Androidスマートフォンのステータスバーに表示される時計は、通常「時:分」までしか表示されません。しかし、オンラインチケットの予約や株式取引、料理のタイマーなど、秒単位で時刻を確認したい場面は意外と多いですよね。
実は、Androidでは標準機能やアプリを使って、時計に「秒」を表示させることができるんです。
この記事では、Androidのステータスバーや時計アプリで秒を表示する方法を、端末別に詳しく解説します。初心者でも簡単にできる方法から、上級者向けの設定まで幅広く紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
Androidで時計を秒表示にする方法一覧

Androidで秒を表示する方法は、大きく分けて5つあります。
- システムUI調整ツール(標準機能):一部の端末で利用可能
- 時計アプリの設定:Google時計アプリで表示
- サードパーティアプリ:System UI Tunerなど
- メーカー独自機能:Galaxy(Good Lock)、Pixelなど
- ウィジェット:ホーム画面に秒表示の時計を配置
端末のメーカーやAndroidバージョンによって利用できる方法が異なりますので、順番に試してみてください。
方法1:システムUI調整ツール(標準機能)
システムUI調整ツールとは?
システムUI調整ツールは、Androidのステータスバーやクイック設定パネルをカスタマイズできる隠し機能です。Android 6.0以降に搭載されていますが、Android 8.0以降では完全に隠されています。
この方法のメリット
- 追加アプリ不要(標準機能)
- ステータスバーに自然に表示される
- 設定が簡単
デメリット
- すべての端末で利用できるわけではない
- メーカーによって機能が無効化されている場合がある
- Android 8.0以降は隠し機能
対応機種
利用できる可能性が高い端末
- Google Pixel シリーズ
- SONY Xperia シリーズ
- ASUS ZenFone シリーズ
- OnePlus シリーズ
- Motorola シリーズ
利用できない端末
- Samsung Galaxy シリーズ(独自機能で対応)
- HUAWEI シリーズ(一部機種)
- OPPO シリーズ(一部機種)
- LG シリーズ(一部機種)
システムUI調整ツールの表示方法(Android 7.x以前)
手順
- ステータスバーを下にスワイプして通知パネルを開く
- もう一度下にスワイプしてクイック設定パネルを開く
- 右上の歯車アイコン(設定)を長押し(約5秒)
- 歯車が回転したら指を離す
- 「システムUI調整ツールが設定に追加されました」と表示される
確認方法
- 「設定」アプリを開く
- 一番下までスクロール
- 「システムUI調整ツール」が表示されているか確認
システムUI調整ツールの表示方法(Android 8.0以降)
Android 8.0以降では、上記の方法でシステムUI調整ツールが表示されません。代わりに、アプリを使って起動する必要があります。
必要なアプリ
- Shortcut Maker(ショートカット作成アプリ)
- Nova Launcher(ホームアプリ)のActivity機能
Shortcut Makerを使う方法
- Google PlayストアからShortcut Makerをインストール
- Shortcut Makerを開く
- 「アクティビティ」タブを選択
- 「システムUI」を探してタップ
- 「システムUI調整ツール」または「Demo Mode」を選択
- 「作成」をタップしてショートカットを作成
- ホーム画面に作成されたショートカットからアクセス
秒表示の設定手順
システムUI調整ツールにアクセスできたら、以下の手順で秒を表示します。
手順
- システムUI調整ツールを開く
- 「ステータスバー」をタップ
- 下にスクロールして「時計」または「時間」を探す
- 「時計」をタップ
- 表示形式を選択:
- 「時間、分、秒を表示」を選択
設定完了
ステータスバーの時計が「12:34:56」のように秒まで表示されます。
表示を元に戻す方法
秒表示が不要になった場合は、同じ手順で「時間と分を表示」を選択すれば元に戻ります。
方法2:時計アプリで秒を表示
Google時計アプリの設定
Google製の「時計」アプリでは、秒表示を簡単に有効化できます。
対応端末
- Google Pixelシリーズ
- Google時計アプリをインストールした端末
手順
- 「時計」アプリを開く
- 「時計」タブを選択
- 右上の三点メニュー(⋮)をタップ
- 「設定」を選択
- 「時計に秒を表示」をオンに切り替え
注意点
この方法は、時計アプリ内でのみ秒が表示されます。ステータスバーには反映されません。
Samsung時計アプリ
Samsung Galaxyシリーズにプリインストールされている時計アプリは、デフォルトで秒まで表示されます。
確認方法
- 「時計」アプリを開く
- 時計画面で秒が表示されているか確認
ステータスバーに秒を表示したい場合は、後述のGood Lockを使用してください。
方法3:サードパーティアプリを使用
端末でシステムUI調整ツールが使えない場合は、専用アプリを使用します。
おすすめアプリ1:System UI Tuner
概要
System UI Tunerは、システムUI調整ツールにアクセスできない端末でも、ステータスバーをカスタマイズできるアプリです。
