AlmaLinuxのインストールが進まない!原因と解決方法を徹底解説

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「AlmaLinuxのインストールが途中で止まってしまう…」
「画面が真っ黒のまま何も表示されない…」

AlmaLinuxをインストールしようとして、こんな問題に遭遇していませんか?

実は、AlmaLinuxのインストールが進まない問題は、意外とよくあるトラブルです。

今回は、AlmaLinuxのインストールが止まる原因と、その解決方法を詳しく解説していきます。

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  1. AlmaLinuxのインストールが止まる5つのパターン
    1. パターン1:真っ黒な画面のまま何も表示されない
    2. パターン2:GRUBメニューは表示されるが、選択後に進まない
    3. パターン3:テキストメッセージは出るがGUI画面に移行しない
    4. パターン4:インストーラーは起動したが途中で止まる
    5. パターン5:インストール完了後、再起動で起動しない
  2. 【最重要】まず試すべき解決方法:nomodesetパラメータ
    1. nomodesetとは?
    2. nomodesetの設定方法
    3. nomodesetで解決しない場合の追加パラメータ
    4. インストール後も設定を維持する方法
  3. 原因別の解決方法
    1. 原因1:古いハードウェアの互換性問題
    2. 原因2:BIOSの設定問題
    3. 原因3:VirtualBox / VMwareでの問題
    4. 原因4:ネットワークの問題
    5. 原因5:ISOファイルの破損
    6. 原因6:ディスクの問題
  4. 【パターン別】おすすめの対処手順
    1. ケース1:画面が真っ黒で何も表示されない
    2. ケース2:Install AlmaLinux選択後に止まる
    3. ケース3:パッケージダウンロード中に止まる
    4. ケース4:インストール後に起動しない
  5. よくある質問
    1. Q1. インストール途中でフリーズした。強制終了しても大丈夫?
    2. Q2. AlmaLinux 9でダメだった。AlmaLinux 8なら大丈夫?
    3. Q3. 仮想環境と物理マシン、どちらで試すべき?
    4. Q4. メモリは何GB必要?
    5. Q5. Rocky Linuxなら大丈夫?
  6. まとめ:AlmaLinuxインストールのトラブルは解決できる

AlmaLinuxのインストールが止まる5つのパターン

まず、「インストールが進まない」といっても、いくつかのパターンがあります。

あなたの症状がどれに当てはまるか、確認してみましょう。

パターン1:真っ黒な画面のまま何も表示されない

インストールメディア(USBやDVD)から起動したけど、画面が真っ黒のまま何も表示されない状態です。

症状:

  • 画面が真っ黒
  • カーソルも表示されない
  • 何も反応がない

これは、グラフィックドライバーの問題であることが多いです。

パターン2:GRUBメニューは表示されるが、選択後に進まない

起動メニュー(GRUBメニュー)は表示されるけど、「Install AlmaLinux」を選択した後に進まない状態です。

症状:

  • 起動メニューは表示される
  • 「Install AlmaLinux」を選択できる
  • 選択後に黒い画面で止まる
  • たまにエラーメッセージが表示される

これもグラフィック関連の問題が多いです。

パターン3:テキストメッセージは出るがGUI画面に移行しない

起動中のテキストメッセージは表示されるけど、GUIのインストーラー画面に移行しない状態です。

症状:

  • 起動中のログが表示される
  • 「Starting …」などのメッセージが流れる
  • ある時点で止まってしまう
  • GUIインストーラーが起動しない

これは、システム要件やハードウェアの互換性の問題かもしれません。

パターン4:インストーラーは起動したが途中で止まる

インストーラー自体は起動したけど、特定の画面や処理で止まってしまう状態です。

症状:

  • インストーラーの画面は表示される
  • 設定を進められる
  • 「パッケージのダウンロード中」で止まる
  • インストール中にフリーズ

これは、ネットワークやディスクの問題が考えられます。

パターン5:インストール完了後、再起動で起動しない

インストール自体は完了したように見えるけど、再起動後に起動しない状態です。

症状:

  • インストールは完了する
  • 再起動を促される
  • 再起動後に黒い画面
  • ブートローダーが起動しない

これは、ブートローダーの設定やディスク構成の問題です。

【最重要】まず試すべき解決方法:nomodesetパラメータ

AlmaLinuxのインストールが止まる原因の大半は、グラフィックドライバーの問題です。

これを解決する最も効果的な方法が「nomodesetパラメータの追加」です。

nomodesetとは?

