「Androidスマホを充電器に挿したのに充電されない!」と困っていませんか?
充電トラブルは、スマートフォンで最もよくある不具合の一つです。実は、充電できない原因の約8割は、ケーブルや充電器の問題など、自分で解決できることなんです。
この記事では、Androidスマホが充電できない原因と、症状別の具体的な解決方法を分かりやすく解説していきます。
まず確認:「充電できない」のパターンは2種類ある

充電トラブルには、大きく分けて2つのパターンがあります。自分がどちらに当てはまるか確認しましょう。
パターン1:充電が全くされない
症状:
- 充電器を挿しても充電マーク(雷マーク)が表示されない
- 充電ランプが点灯しない
- バッテリーアイコンが充電中の表示にならない
- 完全に充電が開始されない状態
このパターンは、ケーブルや充電器、差し込み口の物理的な問題が原因のことが多いです。
パターン2:充電マークは出るのに充電が増えない
症状:
- 充電マーク(雷マーク)は表示されている
- 充電ランプも点灯している
- でも、バッテリー残量が全然増えない
- 充電に異常に時間がかかる
- 充電しているのに残量が減っていく
このパターンは、バッテリーの劣化やスマホ本体の発熱、ソフトウェアの不具合が原因のことが多いです。
重要:
どちらのパターンかによって対処法が変わってくるので、しっかり見極めましょう。
充電できない主な原因トップ7
Androidスマホが充電できない原因を、よくあるものから順に紹介します。
1. 充電ケーブルの断線や破損
最も多い原因です。充電ケーブルは毎日抜き差しするため、長期間使用すると断線しやすくなります。
こんな症状が出たら要注意:
- ケーブルが不自然によじれている
- 端子の近くが折れ曲がっている
- 電線のカバーが破れて中が見えている
- ケーブルを特定の角度にすると充電される
- 一瞬充電マークが出てすぐ消える
2. 充電器(ACアダプター)の故障
ケーブルだけでなく、コンセントに挿す充電器本体が故障していることもあります。
判断ポイント:
- 充電器が異常に熱くなる
- 焦げ臭い匂いがする
- 端子が汚れている
- 別の充電器では充電できる
3. 充電端子(差し込み口)の汚れ・詰まり
スマホの充電端子に、ホコリやゴミが溜まって接触不良を起こしているケースです。
こんな症状:
- ケーブルを挿してもガタガタする
- ケーブルが奥まで入らない
- ケーブルを押さえている時だけ充電される
実は、これが原因のケースは意外と多いんです!
4. バッテリーの劣化
スマホのバッテリーには寿命があります。一般的に約2年、または充電サイクル500回程度で劣化が進みます。
バッテリー劣化のサイン:
- フル充電しても数時間で電池が切れる
- バッテリー残量が急に減る
- 充電に異常に時間がかかる
- スマホ本体が膨らんでいる(非常に危険!)
5. スマホ本体の発熱
スマホが高温になると、安全装置が働いて自動的に充電が停止します。
発熱の原因:
- 長時間のゲームや動画視聴
- 直射日光の当たる場所での使用
- 重いアプリを複数起動している
- 本体が厚いケースに入っている
リチウムイオン電池は、45℃以上の高温が続くと劣化が進みます。
6. ソフトウェア(OS)の不具合
Android OSやアプリの不具合で、充電機能が正常に動作しないことがあります。
こんな時に起きやすい:
- OSのアップデート直後
- 特定のアプリをインストールした後
- 長期間再起動していない
7. 充電器の出力不足
充電器の出力(W数)が足りないと、充電が極端に遅くなります。
よくあるパターン:
- パソコンのUSBポートから充電している(USB2.0は最大2.5W、USB3.0は最大4.5Wと出力が小さい)
- 100円ショップの安価な充電器を使っている
- 古い充電器を使っている(5W程度)
最近のスマホは15W〜30W以上の出力が必要なものが多いです。
【基本編】まず試すべき5つの対処法
難しいことを試す前に、まずは基本的な対処法から試してみましょう。これだけで8割の問題は解決します。
1. スマホを再起動する
最も簡単で効果的な方法です。一時的なソフトウェアの不具合なら、これで解決することが多いです。
