brew usesとは?

brew uses
は、指定したパッケージ(formula)に依存している他のパッケージを一覧表示するコマンドです。
言い換えると、「このパッケージを必要としているパッケージは何か?」を調べるためのコマンドで、依存関係を上流方向(依存している側)に向かって調査します。
基本構文
brew uses [オプション] パッケージ名
使用例
最もシンプルな使用方法:
brew uses --installed openssl
このコマンドを実行すると、openssl
に依存しているすべてのHomebrewパッケージ(formula)が一覧表示されます。
例えば以下のような結果が表示される可能性があります:
curl
git
nginx
postgresql
python@3.10
wget
よく使うオプション

オプション | 内容 |
---|---|
--installed | 実際にインストールされているパッケージに絞って表示 |
--recursive | 再帰的に、間接的に依存しているパッケージも含めて表示 |
--include-build | ビルド時の依存関係も含めて表示 |
--include-optional | オプショナル依存関係も含めて表示 |
実用的な例
- 再帰的な依存関係を確認
brew uses --recursive openssl
直接・間接的にopensslに依存するすべてのパッケージを表示します。 - ビルド時の依存も含めて確認
brew uses --installed --include-build python
pythonに依存しているパッケージを、ビルド時の依存関係も含めて表示します。
brew depsとの違い
この2つのコマンドは逆方向の依存関係を調べます:
コマンド | 目的 | 説明 |
---|---|---|
brew deps | 下流(依存されているパッケージ)を表示 | 例:wget → openssl に依存 |
brew uses | 上流(依存しているパッケージを表示 | 例:openssl を使っているパッケージを列挙 |
具体例で理解する
brew --installed deps wget # wgetが依存しているものを表示
# 結果: openssl libidn2
brew --installed uses openssl # opensslに依存しているものを表示
# 結果: wget curl git nginx ...
実用シーン
brew uses
は以下のような場面で特に有用です:
- パッケージの削除前チェック
削除する前に、何が影響を受けるかを確認できます。 - 重要なパッケージの把握
多くのパッケージから使われている重要なパッケージを特定できます。 - 環境のクリーンアップ
どのパッケージも使っていないライブラリを見つけて削除を検討できます。
まとめ:brew usesで「何に使われているか」を確認!
やりたいこと | コマンド例 |
---|---|
指定パッケージに依存しているものを調べたい |
|
間接的な依存まで確認したい | brew uses --recursive パッケージ名 |
パッケージ削除の影響を事前確認したい | brew uses --installed 削除予定パッケージ名 |
brew uses
コマンドを活用することで、パッケージの依存関係を上流方向に追跡でき、システムの整理整頓や、削除前の影響確認に役立ちます。
特に環境のクリーンアップやトラブルシューティングの際に重宝するでしょう。
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