「Androidスマホが固まって動かない…」
「電源ボタンを押しても反応しない…」
「再起動しようとしても何も起こらない…」
スマホが突然フリーズしたり、再起動できなくなったりすると、とても不安になりますよね。でも大丈夫です。ほとんどの場合、適切な対処法を試すことで問題を解決できます。
この記事では、Androidスマホが再起動できないときの原因と、具体的な対処法を初心者でもわかるように詳しく解説していきます。
Androidが再起動できない主な原因

まず、Androidスマホが再起動できなくなる主な原因を理解しておきましょう。
原因1:フリーズ(画面が固まった状態)
アプリが大量に起動していたり、高負荷なゲームをプレイしていたりすると、スマホの処理能力が追いつかずにフリーズすることがあります。
フリーズすると、画面が固まって一切の操作を受け付けなくなります。
原因2:電源ボタンの故障
電源ボタンが陥没したり、内部で断線したりして、物理的に壊れている可能性があります。
何度押しても反応がない、押した感触がおかしいという場合は、ボタンの故障が疑われます。
原因3:バッテリー切れ・充電不足
バッテリー残量が極端に少ない状態では、再起動に必要な電力が確保できず、再起動が完了しないことがあります。
また、長期間使用していなかったスマホは「完全放電」してしまい、通常の充電だけでは起動しないこともあります。
原因4:ソフトウェア(OS)の不具合
Androidのシステムに何らかのエラーが発生すると、正常に動作しなくなることがあります。
アップデート後の不具合や、システムファイルの破損などが原因です。
原因5:アプリの不具合
特定のアプリが原因で、システム全体が不安定になることがあります。
特に高負荷な3Dゲームや、バックグラウンドで常時動作するアプリは、フリーズの原因になりやすいです。
原因6:ハードウェアの故障
落下による衝撃や水没など、物理的なダメージによって内部のハードウェアが故障している可能性もあります。
【基本】通常の再起動方法
まずは、通常の再起動方法を確認しておきましょう。
方法1:電源ボタン長押し
- 電源ボタンを2〜3秒間長押しする
- 電源メニューが表示される
- 「再起動」をタップする
これが最も一般的な再起動方法です。
方法2:クイック設定から再起動
- 画面上部から下にスワイプして、クイック設定パネルを開く
- 電源アイコンをタップ
- 「再起動」を選択
Android 11以降の一部機種では、この方法が使えます。
これらの方法で再起動できない場合
上記の方法で再起動できない場合は、次の「強制再起動」や「電源ボタンを使わない方法」を試してください。
【重要】強制再起動の方法
画面がフリーズして一切の操作ができない場合は、「強制再起動」を試しましょう。
強制再起動とは?
強制再起動は、ボタン操作だけでスマホを強制的に再起動させる機能です。
画面操作が一切できない状態でも実行できるため、フリーズ時の最終手段として非常に有効です。
注意点
- 保存していないデータは失われる可能性があります
- 編集中の文書、撮影中の動画などは保存されません
- やむを得ない場合にのみ使用しましょう
一般的な強制再起動の方法
多くのAndroidスマホでは、以下の方法で強制再起動できます:
方法1:電源ボタンのみ(基本)
電源ボタンを30秒以上長押しし続ける
スマホが再起動するまで押し続けてください。
方法2:電源ボタン + 音量ボタン
電源ボタンと音量ボタン(上または下)を同時に10秒以上長押しする
機種によって、音量ボタンが「上」か「下」かが異なります。
【機種別】強制再起動の詳しい手順
機種によって強制再起動の方法が異なります。主要メーカーの手順を紹介します。
Google Pixel
Pixel 6以降の機種
電源ボタンと音量上げるボタンを同時に約10秒間長押し
画面が暗転して、Googleロゴが表示されたら成功です。
Pixel 5以前の機種
電源ボタンを約30秒間長押し
Samsung Galaxy
Galaxy S20以降の機種
電源ボタン(サイドキー)と音量下げるボタンを同時に約7〜10秒間長押し
本体が振動したら、ボタンから指を離します。
Galaxy S10以前の機種
一部の古い機種では、電源ボタンと音量下げるボタン、Bixbyボタンを同時に長押しする必要があります。
Sony Xperia
Xperia 1/5/10シリーズ
電源ボタンと音量上げるボタンを同時に約8秒間長押し
または、電源ボタンを約30秒間長押し
一部の機種
電源ボタンと音量上げるボタン、音量下げるボタンの3つ同時に長押しする機種もあります。
AQUOS
AQUOS sense/R/zeroシリーズ
電源ボタンを約8秒以上長押し
または、電源ボタンと音量上げるボタンを同時に約8秒間長押し
OPPO/Realme
電源ボタンと音量上げるボタンを同時に約10秒間長押し
または、電源ボタンと音量下げるボタンを同時に約10秒間長押し
