「あれ?電源ボタンを長押ししても電源が切れない…」
Androidスマホを使っていて、こんな経験をした人は多いのではないでしょうか?実は、最近のAndroidスマホでは、以前のように電源ボタンを長押しするだけでは電源が切れなくなっている機種が増えています。
これは故障ではありません。Android 12以降、Googleは電源ボタンの機能を変更し、長押しすると「Googleアシスタント」が起動するようになったのです。Samsungの場合は「Bixby」が起動します。
でも安心してください。電源を切る方法は複数あり、機種によって適切な方法があります。
この記事では、Androidスマホの電源を切る方法を、機種別に詳しく解説していきます。基本的な方法から、電源ボタンが壊れた時の対処法、電源が切れない時のトラブルシューティングまで、すべてカバーしています。
電源オフと再起動の違い

まず、電源オフと再起動の違いを理解しておきましょう。
電源オフ(シャットダウン)
スマホの電源を完全に切る操作です。
特徴:
- 電源が完全にオフになる
- 再度使うには電源ボタンを押して起動する必要がある
- バッテリーの消費を最小限に抑えられる
こんな時に使う:
- 飛行機の離着陸時
- 長期間使わない時
- バッテリーを節約したい時
- スマホを完全に休ませたい時
再起動(リスタート)
スマホの電源を一度切って、自動的にもう一度起動する操作です。
特徴:
- 電源オフ後、自動的に起動する
- システムがリフレッシュされる
- メモリがクリアされる
こんな時に使う:
- 動作が重くなった時
- アプリが正常に動作しない時
- システムアップデート後
- 不具合が起きた時
基本的な電源オフの方法
最も一般的な電源オフの方法を紹介します。ただし、機種によって操作方法が異なるので注意してください。
方法1:電源ボタン+音量ボタン(最新機種)
Android 12以降を搭載した多くの機種で採用されている方法です。
手順:
- 電源ボタンと音量ボタン(上)を同時に長押し
- 数秒間押し続ける
- 画面に電源メニューが表示される
- 「電源を切る」をタップ
ポイント:
- 同時押しのタイミングがずれるとスクリーンショットが撮れてしまうことがある
- しっかりと両方のボタンを押し続けることが重要
方法2:電源ボタン長押し(旧機種)
Android 11以前を搭載した機種や、一部の新機種で使える方法です。
手順:
- 電源ボタンを3~5秒間長押し
- 画面に電源メニューが表示される
- 「電源を切る」をタップ
方法3:クイック設定パネルから
画面操作で電源を切る方法です。物理ボタンの同時押しが苦手な人におすすめです。
手順:
- 画面上部から下にスワイプして通知パネルを表示
- さらに下にスワイプしてクイック設定パネルを表示
- 右下の電源アイコン(⚡)をタップ
- 「電源を切る」を選択
メリット:
- ボタンの同時押しが不要
- 画面さえ操作できれば電源を切れる
- 確実に電源メニューにアクセスできる
機種別の電源オフ方法
主要なAndroidスマホメーカー別に、具体的な電源オフ方法を解説します。
Google Pixel
Googleの純正スマホ「Pixel」シリーズの電源オフ方法です。
Pixel 6以降:
- 電源ボタン+音量ボタン(上)を同時に数秒間長押し
- 画面に電源メニューが表示される
- 「電源を切る」をタップ
Pixel 5a以前:
- 電源ボタンを数秒間長押し
- 画面に電源メニューが表示される
- 「電源を切る」をタップ
設定を変更する方法:
Pixel 6以降でも、電源ボタン長押しで電源メニューを表示できるよう設定変更できます。
- 設定 → システム → ジェスチャー
- 「電源ボタンを長押し」をタップ
- 「電源ボタンメニュー」を選択
これで、以前のように電源ボタンを長押しするだけで電源メニューが表示されるようになります。
Samsung Galaxy
Galaxyシリーズは独自の方法を採用しています。
Galaxy S21以降、最新機種:
- 電源ボタン+音量ボタン(下)を同時に長押し
- 数秒間押し続ける
- 画面に電源メニューが表示される
- 「電源を切る」をタップ
クイック設定パネルから:
- 画面上部から下にスワイプ
- 電源アイコンをタップ
- 「電源を切る」を選択
