「Androidって何?」「iPhoneとどう違うの?」「自分のスマホはAndroidなの?」
スマートフォンを選ぶとき、「Android」という言葉をよく耳にしますが、実際にどういうものなのか、きちんと理解している人は意外と少ないかもしれません。
今回は、Androidとは何なのか、iPhoneとの違い、メリット・デメリット、そしてAndroidスマホの選び方まで、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
Android(アンドロイド)とは何?

まず、Androidの基本から理解していきましょう。
Androidはスマホを動かすOS(基本ソフト)
Android(アンドロイド)とは、Googleが開発したスマートフォンやタブレット向けのOS(オペレーティングシステム)です。
OSって何?
OSは、スマホを動かすための基本的なソフトウェアです。
パソコンでいえば、WindowsやMacOSに相当します。
スマホでいえば、AndroidとiOS(iPhoneのOS)が2大OSです。
OSがないと、アプリを使ったり、写真を撮ったり、電話をかけたりといった基本的な操作ができません。
つまり、OSはスマホの「心臓部」のような存在なのです。
Androidを開発したのはGoogle
Androidは、検索エンジンで有名なGoogle(グーグル)が開発し、提供しています。
もともとは2003年にAndroid社という会社が開発を始めたものですが、2005年にGoogleがその会社を買収し、現在に至っています。
2007年11月に正式発表され、2008年に最初のAndroidスマホが発売されました。
「Android」という言葉の意味
「Android」という言葉には、実は2つの意味があります。
意味1:OSの名前
Googleが開発したオペレーティングシステム(基本ソフト)の名称
意味2:スマホの種類
Android OSが搭載されたスマートフォンのこと(「Androidスマホ」と呼ばれる)
つまり、「Androidスマホを買った」と言えば、「Android OSが搭載されたスマートフォンを買った」という意味になります。
自分のスマホがAndroidかどうか確認する方法
「自分が使っているスマホがAndroidなのかわからない」という方もいるかもしれません。
見分け方は簡単
iPhoneかそれ以外か
スマホは大きく分けて2種類しかありません。
- iPhone:Apple社が作っているスマホ(iOSを搭載)
- Androidスマホ:iPhone以外のほぼすべてのスマホ(Android OSを搭載)
つまり、iPhoneでなければ、ほぼ間違いなくAndroidスマホです。
Androidスマホの代表的なメーカー
日本国内で販売されている主なAndroidスマホのメーカーには、以下のようなものがあります。
国内メーカー
- SONY(Xperiaシリーズ)
- SHARP(AQUOSシリーズ)
- 京セラ
- 富士通
海外メーカー
- Google(Pixelシリーズ)
- Samsung(Galaxyシリーズ)
- OPPO
- Xiaomi(シャオミ)
- Motorola
これらのメーカーのスマホを使っていれば、それはAndroidスマホです。
AndroidとiPhoneの違いは何?

AndroidとiPhoneは、どちらもスマートフォンですが、いくつか大きな違いがあります。
1. 作っている会社が違う
iPhone
- Apple社が開発から製造まで一貫して行っている
- iPhoneというブランドのみ
Android
- OSはGoogleが開発
- スマホ本体は様々なメーカーが製造
- 選べる機種が非常に多い
つまり、iPhoneは「Apple社製のスマホ」の1種類だけですが、Androidスマホは数え切れないほどたくさんの種類があります。
2. OSが違う
iPhone
- iOS(アイオーエス)というOSを搭載
- Appleが独自に開発
- iPhoneとiPadでしか使えない
Android
- Android OSを搭載
- オープンソース(仕組みが公開されている)
- 様々なメーカーが自由に使える
この違いが、次に説明する価格やカスタマイズ性の違いにつながっています。
3. 価格帯が違う
iPhone
- 比較的高価格帯が中心
- 最新モデルは10万円以上が一般的
- 廉価版のiPhone SEでも5万円前後
Android
- 2万円台から10万円超まで幅広い
- 予算に応じて選びやすい
- 格安スマホの多くはAndroid
初めてスマホを持つ方や、コストを抑えたい方には、Androidスマホの方が選択肢が多いといえます。
4. カスタマイズ性が違う
iPhone
- シンプルで統一されたデザイン
- カスタマイズの自由度は限定的
- どの機種でも操作方法がほぼ同じ
Android
- ホーム画面を自由にカスタマイズできる
- ウィジェット(ホーム画面に置ける便利機能)が豊富
- ランチャーアプリで見た目を大きく変更できる
自分好みにカスタマイズしたい方には、Androidの方が向いています。
5. アプリの入手先が違う
iPhone
- App Store(アップストア)からのみ
- Appleの厳しい審査を通過したアプリのみ
Android
- Google Play ストアが基本
- メーカー独自のストアもある
- 外部サイトからもインストール可能(自己責任)
Androidの方が自由度が高い反面、セキュリティには注意が必要です。
Androidスマホのメリット

