「Webサイトを公開したのに、Bingで検索しても出てこない」「Googleには表示されるのに、Bingでは見つからない」…。
こんな悩みを抱えていませんか?
Bingにサイトがインデックスされないと、Bing経由のアクセスを逃してしまいます。日本ではGoogleが主流ですが、海外ではBingの利用者も多く、特にビジネス向けのサイトでは無視できない検索エンジンなんです。
この記事では、Bingにインデックスされない原因と、確実に登録されるための対処法を、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
インデックスとは?基本を理解しよう

まずは、「インデックス」という言葉の意味から確認していきましょう。
インデックスの意味
インデックスとは、検索エンジンがWebページの情報を収集して、データベースに登録することです。
図書館で例えると、本の情報をカードに記録して整理するようなイメージですね。
検索エンジンは、インデックスに登録されたページの中から、ユーザーの検索キーワードに合ったものを表示します。
インデックスされないとどうなる
インデックスされていないページは、検索結果に表示されません。
どんなに良いコンテンツを作っても、検索エンジンに登録されていなければ、誰にも見つけてもらえないんです。
BingとGoogleの違い
BingとGoogleは、どちらも検索エンジンですが、いくつかの違いがあります。
| 項目 | Bing | |
|---|---|---|
| 世界シェア | 約90% | 約3-5% |
| クローラー名 | Googlebot | Bingbot |
| インデックス速度 | 比較的速い | Googleより遅いことがある |
| 運営元 | Microsoft |
クローラーというのは、自動的にWebサイトを巡回して情報を収集するプログラムのことです。
Googleにインデックスされていても、Bingには登録されていないというケースは珍しくありません。
Bingにインデックスされているか確認する方法
まずは、自分のサイトがBingに登録されているか確認しましょう。
site:コマンドで確認
Bingの検索窓で、以下のように入力してみてください。
site:あなたのサイトのURL
例
site:example.com
検索結果に自分のサイトのページが表示されれば、インデックスされています。
何も表示されなければ、まだ登録されていない状態です。
Bing Webmaster Toolsで確認
より詳しく確認するには、Bing Webmaster Tools(ビング ウェブマスターツール)を使います。
このツールは、Microsoftが無料で提供している、サイト管理者向けのサービスです。
確認手順
- Bing Webmaster Toolsにアクセス
- Microsoftアカウントでログイン
- サイトを登録(後述)
- ダッシュボードで「インデックス数」を確認
登録されているページ数が表示されます。
インデックスされるまでの時間
新しいサイトやページがインデックスされるまでには、時間がかかります。
一般的な目安
- 数日から数週間
- 新しいドメインは1ヶ月以上かかることもある
- 既存サイトの新しいページは数日程度
Googleと比べると、Bingの方が時間がかかる傾向があります。
Bingにインデックスされない主な原因
インデックスされない理由は、いくつか考えられます。
原因1:サイトが新しすぎる
サイトを公開したばかりの場合、まだBingbotが巡回してきていない可能性があります。
対処法
少し待つか、Bing Webmaster Toolsから手動で登録申請しましょう。
原因2:robots.txtでブロックしている
robots.txt(ロボッツテキスト)は、検索エンジンのクローラーに指示を出すファイルです。
このファイルで誤ってBingbotをブロックしていると、インデックスされません。
確認方法
ブラウザで以下のURLにアクセスしてみてください。
https://あなたのサイト/robots.txt
以下のような記述があると、Bingbotがブロックされます。
User-agent: Bingbot
Disallow: /
対処法
robots.txtファイルを編集して、Bingbotを許可します。
User-agent: Bingbot
Allow: /
または、Bingbotに関する記述を削除します。
原因3:noindexタグが設定されている
HTMLの<head>部分にnoindexタグがあると、検索エンジンにインデックスしないよう指示することになります。
確認方法
サイトのソースコードを表示して、以下のようなタグがないか確認してください。
<meta name="robots" content="noindex">
または
<meta name="bingbot" content="noindex">
対処法
不要であれば、このタグを削除します。
WordPress等のCMSを使っている場合は、設定画面で「検索エンジンに表示しない」のチェックが入っていないか確認しましょう。
原因4:外部からのリンクがない
Bingbotは、他のサイトからのリンクをたどってページを発見します。
新しいサイトで、どこからもリンクされていないと、発見されにくくなります。
対処法
- 自分が運営する他のサイトからリンクを張る
- SNSでサイトを紹介する
- Bing Webmaster Toolsから手動で登録申請する
原因5:サイトマップを送信していない
サイトマップは、サイト内のページ一覧をまとめたファイルです。