設定を変更する方法:
電源ボタンの動作を変更できます。
- 設定 → 便利な機能 → サイドボタン
- 「長押し」の項目で「電源オフメニュー」を選択
これで、電源ボタンを長押しするだけで電源メニューが表示されるようになります。
AQUOS(シャープ)
日本メーカーシャープのAQUOSシリーズです。
最新機種(AQUOS R9など):
- 電源ボタン+音量ボタン(上)を同時に押す
- 画面にメニューが表示される
- 「電源を切る」を選択
クイック設定パネルから:
- 画面上端から下にスワイプ
- さらに下にスワイプしてクイック設定パネルを表示
- 右下の電源アイコンをタップ
- 「電源を切る」を選択
設定から:
- 設定アプリを開く
- 「便利機能」→「電源キー」
- 「電源メニュー表示」を選択
Xperia(ソニー)
ソニーのXperiaシリーズの電源オフ方法です。
一般的な方法:
- 電源ボタンを数秒間長押し
- 画面に電源メニューが表示される
- 「電源を切る」をタップ
新しい機種:
- 電源ボタン+音量ボタン(上)を同時に押す
- 電源メニューが表示される
- 「電源を切る」を選択
Motorola
Motorolaスマホの電源オフ方法です。
一般的な方法:
- 電源ボタンを長押し
- 電源メニューが表示される
- 「電源を切る」をタップ
新しい機種:
- 電源ボタン+音量ボタン(上または下)を同時に押す
- 電源メニューが表示される
- 「電源を切る」をタップ
OPPO・Xiaomi・OnePlus
中国メーカーのスマホも人気があります。
基本的な方法:
- 電源ボタン+音量ボタン(上)を同時に長押し
- 電源メニューが表示される
- 「電源を切る」をタップ
一部の機種:
電源ボタンを長押しするだけで電源メニューが表示される機種もあります。
音声アシスタントを使った電源オフ

最新のスマホでは、音声アシスタントに頼んで電源を切ることもできます。
Googleアシスタント(Pixel、Androidスマホ)
手順:
- 「OK Google」または電源ボタン長押しでGoogleアシスタントを起動
- 「スマホの電源を切って」と話しかける
- 画面に確認メッセージが表示される
- 「電源を切る」をタップ
便利なポイント:
- 手がふさがっている時に便利
- 画面が凍結している時でも使えることがある
- 正確に話しかければ素早く操作できる
Bixby(Samsung Galaxy)
手順:
- 電源ボタンを長押ししてBixbyを起動
- 「スマホの電源を切って」と話しかける
- 確認画面が表示される
- 「電源を切る」を選択
注意点:
- Bixbyの設定が有効になっている必要がある
- 初回使用時はセットアップが必要
電源ボタンが壊れた時の対処法
電源ボタンが故障しても、電源を切る方法はあります。
方法1:クイック設定パネルを使う
画面が操作できる場合、最も簡単な方法です。
- 画面上部から下にスワイプ
- クイック設定パネルを表示
- 電源アイコンをタップ
- 「電源を切る」を選択
方法2:設定アプリから
手順:
- 設定アプリを開く
- 「システム」または「一般管理」をタップ
- 「リセット」または「電源」の項目を探す
- 「電源を切る」または「再起動」を選択
注意: 機種によって項目の場所が異なります。
方法3:ユーザー補助機能を使う
Androidのアクセシビリティ機能を活用する方法です。
設定手順:
- 設定 → ユーザー補助
- 「ユーザー補助機能メニュー」をオンにする
- 画面に浮き上がるアイコンが表示される
使い方:
- 浮き上がるアイコンをタップ
- メニューから「電源」を選択
- 「電源を切る」をタップ
方法4:バッテリーを使い切る
最終手段ですが、バッテリーが0%になれば自然に電源が切れます。
手順:
- 充電せずに使い続ける
- バッテリーが完全に切れるまで待つ
注意: この方法は緊急時のみにしましょう。バッテリーへの負担が大きいです。
方法5:ADBコマンドを使う(上級者向け)
PCとUSBケーブルがあれば、ADBコマンドで電源を切れます。
前提条件:
- USBデバッグが有効になっている
- PCにADB(Android Debug Bridge)がインストールされている
手順:
- スマホをPCにUSB接続