Androidスマホを選ぶメリットを詳しく見ていきましょう。
メリット1:機種の選択肢が豊富
Androidスマホは、世界中の様々なメーカーが製造しています。
選べる要素
- 価格帯(2万円台~10万円以上)
- 画面サイズ(コンパクトから大画面まで)
- カメラ性能
- バッテリー容量
- デザイン・カラー
- 特殊機能(折りたたみ、防水、おサイフケータイなど)
自分のニーズや予算に合わせて、ぴったりの機種を見つけやすいのが大きな魅力です。
メリット2:価格が選べる
予算に応じて幅広く選べるのがAndroidの強みです。
価格帯別の特徴
2~3万円台(エントリーモデル)
- 初めてのスマホに最適
- 基本的な機能は十分
- 電話、メール、SNS、ブラウジング程度なら問題なし
4~6万円台(ミドルレンジ)
- バランスが良い
- カメラ性能もそこそこ良い
- 普段使いには十分
7万円以上(ハイエンド)
- 最新の高性能機種
- カメラ、処理速度、ディスプレイがハイクオリティ
- ゲームや動画編集も快適
メリット3:カスタマイズの自由度が高い
Androidは、自分好みにカスタマイズできるのが大きな特徴です。
カスタマイズできること
- ホーム画面のレイアウト
- アプリアイコンのデザイン
- ウィジェット(天気予報、カレンダーなど)の配置
- キーボードアプリの変更
- デフォルトアプリの変更(ブラウザ、メールアプリなど)
iPhoneでは難しい細かな設定変更も、Androidなら可能です。
メリット4:Googleサービスとの相性が抜群
AndroidはGoogleが開発しているため、Googleのサービスとの連携がスムーズです。
便利な連携機能
- Googleアカウントで簡単にバックアップ
- Gmail、Googleカレンダー、Googleフォトなどが最初から入っている
- Google アシスタントで音声操作
- Googleマップのナビ機能が便利
普段からGmailやGoogleドライブを使っている方には特におすすめです。
メリット5:メーカー独自の機能が使える
各メーカーが独自の機能を搭載しているのもAndroidの魅力です。
メーカー別の特徴的な機能例
SONY Xperia
- 高品質なカメラ性能(SONYのカメラ技術)
- ハイレゾ音源対応
Samsung Galaxy
- 折りたたみスマホ
- Sペン(ペン入力)対応モデル
- DeXモード(PCのように使える)
SHARP AQUOS
- IGZO液晶ディスプレイ(省エネで高画質)
- 「のぞき見ブロック」機能
自分が重視する機能に応じてメーカーを選べます。
Androidスマホのデメリット
良い点ばかりではありません。デメリットも理解しておきましょう。
デメリット1:機種によって操作が異なる
メーカーごとに独自のカスタマイズをしているため、機種によって操作方法が微妙に異なります。
具体例
- 設定画面の配置が違う
- プリインストールアプリが違う
- ボタンの配置や機能が違う
機種変更したときに、操作に慣れるまで時間がかかる場合があります。
デメリット2:OSアップデートの対応がまちまち
Androidは、OSのアップデート対応がメーカーや機種によって異なります。
iPhoneの場合
- すべてのiPhoneが同時にアップデート
- 古い機種も比較的長期間サポート
Androidの場合
- メーカーが各機種ごとにアップデートを提供
- 古い機種は早めにサポートが終わることも
- 機種によってはアップデート自体がない場合も
セキュリティや新機能を重視する方には、気になるポイントです。
デメリット3:セキュリティリスクが比較的高い
Androidは自由度が高い分、セキュリティ面では注意が必要です。
リスクの例
- Google Play以外からもアプリをインストールできる
- 審査が比較的緩い
- 不正アプリのリスク
ただし、信頼できるアプリストアからのみダウンロードし、怪しいアプリを避ければ、大きな問題はありません。
デメリット4:Appleエコシステムとの連携は弱い
Apple製品を複数持っている場合、Androidは連携が弱いです。
Appleエコシステムの例
- MacとiPhoneの連携
- Apple WatchとiPhoneの連携
- AirPodsとiPhoneの連携
- AirDropでの簡単なファイル共有
すでにMacやiPadを使っている方は、iPhoneの方が便利な場合があります。
Androidスマホはこんな人におすすめ

