「パターンロックを忘れてスマホが開けない…」
「何度試してもロックが解除できない…」
「大切なデータが取り出せなくて困っている…」
Androidスマホのパターンロックを忘れてしまうと、本当に困りますよね。仕事の連絡も確認できないし、写真も見られない。焦る気持ちはよくわかります。
でも、安心してください。パターンロックを忘れても、いくつかの方法でスマホを再び使えるようにできます。
この記事では、Androidのパターンロックを忘れた時の解除方法を、初心者にもわかりやすく詳しく解説します。データを残せる方法から、最終手段の初期化まで、すべての対処法を紹介します。
パターンロックとは?

まず、パターンロックの基本を理解しましょう。
パターンロックの仕組み
パターンロック:
画面に表示される9つの点(3×3のグリッド)を指でなぞって、決まった図形を描くことでロックを解除する方法です。
特徴:
- 数字より覚えやすい(と思いがち)
- 素早く入力できる
- セキュリティレベルは高い(30万通り以上のパターンが可能)
パターンロックを忘れる原因
よくあるケース:
- 複雑すぎるパターンを設定した
セキュリティを高めようと複雑にしすぎて忘れる - 長期間使っていなかった
しばらくスマホを使わなかったら思い出せなくなる - 複数のパターンを混同
別のデバイスのパターンと混ざってしまう - 最近変更したばかり
新しいパターンに変えた直後で、古いパターンを入力してしまう - 他人から教えられたパターン
中古スマホなどで、前の所有者のパターンがわからない
パターン入力失敗のペナルティ
失敗回数による制限:
- 5回失敗: 30秒間入力不可
- 10回失敗: 数分間入力不可
- 20回以上失敗: PINコードの入力を求められることがある
- 機種によっては: データ初期化の警告が表示される
データを保持したまま解除する方法
可能な限りデータを失わずにロックを解除する方法を紹介します。
方法1:バックアップPINを使う
一部のAndroidデバイスでは、パターン設定時にバックアップPINも設定します。
手順:
- パターン入力画面で何度か間違える
- 「バックアップPINを入力」または「PINで解除」が表示される
- 設定したPINコードを入力
- ロック解除完了
注意: この機能がないデバイスもあります。
方法2:「パターンを忘れた場合」機能(Android 4.4以前)
古いAndroidバージョンでは、この機能が使えます。
条件:
- Android 4.4(KitKat)以前のバージョン
- Googleアカウントと紐付けされている
- インターネット接続がある
手順:
- パターンを5回以上間違える
- 画面右下に「パターンを忘れた場合」ボタンが表示される
- ボタンをタップ
- 2つの選択肢が表示される
- 「セキュリティの質問に答える」
- 「Googleアカウントの詳細を入力」
- Googleアカウントを選択
- スマホに登録してあるGoogleアカウントとパスワードを入力
- 新しいパターンを設定できる
重要: Android 5.0以降ではこの機能は削除されました。
方法3:Googleの「デバイスを探す」機能
リモートで新しいロックを設定する方法です。
事前条件:
- スマホの電源が入っている
- インターネット(Wi-Fiまたはモバイルデータ)に接続されている
- 位置情報サービスがオンになっている
- 「デバイスを探す」が有効になっている
- Googleアカウントでログインしている
手順:
- パソコンまたは別のスマホでブラウザを開く
- https://www.google.com/android/find にアクセス
- ロックされたスマホに紐付けられたGoogleアカウントでログイン
- 対象のデバイスを選択
- 「ロック」オプションを選択
(「消去」ではなく「ロック」を選ぶ) - 新しいパスワード(パターンではなく数字のPIN)を設定
- 確認のため再度入力
- オプションで回復用メッセージや電話番号を設定
- 「ロック」をクリック
- スマホに新しいパスワードでロックがかかる
- 新しいパスワードでスマホを解除
注意:
- Android 4.4以前の場合、「ロック」を選ぶと初期化せずに新しいパスワードを設定できます
- Android 5.0以降では、一時的なパスワードを設定できますが、効果は限定的です
方法4:Smart Lock機能を使う
事前に設定していれば、この方法が使えます。
Smart Lockの種類:
信頼できる場所:
自宅などの登録した場所ではロックが自動解除される
信頼できるデバイス:
Bluetoothで接続した腕時計やイヤホンなどが近くにあればロック解除
信頼できる顔:
顔認証でロック解除(精度は低め)
持ち運び検知:
スマホを持ち歩いている間はロック解除状態を維持
音声認識:
「OK Google」で音声でロック解除
使い方:
Smart Lockを設定していれば、条件を満たすだけで自動的にロックが解除されます。
確認方法:
- 自宅に帰ってみる(信頼できる場所を設定していた場合)
- Bluetoothデバイスの近くに行く
- 「OK Google」と話しかけてみる
方法5:指紋認証・顔認証を使う
パターンと併用して設定していれば使えます。
手順:
- 指紋センサーに指を置く、またはカメラに顔を向ける
- 認証が成功すればロック解除
注意: パターンのみ設定している場合は使えません。
Samsungデバイス専用の解除方法
Samsung(Galaxy)スマホには専用の機能があります。
Samsung Find My Mobile
事前条件:
- Samsungアカウントでログインしている
- 「端末リモート追跡」が有効
- インターネット接続がある
手順:
- パソコンまたは別のデバイスでブラウザを開く
- https://findmymobile.samsung.com/ にアクセス
- Samsungアカウントでログイン
- 対象のデバイスを選択
- 「ロック解除」オプションを選択
- Samsungアカウントのパスワードを入力して確認
- ロックが解除される
別の方法:
- 同じサイトで「ロック」を選択
- 新しいPINを設定
- 新しいPINでスマホを解除
メリット: データを失わずにロック解除できる
初期化してロックを解除する方法
データを失っても構わない場合の方法です。
方法1:Googleの「デバイスを探す」で初期化
手順:
- パソコンまたは別のスマホで https://www.google.com/android/find にアクセス
- Googleアカウントでログイン
- 対象のデバイスを選択
- 「デバイスを消去」を選択
- 警告メッセージを確認
- Googleアカウントのパスワードを入力
- 「消去」をクリック
- スマホが自動的に初期化される
- 初期化後、新しく設定し直す
注意: すべてのデータが消えます。
方法2:リカバリーモードで初期化
スマホ本体のボタンを使って初期化する方法です。
一般的な手順:
- スマホの電源を完全にオフにする
- リカバリーモードに入る
機種別のボタン操作:
- Google Pixel(新しい機種): 電源ボタン + 音量アップボタン
- Google Pixel(古い機種): 電源ボタン + 音量アップボタンを押し、画面が表示されたら音量ボタンでRecovery Modeを選択
- Samsung Galaxy: 電源ボタン + 音量アップボタン(+Bixbyボタン/ホームボタンがある機種はそれも)
- Motorola、OnePlus: 電源ボタン + 音量ダウンボタン
- Sony Xperia: 電源ボタン + 音量アップボタン
- Huawei: 電源ボタン + 音量アップボタン
- ボタンを長押しし続ける(10〜15秒)
- Androidのロゴまたはリカバリーメニューが表示されたら離す
- 「No command」(コマンドがありません)と表示される場合:
- 電源ボタンを押しながら音量アップボタンを1回押す
- リカバリーメニューが表示される
- 音量ボタンで「Wipe data/factory reset」を選択
- 電源ボタンで決定
- 「Yes」または「Factory data reset」を選択
- 電源ボタンで確認
- 初期化が始まる(数分かかる)
- 完了後、「Reboot system now」を選択
- スマホが再起動し、初期設定画面が表示される
重要: この操作ですべてのデータが消えます。
方法3:パターン入力を繰り返して初期化(一部機種のみ)
手順:
- パターン入力を何度も間違える
- 「あと○回間違えるとデータを初期化します」というメッセージが表示される
- さらに間違え続ける
- 最後の1回を間違えると自動的に初期化が始まる
- 再起動後、初期設定から開始
注意:
- すべての機種でこの機能があるわけではありません
- 意図しない初期化を防ぐため、慎重に
データのバックアップと復元

初期化後のデータ復元方法です。
Googleバックアップから復元
事前にバックアップが必要:
- 初期化後、スマホを起動
- 初期設定を開始
- Googleアカウントでログイン
- 「アプリとデータのコピー」画面で「次へ」
- バックアップを選択
- 復元したいデータを選ぶ
- 復元が開始される
復元できるデータ:
- アプリとアプリデータ
- 通話履歴
- デバイス設定
- カレンダー
- 連絡先
- SMS(機種による)
- 写真と動画(Google フォトにバックアップしていた場合)
SDカードにバックアップしていた場合
手順:
- 初期化前にSDカードを取り出す(可能なら)
- 初期化後、SDカードを挿入
- ファイルマネージャーでデータを確認
- 必要なデータを本体にコピー
