メールアドレスやSNSで毎日のように目にする「@」マーク。
でも、この記号の本当の意味や正しい使い方って、意外と知らないんじゃないでしょうか?
「アットマーク」って呼んでいるけれど、実は和製英語だったり、もともとは全然違う用途で使われていたり……知れば知るほど面白い記号なんです。
今回は、@マークの意味から具体的な使い方、使う場所まで、わかりやすく解説していきますね。
@マークの基本的な意味

本来の意味は「単価」
実は@マークは、もともと単価を表す記号として使われていました。
英語で「at the rate of(~の単価で)」という意味を表していて、商品の値段を書くときに使われていたんです。
たとえば会計書類で「リンゴ5個 @ 100円 = 500円」のように書かれていました。
これは「リンゴ1個あたり100円」という意味になります。
英語では「at」と同じ意味
@マークは英語の前置詞「at(~で、~において)」を表しています。
「~にある」「~に位置する」という場所や状態を示すときに使われるんですね。
この「at」の意味が、今のメールアドレスやSNSでの使い方につながっているんです。
正式名称は「コマーシャルアット」
ちなみに、日本では「アットマーク」と呼ばれていますが、これは実は和製英語。
国際的な文字コード規格では「commercial at(コマーシャルアット)」が正式名称です。
英語圏では「at sign(アットサイン)」や「at symbol(アットシンボル)」と呼ばれることが多く、メールアドレスなどで実際に読むときは単に「at」と発音します。
@マークの由来と歴史
中世ヨーロッパで誕生
@マークの起源には諸説ありますが、最も有力な説は中世の修道士が生み出したというものです。
手書きで書物を写していた修道士たちが、手の負担を減らすために、ラテン語の「ad(英語のatやtoに相当)」という単語を素早く書けるように工夫したのが始まりだと言われています。
具体的には、「a」の文字を「d」で丸く囲むような形で一筆書きにしたんですね。
14世紀にはすでに存在
実は@マークは、14世紀の古文書にもすでに登場しています。
ブルガリアの写本や、1448年のスペインの記録文書などに@マークらしき記号が見つかっているんです。
商業文書では数量や単価を表す記号として使われていました。
1971年に電子メールで採用
現代のように@マークが広く使われるようになったのは、1971年のことです。
アメリカのプログラマー、レイ・トムリンソンが電子メールを開発した際に、ユーザー名とコンピューターの場所(ドメイン名)を区切る記号として@マークを選んだんです。
なぜ@マークを選んだのか?
それは、キーボードにある記号の中で最も使われていなくて、ユーザー名に含まれる可能性が低かったから。そして「at(~にある)」という意味が、まさにぴったりだったんですね。
1990年代以降に一般化
インターネットが普及した1990年代後半以降、メールアドレスとともに@マークも一般的な記号として認知されるようになりました。
さらに2000年代に入ってSNSが登場すると、TwitterなどでユーザーIDの前に付ける記号としても使われるようになり、今では誰もが知っている記号になったというわけです。
@マークを使う場所と具体的な使い方

1. メールアドレス(最も一般的な使い方)
使う場所: ユーザー名とドメイン名の間
これが現代で最も一般的な@マークの使い方です。
例: yamada@example.com
この場合、「yamada というユーザーが example.com というドメインに存在する」という意味になります。
メールアドレスを声に出して読むときは「やまだ アット イグザンプル ドット コム」のように、@の部分を「アット」と読みます。
2. SNSのユーザー名(メンション機能)
使う場所: ユーザー名の前
Twitter(現X)やInstagram、Facebookなどでは、ユーザー名の前に@マークを付けます。
例: @tanaka_taro
この@付きのユーザー名をタップすると、そのユーザーのプロフィールページに飛べるようになっています。
また、投稿内で「@tanaka_taro こんにちは!」のように書くと、相手に通知が届く「メンション機能」として使えます。これによって特定の人に向けたメッセージだと明確に示せるんです。
3. 単価表示(本来の使い方)
使う場所: 数字の前
ビジネス文書や会計書類、見積書などで、商品の単価を表すときに使います。
例:
- りんご 10個 @150円 = 1,500円
- ノート @300円
これは「1個(または1冊)あたり」という意味を表しています。
注意点として、@マークは数字の前に置くのが正しい使い方です。
数字の後に置くことはありません。
4. 場所や位置を表す
使う場所: 場所の前
英語の「at」と同じように、場所を示すときに使います。
例:
- 会議@会議室A
- ランチ@渋谷
- 待ち合わせ@駅前
ただし、これはカジュアルな場面やSNSでの略語的な使い方なので、正式なビジネス文書では使わない方が良いでしょう。
5. 所属や状態を表す
使う場所: 名前の後
人の名前の後に@マークを付けて、その人の所属や現在の状態を示すことがあります。
例:
- 田中太郎@株式会社ABC
- 山田花子@営業部
- はなこ@出張中
- ゲーム太郎@レベル上げ中
これもSNSや掲示板、オンラインゲームなどのカジュアルな場面で使われる表現です。
6. 期限や残り時間を表す
使う場所: 数字の前
「あと~」という意味で使われることもあります。
例:
- @10分で到着します
- @3人で定員です
これは「あと」という日本語の発音が「アット」に似ていることから、特にニコニコ動画やSNSで使われるようになった日本独自の用法です。
各国での@マークの呼び方(面白い豆知識)
@マークは世界中で使われていますが、国によって呼び方が全然違うんです。形から連想した面白い名前がたくさんあります。
- 日本: アットマーク、なると(鳴門巻きに似ているから)
- イタリア、韓国: カタツムリ
- ドイツ、オランダ: サルのしっぽ
- ロシア: 犬
- ギリシャ: 小さなアヒル
- スウェーデン: シナモンロール
- フィンランド: 猫の鳴き声
- 中国: 小さなネズミ
- デンマーク: ゾウの鼻
世界中の人が@マークを見て、それぞれ違う動物や食べ物を想像しているなんて面白いですよね。
@マークを使うときの注意点
正式なビジネス文書では控えめに
メールアドレスや正式な単価表示以外では、@マークは略語として扱われます。
そのため、契約書や提案書などの正式なビジネス文書では使わない方が無難です。
「~において」「~にて」「単価」など、きちんとした言葉で書きましょう。
メールアドレス以外では使いすぎない
SNSやメッセージアプリなど、カジュアルなコミュニケーションでは@マークを自由に使って問題ありません。
ただし、使いすぎると文章が読みにくくなるので、適度に使うのがポイントです。
英語圏では「アットマーク」は通じない
海外の人と話すときに「アットマーク」と言っても通じません。
英語では「at sign(アットサイン)」または単に「at」と言いましょう。
まとめ
@マークについて、その意味から使い方、歴史まで詳しく見てきました。
重要なポイントをおさらいしましょう:
- @マークの本来の意味は「単価」を表す記号
- 英語の「at(~で、~において)」を表している
- 1971年にメールアドレスの区切り記号として採用された
- メールアドレス、SNS、単価表示、場所表示など様々な場所で使われる
- 正式名称は「コマーシャルアット」、英語では「at sign」
- 「アットマーク」は日本だけで使われる和製英語
メールやSNSが当たり前になった今、@マークは私たちの生活に欠かせない記号になっています。
でも、その背景には500年以上の歴史があって、世界中で様々な呼び方や使い方があるなんて、知ってみると面白いですよね。
これからメールアドレスを入力するときや、SNSで誰かをメンションするとき、ちょっとだけ@マークの歴史を思い出してみてください。

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