ここまでの内容を踏まえて、Androidスマホがおすすめな人をまとめます。
おすすめな人
予算を抑えたい人
→ 2~3万円台の格安スマホも選べる
たくさんの機種から選びたい人
→ 数え切れないほどの選択肢がある
自分好みにカスタマイズしたい人
→ ホーム画面やウィジェットを自由に配置できる
Googleサービスをよく使う人
→ Gmail、Googleカレンダー、Googleフォトなどとの連携が便利
特定の機能を重視する人
→ カメラ、バッテリー、防水など、ニーズに合わせて選べる
初めてスマホを持つ人
→ 手頃な価格で始められる
iPhoneがおすすめな人
一方で、以下のような方はiPhoneの方が向いているかもしれません。
- すでにMacやiPadを使っている人
- Apple製品で統一したい人
- シンプルで統一された操作性を求める人
- 機種選びで迷いたくない人
- 長期間のサポートを重視する人
Androidの最新バージョンについて
Androidは定期的にバージョンアップされています。
主なバージョンの歴史
Androidは、バージョンごとにお菓子の名前がついていました(Android 9まで)。
過去の主なバージョン
- Android 5.0 Lollipop(ロリポップ)
- Android 6.0 Marshmallow(マシュマロ)
- Android 7.0 Nougat(ヌガー)
- Android 8.0 Oreo(オレオ)
- Android 9.0 Pie(パイ)
Android 10以降は、数字のみの表記になりました。
最近のバージョン
- Android 10(2019年)
- Android 11(2020年)
- Android 12(2021年)
- Android 13(2022年)
- Android 14(2023年)
- Android 15(2024年)
- Android 16(2025年)
バージョンが上がると何が変わる?
新しいバージョンでは、主に以下のような改善がされます。
- セキュリティの強化
- 新機能の追加
- デザインの改善
- バッテリー持ちの向上
- 処理速度の改善
ただし、すべての機種が最新バージョンにアップデートできるわけではありません。
Androidスマホを選ぶときのポイント