- PCでコマンドプロンプト(Windowsの場合)を開く
- 以下のコマンドを入力:
adb shell reboot -p
これでスマホの電源が切れます。
電源が切れない時のトラブルシューティング
電源を切ろうとしても切れない場合の対処法です。
問題1:電源メニューが表示されない
原因:
- ボタンの押し方が正しくない
- システムエラー
- 画面が凍結している
対処法:
- ボタンの組み合わせを再確認する
- もっと長くボタンを押し続ける(5~10秒)
- クイック設定パネルから試す
- 強制再起動を実行する
問題2:「電源を切る」をタップしても反応しない
原因:
- タッチスクリーンの不具合
- システムのフリーズ
- アプリの干渉
対処法:
- 数秒待ってから再度タップ
- 画面を一度ロックしてから解除して再試行
- 強制再起動を実行
問題3:電源が切れてもすぐに再起動する
原因:
- 自動再起動の設定が有効
- 電源ボタンの故障(押されっぱなし)
- システムエラー
対処法:
- 設定で自動再起動をオフにする
- 電源ボタンを確認(陥没していないか)
- バッテリーを完全に使い切る
- セーフモードで起動してみる
問題4:スマホが完全にフリーズしている
完全に反応しない場合は、強制再起動が必要です。
強制的に電源を切る方法(強制再起動)
スマホが完全にフリーズして反応しない時の最終手段です。
一般的な強制再起動の方法
Xperia:
- 電源ボタン+音量ボタン(上)を5秒以上長押し
- または電源ボタン+音量ボタン(下)を同時に長押し
Galaxy:
- 電源ボタン+音量ボタン(下)を7~10秒間長押し
- 画面が消えるまで押し続ける
Google Pixel:
- Pixel 5a以前:電源ボタンを30秒間長押し
- Pixel 6以降:電源ボタン+音量ボタン(上)を同時に長押し
AQUOS:
- 電源ボタンを8秒以上長押し
- または電源ボタン+音量ボタン(上)を同時に長押し
その他の機種:
- 電源ボタン+音量ボタン(下)を10~20秒間長押し
強制再起動の注意点
やるべきこと:
- 本当に必要な時だけ使う
- ボタンをしっかり長押しする
- 画面が完全に消えるまで待つ
やってはいけないこと:
- 頻繁に使用する(スマホに負担)
- 保存していないデータがある状態で行う
- 充電中に無理に強制再起動する
リスク:
- 保存されていないデータが失われる可能性
- 稀にシステムファイルが破損することがある
- アプリが正常に終了しない
電源オフする必要性とメリット
そもそも、なぜスマホの電源を切る必要があるのでしょうか?
定期的に電源を切るメリット
1. システムのリフレッシュ
メモリがクリアされ、動作が軽くなります。
2. バッテリーの健康維持
定期的に完全シャットダウンすることで、バッテリーの劣化を遅らせる効果があります。
3. 不具合の解消
アプリのバグやシステムエラーが解消されることがあります。
4. セキュリティの向上
一部のマルウェアは電源オフでメモリから削除されます。
5. バッテリー消費の節約
長時間使わない時は電源を切ることで、バッテリーを節約できます。
どのくらいの頻度で電源を切るべき?
推奨頻度:
- 週に1回程度の電源オフまたは再起動
- 動作が重くなったら随時再起動
- システムアップデート後は必ず再起動
電源を切るべき場面:
- 飛行機の離着陸時
- 病院など電波を発してはいけない場所
- 長期間使わない時(旅行など)
- 動作が不安定な時
- バッテリーを節約したい時
スリープモードとの違い
電源オフとスリープモードを混同している人もいるかもしれません。
スリープモード(画面オフ)
電源ボタンを短く押すと、スリープモードになります。
特徴:
- 画面だけがオフになる
- スマホ自体は起動している
- 通知や着信は受け取れる
- 素早く復帰できる
使い道:
- 一時的に画面を消す
- ポケットに入れる時
- 通常の使用時
電源オフ(シャットダウン)
スマホの電源を完全に切る状態です。
特徴:
- システムが完全に停止
- 通知や着信は受け取れない
- 起動に時間がかかる
- バッテリー消費がほぼゼロ
使い道:
- 長時間使わない時
- バッテリーを節約したい時
- システムをリセットしたい時
よくある質問

Q1. 電源を切らずにずっと使い続けても大丈夫?
