スマホを片手で持っている時、画面操作が難しいと感じたことはありませんか？
実は、Androidには背面をトントンとタップするだけで、スクリーンショットを撮ったりアプリを起動できる便利な機能があるんです。
この記事では、知る人ぞ知るAndroidの「背面タップ機能」について、設定方法から活用術まで詳しく解説していきます。
Androidの背面タップ機能「クイックタップ」とは？
クイックタップは、スマホの背面（画面の裏側）を素早く2回タップするだけで、事前に設定しておいた動作を実行できる機能です。
iPhoneにも同様の「背面タップ」機能がありますが、Androidでは「クイックタップ」という名前で提供されています。
この機能の最大の魅力は、画面を見たり触れたりしなくても操作できること。
たとえば、片手がふさがっている時でも、背面をトントンとタップするだけでスクリーンショットが撮れたり、よく使うアプリを起動できたりします。
仕組みは意外とシンプル
スマホに内蔵されている加速度センサーとジャイロスコープが、タップした時の振動パターンを検知して動作する仕組みになっています。
機械学習によって、ただの衝撃とタップの違いを見分けているので、ポケットに入れていても誤作動しにくい設計です。
クイックタップが使える機種は？対応端末を確認
残念ながら、すべてのAndroid端末で使えるわけではありません。
Google Pixel シリーズ（標準搭載）
- Pixel 4a (5G) 以降のモデル
- Pixel 5、Pixel 6、Pixel 7、Pixel 8シリーズなど
- Android 12以降が必要
Samsung Galaxyシリーズ（Good Lock使用）
- Galaxy S22シリーズ
- Galaxy Fold 4、Flip 4以降の一部モデル
- Android 13（One UI 5.0）以降が必要
- Good LockアプリとRegiStarモジュールをインストール
Xiaomiシリーズ（一部機種）
- Mi 11シリーズ
- Redmiシリーズの一部
- MIUI 12以降を搭載している機種
その他のAndroid端末
上記以外の機種でも、サードパーティアプリ「Tap, Tap」を使うことで背面タップ機能を追加できます。
Android 7以降で、加速度センサーとジャイロスコープを搭載していれば利用可能です。
クイックタップの設定方法【Google Pixel】
Google Pixelシリーズでの設定方法を、ステップバイステップで解説します。
基本設定の手順
- 設定アプリを開く
- 「システム」をタップ
- 「ジェスチャー」を選択
- 「クイックタップでアクションを開始」をタップ
- 「クイックタップを使用」をオンにする
これで準備完了です。
デフォルトではメディアの再生・一時停止に設定されていますが、好きなアクションに変更できます。
アクションの選び方
「クイックタップ」の設定画面で、背面をタップした時に実行したいアクションを選択できます。
選べる主なアクションは以下の通りです。
- スクリーンショットを撮る
- メディアの再生・一時停止
- 通知を表示
- Googleアシスタントを起動
- ライトを点灯・消灯
- 最近使ったアプリを表示
- アプリを開く
特に便利なのが「アプリを開く」機能。
よく使うアプリを設定しておくことで、ホーム画面に戻ってアプリを探す手間が省けます。
アプリごとの詳細設定
一部のアプリでは、起動時の動作も細かく設定できます。
たとえばカメラアプリなら、通常カメラではなくセルフィーカメラで起動するように設定可能です。
設定画面で「アプリを開く」を選択すると、アプリ名の横に歯車アイコンが表示されるものがあります。
この歯車をタップすると、そのアプリ内の特定機能を直接開くように設定できます。
クイックタップの使い方とコツ
設定が完了したら、実際に使ってみましょう。
基本的な使い方
背面の中央から少し上の部分を、人差し指で素早く2回タップします。
トントンッと軽快にタップするのがポイント。
ゆっくりタップすると反応しないことがあるので、リズミカルに叩くイメージです。
うまく反応しない時の対処法
クイックタップがうまく動作しない場合、いくつかの確認ポイントがあります。
まず、設定画面でクイックタップがオンになっているか確認してください。
デフォルトではオフになっているので、オンにし忘れている可能性があります。
次に、タップする場所を変えてみましょう。
背面のどこでも反応するわけではなく、中央から少し上のあたりが最も反応しやすいエリアです。
「強いタップが必要」設定の活用
設定画面に「強いタップが必要」というオプションがあります。
これをオンにすると、強めにタップしないと反応しなくなります。
誤作動が気になる場合はオンに、反応が鈍いと感じる場合はオフにすると良いでしょう。
ただし、オンにすると2回目のタップを長押しする感じで押さないと反応しにくくなるので注意が必要です。
スマホケースをつけている場合
厚めのケースをつけていると、反応が悪くなることがあります。
その場合は「強いタップが必要」をオフにして、少し強めにタップしてみてください。
薄いケースであれば、問題なく使えることが多いです。
Samsung Galaxy での設定方法【Good Lock使用】
Samsung Galaxyシリーズでは、Good LockというカスタマイズツールとRegiStarモジュールを使って背面タップ機能を追加できます。
Good LockとRegiStarのインストール
- Galaxy Storeを開く
- 「Good Lock」を検索してインストール
- Good Lockアプリを起動
