BIOSが起動しない原因と対処法【症状別に解説】

Windows

パソコンの電源を入れても何も映らない、BIOS設定画面に入れない……そんな症状に直面したことはありませんか?
BIOSが起動しないトラブルは原因が複数あり、症状によって対処法が変わります。
この記事では、BIOSが起動しない主な原因と、自分で試せる対処法を症状別に整理して解説します。


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BIOSとは?なぜ重要なのか

BIOS(Basic Input/Output System、ベーシック インプット/アウトプット システム)は、パソコンの電源を入れたときに最初に動くプログラムです。
マザーボード上の不揮発性メモリに格納されており、CPU・メモリ・ストレージなどのハードウェアをチェックし、OSを起動する準備を整える役割を担っています。

BIOSが正常に動かないと、ストレージの読み取りもできないため、Windowsなどのオペレーティングシステムは一切起動できません。
つまりBIOSが起動しない=パソコン全体が動かないと考えてよい状態です。

BIOS と UEFI について
2012年以降に製造されたほとんどのPCは、BIOSの後継にあたるUEFI(Unified Extensible Firmware Interface)を採用しています。
画面デザインや呼び方が異なりますが、「BIOS設定画面」という通称は今も広く使われています。
本記事では一般的な呼称に合わせて「BIOS」と表記しますが、UEFIでも対処法は同様です。


「BIOSが起動しない」2つのパターン

まず自分の症状がどちらに当てはまるか確認してください。

パターンA:電源は入るが画面が真っ黒で何も表示されない

  • BIOSが起動していない可能性が高い
  • ビープ音(電子音)が鳴っているかどうかも確認する

パターンB:Windowsは起動するが、BIOS設定画面に入れない

  • BIOSは動いているが、設定画面へのアクセス方法の問題
  • 高速スタートアップやキーのタイミングが原因のことが多い

対処法は原因によって異なるため、以下を順番に確認してください。


BIOSが起動しない主な原因

1. CMOS電池の劣化・消耗

マザーボードにはCMOS電池(コインサイズのボタン電池、型番CR2032が多い)が搭載されています。
この電池はBIOSの設定情報(時刻・起動順序など)を保持する役割を持ちます。

電池の起電力が不足すると、BIOS設定が初期化されたり、BIOSが起動できなくなったりします。
電池の寿命は一般的に3〜5年程度とされており、古いPCでBIOSが起動しない場合はまず疑うべき原因です。

症状の目安:

  • 起動のたびに時刻がリセットされる
  • 「CMOS Battery Low」などのメッセージが表示される
  • BIOSが起動したり起動しなかったりと不安定

2. メモリ(RAM)の接触不良・故障

メモリモジュールがスロットに正しく装着されていないと、BIOSが起動しません。
CPUクーラーの近くに位置するためホコリが溜まりやすく、接触不良の原因になりやすい箇所です。

メモリを増設した直後にトラブルが起きた場合は、メモリの相性不良も考えられます。

3. 静電気・帯電

パソコン内部に静電気が溜まると、誤作動を引き起こしてBIOSが起動しなくなることがあります。
特に乾燥する時期(冬場)はこのトラブルが起きやすくなります。

4. 周辺機器・拡張カードの影響

USBメモリ・外付けHDD・グラフィックボードなどの周辺機器や拡張カードが原因でBIOSが起動しないケースがあります。
グラフィックボードの故障や、接続不良が直接の原因になることもあります。

5. ホコリによる接触不良・過熱

パソコン内部のホコリが蓄積すると、パーツ間の接触不良や熱がこもりやすくなり、誤動作の原因になります。

6. BIOSファームウェアの破損

BIOSアップデートの失敗、アップデート中の停電、マルウェアの感染などがBIOSデータを破損させることがあります。
この場合、自力での回復は難しく、マザーボードのデュアルBIOS機能(一部製品)で自動復旧するか、メーカーに相談する必要があります。

7. 電源ユニット(PSU)の不具合

電源ユニットが正常に電力を供給できていないと、マザーボードが正常に動作せずBIOSが起動しません。
電源ランプが点灯しない、ファンが回らないなどの症状はこの原因を疑います。

8. マザーボード・CPUの故障

マザーボードやCPUに物理的な損傷があると、BIOSは起動できません。
上記の対処法をすべて試しても改善しない場合は、ハードウェアの故障を疑い、専門業者への診断依頼を検討してください。