技術的には可能ですが、推奨されません。定期的に電源を切ったり再起動したりすることで、システムがリフレッシュされ、動作が安定します。週に1回程度は再起動することをおすすめします。
Q2. 電源オフと再起動、どちらがいい?
一般的には再起動の方が便利です。電源オフは完全にシャットダウンして手動で起動が必要ですが、再起動は自動的に起動します。動作を軽くしたい場合は再起動、長時間使わない場合は電源オフを選びましょう。
Q3. 電源ボタンを長押ししてもGoogleアシスタントやBixbyが起動してしまう
これは最近の機種の仕様です。設定を変更することで、電源ボタン長押しで電源メニューを表示できるようになります。または、電源ボタンと音量ボタンの同時押しを試してください。
Q4. 充電中でも電源を切れる?
はい、切れます。充電中でも通常通り電源オフできます。電源を切った状態でも充電は継続されます。
Q5. 電源が切れているのに充電マークが表示されるのはなぜ?
これは正常な動作です。電源が切れていても、充電中は画面にバッテリーマークや充電状況が表示されます。完全に画面を消したい場合は、充電ケーブルを抜くしかありません。
Q6. 強制再起動と通常の再起動の違いは?
通常の再起動は正規の手順でシステムを終了してから起動しますが、強制再起動は強制的に電源を切って起動します。強制再起動は緊急時のみ使用し、通常は通常の再起動を使いましょう。
Q7. 電源が切れない場合、故障の可能性は?
必ずしも故障とは限りません。まずは強制再起動を試してください。それでも改善しない場合、ソフトウェアの不具合か、ハードウェアの故障の可能性があります。修理に出すことを検討しましょう。
まとめ
Androidスマホの電源オフ方法について、重要なポイントをまとめます。
基本的な電源オフ方法:
最新機種(Android 12以降):
- 電源ボタン+音量ボタン(上)を同時に長押し
- クイック設定パネルの電源アイコンから
旧機種(Android 11以前):
- 電源ボタンを長押し
機種別の方法:
Google Pixel:
- Pixel 6以降:電源+音量上を同時押し
- Pixel 5a以前:電源ボタン長押し
Samsung Galaxy:
- 電源+音量下を同時押し
- クイック設定パネルから
AQUOS:
- 電源+音量上を同時押し
- クイック設定パネルから
Xperia:
- 電源ボタン長押し
- または電源+音量上を同時押し
代替手段:
- クイック設定パネルの電源アイコン
- 音声アシスタント(GoogleアシスタントやBixby)
- 設定アプリから
- ユーザー補助機能
- ADBコマンド(上級者向け)
電源ボタンの設定を変更:
- Pixel:設定 → システム → ジェスチャー → 電源ボタンを長押し
- Galaxy:設定 → 便利な機能 → サイドボタン
強制再起動(緊急時):
- Xperia:電源+音量上を5秒以上
- Galaxy:電源+音量下を7~10秒
- Pixel:電源を30秒長押し(5a以前)、電源+音量上(6以降)
電源オフのメリット:
- システムのリフレッシュ
- バッテリーの健康維持
- 不具合の解消
- セキュリティの向上
- 週に1回程度が推奨
トラブル時の対処:
- ボタンの組み合わせを再確認
- もっと長く押してみる
- クイック設定パネルを試す
- 強制再起動を実行
- 修理に出す
最近のAndroidスマホは、電源ボタンの機能が多様化しており、機種によって電源の切り方が異なります。自分のスマホの機種を確認して、適切な方法を覚えておきましょう。
また、電源オフの方法は複数あるので、状況に応じて使い分けることが大切です。通常は物理ボタンを使い、ボタンが故障している場合はクイック設定パネルや設定アプリから操作する、という具合です。
電源オフは、スマホを健康に保つための基本的なメンテナンスです。週に1回程度は電源を切るか再起動して、スマホをリフレッシュさせてあげましょう。
どうしても電源が切れない場合は、強制再起動を試してみてください。それでも解決しない場合は、ハードウェアの故障の可能性があるので、修理に出すことを検討しましょう。
この記事で紹介した方法を参考に、自分のAndroidスマホを適切に管理して、快適に使い続けてくださいね!


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