Androidスマホで文字を入力していると、キーボードの上に次に入力しそうな言葉が表示されますよね。これが「予測変換」という機能です。
上手に使えば文字入力が圧倒的に楽になりますが、「変な単語が表示される」「オフにしたい」「削除したい」といった悩みも多く聞きます。
この記事では、Android予測変換の基本的な設定方法から、トラブル解決まで分かりやすく解説していきます。自分に合った設定を見つけて、快適な文字入力を手に入れましょう。
予測変換とは?

予測変換とは、これから入力されるであろう言葉を予想して、入力候補として表示する機能です。
例えば「こん」と入力すると、「こんにちは」「こんばんは」「今日」などが候補として表示されます。候補をタップするだけで入力が完了するので、とても便利なんです。
予測変換の仕組み
予測変換は、主に以下の情報をもとに候補を表示しています。
あなたの入力履歴
過去に入力した単語やフレーズを学習して、よく使う言葉を優先的に表示します。使えば使うほど、自分の好みに合った変換になっていくわけです。
一般的によく使われる言葉
多くの人が使っている単語や最新の言葉も候補に含まれます。
連絡先の情報
電話帳に登録されている名前やメールアドレスも候補に表示されることがあります。
文脈の読み取り
文章の流れから、次に来そうな言葉を推測します。
予測変換が便利な場面
予測変換は、こんな時に特に役立ちます。
- メールアドレスを入力する時
- 住所を入力する時(郵便番号から住所が表示される)
- 日付や時刻を入力する時(「今日」「いま」と入力すると現在の日時が候補に)
- よく使うフレーズを入力する時
- 難しい漢字を入力する時
Androidで予測変換をオンにする方法
予測変換がオフになっている場合は、以下の手順でオンにできます。使っているキーボードアプリによって手順が異なるので、それぞれ解説していきます。
Gboard(Googleキーボード)の場合
Gboardは、多くのAndroidスマホに標準で入っているキーボードアプリです。
設定アプリから変更する方法
- スマホの「設定」アプリを開く
- 「システム」をタップ
- 「言語と入力」をタップ
- 「画面キーボード」をタップ
- 「Gboard」を選択
- 「テキストの修正」をタップ
- 「候補を表示」のスイッチをオンにする
これで予測変換がオンになります。
キーボードから直接変更する方法
- 文字入力画面でキーボードを表示
- キーボード上部の歯車マーク(設定アイコン)をタップ
- 「その他の設定」→「テキストの修正」をタップ
- 「候補を表示」をオンにする
こちらの方が素早くアクセスできるので便利です。
Samsung Keyboard(Galaxyシリーズ)の場合
Samsung GalaxyシリーズのスマホでSamsung Keyboardを使っている場合は、次の手順です。
設定アプリから変更する方法
- 「設定」アプリを開く
- 「一般管理」をタップ
- 「言語と入力」をタップ
- 「画面キーボード」をタップ
- 「Samsung Keyboard」を選択
- 「スマート入力」または「予測テキスト」をタップ
- 「予測テキスト」のスイッチをオンにする
キーボードから直接変更する方法
- キーボードを表示した状態で、設定アイコン(歯車マーク)を長押し
- 「スマート入力」をタップ
- 「予測テキスト」をオンにする
その他のキーボードアプリの場合
ATOK、Simeji、Google日本語入力など、他のキーボードアプリを使っている場合も基本的な流れは同じです。
- 設定アプリから「言語と入力」を開く
- 使用中のキーボードアプリを選択
- 「予測変換」「候補表示」などの項目を探す
- スイッチをオンにする
アプリによって項目名が若干異なりますが、「予測」「候補」「変換」などのキーワードで探してみてください。
予測変換をオフにする方法
予測変換が邪魔に感じる場合は、オフにすることもできます。
Gboardの場合
- 設定アプリ→「システム」→「言語と入力」→「画面キーボード」→「Gboard」
- 「テキストの修正」をタップ
- 「候補を表示」のスイッチをオフにする
これで予測変換候補が表示されなくなります。
Samsung Keyboardの場合
- 設定アプリ→「一般管理」→「言語と入力」→「Samsung Keyboard」
- 「スマート入力」をタップ
- 「予測テキスト」のスイッチをオフにする
個別の予測変換候補を削除する方法
「この単語だけ削除したい」という場合は、予測変換候補を個別に削除できます。
Gboardで削除する方法
- 文字を入力して、削除したい候補を表示させる
- 削除したい候補を長押し
- 画面上部のゴミ箱アイコンまでドラッグ