Xiaomi/Redmi
電源ボタンと音量上げるボタンを同時に約10秒間長押し
Mi/Redmiロゴが表示されたら成功です。
Huawei
電源ボタンを約10秒以上長押し
または、電源ボタンと音量下げるボタンを同時に長押し
注意事項
上記の方法で再起動できない場合は、お使いの機種の取扱説明書やメーカーの公式サイトで確認してください。
機種やOSのバージョンによって、操作方法が異なる場合があります。
電源ボタンが壊れて使えない場合の対処法

電源ボタンが物理的に壊れている場合、ボタンを使わずに再起動する方法があります。
方法1:ユーザー補助機能メニューを使う
対象:Android 9.0以降
電源ボタンを使わず、画面のタップだけで再起動できます。
設定手順:
- 「設定」アプリを開く
- 「ユーザー補助」または「ユーザー補助機能」をタップ
- 「ユーザー補助機能メニュー」をタップ
- 「ユーザー補助機能メニューのショートカット」をオンにする
使い方:
- 画面に表示されるフローティングアイコン(アシスタンスメニュー)をタップ
- 電源アイコンをタップ
- 「再起動」を選択
方法2:充電器を接続する
画面がスリープ状態で反応しない場合:
- スマホを充電器に接続する
- 充電が始まると画面が自動的にオンになることがある
方法3:他の電話から着信させる
- 別の電話から自分のスマホに電話をかける
- 着信で画面がオンになる
- 画面が反応したら、設定から再起動
方法4:アプリを使う(事前設定が必要)
Gravity Screen
スマホを持ち上げると自動的に画面がオンになるアプリです。
Google Playストアからダウンロードできます(事前インストールが必要)。
Volume Unlock Power Button Fix
音量ボタンで画面のオン/オフができるようになるアプリです。
電源ボタンの機能を音量ボタンに置き換えることができます(事前インストールが必要)。
方法5:音声アシスタントを使う
Googleアシスタントに頼む:
- 「OK Google」または「ねえGoogle」と話しかける
- 「再起動して」と指示する
- 確認画面で「はい」と答える
注意: 実際には、Googleアシスタントは再起動の実行には対応していないため、この方法は機能しない可能性が高いです。
パソコンを使った再起動方法(ADB)
電源ボタンが反応せず、画面操作もできない場合、パソコンを使って再起動する方法があります。
ADB(Android Debug Bridge)とは?
パソコンからAndroidスマホを操作できるツールです。
USBケーブルでスマホをパソコンに接続し、コマンドを入力することで再起動できます。
事前準備(重要)
この方法を使うには、事前にスマホで以下の設定をオンにしておく必要があります:
USBデバッグを有効にする:
- 「設定」→「デバイス情報」→「ビルド番号」を7回タップ
- 「開発者向けオプション」が有効化される
- 「設定」→「システム」→「開発者向けオプション」
- 「USBデバッグ」をオンにする
注意: 故障してからでは設定できないため、この方法は事前準備が必須です。
ADBを使った再起動手順
- パソコンにAndroid SDKまたはAndroid Studioをインストール
- スマホとパソコンをUSBケーブルで接続
- パソコンでコマンドプロンプト(Windows)またはターミナル(Mac/Linux)を開く
- 以下のコマンドを入力して実行:
adb reboot
これで、スマホが自動的に再起動します。
バッテリー関連のトラブル対処法
バッテリー切れや充電の問題で再起動できない場合の対処法です。
対処法1:十分に充電する
- スマホを充電器に接続
- 最低30分〜1時間そのまま充電
- 充電中はスマホを操作しない
- 充電後、再度電源ボタンを長押しして起動を試みる
対処法2:別の充電器を試す
今使っている充電器やケーブルが故障している可能性があります。
- 別の充電器とケーブルを用意
- 正常に動作することがわかっている充電器を使用
- 30分以上充電してから再起動を試す
対処法3:充電ポートを確認
充電ポートにホコリやゴミが詰まっていると、正常に充電できません。
- 充電ポートを目視で確認
- ホコリやゴミが見える場合は、つまようじなどで優しく取り除く
- エアダスターで吹き飛ばすのも効果的
注意: 金属製のものは使わないでください。内部の端子を傷つける恐れがあります。
完全放電してしまった場合
長期間使用していなかったスマホは「完全放電」している可能性があります。
対処法:
- 充電器に接続して数時間放置(2〜4時間程度)
- 完全放電の場合、充電開始まで時間がかかる
- 充電マークが表示されたら、さらに30分以上充電
- その後、電源ボタンを長押しして起動
リカバリーモードからの再起動

スマホが正常に起動しない場合、「リカバリーモード」から再起動を試すことができます。
リカバリーモードとは?