提供元:Zachary Wander
ダウンロード:Google Playストア
使い方
- Google PlayストアからSystem UI Tunerをインストール
- アプリを開く
- 「Status bar」(ステータスバー)を選択
- 下にスクロールして「Time」(時間)をタップ
- 「Show hours, minutes, and seconds」を選択
ADB接続が必要な場合
一部の端末では、初回起動時にADB(Android Debug Bridge)接続が必要です。
ADB接続の手順
- パソコンにADBツールをインストール
- Androidの「開発者向けオプション」を有効化
- 「USBデバッグ」をオンにする
- パソコンとスマホをUSBケーブルで接続
- アプリの指示に従ってADBコマンドを実行
詳細な手順はアプリ内に表示されます。
おすすめアプリ2:Status Bar Clock: Show Seconds
概要
ワンタップでステータスバーに秒を表示できるシンプルなアプリです。
提供元:AshX Tech Limited
使い方
- Google PlayストアからStatus Bar Clock: Show Secondsをインストール
- アプリを開く
- 「Show Seconds」ボタンをタップ
- アクセシビリティサービスの許可を求められたら許可
特徴
- 設定が非常に簡単
- Android 14でも動作
- ADB接続不要(機種による)
おすすめアプリ3:SecondStatus(秒数時計)
概要
ステータスバーに秒を表示する日本製アプリです。
提供元:topaz
使い方
- Google PlayストアからSecondStatusをインストール
- アプリを開いて設定を完了
- ステータスバーに秒が表示される
特徴
- 日本語対応
- シンプルで軽量
- 常駐アプリとして動作
方法4:メーカー独自機能
Samsung Galaxy:Good Lock + QuickStar
Samsung Galaxyシリーズでは、Good Lockアプリを使用します。
対応機種
- Galaxy S / Note / Z / A シリーズ
- One UIを搭載した端末
手順
- Galaxy StoreからGood Lockをインストール
- Good Lockアプリを開く
- 「Make Up」タブを選択
- QuickStarの横にあるダウンロードアイコンをタップ
- QuickStarをインストール
- QuickStarを開く
- 「Clock」設定を探す
- 「Show seconds」または「秒を表示」をオンにする
注意点
QuickStarでの秒表示は、クイック設定パネル(通知パネルを下に引いた状態)でのみ表示され、ステータスバーには表示されません。
ステータスバーに秒を表示する方法(Galaxy)
残念ながら、Galaxyシリーズではステータスバーにデフォルトでは秒を表示できません。root化や特殊なカスタマイズが必要になります。
Google Pixel:標準設定
Google Pixelシリーズは、方法1の「システムUI調整ツール」が使えます。
手順
- 設定アプリを開く
- 検索バーで「時計」と入力
- 「時計」設定を開く
- 「時計に秒を表示」をオンにする
または、前述の「Google時計アプリの設定」を参照してください。
OPPO / Vivo:Android Dev Tools
一部のOPPOやVivo端末では、Android Dev Toolsアプリを使用します。
手順
- Google PlayストアからAndroid Dev Toolsをインストール
- アプリを開く
- 「SysUI Tuner」をタップ
- 「Open UI Tuner」→「OK」を選択
- 「Status Bar」→「Time」を選択
- 「Show hours, minutes, and seconds」を選択
方法5:ウィジェットを使用

ステータスバーではなく、ホーム画面に秒表示の時計を配置する方法です。
おすすめウィジェット1:DIGI時計ウィジェット
概要
カスタマイズ性の高いデジタル時計ウィジェットです。
使い方
- Google PlayストアからDIGI時計ウィジェットをインストール
- ホーム画面を長押し
- 「ウィジェット」を選択
- DIGI時計ウィジェットを探してホーム画面に配置
- ウィジェットをタップして設定
- 秒表示を有効化
特徴
- フォント、色、サイズをカスタマイズ可能
- 日付や曜日も表示できる
- バッテリー消費が少ない
おすすめウィジェット2:アナログ時計ライブ壁紙
概要
秒針が動くアナログ時計をウィジェットとして配置できます。
使い方
- Google Playストアからインストール
- ホーム画面を長押し
- 「ウィジェット」を選択
- アナログ時計ウィジェットを配置
- 文字盤デザインをカスタマイズ
特徴
- 秒針がスムーズに動く
- 文字盤のデザインが豊富
- 目盛りもカスタマイズ可能
ウィジェットのメリット・デメリット
メリット
- すべての端末で利用可能
- カスタマイズ性が高い
- 見やすい
デメリット
- ホーム画面のスペースを占有
- ステータスバーには表示されない
- アプリを開いているときは見えない
秒表示のデメリットと注意点
秒表示は便利ですが、いくつかのデメリットもあります。
バッテリー消費が増える