- 「便利なGalaxy」タブを開く
- 「RegiStar」をインストール
背面タップの設定
- RegiStarを開く
- バックタップの設定画面が表示される
- 2回タップと3回タップそれぞれにアクションを割り当て可能
- 感度調整も可能
Samsung GalaxyではPixelと違い、2回タップと3回タップの両方が使えるので、より多くの機能を割り当てられます。
その他のAndroid端末での設定方法【Tap, Tapアプリ】
Google PixelやSamsung Galaxy以外のAndroid端末では、「Tap, Tap」というアプリを使って背面タップ機能を追加できます。
Tap, Tapのインストール手順
このアプリはGoogle Playストアでは配布されていないため、APKファイルを直接インストールする必要があります。
- GitHubのTap, Tapページにアクセス（https://github.com/KieronQuinn/TapTap/releases）
- 最新バージョンのAPKファイルをダウンロード
- ダウンロードしたAPKファイルをインストール
初期設定
- Tap, Tapアプリを起動
- 画面上部のトグルをオンにする
- 「バッテリー最適化を無効にする」をタップ（バックグラウンドで動作し続けるため）
- 背面を2回タップしてテスト
- 「続ける」→「閉じる」をタップ
アクションの設定
- 「Double Tap Actions」または「Triple Tap Actions」をタップ
- デフォルトのアクションを長押しして削除
- 「+ Add Action」をタップして好きなアクションを追加
Tap, Tapアプリでは、PixelやSamsungの純正機能以上に多彩なアクションが設定できるのが魅力です。
背面タップで設定できる便利な機能
クイックタップには様々なアクションを割り当てられますが、特に便利な使い方をいくつか紹介します。
スクリーンショットの撮影
最も人気のある設定がこれです。
通常、Androidでスクリーンショットを撮るには電源ボタンと音量ダウンボタンを同時押しする必要がありますが、両手が必要で少し面倒。
背面タップなら片手で簡単に撮影できます。
ライト（懐中電灯）の点灯
暗い場所で素早くライトをつけたい時に便利です。
ロック画面から操作する必要がなく、ポケットから取り出しながらタップするだけで点灯できます。
消灯も同じ操作でOKです。
よく使うアプリの起動
カメラアプリやメモアプリなど、頻繁に使うアプリを設定しておくと便利です。
シャッターチャンスを逃さないために、カメラを設定している人も多いようです。
Googleアシスタントの起動
音声操作をよく使う人には、Googleアシスタントの起動もおすすめ。
「OK Google」と言わなくても、タップだけで起動できます。
通知の表示
通知を見逃したくない時に便利な設定です。
背面タップで通知パネルを開けるので、画面上部から引き下げる動作が不要になります。
背面タップのメリットとデメリット
実際に使ってみて感じる、この機能の長所と短所をまとめました。
メリット
- 片手で操作しやすい
- 画面を見なくても操作できる
- よく使う機能にすぐアクセスできる
- 物理ボタンの消耗を防げる
- 手が濡れている時でも使える
デメリット
- 対応機種が限られる
- 誤作動の可能性がある
- ケースによっては反応しづらい
- 設定できるアクションが限られる（特にPixel）
- 慣れるまで少し時間がかかる
2025年12月のAndroid 16 QPR2アップデート以降、Pixelシリーズでの認識精度が大幅に改善されたという報告が多数あります。
以前は10回タップして3〜4回しか反応しないこともありましたが、現在は10回連続で成功するケースも報告されています。
よくある質問
Q: クイックタップはロック画面でも使えますか？
基本的には画面がロック解除されている時のみ動作します。
ただし、設定するアクションによってはロック画面でも機能する場合があります。
Q: トリプルタップ（3回タップ）は使えないんですか？
Google Pixelの純正機能では、ダブルタップ（2回タップ）のみに対応しています。
Samsung GalaxyのRegiStarや、Tap, Tapアプリを使えば、トリプルタップも設定可能です。
Q: 他の人が勝手に背面をタップして操作されませんか？
画面がロックされている状態では、ほとんどの機能が動作しないので安心です。
また、「強いタップが必要」をオンにすることで、意図しない動作を防げます。
Q: バッテリー消費は増えますか？
加速度センサーとジャイロスコープは常時動作しているため、若干の影響はありますが、体感できるほどの差はありません。
Q: どの機種でも確実に使えますか？
Google Pixel 4a (5G) 以降のPixelシリーズでは標準機能として使えます。
それ以外の機種では、対応状況が異なるため、事前に確認が必要です。
まとめ
Androidの背面タップ機能「クイックタップ」は、一度使い始めると手放せなくなる便利な機能です。
特にスクリーンショット撮影やライトの点灯など、頻繁に使う操作を背面タップに割り当てることで、スマホの使い勝手が格段に向上します。
Google Pixelユーザーであれば今すぐ設定できますし、それ以外の機種でもアプリを使えば同様の機能を追加できます。
まだ試していない方は、ぜひ一度設定してみてください。
きっと、あなたのスマホライフがもっと快適になるはずです。
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