注意: 暗号化されたSDカードは読み取れない可能性があります。
よくあるトラブルと対処法
問題1:「デバイスを探す」でデバイスが表示されない
原因:
- スマホの電源が切れている
- インターネット接続がない
- 位置情報がオフ
- 「デバイスを探す」が無効
対処法:
- スマホを充電してみる
- Wi-Fiの届く場所に移動
- リカバリーモードでの初期化を試す
問題2:リカバリーモードに入れない
対処法:
- ボタンの組み合わせを確認(機種によって異なる)
- メーカーの公式サイトで手順を確認
- 長押しの時間を長くしてみる(15〜20秒)
- バッテリーを十分に充電
問題3:Googleアカウントのパスワードを忘れた
対処法:
- https://accounts.google.com/signin/recovery にアクセス
- アカウント復元の手順に従う
- 登録してある電話番号やメールアドレスを使用
- セキュリティの質問に答える
問題4:初期化後もロックが解除できない(FRPロック)
FRP(Factory Reset Protection):
Android 5.1以降のセキュリティ機能で、初期化後も元のGoogleアカウントでログインが必要です。
対処法:
- 初期化前に使っていたGoogleアカウントでログイン
- アカウントを忘れた場合は復元を試みる
- それでもダメなら、メーカーまたはキャリアのサポートに相談
問題5:中古スマホでパターンがわからない
対処法:
- 販売者に連絡して解除してもらう
- リカバリーモードで初期化
- FRPロックがかかる場合は、元の所有者のGoogleアカウント情報が必要
- 正規の手続きを経ていない場合、使用できない可能性
パターンロックを忘れないための予防策
今後同じトラブルを避けるための対策です。
対策1:複数のロック解除方法を設定
おすすめ:
- パターン + 指紋認証
- パターン + 顔認証
- パターン + PINコード(バックアップ)
メリット: 1つを忘れても別の方法で解除できる
対策2:シンプルなパターンを使う
バランスが重要:
- 複雑すぎず、簡単すぎないパターン
- 自分が覚えやすいが、他人に推測されにくいもの
悪い例:
- L字型、Z字型など単純すぎる
- 画面に指の跡が残って見える
良い例:
- 意味のある図形(自分だけがわかる)
- 適度な複雑さ
対策3:パターンをメモする
安全な保管方法:
- 紙にメモして自宅の金庫に保管
- パスワード管理アプリに記録
- 信頼できる家族に伝える
ダメな方法:
- スマホのメモアプリに保存(ロックされたら見られない)
- 他人に見られる場所にメモ
対策4:定期的にパターンを確認
習慣化:
- 月に1回、ロック画面で確認
- 長期間使わないスマホも定期的に起動
対策5:Smart Lockを設定
便利な設定:
- 自宅を「信頼できる場所」に登録
- よく使うBluetoothデバイスを登録
- 顔認証や音声認識を有効化
設定方法:
- 設定 → セキュリティ
- 「Smart Lock」をタップ
- パターンを入力
- 好みの機能を設定
対策6:Googleバックアップを有効にする
設定方法:
- 設定 → システム → バックアップ
- 「Googleドライブへのバックアップ」をオン
- バックアップアカウントを確認
- 定期的に自動バックアップされる
バックアップされるもの:
- アプリデータ
- 通話履歴
- 連絡先
- デバイス設定
- SMS(機種による)
対策7:「デバイスを探す」を有効にする
設定方法:
- 設定 → セキュリティ
- 「デバイスを探す」をタップ
- オンにする
- 位置情報もオンにする
メリット: リモートでロック解除や初期化ができる
よくある質問
Q1. パターンロック解除に失敗し続けるとどうなる?
機種によって異なりますが、一般的には:
- 5回失敗:30秒間ロック
- 10回失敗:数分間ロック
- 20回以上失敗:PINコード入力を求められる、またはデータ初期化の警告
無限に試せるわけではないので注意が必要です。
Q2. パターンロックを解除するとデータは消える?
方法による:
- バックアップPIN使用: データは残る
- 「パターンを忘れた場合」機能: データは残る(Android 4.4以前)
- Google「デバイスを探す」のロック機能: 新しいパスワード設定のみならデータは残る
- Samsung Find My Mobile: ロック解除のみならデータは残る
- 初期化: すべてのデータが消える
Q3. 中古スマホを買ったらパターンロックがかかっていた
対処法:
- 販売者に連絡して解除してもらう
- 応じない場合は返品・返金を要求
- リカバリーモードで初期化を試す
- FRPロックがかかる場合、元の所有者のGoogleアカウント情報が必要
注意: 盗難品の可能性もあるため、正規ルートでの購入を推奨
Q4. パターンを何回まで試せる?