9. 高速スタートアップ・Fast Boot の影響(パターンB)

Windowsの「高速スタートアップ」やBIOSの「Fast Boot」機能が有効になっていると、起動が速すぎてBIOS設定画面に入るためのキー入力が間に合わないことがあります。
BIOS自体は正常に動いているにもかかわらず、設定画面に入れないと感じるケースです。


自分で試せる対処法【優先順位順】

対処法1:パソコンの放電を行う

電源ケーブル(ノートPCはバッテリーも)を外し、10〜15分ほど放置します。
その後、再接続して電源を入れてみてください。
帯電や一時的な誤動作が原因の場合は、これだけで解決することがあります。

対処法2:周辺機器をすべて取り外す

キーボード・マウス以外の接続機器(USBメモリ・外付けHDD・プリンターなど)をすべて取り外してから起動します。
不要な拡張カード(グラフィックボード以外)も外し、最小構成で起動を試みます。

対処法3:メモリを抜き差しする

電源を切り、電源ケーブルを抜いた状態でメモリモジュールを取り出します。
エアダスターでスロットのホコリを取り除き、しっかりと差し込み直してください。
複数枚のメモリがある場合は1枚だけ装着して起動を確認します。

⚠️ 内部の作業は必ず電源ケーブルを抜いた状態で行ってください。

対処法4:CMOS電池を交換する

多くのマザーボードでCR2032という型番のリチウム電池が使われています。
ホームセンターや電気量販店で購入できます(数百円程度)。

交換手順:

  1. 電源を切り、電源ケーブルを抜く(ノートPCはバッテリーも外す)
  2. パソコンを開けてマザーボード上のCMOS電池を確認する
  3. 古い電池を取り外し、新しい電池に交換する
  4. 電源ケーブルを接続し、起動を確認する

対処法5:最小構成で起動を確認する

電源ユニット・CPU・メモリ1枚だけの最小構成にして起動を試みます。
グラフィックボードやHDD/SSDも外した状態で、マザーボードの映像出力ポートにモニターを接続して確認します。
この構成で起動できれば、外した部品のどれかが原因です。

対処法6:高速スタートアップを無効にする(パターンBのみ)

Windowsが起動している場合は、以下の手順でBIOS設定画面に入れます。

Windows 10 の場合:
「スタート」→「設定」→「更新とセキュリティ」→「回復」→「今すぐ再起動」をクリック。

Windows 11 の場合:
「スタート」→「設定」→「システム」→「回復」→「今すぐ再起動」をクリック。

再起動後は共通で、「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「UEFIファームウェアの設定」→「再起動」を選択します。

または、シャットダウン時に「Shift」キーを押しながら「電源」ボタン→「シャットダウン」を選ぶと高速スタートアップが一時的に無効化され、次回起動時にBIOSキーが効くようになります(次回以降は再び有効に戻ります)。
継続的に無効化したい場合は、「コントロールパネル」→「電源オプション」→「電源ボタンの動作を選択する」から恒久的に無効化することをおすすめします。


BIOSの設定画面に入るキー一覧

メーカー・マザーボードによって異なります。

メーカーBIOSに入るキー
ASUSDelete または F2
MSIDelete
GigabyteDelete または F2
DellF2 または F12
HPF10 または Esc
LenovoF1 または F2
NECF2

電源を入れた直後から連打するのが確実です。
Windowsが起動してしまった場合はやり直してください。


対処法を試しても解決しない場合

上記の対処法をすべて試しても改善しない場合は、マザーボード・CPU・電源ユニットなどのハードウェア故障が疑われます。
この場合は自己修理を続けると症状を悪化させるリスクがあるため、パソコン修理の専門業者への相談を検討してください。
大切なデータが保存されているなら、データ復旧を優先してから修理を依頼するのが安全です。


まとめ

BIOSが起動しない原因は、CMOS電池の劣化・メモリの接触不良・帯電・BIOSファームウェアの破損・ハードウェア故障など多岐にわたります。
まずは「放電→周辺機器取り外し→メモリ抜き差し→CMOS電池交換→最小構成での確認」の順で試してみてください。

BIOS設定画面に入れないだけであれば、高速スタートアップの無効化や正しいキーの確認で解決するケースも多くあります。
画面が真っ黒で何も表示されない場合は、ハードウェアの問題を疑い、早めに専門業者に相談することをおすすめします。


参考情報源:

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