画面操作なしで、物理ボタンだけでスマホを再起動や初期化できる特殊なモードです。
起動不良(文鎮化)や再起動ループなど、通常の方法で起動できない場合に使います。
リカバリーモードへの入り方
一般的な方法:
- スマホの電源を完全に切る
- 電源ボタンと音量上げるボタンを同時に長押し
- Androidロゴや回復メニューが表示されるまで押し続ける
Google Pixel:
- 電源を切る
- 電源ボタンと音量下げるボタンを同時に長押し
- 「Start」画面が表示されたら、音量ボタンで「Recovery mode」を選択
- 電源ボタンで決定
Samsung Galaxy:
- 電源を切る
- 電源ボタンと音量上げるボタン、Bixbyボタン(または音量上げるボタンのみ)を同時に長押し
- Galaxyロゴが表示されたら電源ボタンだけ離す
- リカバリーメニューが表示されるまで他のボタンは押し続ける
リカバリーモードでの再起動方法
- リカバリーメニューが表示される
- 音量ボタンで「Reboot system now」を選択
- 電源ボタンで決定
- スマホが再起動する
注意点
- 機種によってリカバリーモードへの入り方が異なる
- 一部の機種(Xperiaなど)はリカバリーモードが搭載されていない
- 操作を誤ると初期化されることがある
その他の対処法
ここまでの方法で解決しない場合、以下の方法も試してみてください。
対処法1:SIMカード・SDカードを抜き差しする
- スマホの電源を切る(または強制再起動)
- SIMカードとSDカードを取り出す
- 数秒待ってから再度挿入
- 電源を入れる
カード類の接触不良が原因の場合、これで改善することがあります。
対処法2:セーフモードで起動
セーフモードとは:
ダウンロードしたアプリをすべて無効にして起動するモードです。
アプリが原因で不具合が起きている場合、セーフモードなら正常に起動できることがあります。
セーフモードへの入り方:
- 電源ボタンを長押しして電源メニューを表示
- 「電源を切る」を長押し
- 「セーフモードで再起動」が表示されるのでタップ
セーフモードで起動できた場合:
インストールしたアプリのいずれかが原因です。最近インストールしたアプリから順番にアンインストールして、原因を特定しましょう。
対処法3:バッテリーを取り外す(可能な場合のみ)
警告: 最近のスマホはバッテリーの着脱ができません。自力での取り外しはメーカー非推奨で、すべて自己責任です。
古い機種でバッテリーの着脱が可能な場合:
- 背面カバーを外す
- バッテリーを取り外す
- 30秒ほど待つ
- バッテリーを再度装着
- 電源を入れる
対処法4:自然にバッテリーが切れるまで待つ
どのボタンを押しても反応がない場合、最終手段として:
- スマホをそのまま放置
- バッテリー残量が0%になって電源が切れるまで待つ
- 完全に電源が切れたら充電する
- 十分に充電してから電源を入れる
アプリやシステムの問題への対処
ソフトウェアの不具合が原因の場合の対処法です。
対処法1:アプリをアップデートする
- Google Playストアを開く
- 右上のプロフィールアイコンをタップ
- 「アプリとデバイスの管理」を選択
- 「アップデート利用可能」をタップ
- 「すべて更新」をタップ
古いバージョンのアプリが不具合の原因になっていることがあります。
対処法2:キャッシュをクリアする
- 「設定」→「アプリ」
- 問題のあるアプリを選択
- 「ストレージ」→「キャッシュをクリア」
キャッシュの蓄積が動作不良の原因になることがあります。
対処法3:システムアップデートを確認
- 「設定」→「システム」→「システムアップデート」
- アップデートがある場合はインストール
Android OSのバグが修正されている可能性があります。
最終手段:初期化(工場出荷状態にリセット)
ここまでの方法をすべて試しても改善しない場合、最終手段として初期化があります。
初期化前の重要な注意点
初期化するとすべてのデータが消えます:
- 写真・動画
- 連絡先
- アプリとアプリのデータ
- 音楽
- ドキュメント
必ず事前にバックアップを取ってください。
通常の初期化方法
- 「設定」→「システム」→「リセット」
- 「データの初期化(工場出荷状態にリセット)」を選択
- 画面の指示に従って実行
リカバリーモードからの初期化
通常の方法で初期化できない場合:
- リカバリーモードで起動(前述の方法)
- 「Wipe data/factory reset」を選択
- 「Yes」を選択して実行
警告: この操作は取り消せません。確実にバックアップを取ってから実行してください。
自力で解決できない場合は修理へ
以下のような場合は、修理や交換が必要です。
修理が必要なサイン
- すべての対処法を試しても改善しない
- 電源ボタンが物理的に壊れている(陥没、取れたなど)
- 落下や水没後に症状が出た
- 画面が割れている、表示がおかしい
- 本体が異常に熱くなる
- 焦げ臭いにおいがする
修理の依頼先
1. 購入した携帯キャリア(docomo、au、SoftBank、楽天モバイルなど)
保証サービスに加入している場合、安価で修理できることがあります。
2. メーカー(Samsung、Sony、Google、OPPOなど)
公式の修理サービスが利用できます。
3. 街の修理ショップ
即日対応してくれる場合が多いですが、非正規修理になるため、メーカー保証が受けられなくなる可能性があります。
再起動トラブルを予防する方法
今後同じトラブルを避けるために、以下の予防策を実践しましょう。
予防策1:定期的に再起動する
スマホは1週間に1回程度、再起動することをおすすめします。
メモリがリフレッシュされ、動作が安定します。
予防策2:不要なアプリをアンインストール
使っていないアプリは削除しましょう。
特にバックグラウンドで常時動作するアプリは、システムに負荷をかけます。
予防策3:ストレージ容量に余裕を持つ
ストレージの空き容量が少ないと、動作が不安定になります。
最低でも10〜20%以上の空き容量を確保しておきましょう。
予防策4:OSとアプリを最新に保つ
セキュリティパッチやバグ修正が含まれるため、常に最新の状態にしておきましょう。
予防策5:高温環境を避ける
スマホが高温になると、動作不良やバッテリーの劣化を招きます。
直射日光が当たる場所や、車内に放置しないようにしましょう。
よくある質問
強制再起動でデータは消える?
基本的には消えません。ただし、保存していない作業中のデータ(編集中の文書、撮影中の動画など)は失われる可能性があります。
何度も再起動を繰り返してしまう
「再起動ループ」の状態です。以下を試してください:
- セーフモードで起動
- 最近インストールしたアプリをアンインストール
- リカバリーモードから再起動
- それでもダメなら初期化
電源が入らない場合はどうする?
- 30分以上充電
- 別の充電器で試す
- 強制再起動を試す
- それでもダメなら修理
リカバリーモードの英語メニューがわからない
主なメニューの意味:
- Reboot system now → 再起動
- Wipe data/factory reset → 初期化
- Wipe cache partition → キャッシュ削除
Androidのバージョンが古いと再起動できない?
バージョン自体は関係ありませんが、古いバージョンは以下のリスクがあります:
- セキュリティの脆弱性
- アプリの非対応
- システムの不安定化
まとめ
Androidスマホが再起動できない場合の対処法をまとめました。
重要なポイント:
- まず強制再起動を試す – 電源ボタンを30秒以上長押し、または電源ボタン+音量ボタン同時押し
- 機種によって方法が違う – Pixel、Galaxy、Xperiaなど、メーカーごとに手順を確認
- 電源ボタンが壊れている場合 – ユーザー補助機能メニューや充電器接続で対処
- バッテリー切れの場合 – 最低30分以上充電してから再起動
- それでもダメなら – リカバリーモードやADBを試す
- 最終手段は初期化 – ただし必ずバックアップを取ってから
- 自力で無理なら修理へ – 特に物理的な故障の場合
ほとんどのケースでは、強制再起動や充電で解決できます。焦らず、この記事で紹介した方法を順番に試してみてください。
それでも解決しない場合や、頻繁に同じトラブルが起こる場合は、ハードウェアの故障が疑われるため、修理を検討しましょう。
スマホのトラブルは不安になりますが、適切な対処法を知っていれば、多くの問題は自分で解決できます。この記事が、あなたのAndroidスマホのトラブル解決に役立てば幸いです!

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