ブルースクリーン(BSOD)完全ガイド:原因・対処法・予防策のすべて

パソコンで作業中、突然画面が真っ青になって白い文字が表示され、すべての操作が効かなくなる——この恐ろしい現象がブルースクリーン(Blue Screen of Death / BSOD)です。

「大切なデータが消えるのでは?」「パソコンが壊れた?」と不安になりますが、落ち着いて対処すれば多くの場合は解決できます。

今回は、ブルースクリーンの正体から、原因の特定方法、具体的な対処法、そして予防策まで、すべてを詳しく解説します。

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  1. ブルースクリーン(BSOD)とは?
    1. 正式名称と定義
    2. どんな画面なのか
    3. なぜ「死」と呼ばれるのか
  2. ブルースクリーンが発生する仕組み
    1. なぜWindowsは青い画面を表示するのか
    2. BSODが発生するタイミング
  3. ブルースクリーンの主な原因
    1. 【原因1】ハードウェアの故障
    2. 【原因2】ドライバーの問題
    3. 【原因3】システムファイルの破損
    4. 【原因4】ソフトウェアの競合
    5. 【原因5】過熱(オーバーヒート)
    6. 【原因6】Windows Update の不具合
  4. エラーコード(停止コード)の意味
    1. 代表的なエラーコードと意味
  5. ブルースクリーン発生時の即座の対応
    1. 【ステップ1】エラーコードをメモする
    2. 【ステップ2】そのまま自動再起動を待つ
    3. 【ステップ3】再起動後の確認
  6. ブルースクリーンの対処法【基本編】
    1. 【対処法1】外付け機器をすべて外す
    2. 【対処法2】再起動して様子を見る
    3. 【対処法3】最近インストールしたソフトをアンインストール
    4. 【対処法4】最近の更新をアンインストール
    5. 【対処法5】メモリを挿し直す
  7. ブルースクリーンの対処法【中級編】
    1. 【対処法6】セーフモードで起動
    2. 【対処法7】システムファイルチェッカーを実行
    3. 【対処法8】DISMツールを実行
    4. 【対処法9】ドライバーを更新またはロールバック
    5. 【対処法10】システムの復元
    6. 【対処法11】Windows スタートアップ修復
  8. ブルースクリーンの対処法【上級編】
    1. 【対処法12】クリーンブート
    2. 【対処法13】BIOSを初期化・更新
    3. 【対処法14】メモリ診断を実行
    4. 【対処法15】リカバリ(初期化)
  9. エラーログの確認方法
    1. イベントビューアーでログを確認
    2. ミニダンプファイルの場所
  10. ブルースクリーンの予防策
    1. 【予防策1】Windows Update を定期的に実行
    2. 【予防策2】ドライバーを最新に保つ
    3. 【予防策3】信頼できるソフトのみインストール
    4. 【予防策4】ウイルス対策ソフトを常駐
    5. 【予防策5】ディスクの空き容量を確保
    6. 【予防策6】定期的な清掃で過熱を防ぐ
    7. 【予防策7】互換性のあるハードウェアを使用
    8. 【予防策8】オーバークロックを避ける
    9. 【予防策9】定期的なバックアップ
    10. 【予防策10】ハードウェアの経年劣化に注意
  11. よくある質問と回答
    1. Q1:BSODでデータは消えますか?
    2. Q2:1回だけBSODが出たけど大丈夫?
    3. Q3:ブルースクリーンが頻発します
    4. Q4:BSODでパソコンが起動しません
    5. Q5:黒い画面が出ることもある?
    6. Q6:自分で修理できますか?
    7. Q7:BSODは予防できますか?
    8. Q8:修理費用の目安は?
  12. まとめ:ブルースクリーンは冷静に対処すれば怖くない

ブルースクリーン(BSOD)とは?