- または「削除」「OK」をタップ
これでその単語が予測変換候補から消えます。
Samsung Keyboardで削除する方法
- 文字を入力して、削除したい候補を表示させる
- 削除したい候補を長押し
- 確認画面が表示されたら「OK」をタップ
一度削除した単語は、再度入力しない限り候補に表示されなくなります。
予測変換の学習データをリセットする方法
予測変換がおかしくなった場合や、学習した内容を一度リセットしたい場合は、学習データを削除できます。
Gboardでリセットする方法
- 設定アプリを開く
- 「システム」→「言語と入力」→「画面キーボード」→「Gboard」
- 「プライバシー」をタップ
- 「学習した単語とデータの削除」をタップ
- 表示されるコードを入力
- 「OK」をタップして確定
これで学習したすべての単語がリセットされます。
Samsung Keyboardでリセットする方法
- 設定アプリを開く
- 「一般管理」→「言語と入力」→「Samsung Keyboard」
- 「予測テキスト」をタップ
- 「個人データの消去」をタップ
または
- 設定アプリ→「一般管理」→「言語と入力」→「Samsung Keyboard」
- 「デフォルト設定にリセット」をタップ
- 「個人化された予測を消去」を選択
リセット後は、また使っていくうちに新しく学習していきます。
ユーザー辞書で予測変換を便利にする
よく使う単語やフレーズを「ユーザー辞書」に登録すると、予測変換がさらに便利になります。
ユーザー辞書とは
特定の読み方で登録した単語やフレーズを、いつでも呼び出せる機能です。
例えば、メールアドレスを「め」と入力するだけで候補に出せるようにしたり、「よろ」と入力すると「よろしくお願いいたします。」が出るように設定できます。
Gboardでユーザー辞書に登録する方法
- 設定アプリ→「システム」→「言語と入力」→「画面キーボード」→「Gboard」
- 「単語リスト」をタップ
- 「日本語」を選択
- 右上の「+」ボタンをタップ
- 「単語」に登録したい言葉を入力(例:example@gmail.com)
- 「ショートカット」に読み方を入力(例:め)
- 「保存」をタップ
これで「め」と入力するだけで、メールアドレスが候補に表示されるようになります。
Samsung Keyboardでユーザー辞書に登録する方法
- 設定アプリ→「一般管理」→「言語と入力」→「Samsung Keyboard」
- 「その他の入力オプション」をタップ
- 「テキストショートカット」を選択
- 右上の「+」ボタンをタップ
- 「ショートカットフレーズ」に読み方を入力
- 「展開フレーズ」に実際に入力したい言葉を入力
- 「追加」をタップ
登録すると便利な例
以下のような登録をしておくと、文字入力が格段に楽になります。
- メールアドレス → 「め」
- 住所 → 「じゅう」
- 電話番号 → 「でん」
- 「いつもお世話になっております。」 → 「いつ」
- 「よろしくお願いいたします。」 → 「よろ」
- 「ありがとうございます。」 → 「あり」
予測変換の精度を上げる設定
予測変換をより賢く、使いやすくするための設定があります。
学習機能を最適化する(Gboard)
- 設定アプリ→「システム」→「言語と入力」→「Gboard」
- 「詳細設定」をタップ
- 「音声入力の品質改善に協力する」をオンにする
この設定をオンにすると、Googleが学習した内容を他のユーザーの情報と組み合わせて改善に活用します。個人の入力内容は送信されないので安心です。
連絡先から候補を表示する(Gboard)
- Gboardの設定画面を開く
- 「テキストの修正」をタップ
- 「連絡先を候補に表示」をオンにする
- 連絡先へのアクセス許可を求められたら「許可」をタップ
これで、電話帳に登録されている名前が予測変換候補に表示されるようになります。
メッセージから学習する(Samsung Keyboard)
- Samsung Keyboardの設定を開く
- 「予測テキスト」をタップ
- 「メッセージから学習」をオンにする
過去のメッセージアプリでのやり取りから、よく使う言葉を学習してくれます。
予測変換のトラブル対処法
予測変換に問題が起きた時の解決方法をまとめました。
予測変換が表示されない
原因と対処法
- 予測変換がオフになっている
→ 上記の「予測変換をオンにする方法」を参照して設定を確認 - キーボードアプリの不具合
→ スマホを再起動してみる
→ キーボードアプリのキャッシュを削除する - 言語パックがダウンロードされていない
→ 設定から使用言語のダウンロードを確認
キャッシュの削除方法
- 設定アプリを開く
- 「アプリ」または「アプリと通知」をタップ
