Apple Musicを解約したら、大切に集めていたプレイリストや音楽が全部消えてしまった…。
そんな経験をした方も多いのではないでしょうか。実は、これはApple Musicの仕組み上、起こってしまう現象なんです。
この記事では、Apple Music解約後にライブラリが消える理由から、データを復元する方法、そして事前に知っておきたい予防策まで、わかりやすく解説していきます。
Apple Music解約で消えるもの・消えないもの
まず、何が消えて何が残るのかを整理しましょう。
消えてしまうもの
Apple Musicを解約すると、以下のデータにアクセスできなくなります。
Apple Musicカタログの曲
サブスクリプションで聴き放題だった楽曲は、すべて再生できなくなります。
ダウンロード済みの曲も例外ではありません。
自分で作ったプレイリスト
Apple Musicの曲を使って作成したプレイリストは見られなくなってしまいます。
お気に入りに追加していた曲のリストも同様です。
iCloudミュージックライブラリの同期
複数のデバイス間で音楽を同期する機能が使えなくなります。
消えないもの
一方で、以下のデータは解約後も残ります。
iTunes Storeで購入した曲
個別に購入した楽曲は、あなたの所有物として引き続き再生可能です。
CDから取り込んだ曲
自分でCDからインポートした音楽データは、ローカルに保存されているため消えません。
ただし、これらのデータも「iCloudミュージックライブラリ」をオンにしていた場合は、少し注意が必要です。
なぜライブラリが消えるのか?仕組みを理解しよう
Apple Musicのライブラリが消える理由には、大きく2つの要因があります。
DRM(デジタル著作権管理)による制限
Apple Musicの全楽曲には、著作権を保護するためのDRMという技術が使われています。
これは簡単に言うと「有効なサブスクリプションがある人だけが再生できる」という制限です。
たとえダウンロードしていても、契約が切れると再生権限がなくなってしまうんですね。
iCloudミュージックライブラリの仕様
Apple Musicに加入すると、「iCloudミュージックライブラリ(現在は『ライブラリを同期』という名称)」という機能が自動的に有効になります。
この機能は便利な反面、CDから取り込んだ曲もクラウド上にアップロードされる仕組みになっています。
解約するとクラウドへのアクセスができなくなるため、ローカルにファイルが残っていない場合は聴けなくなってしまうのです。
【重要】30日以内なら復元できる可能性あり
実は、解約後すぐにデータが完全削除されるわけではありません。
Apple公式の情報によると、解約から30日以内に同じApple IDで再契約すれば、以下のデータが復元される可能性があります。
- プレイリスト
- ライブラリに追加した曲
- お気に入り設定
ただし、以下の点には注意が必要です。
完全な保証はない
Apple公式は30日間のデータ保持を明言していないため、確実に復元できるとは限りません。
配信終了曲は戻らない
再契約時点で配信が終了している楽曲は、復元できません。
ダウンロードは再度必要
楽曲データそのものは再ダウンロードする必要があります。
ライブラリを復元する方法
消えてしまったライブラリを復元するには、いくつかの方法があります。
方法1:30日以内に再契約する
最も確実なのは、解約から30日以内に再契約することです。
手順
- Apple Musicアプリを開く
- 「今すぐ聴く」をタップ
- プロフィールアイコンをタップ
- 「サブスクリプションを管理」を選択
- プランを選んで登録
再契約後、以下の設定を確認してください。
iPhone・iPadの場合
- 「設定」アプリを開く
- 「ミュージック」をタップ
- 「ライブラリを同期」をオンにする
Macの場合
- ミュージックアプリを開く
- メニューバーから「アカウント」→「アカウントを表示」
- 環境設定で「ライブラリを同期」をオンにする
方法2:CDから取り込んだ曲を復元する
CDからインポートした曲がローカルに残っていない場合は、以下の方法で対処できます。
Macの場合
ファイルの保存場所を確認しましょう。
通常は /Users/[ユーザー名]/ミュージック/Music/Media/Music/ にあります。
Time Machineなどでバックアップを取っていれば、そこから復元できます。
復元手順
- バックアップから音楽ファイルを取り出す
- ミュージックアプリを開く
- メニューバーから「ファイル」→「ライブラリに追加」を選択
- 復元したい音楽ファイルを選択
方法3:iCloudミュージックライブラリをオフにする
解約後もCDから取り込んだ曲を聴きたい場合は、「ライブラリを同期」をオフにします。
iPhone・iPadの場合
- 「設定」アプリを開く
- 「ミュージック」をタップ
- 「ライブラリを同期」をオフにする
Macの場合
- ミュージックアプリを開く
- メニューバーから「ミュージック」→「設定」
- 「一般」タブで「ライブラリを同期」のチェックを外す
この操作で、ローカルに保存されている音楽のみが表示されるようになります。
解約前にやっておくべき予防策
大切なデータを失わないために、解約前に以下の対策をしておきましょう。
プレイリストをメモしておく
最もシンプルな方法は、プレイリストの内容をメモすることです。
おすすめの方法
- スクリーンショットを撮る
- 曲名とアーティスト名をテキストファイルに保存
- 別の音楽サービスに転送する(後述)
バックアップを取る
Macユーザー
Time Machineで定期的にバックアップを取りましょう。
ミュージックライブラリ全体が保存されます。
Windowsユーザー
iTunesフォルダを外付けHDDなどにコピーしておくと安心です。
他の音楽サービスにプレイリストを転送する
SpotifyやYouTube Musicなど、別のサービスに移行する場合は、プレイリスト転送サービスを使うのも一つの方法です。
よくある質問
Q1. 解約したのに請求が来たのはなぜ?
解約手続きが正しく完了していない可能性があります。
設定から「サブスクリプション」を開き、次回請求日が表示されているか確認してください。
Q2. 解約後すぐに聴けなくなる?
無料トライアル中の場合は、解約するとすぐに聴けなくなります。
有料プランの場合は、次の更新日まで利用できます。
Q3. 30日過ぎたら完全に復元不可?
基本的には復元できません。
ただし、早めに再契約すれば復元できたという報告もあるため、試してみる価値はあります。
Q4. iTunes購入曲とApple Musicの曲の見分け方は?
ミュージックアプリで曲を右クリック(またはControl+クリック)して「情報を見る」を選択。
「ファイル」タブの「購入元」または「iCloudの状況」で確認できます。
まとめ:解約は計画的に
Apple Musicを解約すると、ライブラリやプレイリストにアクセスできなくなります。
これはDRM保護とiCloudミュージックライブラリの仕組みによるものです。
大切なのは、解約前に準備をすること。
プレイリストをメモしたり、CDから取り込んだ曲のバックアップを取ったりしておけば、後悔することはありません。
もし既に解約してしまった場合でも、30日以内なら再契約で復元できる可能性があるため、諦めずに試してみてください。
音楽は生活を豊かにしてくれる大切なものです。
自分に合った方法で、お気に入りの曲を楽しんでくださいね。


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