正式名称と定義

ブルースクリーン(Blue Screen of Death)は、略してBSOD(ビーソッド)と呼ばれます。日本語では「死のブルースクリーン」と訳されることもあり、その不吉な名前からも恐れられています。

正式には:

  • STOPエラーまたは停止エラー
  • カーネルエラー
  • ブルーバック
  • バグチェック

これらすべて、同じ現象を指します。

どんな画面なのか

ブルースクリーンが発生すると、以下のような画面が表示されます:

Windows 10/11の場合:

  • 背景色: 青色(まれに黒色)
  • 悲しい顔の絵文字: 🙁
  • メッセージ: 「デバイスに問題が発生したため、再起動する必要があります」
  • 停止コード: エラーの原因を示すコード(例:PAGE_FAULT_IN_NONPAGED_AREA
  • QRコード: トラブルシューティング用(Windows 10 build 14316以降)

Windows 7以前の場合:

  • 青い背景に白い文字でびっしりと情報が表示
  • 16進数のエラーコード(例:0x0000007E
  • より技術的で読みにくい表示

なぜ「死」と呼ばれるのか

この名前は少し大げさですが、ブルースクリーンが表示されると:

  1. すべての操作が受け付けられなくなる
  2. 作業中のデータは保存されない
  3. 強制的に再起動が必要

つまり、作業が「死ぬ」という意味で「Death」と名付けられました。

ブルースクリーンが発生する仕組み

なぜWindowsは青い画面を表示するのか

ブルースクリーンは、実はWindows がユーザーを守るための安全装置です。

Windows の判断プロセス:

  1. システムに致命的なエラーが発生
  2. このまま動作を続けると、データ破損やハードウェア損傷の危険がある
  3. 安全のため、すぐにすべての動作を停止
  4. エラー情報を記録してから再起動

つまり、ブルースクリーン自体がパソコンを壊すわけではなく、むしろ被害を最小限に抑えるための緊急停止なのです。

BSODが発生するタイミング

ブルースクリーンは予測不可能ですが、以下のタイミングで発生しやすいことがわかっています:

起動時:

  • 電源を入れた直後
  • Windowsロゴ表示中
  • ログイン画面表示前

作業中:

  • 特定のアプリケーション使用時
  • ファイルの読み書き中
  • インターネット閲覧中

アップデート後:

  • Windows Update実施直後
  • ドライバー更新直後
  • ソフトウェアインストール直後

ハードウェア変更時:

  • 新しい機器を接続した後
  • メモリやHDDを交換した後

ブルースクリーンの主な原因

ブルースクリーンが発生する原因は多岐にわたりますが、大きく分けて6つあります。

【原因1】ハードウェアの故障

最も深刻な原因がハードウェアの物理的な故障です。

故障しやすいパーツ:

メモリ(RAM):

  • 接触不良
  • 物理的な破損
  • 互換性の問題

ハードディスク / SSD:

  • 不良セクターの発生
  • 寿命による劣化
  • 接続ケーブルの不良

マザーボード:

  • コンデンサの劣化
  • チップセットの故障
  • 電源回路の異常

グラフィックカード:

  • GPU の過熱
  • VRAMの故障
  • ドライバーとの不整合

電源ユニット:

  • 供給電力の不安定
  • 容量不足
  • 経年劣化

【原因2】ドライバーの問題

ハードウェアを動かすための「ドライバー」に問題があるケースです。

よくあるドライバー問題:

  • 古いドライバー: 新しいWindowsに対応していない
  • 壊れたドライバー: 更新中にエラーが発生
  • 互換性のないドライバー: 他のドライバーと競合
  • 署名のないドライバー: 非公式のドライバー

【原因3】システムファイルの破損

Windows の重要なファイルが壊れている場合です。

破損の原因:

  • 強制終了の繰り返し
  • ウイルス感染
  • ディスクエラー
  • 不適切なシステム操作

【原因4】ソフトウェアの競合

アプリケーション同士、またはアプリケーションとシステムの間で競合が発生。

競合が起きやすいソフト:

  • セキュリティソフト(複数インストール時)
  • システム最適化ツール
  • 仮想化ソフト
  • 低レベルアクセスを行うソフト

【原因5】過熱(オーバーヒート)

パソコン内部の温度が異常に上昇すると、ハードウェアが正常に動作しなくなります。

過熱の原因:

  • ファンの故障や目詰まり
  • 熱伝導グリスの劣化
  • 通気口の塞がり
  • オーバークロック

【原因6】Windows Update の不具合

まれに、Windows Update 自体にバグがあり、BSODを引き起こすことがあります。

実例:

  • 2024年7月のCrowdStrikeインシデント(世界的な大規模障害)
  • 特定のWindows更新プログラム(KB5012643、KB5013943など)

エラーコード(停止コード)の意味

ブルースクリーンには必ず停止コード(Stop Code)が表示されます。このコードを読み解くことで、原因を特定できます。

代表的なエラーコードと意味

MEMORY_MANAGEMENT(0x0000001A)

意味: メモリ管理エラー

原因:

  • メモリ(RAM)の故障
  • メモリの接触不良
  • メモリの互換性問題

対処法:

  • メモリを挿し直す
  • メモリ診断を実行
  • 不良メモリを交換

PAGE_FAULT_IN_NONPAGED_AREA(0x00000050)

意味: システムがアクセスすべきメモリ領域にアクセスできない

原因:

  • メモリの故障
  • ドライバーの問題
  • ウイルス感染

対処法:

  • ドライバーを更新
  • ウイルススキャン実行
  • メモリテスト

SYSTEM_SERVICE_EXCEPTION(0x0000003B)

意味: システムサービスで例外が発生

原因:

  • ドライバーの不具合
  • システムファイルの破損

対処法:

  • 最近更新したドライバーをロールバック
  • システムファイルチェッカーを実行

INACCESSIBLE_BOOT_DEVICE(0x0000007B)

意味: 起動ドライブにアクセスできない

原因:

  • ハードディスクの故障
  • ストレージドライバーの問題
  • BIOSの設定ミス

対処法:

  • BIOSでSATAモードを確認
  • ストレージ接続を確認
  • スタートアップ修復を実行

KERNEL_DATA_INPAGE_ERROR(0x0000007A、0x000000ED)

意味: カーネルデータの読み込みエラー

原因:

  • ハードディスクの物理的損傷(重要!)
  • メモリの故障
  • ウイルス感染

対処法:

  • すぐにデータをバックアップ
  • ディスクチェックを実行
  • HDDから異音がする場合は専門業者へ

CRITICAL_PROCESS_DIED(0x000000EF)

意味: 重要なシステムプロセスが停止

原因:

  • システムファイルの破損
  • ドライバーの問題
  • マルウェア

対処法:

  • システムファイルチェッカー実行
  • システムの復元
  • クリーンブート

DPC_WATCHDOG_VIOLATION(0x00000133)

意味: ドライバーが応答しない

原因:

  • 古いまたは互換性のないドライバー
  • ファームウェアの問題
  • SSDの問題

対処法:

  • すべてのドライバーを最新に更新
  • BIOS/UEFIを更新
  • SSDファームウェアを更新

NTFS_FILE_SYSTEM(0x00000024)

意味: NTFSファイルシステムのエラー

原因:

  • ハードディスクの破損
  • ファイルシステムの損傷

対処法:

  • ディスクチェック(chkdsk)を実行
  • 不良セクターをスキャン

DATA_BUS_ERROR(0x0000002E)

意味: ハードウェアの通信エラー

原因:

  • メモリの故障
  • マザーボードの問題
  • 過熱

対処法:

  • メモリテスト
  • ハードウェア温度確認
  • コンポーネントの交換

IRQL_NOT_LESS_OR_EQUAL(0x0000000A)

意味: ドライバーが不正なメモリアクセスを試みた

原因:

  • ドライバーのバグ
  • メモリの問題

対処法:

  • 問題のあるドライバーを特定して更新
  • メモリテスト

ブルースクリーン発生時の即座の対応

ブルースクリーンが表示されたら、まず落ち着いて以下の手順を実行してください。

【ステップ1】エラーコードをメモする

最も重要なのは、エラーコード(停止コード)を記録することです。

記録する情報:

  1. 停止コード: 例:MEMORY_MANAGEMENT
  2. 16進数コード: 例:0x0000001A
  3. 失敗したもの: 例:nvlddmkm.sys(ドライバー名)

メモできなかった場合:

後で確認する方法があります(後述)。

【ステップ2】そのまま自動再起動を待つ

ブルースクリーンが表示されると、Windows は自動的に:

  1. エラー情報を収集(数秒~数分)
  2. メモリダンプファイルを作成
  3. 自動的に再起動

注意: 電源ボタンを押して強制終了はしない方が良いです(エラー情報が保存されない)。

【ステップ3】再起動後の確認

再起動後、以下を確認します:

  • 正常に起動するか
  • 再度BSODが発生しないか
  • 外付け機器に問題はないか

ブルースクリーンの対処法【基本編】

軽度のBSODなら、以下の基本対処法で解決できることが多いです。

【対処法1】外付け機器をすべて外す

最も簡単で効果的な方法です。

手順:

  1. パソコンをシャットダウン
  2. キーボードとマウス以外のすべての機器を外す
  • USBメモリ
  • 外付けHDD
  • プリンター
  • Webカメラ
  • 外付けDVDドライブ
  1. 再起動して様子を見る

BSODが消えた場合:

外付け機器のどれかが原因です。一つずつ接続して原因を特定してください。

【対処法2】再起動して様子を見る

一時的なエラーの場合、再起動だけで解決することもあります。

手順:

  1. 正常に再起動できるか確認
  2. 同じ作業を繰り返してBSODが再発するか確認
  3. 1回だけなら様子見でOK

注意:

頻繁に発生する場合は、根本的な対処が必要です。

【対処法3】最近インストールしたソフトをアンインストール

新しいソフトが原因の可能性があります。

手順:

  1. 「設定」→「アプリ」→「アプリと機能」
  2. 最近インストールしたアプリを確認
  3. 怪しいアプリをアンインストール

【対処法4】最近の更新をアンインストール

Windows UpdateやドライバーUpdate後にBSODが発生した場合。

手順:

  1. 「設定」→「更新とセキュリティ」→「Windows Update」
  2. 「更新履歴を表示する」
  3. 「更新プログラムをアンインストールする」
  4. 最近の更新を削除

【対処法5】メモリを挿し直す

メモリの接触不良が原因の場合に有効です。

手順(デスクトップPC):

  1. 電源を切り、電源ケーブルを抜く
  2. ケースを開ける
  3. メモリを一度取り外す
  4. 接点をきれいにする(消しゴムで軽く拭く)
  5. しっかりと挿し直す

注意:

  • ノートパソコンは分解が難しいので、自信がなければ専門業者へ
  • 保証期間中の場合、分解すると保証が無効になる場合があります

ブルースクリーンの対処法【中級編】

基本対処法で解決しない場合の、やや高度な方法です。

【対処法6】セーフモードで起動

セーフモードは、最小限のドライバーとサービスでWindowsを起動するモードです。

セーフモードの起動方法:

Windows が起動する場合:

  1. 「設定」→「更新とセキュリティ」→「回復」
  2. 「今すぐ再起動」(PC の起動をカスタマイズする)
  3. 「トラブルシューティング」→「詳細オプション」
  4. 「スタートアップ設定」→「再起動」
  5. キーボードの「4」または「F4」を押してセーフモードを選択

Windows が起動しない場合:

  1. 電源ボタン長押しで強制終了
  2. 電源を入れてWindowsロゴが表示されたら、再度電源ボタン長押しで強制終了
  3. これを3回繰り返す
  4. 3回目の起動で自動修復画面が表示される
  5. 「詳細オプション」→「スタートアップ設定」→「再起動」→「4」キー

【対処法7】システムファイルチェッカーを実行

破損したシステムファイルを修復します。

手順:

  1. 検索ボックスに「cmd」と入力
  2. 「コマンドプロンプト」を右クリック→「管理者として実行」
  3. 以下のコマンドを入力してEnterキー:
sfc /scannow
  1. スキャン完了まで待つ(10分~1時間)