再起動の方法:
- 電源ボタンを5〜7秒間長押し
- 「再起動」をタップ(機種によっては電源ボタン+音量上ボタンを同時押し)
- スマホが再起動するまで待つ
- 再起動後、充電を試す
再起動できない場合:
強制再起動を試してください。電源ボタンを30秒以上長押しすると、強制的に再起動します。
2. 充電ケーブルを交換してみる
手順:
- 別の充電ケーブルを用意する(できれば純正品または高品質なもの)
- そのケーブルで充電を試す
- 充電できたら、元のケーブルが原因
重要なポイント:
100円ショップの安価なケーブルは、品質基準を満たしていない粗悪品も多いです。できれば純正品か、Ankerなどの信頼できるメーカーのケーブルを使いましょう。
3. 充電器(ACアダプター)を交換してみる
ケーブルと同じく、充電器も交換してみましょう。
確認方法:
- 別の充電器を用意する
- 元のケーブルと組み合わせて充電を試す
- 充電できたら、充電器が原因
純正品の重要性:
Androidスマホ、特にGalaxyやXperiaなどは、純正または認定品の充電器の使用が推奨されています。非純正品だと充電速度が遅かったり、充電できなかったりすることがあります。
4. 別のコンセントで試す
意外と見落としがちなのが、コンセント自体の問題です。
確認方法:
- 別の部屋のコンセントで試す
- 延長コードやタップを使っている場合は、直接壁のコンセントに挿す
- 同じコンセントで別の電化製品(ライトなど)が動くか確認
コンセントの接触不良や、ブレーカーが落ちている可能性もあります。
5. 充電端子を掃除する
スマホの充電端子(差し込み口)に、ホコリやゴミが溜まっていないか確認しましょう。
掃除の方法:
- スマホの電源を切る(必須!)
- スマートフォンの充電端子を懐中電灯で照らして中を確認
- ホコリやゴミが見えたら、以下の方法で取り除く
掃除に使えるもの:
- エアダスター(圧縮空気スプレー)
- 柔らかい歯ブラシ
- 綿棒(毛羽立たないもの)
- つまようじ(先を丸めて)
注意事項:
- 金属製のピンや針は使わない(端子を傷つける恐れ)
- 水や洗剤は絶対に使わない
- 強く押し込まない
- 奥まで入れすぎない
掃除後、充電を試してみてください。驚くほど改善することがあります!
【応用編】それでもダメな時の対処法

基本的な方法で解決しない場合は、以下の対処法を試してみましょう。
スマホが熱い場合の対処法
スマホが熱くなって充電が止まっている可能性があります。
対処手順:
- 充電ケーブルを抜く
- スマホの電源を切る
- 使用中のアプリをすべて終了
- スマホケースを外す(熱がこもりやすいため)
- 涼しい場所に置いて自然に冷ます(20〜30分程度)
- 手で持っても熱さを感じなくなったら、再度充電を試す
絶対にやってはいけないこと:
- 冷蔵庫に入れる
- 保冷剤で急冷する
- 扇風機の風を直接当てる
急激な温度変化は、本体内部に結露が発生し、故障の原因になります。
セーフモードで起動してみる
特定のアプリが充電を妨げている可能性があります。セーフモードなら、ダウンロードしたアプリが無効化されます。
セーフモードの起動方法(一般的なAndroid):
- 電源ボタンを長押し
- 「電源を切る」を長押し
- 「セーフモードで再起動」をタップ
セーフモードで充電できた場合、最近インストールしたアプリが原因です。該当するアプリをアンインストールしましょう。
OSをアップデートする
ソフトウェアの不具合が原因の場合、OSのアップデートで解決することがあります。
更新方法:
- 「設定」アプリを開く
- 「システム」→「システムアップデート」をタップ
- 「アップデートを確認」をタップ
- 利用可能なアップデートがあればインストール
注意:
バッテリー残量が十分にある状態で行ってください(50%以上推奨)。
キャッシュパーティションを消去する(上級者向け)
システムのキャッシュが破損している場合、これを消去することで改善することがあります。
手順(機種により異なります):
- スマホの電源を完全に切る
- 音量上ボタン+電源ボタンを同時に長押し
- リカバリーモード画面が表示される
