しくはパリ)
長文は分割して翻訳
非常に長いページは、セクションごとに翻訳すると精度が上がることがあります。
公式の翻訳サービスを使う
重要な文書は、Chromeの翻訳だけでなく、Google翻訳のウェブサイト(translate.google.com)も併用しましょう。
特殊なケースの翻訳
一般的でないケースでの翻訳方法です。
PDF内のテキストを翻訳
方法1:テキストをコピー
- PDF内のテキストを選択してコピーします
- Google翻訳にペーストします
- 翻訳結果を確認します
方法2:Google ドキュメントで開く
- PDFをGoogle ドライブにアップロードします
- 「Googleドキュメントで開く」を選択します
- テキストが抽出されます
- ツール→「ドキュメントを翻訳」を選択します
画像内の文字を翻訳
方法1:Google Lens(スマホ)
- Google Lensアプリを開きます
- 翻訳したい画像を撮影します
- 「翻訳」モードを選択します
- 文字が翻訳されて表示されます
方法2:Google翻訳アプリ
- Google翻訳アプリを開きます
- カメラアイコンをタップします
- 画像を撮影または選択します
- 自動的に翻訳されます
動画の字幕を翻訳
YouTube動画の字幕は、YouTubeの機能で翻訳できます。
手順:
- 動画を再生します
- 字幕アイコンをクリックして字幕をオンにします
- 設定アイコン→「字幕」→「自動翻訳」を選択します
- 「日本語」を選択します
音声を翻訳
方法:
- Google翻訳アプリを使用します
- マイクアイコンをタップします
- 翻訳したい言語で話します
- 自動的に日本語に翻訳されます
翻訳機能の活用シーン
実際にどんな時に便利か紹介します。
海外ニュースの閲覧
海外の最新ニュースを日本語で読めます。
おすすめサイト:
- CNN、BBC(英語ニュース)
- 新華社、人民日報(中国ニュース)
- ル・モンド(フランスニュース)
海外通販サイトの利用
Amazon.comやeBayなど、海外通販サイトの商品説明を日本語で確認できます。
注意点:
- 購入手続きは慎重に
- 送料や関税を確認
- 返品ポリシーを理解する
学術論文の読解
英語の論文を日本語で読めます。
活用法:
- まず翻訳で全体を把握
- 重要な部分は原文も読む
- 専門用語は辞書で確認
技術ドキュメントの参照
プログラミングやソフトウェアのマニュアルを日本語で読めます。
例:
- GitHub のREADME
- API ドキュメント
- チュートリアル
SNSの投稿を読む
海外の友人のSNS投稿を日本語で理解できます。
対応SNS:
- Twitter(X)
- Instagramなど
よくある質問
翻訳機能に関する疑問にお答えします。
翻訳は無料で使える?
はい、完全無料です。回数制限もありません。
オフラインでも翻訳できる?
いいえ、Chromeの翻訳機能はインターネット接続が必要です。Google翻訳アプリなら、言語パックをダウンロードすればオフラインでも使えます。
翻訳した履歴は残る?
翻訳内容自体は保存されませんが、閲覧履歴には残ります。シークレットモードを使えば履歴も残りません。
翻訳の精度はどれくらい?
日常会話レベルなら7〜8割程度の精度です。専門的な内容は精度が下がります。
日本語から他の言語にも翻訳できる?
はい、日本語のページを英語などに翻訳することもできます。
翻訳されたページを保存できる?
Ctrl+S(Macは Command+S)でページを保存すれば、翻訳された状態で保存されます。
まとめ
Chromeの翻訳機能を使えば、外国語のウェブサイトも簡単に日本語で読めます。
この記事のポイント:
- 翻訳バーまたは右クリックで簡単に翻訳できる
- 100以上の言語に対応している
- 自動翻訳の設定でより便利に使える
- スマホでも同じように翻訳できる
- 拡張機能でさらに高精度な翻訳も可能
- 翻訳は参考程度に、重要な部分は原文も確認
- PDFや画像の翻訳は別の方法が必要
翻訳機能は完璧ではありませんが、外国語のサイトを読む際の強力なサポートになります。
海外のニュースや通販サイト、技術文書など、今まで諦めていた情報にもアクセスできるようになりますよ。ぜひ積極的に活用して、インターネットをもっと広く楽しんでください!

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