注意:

スキャン中はコマンドプロンプトを閉じないでください。

【対処法8】DISMツールを実行

システムイメージを修復します(SFCで解決しない場合)。

手順:

  1. コマンドプロンプトを管理者として実行
  2. 以下のコマンドを順番に実行:
DISM /Online /Cleanup-Image /CheckHealth
DISM /Online /Cleanup-Image /ScanHealth
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
  1. 完了後、再度SFCを実行

【対処法9】ドライバーを更新またはロールバック

問題のあるドライバーを修正します。

ドライバーの更新:

  1. 「デバイスマネージャー」を開く
  2. 黄色い警告マークがあるデバイスを探す
  3. 右クリック→「ドライバーの更新」

ドライバーのロールバック:

  1. デバイスを右クリック→「プロパティ」
  2. 「ドライバー」タブ→「ドライバーを元に戻す」

【対処法10】システムの復元

正常に動作していた時点に戻します。

手順:

  1. 「コントロールパネル」→「システム」
  2. 「システムの保護」→「システムの復元」
  3. 復元ポイントを選択(BSODが発生する前の日付)
  4. 「次へ」→「完了」

【対処法11】Windows スタートアップ修復

自動的に問題を修復するツールです。

手順:

  1. 前述の方法でWindows回復環境に入る
  2. 「トラブルシューティング」→「詳細オプション」
  3. 「スタートアップ修復」を選択
  4. 自動修復の完了を待つ

ブルースクリーンの対処法【上級編】

それでも解決しない場合の最終手段です。

【対処法12】クリーンブート

最小限のサービスとスタートアッププログラムで起動します。

手順:

  1. 「msconfig」を検索して実行
  2. 「サービス」タブ→「Microsoftのサービスをすべて隠す」にチェック
  3. 「すべて無効」をクリック
  4. 「スタートアップ」タブ→「タスクマネージャーを開く」
  5. すべてのスタートアップ項目を無効化
  6. 再起動

【対処法13】BIOSを初期化・更新

BIOSの設定が原因の場合があります。

BIOS初期化:

  1. BIOS画面に入る(起動時にF2、Del、F10などを連打)
  2. 「Load Defaults」または「Load Optimized Defaults」を選択
  3. 保存して再起動

BIOS更新:

  1. PCメーカーの公式サイトから最新BIOSをダウンロード
  2. 指示に従ってBIOSを更新

注意:

BIOS更新中に電源が切れると起動不能になる危険があります。

【対処法14】メモリ診断を実行

Windowsの標準ツールでメモリをテストします。

手順:

  1. 「Windows メモリ診断」を検索して実行
  2. 「今すぐ再起動して問題の有無を確認する」
  3. 自動的にメモリテストが実行される(数分~数十分)
  4. 結果を確認

【対処法15】リカバリ(初期化)

最後の手段として、Windowsを初期状態に戻します。

手順:

  1. 「設定」→「更新とセキュリティ」→「回復」
  2. 「このPCを初期状態に戻す」→「開始する」
  3. 「個人用ファイルを保持する」または「すべて削除する」を選択

注意:

必ず事前にデータをバックアップしてください。

エラーログの確認方法

ブルースクリーンのエラーコードをメモできなかった場合、後から確認できます。

イベントビューアーでログを確認

手順:

  1. 「イベントビューアー」を検索して起動
  • または「eventvwr.msc」を実行
  1. 左側のメニューから以下を展開:
  • 「Windowsログ」→「システム」
  1. 中央の一覧から以下を探します:
  • ソース:「BugCheck」
  • レベル:「エラー」または「重大」
  • イベントID:「1001」
  1. エラーをダブルクリックして詳細を確認

確認できる情報:

  • バグチェックコード(16進数)
  • パラメータ
  • ダンプファイルの場所
  • 失敗したドライバー名

ミニダンプファイルの場所

Windows は BSOD 発生時に「ミニダンプ」ファイルを作成します。

保存場所:

C:\Windows\Minidump

これらのファイルは専用ツール(WinDbg、BlueScreenView など)で解析できます。

ブルースクリーンの予防策

BSOD を未然に防ぐための10の予防策です。

【予防策1】Windows Update を定期的に実行

最新のセキュリティパッチとバグ修正を適用します。

【予防策2】ドライバーを最新に保つ

特に以下のドライバーは重要:

  • グラフィックカード
  • チップセット
  • ネットワークアダプター
  • ストレージコントローラー

【予防策3】信頼できるソフトのみインストール

出所不明のソフトは避けましょう。

【予防策4】ウイルス対策ソフトを常駐

マルウェア感染を防ぎます。

【予防策5】ディスクの空き容量を確保

最低でも15%以上の空き容量を保ちましょう。

【予防策6】定期的な清掃で過熱を防ぐ

  • ファンの埃を取り除く
  • 通気口を塞がない
  • 熱がこもらない場所に設置

【予防策7】互換性のあるハードウェアを使用

  • 公式対応の機器を選ぶ
  • メモリは対応規格を確認

【予防策8】オーバークロックを避ける

安定性を優先しましょう。

【予防策9】定期的なバックアップ

万が一のデータ損失に備えます。

【予防策10】ハードウェアの経年劣化に注意

  • 使用年数が長いPCは要注意
  • 3~5年で主要パーツの交換を検討

よくある質問と回答

Q1:BSODでデータは消えますか?

A: BSOD自体でデータが消えることは通常ありません。ただし、作業中の未保存データは失われます。また、HDD故障が原因の場合、データが危険にさらされている可能性があります。

Q2:1回だけBSODが出たけど大丈夫?

A: 1回だけなら一時的なエラーの可能性が高いです。ただし、念のためエラーコードを記録し、以下を確認してください:

  • 最近変更したことはないか
  • 同じ作業で再発しないか

Q3:ブルースクリーンが頻発します

A: ハードウェアの故障の可能性が高いです。特にメモリやHDDの故障が疑われます。早めに診断と修理を検討してください。

Q4:BSODでパソコンが起動しません

A: 重大なエラーです。以下を試してください:

  1. セーフモードでの起動
  2. スタートアップ修復
  3. システムの復元
  4. 最悪の場合、リカバリ

Q5:黒い画面が出ることもある?

A: はい。Windows 11の一部バージョンでは黒い画面で表示されることがあります(Black Screen of Death / BSOD)。内容は青い画面と同じです。

Q6:自分で修理できますか?

A: 基本的な対処法(ソフトウェア関連)は自分でできますが、ハードウェア交換が必要な場合は:

  • デスクトップPC: 比較的容易
  • ノートPC・一体型PC: 分解が難しく、専門業者推奨

Q7:BSODは予防できますか?

A: 100%の予防は不可能ですが、前述の予防策を実施することで発生頻度を大幅に減らせます

Q8:修理費用の目安は?

原因によって大きく異なります:

  • メモリ交換: 5,000円~15,000円
  • HDD/SSD交換: 10,000円~30,000円+パーツ代
  • マザーボード交換: 20,000円~50,000円+パーツ代
  • データ復旧: 30,000円~数十万円(重症度により)

まとめ:ブルースクリーンは冷静に対処すれば怖くない

ブルースクリーンは確かに不安になる現象ですが、正しく理解して対処すれば解決できるケースがほとんどです。

覚えておきたいポイント:

  1. BSOD自体はパソコンを守るための安全装置
  2. エラーコードを必ず記録する
  3. 原因の多くはソフトウェアやドライバーの問題
  4. 基本対処法から順番に試す
  5. 頻発する場合はハードウェア故障を疑う
  6. 定期的なメンテナンスで予防できる

即座にやるべきこと:

  • エラーコードのメモ
  • 外付け機器をすべて外す
  • 最近の変更を確認

自力で解決できない場合:

  • データが重要なら、無理せず専門業者へ
  • ハードウェア故障の疑いがあれば早めに対処

ブルースクリーンに遭遇しても、この記事を参考に落ち着いて対処してください。多くの場合、あなたのパソコンは復活します!

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