- 音量ボタンで「Wipe Cache Partition」を選択
- 電源ボタンで実行
- 完了したら「Reboot System Now」で再起動
注意:
この操作はデータを消去しませんが、慎重に行ってください。
過放電状態からの復帰(バッテリー0%で長期間放置した場合)
バッテリー残量が0%のまま長期間放置すると、「過放電」状態になり、すぐには充電が開始されません。
対処法:
- 充電器に接続してそのまま30分〜1時間放置
- 何も反応がなくても、そのまま待つ
- しばらくすると充電が開始される
過放電状態の場合、バッテリーを保護するため、最初は充電が開始されないことがあります。辛抱強く待ちましょう。
バッテリー劣化を確認する方法
バッテリーが原因かどうかを確認する方法を紹介します。
Android 14以降の場合
Android 14では、バッテリーの詳細情報が確認できるようになりました。
確認方法(Google Pixelの場合):
- 「設定」を開く
- 「デバイス情報」をタップ
- 「バッテリー情報」をタップ
- バッテリーの製造日、充電サイクル回数などが表示されます
機種別のバッテリー診断機能
Google Pixel(6以降):
設定内にバッテリー診断機能があります。
Samsung Galaxy:
「Samsung Members」アプリ→「サポート」→「診断」→「バッテリー状態」
その他の機種:
「設定」→「端末情報」→「バッテリー情報」または「電池性能情報」を探してください。
バッテリー性能の判断基準
- 80%以上: 問題なし
- 60〜80%: 劣化が進んでいる
- 60%以下: バッテリー交換を検討すべき
バッテリー性能が60%を切っている場合、充電できない原因はバッテリーの劣化である可能性が高いです。
充電できない時の応急処置
どうしても充電できない時の一時的な対処法を紹介します。
ワイヤレス充電を試す
有線充電ができなくても、ワイヤレス充電には対応している場合があります。
対応機種(例):
- Galaxy S8以降
- Xperia XZ2以降
- Google Pixel 3以降
- AQUOS R2以降
ワイヤレス充電器を持っているなら、試してみる価値があります。
Wireless PowerShare(逆ワイヤレス充電)を使う
一部のGalaxyやXperiaには、他の端末から充電をもらえる機能があります。
使い方:
- 充電できる側のスマホで「Wireless PowerShare」をONにする
- 充電できないスマホを背面に重ねる
- 充電が開始される
緊急時の応急処置として有効です。
モバイルバッテリーを試す
コンセントやパソコンのUSBで充電できなくても、モバイルバッテリーでは充電できることがあります。
出力の大きいモバイルバッテリー(18W以上)を試してみましょう。
よくある質問Q&A
Q1:充電しながらスマホを使うのは良くないですか?
A: 基本的には問題ありませんが、以下の点に注意してください。
- 重いゲームや動画視聴はスマホが発熱しやすい
- 発熱するとバッテリーの劣化が早まる
- 可能であれば、充電中は使用を控えめに
Q2:100円ショップの充電器でも大丈夫?
A: おすすめしません。
安価な充電器は、品質基準を満たしていないことが多く:
- 充電速度が極端に遅い
- 発火や発熱の危険性がある
- スマホやバッテリーを傷める可能性
できれば純正品か、AnkerやElevocなどの信頼できるメーカーの製品を使いましょう。
Q3:充電が遅いのも「充電できない」に含まれますか?
A: はい、充電が異常に遅い場合も充電トラブルの一種です。
原因は:
- 充電器の出力不足
- ケーブルの劣化
- バッテリーの劣化
- 充電端子の汚れ
この記事の対処法を試してみてください。
Q4:夜通し充電(過充電)は良くない?
A: 現代のスマホは過充電対策がされているので、基本的には問題ありません。
ただし:
- 常に100%充電状態を保つとバッテリーの劣化が早まる
- 一部の機種には「バッテリー保護モード」(85%で充電停止)がある
- 可能なら80〜90%程度で充電を止めるのが理想
Q5:バッテリー交換の費用はいくらですか?