サイトマップを検索エンジンに送信すると、インデックスがスムーズになります。
対処法
サイトマップを作成して、Bing Webmaster Toolsから送信します(詳しくは後述)。
原因6:コンテンツの品質が低い
ページの内容が薄かったり、他のサイトのコピーだったりすると、Bingがインデックスを避けることがあります。
対処法
- オリジナルで価値のあるコンテンツを作成する
- 文字数を増やす(最低でも300文字以上)
- 画像や動画を追加して充実させる
原因7:サーバーエラーやアクセス制限
サーバーがダウンしていたり、アクセス制限がかかっていたりすると、Bingbotがページを読み込めません。
対処法
- サーバーの状態を確認する
- IPアドレス制限でBingbotをブロックしていないか確認する
- Basic認証などの認証機能を外す
原因8:JavaScriptで生成されたコンテンツ
JavaScriptで動的に生成されるコンテンツは、Bingbotが正しく読み取れないことがあります。
対処法
- サーバーサイドレンダリングを使用する
- 重要なコンテンツはHTMLで記述する
Bing Webmaster Toolsの登録と設定方法
Bingにインデックスされるための最も確実な方法は、Bing Webmaster Toolsを使うことです。
アカウント作成とサイト登録
ステップ1:Bing Webmaster Toolsにアクセス
ブラウザで「Bing Webmaster Tools」と検索して、公式サイトにアクセスします。
ステップ2:サインイン
Microsoftアカウント、Google、Facebookのいずれかでサインインできます。
ステップ3:サイトを追加
「サイトを追加」ボタンをクリックして、自分のWebサイトのURLを入力します。
ステップ4:所有権の確認
サイトが本当にあなたのものか確認するため、以下のいずれかの方法を選びます。
方法1:HTMLファイルをアップロード
指定されたファイルをサイトのルートディレクトリにアップロードします。
方法2:メタタグを追加
指定されたメタタグをHTMLの<head>部分に追加します。
<meta name="msvalidate.01" content="確認コード" />
方法3:CNAMEレコードを追加
DNSの設定で、CNAMEレコードを追加します。
最も簡単なのは、メタタグを追加する方法ですね。
ステップ5:確認
設定が完了したら、「確認」ボタンをクリックします。
正しく設定されていれば、サイトの登録が完了します。
サイトマップの送信
サイトマップを送信すると、Bingがサイトの構造を理解しやすくなります。
サイトマップの作成
多くのCMS(WordPressなど)では、自動的にサイトマップが生成されます。
WordPressの場合:
https://あなたのサイト/sitemap.xml
または、プラグインを使って生成することもできます。
サイトマップの送信手順
- Bing Webmaster Toolsのダッシュボードを開く
- 左メニューから「サイトマップ」を選択
- サイトマップのURLを入力
- 「送信」ボタンをクリック
送信後、数日から数週間でインデックスが始まります。
URL送信ツールの使用
個別のページを即座にインデックスしてもらいたい場合は、URL送信ツールを使います。
手順
- Bing Webmaster Toolsのダッシュボードを開く
- 左メニューから「URL送信」を選択
- インデックスしてほしいページのURLを入力(1日10件まで)
- 「送信」ボタンをクリック
これで、Bingbotが優先的にそのページをクロールしてくれます。
robots.txtとサイトマップの最適化
Bingbotがスムーズにサイトをクロールできるよう、設定を最適化しましょう。
robots.txtの正しい設定
基本的なrobots.txtの例
User-agent: *
Allow: /
User-agent: Bingbot
Allow: /
Sitemap: https://あなたのサイト/sitemap.xml
解説
User-agent: *:すべてのクローラーに対する設定Allow: /:すべてのページへのアクセスを許可Sitemap::サイトマップの場所を指定
特定のディレクトリをブロックする例
管理画面など、インデックスしたくないページがある場合:
User-agent: *
Disallow: /admin/
Disallow: /private/
User-agent: Bingbot
Allow: /
Sitemap: https://あなたのサイト/sitemap.xml
XMLサイトマップの最適化
サイトマップの基本構造
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<urlset xmlns="http://www.sitemaps.org/schemas/sitemap/0.9">
<url>
<loc>https://example.com/</loc>
<lastmod>2024-01-15</lastmod>
<priority>1.0</priority>
</url>
<url>
<loc>https://example.com/page1/</loc>
<lastmod>2024-01-14</lastmod>
<priority>0.8</priority>
</url>
</urlset>
要素の説明
<loc>:ページのURL<lastmod>:最終更新日<priority>:優先度(0.0〜1.0)
robots.txtの確認方法