- 使用中のキーボードアプリを選択(GboardやSamsung Keyboardなど)
- 「ストレージ」をタップ
- 「キャッシュを削除」をタップ
キャッシュを削除しても、学習した単語は消えません。
予測変換がおかしい・間違った候補が出る
対処法
- 間違った候補を個別に削除する
→ 上記の「個別の予測変換候補を削除する方法」を参照 - 学習データをリセットする
→ 上記の「予測変換の学習データをリセットする方法」を参照 - スパムメッセージをコピーした影響
→ 不要な候補を削除するか、学習データをリセット - 他人のスマホと同期している
→ Googleアカウントの同期設定を確認
予測変換が消えた・突然使えなくなった
対処法
- スマホを再起動する
- キーボードアプリを最新版にアップデートする
- 言語設定を確認する
- キーボードアプリのデータを削除して再設定
キーボードアプリのデータを削除する方法
- 設定アプリ→「アプリ」→使用中のキーボードアプリ
- 「ストレージ」→「データを削除」をタップ
- 確認画面で「OK」をタップ
- 再度キーボードの設定を行う
注意:データを削除すると学習した内容やユーザー辞書も消えます。
特定のアプリでのみ予測変換が使えない
LINEやメールアプリなど、特定のアプリでだけ予測変換が表示されない場合があります。
対処法
- そのアプリを再起動する
- アプリを最新版にアップデートする
- アプリのキャッシュを削除する
- 最終手段として、アプリを再インストール
よくある質問

Q1. 予測変換の候補が多すぎて邪魔です
A. 表示する候補の数を調整できます。
Gboardの場合、設定→「テキストの修正」から「候補の表示数」を調整できる場合があります。機種によって設定項目が異なりますが、「候補バーの高さ」などで調整可能です。
Q2. 予測変換で絵文字や顔文字も表示できますか?
A. はい、設定で有効にできます。
Gboardの場合:
- Gboardの設定を開く
- 「テキストの修正」をタップ
- 「絵文字候補」をオンにする
これで、文字入力に関連した絵文字も予測変換候補に表示されるようになります。
Q3. 予測変換はバッテリーを多く消費しますか?
A. ほとんど影響はありません。
予測変換機能自体のバッテリー消費は非常に少ないです。気にするほどの影響はないので、安心して使用できます。
Q4. プライバシーは大丈夫?入力内容が流出しませんか?
A. 基本的に安全です。
学習データはスマホ内部に保存され、外部に送信されることはありません。ただし、Googleアカウントと同期している場合は、他のデバイスと学習内容を共有することがあります。
同期をオフにしたい場合は、Gboardの設定→「プライバシー」→「パーソナライズ」をオフにしてください。
Q5. 予測変換をリセットすると何が消えますか?
A. 学習した単語や変換候補が消えます。
具体的には以下が削除されます:
- 過去に入力して学習した単語
- 誤入力で覚えてしまった間違った変換
- 変換の優先順位
消えないもの:
- ユーザー辞書に登録した単語
- キーボードの基本設定
- インストールしたアプリやデータ
リセット後は、また使っていくうちに新しく学習していきます。
Q6. 複数のキーボードアプリを使い分けられますか?
A. はい、切り替えて使えます。
複数のキーボードアプリをインストールしておき、文字入力時にキーボードを切り替えることができます。
切り替え方法
- 文字入力画面でキーボードを表示
- キーボード下部のキーボードアイコンをタップ
- 使いたいキーボードを選択
用途に応じてキーボードを使い分けると便利です。
まとめ
Android予測変換の設定について解説しました。
この記事のポイント
- 予測変換は入力履歴やよく使う言葉を学習して候補を表示する
- Gboard、Samsung Keyboardなど、キーボードアプリごとに設定方法が異なる
- オン・オフの切り替えは「設定」→「言語と入力」から可能
- 個別の候補は長押しで削除できる
- 学習データは「プライバシー」設定からリセット可能
- ユーザー辞書を活用すると入力効率が大幅アップ
- トラブル時は再起動やキャッシュ削除を試す
予測変換を上手に設定すれば、文字入力が格段に楽になります。
最初は少し手間に感じるかもしれませんが、ユーザー辞書によく使うフレーズを登録したり、不要な候補を削除したりすることで、自分だけの快適なキーボード環境が作れます。
この記事を参考に、ぜひ自分に合った予測変換の設定を見つけてください。毎日のメールやメッセージが、もっとスムーズになるはずです。

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