初めてAndroidスマホを選ぶ方向けに、選び方のポイントを紹介します。
ポイント1:予算を決める
まず、自分の予算を明確にしましょう。
予算別のおすすめ用途
~3万円
電話、メール、SNS、ネット閲覧が中心の方
3~5万円
写真も撮りたい、アプリもそこそこ使いたい方
5~7万円
カメラにこだわりたい、ゲームもしたい方
7万円以上
最高性能を求める、プロレベルの写真を撮りたい方
ポイント2:画面サイズを決める
スマホの画面サイズは、使いやすさに直結します。
画面サイズの目安
5~5.5インチ
- コンパクトで持ちやすい
- 片手操作しやすい
- 最近は少なめ
6~6.5インチ
- 現在の主流サイズ
- 動画や写真が見やすい
- 持ちやすさとのバランスが良い
6.5インチ以上
- 大画面で迫力がある
- 電子書籍や動画視聴に最適
- 片手操作は難しい
自分がどんな用途で使うかを考えて選びましょう。
ポイント3:必要な機能をチェック
自分に必要な機能があるか確認しましょう。
チェックすべき主な機能
おサイフケータイ(FeliCa)
→ Suica、PayPayなどを使いたい方は必須
防水・防塵
→ お風呂で使いたい、水辺で使う機会が多い方
カメラ性能
→ 画素数、レンズの数、夜景モードなど
バッテリー容量
→ 4,000mAh以上あると安心
ストレージ容量
→ 64GB以上が一般的、写真や動画を多く保存するなら128GB以上
microSDカード対応
→ ストレージを拡張したい方
ポイント4:メーカーの特徴を知る
各メーカーには特色があります。
Google Pixel
- 純粋なAndroid体験
- Googleの最新機能がいち早く使える
- カメラ性能が高い
Samsung Galaxy
- 世界シェアNo.1
- 高性能
- 折りたたみスマホもある
SONY Xperia
- カメラ・音質にこだわり
- ゲーム機能が充実
- スタイリッシュなデザイン
SHARP AQUOS
- 日本メーカーの安心感
- IGZO液晶で省エネ
- おサイフケータイ、防水が標準
よくある質問
AndroidスマホでiPhoneのアプリは使えますか?
基本的には使えません。
iPhoneのアプリ(iOSアプリ)とAndroidのアプリは別物です。
ただし、人気のあるアプリ(LINE、Instagram、Twitterなど)の多くは、Android版とiPhone版の両方が提供されています。
AndroidからiPhoneに乗り換えるのは大変ですか?
データ移行については、以前よりも簡単になっています。
移行できるデータ
- 連絡先
- 写真・動画
- カレンダー
- 一部のアプリのデータ
移行できないもの
- LINEのトーク履歴(手順を踏めば可能)
- 一部のゲームアプリのデータ
- Android専用アプリ
Googleが「iOS に移行」アプリを、Appleが「Move to iOS」アプリを提供しており、これらを使えば比較的スムーズに移行できます。
Androidスマホは何年くらい使えますか?
一般的には3~4年程度が目安です。
使用年数を左右する要因
- バッテリーの劣化
- OSアップデートのサポート期間
- 処理速度の低下
- 画面やボタンの故障
ハイエンドモデルなら4~5年、エントリーモデルなら2~3年程度が現実的な使用期間です。
Google Playストア以外からアプリを入れても大丈夫?
基本的にはおすすめしません。
Google Play以外からアプリをインストールすることを「野良アプリのインストール」と呼びますが、以下のリスクがあります。
- ウイルスやマルウェアの危険性
- 個人情報の漏洩リスク
- スマホの動作不良
どうしても必要な場合は、信頼できる開発元かどうか十分に確認してください。
AndroidでもApple Musicは使えますか?
はい、使えます。
Apple MusicやiCloudなど、一部のAppleサービスはAndroidでも利用可能です。
Androidで使えるAppleサービス
- Apple Music
- Apple TV
- iCloud(ブラウザ経由)
ただし、FaceTimeやiMessageなど、iPhone専用のサービスもあります。
Androidスマホにもウイルス対策は必要ですか?
必須ではありませんが、あると安心です。
基本的な対策
- 怪しいアプリをインストールしない
- Google Play プロテクトを有効にする(標準で有効)
- OSを最新に保つ
- 公式ストア以外からアプリを入れない
これらを守っていれば、セキュリティアプリなしでも大きな問題はありません。
ただし、不安な方や、ビジネスで使う方は、セキュリティアプリの導入を検討しても良いでしょう。
格安スマホとAndroidスマホは同じですか?
ほぼ同じと考えて大丈夫です。
「格安スマホ」と呼ばれるものの多くはAndroidスマホです。
ただし、「格安スマホ」という言葉には2つの意味があります。
意味1:安価なスマホ本体
→ 2~3万円台のAndroidスマホ
意味2:格安SIMとセットのスマホ
→ 格安SIM(MVNO)とセット販売されるスマホ
どちらの意味でも、ほとんどがAndroidスマホです。
まとめ:Androidは自由度が高くコスパに優れたOS

Androidについて、基本から詳しく解説してきました。
Androidの特徴まとめ
- Googleが開発したスマホ・タブレット用のOS
- 世界中の様々なメーカーがAndroidスマホを製造
- iPhoneに比べて機種の選択肢が豊富
- 価格帯が幅広く、予算に応じて選べる
- カスタマイズの自由度が高い
- Googleサービスとの連携が便利
Androidが向いている人
- 予算を抑えたい
- 自分好みにカスタマイズしたい
- たくさんの機種から選びたい
- Googleサービスをよく使う
- 特定の機能(カメラ、バッテリーなど)にこだわりたい
選ぶときのポイント
- 予算を決める
- 画面サイズを選ぶ
- 必要な機能をチェックする
- メーカーの特徴を知る
AndroidとiPhoneのどちらを選ぶかは、個人の好みや用途によります。この記事を参考に、自分にぴったりのスマホを見つけてください!



コメント