Bing Webmaster Toolsで、robots.txtが正しく設定されているか確認できます。
確認手順
- Bing Webmaster Toolsのダッシュボードを開く
- 左メニューから「診断とツール」→「robots.txt テスター」を選択
- 確認したいURLを入力
- テスト結果を確認
ブロックされている場合は、赤く表示されます。
ページをインデックスされやすくする施策

Bingにインデックスされやすいサイトを作るためのポイントです。
良質なコンテンツを作る
Bingは、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを優先的にインデックスします。
ポイント
- オリジナルの情報を提供する
- 十分な文字数(最低500文字以上)
- 読みやすい文章構成
- 画像や図表を適切に使用
適切なタイトルとメタディスクリプションを設定
各ページに、分かりやすいタイトルと説明文を設定しましょう。
<head>
<title>分かりやすいページタイトル</title>
<meta name="description" content="ページの内容を簡潔に説明する文章">
</head>
内部リンクを充実させる
サイト内の他のページへのリンクを設定すると、Bingbotがサイト全体を巡回しやすくなります。
例
- トップページから主要ページへリンク
- 関連記事へのリンク
- パンくずリストの設置
モバイル対応(レスポンシブデザイン)
スマートフォンでも見やすいデザインにすることが重要です。
Bingも、モバイル対応しているサイトを評価します。
ページの読み込み速度を改善
ページの表示が遅いと、Bingbotがうまくクロールできないことがあります。
改善方法
- 画像を最適化(圧縮)する
- 不要なプラグインを削除
- キャッシュを活用する
構造化データを追加
構造化データ(schema.org)を追加すると、Bingがページの内容をより正確に理解できます。
<script type="application/ld+json">
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "Article",
"headline": "記事のタイトル",
"author": "著者名",
"datePublished": "2024-01-15"
}
</script>
定期的に更新する
サイトを定期的に更新すると、Bingbotが頻繁に訪問するようになります。
新しいコンテンツを追加したり、既存の記事を更新したりしましょう。
トラブルシューティング
Bingにインデックスされない問題の解決方法をまとめました。
何週間待ってもインデックスされない
対処法
- Bing Webmaster Toolsから手動でURL送信
- サイトマップが正しく送信されているか確認
- robots.txtとnoindexタグを再確認
- 外部サイトからリンクを獲得する
一部のページだけインデックスされない
原因と対処法
原因1:ページの品質が低い
コンテンツを充実させて、文字数を増やす
原因2:重複コンテンツ
他のページと内容が似ていないか確認し、独自性を持たせる
原因3:クロールバジェットの問題
サイト全体のページ数が多い場合、すべてのページをクロールしきれないことがあります。重要なページから優先的にサイトマップに追加しましょう。
Googleにはインデックスされているのに、Bingはされない
対処法
- Bing Webmaster Toolsに登録していない場合は、まず登録
- サイトマップをBingにも送信
- robots.txtでBingbotだけブロックしていないか確認
- 時間を置いて待つ(Bingの方が遅い傾向がある)
インデックスされたのに検索結果に出ない
インデックスされていても、検索順位が低くて表示されないことがあります。
対処法
- SEO対策を強化する
- コンテンツの質を向上させる
- 被リンクを増やす
エラーメッセージが表示される
Bing Webmaster Toolsで「クロールエラー」などが表示される場合:
404エラー
存在しないページへのリンクがあります。リンクを修正するか、リダイレクト設定をしましょう。
503エラー
サーバーが過負荷状態です。サーバーのスペックを確認してください。
タイムアウトエラー
ページの読み込みが遅すぎます。速度を改善しましょう。
まとめ
Bingにインデックスされない問題と解決方法について解説してきました。
重要なポイント
- インデックスとは検索エンジンにページを登録してもらうこと
- site:コマンドやBing Webmaster Toolsで登録状況を確認できる
- robots.txtやnoindexタグでブロックしていないか確認する
- Bing Webmaster Toolsへの登録とサイトマップ送信が最も確実
- 良質なコンテンツを作り、サイトを定期的に更新することが重要
- インデックスには数日から数週間かかることがある
- GoogleよりもBingの方がインデックスに時間がかかる傾向
Bingにインデックスされることで、より多くのユーザーにサイトを見てもらえるようになります。
最初の設定は少し手間がかかりますが、一度設定してしまえば、自動的にインデックスが進んでいきますよ。
まずはBing Webmaster Toolsに登録して、サイトマップを送信することから始めてみてください。検索エンジン経由のアクセスを最大化していきましょう!

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