機種やAndroidバージョンによりますが:
- 一般的: 無制限(ただし失敗するたび待ち時間が増える)
- 一部機種: 20〜30回で初期化警告
- Samsung: 15回程度でSamsungアカウントまたはGoogleアカウントでの確認を求められる
Q5. 初期化以外でデータを取り出す方法は?
可能な方法:
- USBデバッグが有効なら、PCからADBコマンドで操作(上級者向け)
- SDカードに保存していたデータは取り出せる
- Googleフォトやクラウドにバックアップしていたデータ
基本的には: ロックがかかった状態でのデータ取り出しは非常に困難です。
Q6. パターンロック解除アプリは使える?
注意:
- 多くの「ロック解除アプリ」は詐欺または個人情報を盗むものです
- Android 5.0以降、セキュリティが強化され、簡単には解除できません
- 公式の方法(Google、Samsung)以外は推奨しません
安全な方法:
- Googleの「デバイスを探す」
- Samsungの「Find My Mobile」
- メーカー公式のサポート
Q7. スマホ修理店でロック解除してもらえる?
状況による:
- 本人確認ができればサポートしてくれることがある
- 盗難品でないことの証明が必要
- FRPロックは修理店でも解除できないことが多い
- 費用がかかる場合がある
おすすめ:
- まずメーカーやキャリアの公式サポートに相談
- 非公式の修理店は最終手段
まとめ
Androidのパターンロックを忘れた時の対処法をまとめます。
データを残したい場合:
ステップ1:バックアップPIN・指紋・顔認証を試す
- 設定していれば最も簡単
ステップ2:Smart Lock機能を確認
- 信頼できる場所、デバイス、音声認識
ステップ3:「パターンを忘れた場合」機能(Android 4.4以前)
- Googleアカウントで新しいパターンを設定
ステップ4:Googleの「デバイスを探す」
- https://www.google.com/android/find
- 「ロック」で新しいパスワードを設定
ステップ5:Samsung Find My Mobile(Galaxyのみ)
- https://findmymobile.samsung.com/
- ロック解除または新しいPIN設定
データを失っても構わない場合:
方法1:Googleの「デバイスを探す」で消去
- リモートから初期化
方法2:リカバリーモードで初期化
- 電源ボタン + 音量ボタンでリカバリーモード起動
- 「Wipe data/factory reset」を選択
方法3:繰り返し入力で初期化(一部機種)
- パターンを間違え続けて初期化
重要なポイント:
- 焦らず冷静に: 間違え続けるとロック時間が延びる
- データバックアップの重要性: 普段からGoogleバックアップを有効に
- 複数の解除方法: パターン以外に指紋や顔認証も設定
- Smart Lock活用: 自宅では自動解除など
- メモの保管: 安全な場所にパターンを記録
- 定期的な確認: 長期間使わないスマホも定期的に起動
FRP(Factory Reset Protection)について:
- Android 5.1以降、初期化後も元のGoogleアカウントでのログインが必要
- 盗難防止のためのセキュリティ機能
- 元のアカウント情報がないと使用不可
やってはいけないこと:
- 怪しいロック解除アプリのダウンロード
- 非公式の解除サービスの利用
- 個人情報を要求するサイトの利用
推奨される対処順序:
- 落ち着いて記憶を辿る(5回まで試す)
- 指紋・顔認証・PINを試す
- Smart Lockが効くか確認
- Googleの「デバイスを探す」で「ロック」
- Samsung Find My Mobile(Galaxyの場合)
- 諦めて初期化(バックアップから復元)
- メーカー・キャリアサポートに相談
パターンロックを忘れることは誰にでも起こりうるトラブルです。この記事で紹介した方法を順番に試せば、ほとんどの場合は解決できます。
最も重要なのは、普段からバックアップを取っておくことです。万が一初期化が必要になっても、データを復元できれば被害は最小限に抑えられます。
また、パターンロックだけでなく、指紋認証や顔認証も併用することで、1つを忘れても別の方法で解除できるようになります。
今後は定期的にパターンを確認し、Smart Lock機能を活用して、快適で安全なAndroidライフを送りましょう!

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