A: 機種や修理店によって異なりますが、目安は以下の通りです。
- メーカー公式修理: 8,000円〜15,000円
- 携帯ショップ: 7,000円〜12,000円
- 非正規修理店: 4,000円〜8,000円
機種によってはもっと高額になることもあります。
Q6:充電できない状態が続くとどうなりますか?
A: 完全にバッテリーが切れてしまうと、以下のリスクがあります。
- 過放電状態になり、復帰が困難になる
- データのバックアップができなくなる
- 緊急時に使えない
早めの対処が重要です。
それでも解決しない時は修理へ

上記の方法をすべて試しても充電できない場合は、以下のような深刻な故障の可能性があります。
修理が必要なケース
1. 充電端子(USBポート)の故障
- 端子が物理的に破損している
- 端子内部の金属部品が摩耗・変形している
2. バッテリーの完全な故障
- バッテリーが膨張している(非常に危険!)
- 充電サイクル回数が限界を超えている
3. 基板の故障
- 充電制御回路が故障している
- 水没などで内部がダメージを受けている
修理に出す前の注意点
1. データのバックアップ
可能であれば、修理に出す前にデータをバックアップしておきましょう。
2. 保証期間の確認
購入から1年以内、またはキャリアの保証に加入している場合、無償または格安で修理できる可能性があります。
3. 修理か買い替えか
- 修理費用が1万円以上かかる場合
- スマホを2年以上使っている場合
- 他にも不具合が出ている場合
こんな時は、買い替えも検討しましょう。
修理の選択肢
1. メーカー公式修理
- 純正部品を使用
- 保証が受けられる
- 費用は高め
2. 携帯ショップ(ドコモ、au、ソフトバンクなど)
- キャリアの保証が使える場合がある
- 代替機を借りられる
3. 非正規修理店
- 費用が安い
- 即日修理が可能なことが多い
- メーカー保証が切れる可能性あり
充電トラブルを予防する7つの習慣
今後、充電トラブルを防ぐために、日頃から以下の習慣を心がけましょう。
1. 純正または高品質な充電器・ケーブルを使う
安物買いの銭失いにならないよう、信頼できる製品を使いましょう。
2. 充電端子を定期的に掃除する
月に1回程度、エアダスターで軽く吹いてホコリを取り除きましょう。
3. ケーブルを乱暴に扱わない
- 強く引っ張らない
- キツく結ばない
- 抜く時はケーブルではなくコネクタ部分を持つ
4. 高温環境を避ける
- 直射日光の当たる場所に放置しない
- 夏場の車内に放置しない
- 充電中はケースを外す
5. バッテリー残量0%になる前に充電する
20〜30%になったら充電するのが理想的です。
6. 常に100%充電を保たない
80〜90%で充電を止めるとバッテリーが長持ちします。一部機種には「バッテリー保護モード」があるので活用しましょう。
7. 定期的に再起動する
週に1回程度、スマホを再起動すると、システムの不具合が蓄積しにくくなります。
まとめ:落ち着いて一つずつ試そう
Androidスマホが充電できない時の対処法について解説してきました。
要点のおさらい:
- 充電トラブルには2パターンある
- 全く充電されない
- 充電マークは出るが充電が増えない
- まず試すべき基本対処法
- 再起動
- ケーブル・充電器の交換
- 充電端子の掃除
- 別のコンセントで試す
- それでもダメなら応用編
- スマホを冷ます
- セーフモードで起動
- OSのアップデート
- バッテリー劣化が原因の可能性も
- バッテリー診断機能で確認
- 性能が60%以下なら交換を検討
- すべて試してもダメなら修理へ
- 充電端子の故障
- バッテリーの完全な故障
- 基板の故障
充電できないトラブルの多くは、ケーブルや充電器の問題など、自分で解決できるものです。焦らず、一つずつ対処法を試していけば、きっと解決できるはずです。
それでもどうしても解決しない場合は、無理せず専門家に相談しましょう。大切なデータを守るためにも、早めの対処が肝心です!

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