時計が1秒ごとに更新されるため、画面が常に動いている状態になります。
影響
- 通常の時計表示と比べてバッテリー消費が増加
- 可変リフレッシュレート搭載端末では、リフレッシュレートが高い状態を維持
- 体感で数%〜10%程度バッテリー持ちが悪化する可能性
リフレッシュレートの変動
可変リフレッシュレート搭載端末(Xperia 1 VI、Galaxy S24など)
秒表示を有効にすると、画面が常に変化していると判定され、リフレッシュレートが下がりにくくなります。
実例
- 秒表示なし:1Hz〜120Hzで最適化
- 秒表示あり:60Hz〜120Hzで推移(省電力モードにならない)
これにより、バッテリー消費がさらに増加します。
対処法
必要なときだけ有効化
予約やトレードなど、秒単位で時刻を確認したい場面でのみ有効化し、通常は無効にしておくことをおすすめします。
ウィジェットを活用
ステータスバーではなく、ホーム画面のウィジェットで秒を確認する方法も検討してください。
秒表示が利用できない場合の代替案
どうしても秒表示ができない端末もあります。
代替案1:ストップウォッチアプリ
おすすめアプリ
- 「超軽量秒表示デジタル時計UltraLightClock」
- 「Simple Stopwatch」
使い方
必要なときだけアプリを起動して秒を確認します。
代替案2:フローティング時計アプリ
画面上に常に秒表示の時計を表示するアプリもあります。
特徴
- 他のアプリの上に重ねて表示
- 位置やサイズを自由に調整可能
- 必要なときだけ表示できる
代替案3:Always On Display(AOD)
Samsung GalaxyやPixelシリーズでは、Always On Display機能で常時時計を表示できます。
設定方法
- 設定→ディスプレイ
- Always On Displayをオンにする
- 時計スタイルをカスタマイズ
一部の時計スタイルでは秒も表示されます。
各端末別の推奨方法まとめ
Google Pixel
推奨方法:システムUI調整ツール(標準機能)
設定→時計設定から簡単に秒表示を有効化できます。
Samsung Galaxy
推奨方法:Good Lock + QuickStar(クイック設定パネルのみ)
ステータスバーに秒を表示したい場合は、サードパーティアプリを使用してください。
SONY Xperia
推奨方法:システムUI調整ツール
歯車長押しまたはShortcut Makerでアクセスできます。
OPPO / Vivo
推奨方法:Android Dev Tools
専用アプリを使用します。
その他の端末
推奨方法:System UI Tunerアプリ
ADB接続が必要な場合がありますが、ほとんどの端末で利用できます。
よくある質問
Q1:秒表示にするとバッテリーはどのくらい減る?
A: 端末や使い方によりますが、通常の使用で数%〜10%程度バッテリー持ちが悪化する可能性があります。可変リフレッシュレート搭載端末では影響が大きくなります。
Q2:iPhoneでも秒表示できる?
A: iPhoneのステータスバーには秒を表示できません。ただし、時計アプリのアイコンやウィジェットで秒を確認できます。
Q3:システムUI調整ツールが表示されない
A: 端末メーカーが機能を無効化している可能性があります。Shortcut Makerアプリや、System UI Tunerアプリを使用してください。
Q4:秒表示の設定が反映されない
A: 以下を試してください:
- 端末を再起動
- システムUI調整ツールの設定を一度オフにしてからオンに戻す
- アプリのキャッシュをクリア
- 別の方法を試す
Q5:Galaxy端末でステータスバーに秒を表示したい
A: 残念ながら、GalaxyシリーズではシステムUI調整ツールが無効化されています。サードパーティアプリ(System UI Tuner)を使用するか、root化が必要です。
Q6:秒表示を一時的にオン/オフできる?
A: ウィジェットやフローティングアプリを使用すれば、必要なときだけ秒を確認できます。システムUI調整ツールでの切り替えは、毎回設定を変更する必要があります。
Q7:秒表示にするとリフレッシュレートはどうなる?
A: 可変リフレッシュレート搭載端末では、秒表示により画面が常に更新されるため、リフレッシュレートが高い状態を維持します。省電力モードになりにくくなるため、バッテリー消費が増加します。
まとめ
Androidで時計を秒表示にする方法を紹介しました。
推奨される方法
- Google Pixel、Xperia:システムUI調整ツール(標準機能)
- Samsung Galaxy:Good Lock + QuickStar(クイック設定パネルのみ)
- その他の端末:System UI Tunerアプリ
- すべての端末:ウィジェット
注意点
- 秒表示はバッテリー消費が増える
- 可変リフレッシュレート端末では影響が大きい
- 必要なときだけ有効化することを推奨
メリット
- オンライン予約が正確にできる
- 株式取引で秒単位の確認が可能
- 料理やトレーニングのタイミングを正確に把握
秒表示は便利な機能ですが、バッテリー消費とのバランスを考えて使いましょう。普段は無効にしておき、必要なときだけ有効化するのがおすすめです。
自分の端末に合った方法を試して、快適なAndroidライフをお楽しみください!


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