nomodesetは、起動時のグラフィック設定を無効化するパラメータです。

簡単に言うと、「とりあえずグラフィック機能を最小限にして起動してください」という指示です。

これにより、グラフィックカードのドライバー問題を回避できます。

nomodesetの設定方法

ステップ1:GRUBメニューで「e」キーを押す

  1. AlmaLinuxのインストールメディアから起動
  2. GRUBメニュー(起動メニュー)が表示される
  3. 「Install AlmaLinux」にカーソルを合わせる
  4. 「e」キーを押す

これで、起動パラメータを編集できる画面になります。

ステップ2:起動パラメータに「nomodeset」を追加

  1. カーソルキーで「linux」または「linuxefi」で始まる行を探す
  2. その行の末尾に移動(Endキー)
  3. スペースを入れて「nomodeset」と入力

編集前:

linux /images/pxeboot/vmlinuz inst.stage2=hd:LABEL=AlmaLinux-9-0-x86_64-dvd quiet

編集後:

linux /images/pxeboot/vmlinuz inst.stage2=hd:LABEL=AlmaLinux-9-0-x86_64-dvd quiet nomodeset

ステップ3:起動する

  1. Ctrl + Xキーを押す(またはF10キー)
  2. 編集した設定で起動される
  3. インストーラーが起動するか確認

これだけで、多くの場合は問題が解決します。

nomodesetで解決しない場合の追加パラメータ

nomodesetだけで解決しない場合、以下のパラメータも試してみてください。

追加パラメータ1:解像度を指定

nomodeset resolution=1024x768

画面解像度を明示的に指定します。

追加パラメータ2:テキストモードでインストール

nomodeset text

GUIインストーラーではなく、テキストモードでインストールします。

追加パラメータ3:基本グラフィックドライバーを使用

nomodeset xdriver=vesa

最も基本的なグラフィックドライバー(VESA)を使用します。

インストール後も設定を維持する方法

nomodesetでインストールに成功しても、再起動後にまた同じ問題が起きることがあります。

恒久的な設定方法:

インストール完了後、初回起動時にもGRUBメニューで「e」キーを押して、同じように「nomodeset」を追加してください。

起動後、以下のコマンドで恒久的に設定します:

sudo grub2-editenv - set "$(grub2-editenv - list | grep kernelopts) nomodeset"
sudo grub2-mkconfig -o /boot/grub2/grub.cfg

これで、次回からはnomodesetが自動的に適用されます。

原因別の解決方法

nomodeset以外にも、症状に応じた解決方法があります。

原因1:古いハードウェアの互換性問題

古いパソコンやCPUの場合、AlmaLinux 9が対応していないことがあります。

具体的な症状:

  • Intel Core 2 Duoなどの古いCPU
  • AlmaLinux 8はインストールできたが、9で失敗する
  • エラーメッセージが表示される

解決方法:

【方法1】AlmaLinux 8を使用する

AlmaLinux 9ではなく、AlmaLinux 8をインストールしてください。

AlmaLinux 8は2029年までサポートされるので、十分使えます。

【方法2】カーネルパラメータを追加する

GRUBメニューで以下のパラメータを追加:

nomodeset forcepae

これで、古いCPUでも動作する可能性があります。

ただし、将来のアップデートで問題が再発する可能性があります。

原因2:BIOSの設定問題

BIOSの設定が原因で、インストールが進まないことがあります。

確認すべきBIOS設定:

1. UEFIとLegacyの設定

  • UEFI modeで起動しているか
  • Secure Bootは有効か無効か
  • Legacy BIOSモードにする必要がないか

2. 仮想化支援機能

  • Intel VT-x / AMD-Vが有効になっているか
  • (仮想環境で使う場合)

3. グラフィック設定

  • オンボードグラフィックが有効か
  • 外付けグラフィックカードとの優先順位

対処法:

  1. BIOS設定画面に入る(起動時にF2やDelキーを押す)
  2. Boot Mode(起動モード)を確認
  • UEFIとLegacyを切り替えてみる
  • Secure Bootを無効にしてみる
  1. 設定を保存して再起動
  2. インストールを再試行

原因3:VirtualBox / VMwareでの問題

仮想環境でAlmaLinuxをインストールする場合、特有の問題があります。

VirtualBoxの場合:

【問題】kernel bug at arch/x86/kernel/traps.c:654 というエラー

これはVirtualBoxのバージョンが古い場合に発生します。

解決方法:

  1. VirtualBoxを最新版にアップデート
  • バージョン6.1.36以降を使用
  1. 仮想マシンの設定を調整
  • メモリ:最低2GB(推奨4GB以上)
  • プロセッサ数:2個以上
  • ビデオメモリ:128MB
  • グラフィックコントローラ:VMSVGA
  1. 3Dアクセラレーションを無効化

VMwareの場合:

  1. ゲストOSタイプを「CentOS 8 64-bit」に設定
  2. 解像度を明示的に指定
  • GRUBメニューで resolution=1024x768 を追加
  1. VMware Toolsは後からインストール

原因4:ネットワークの問題

インストーラーは起動するけど、「パッケージのダウンロード中」で止まる場合、ネットワークの問題かもしれません。

確認事項:

1. ネットワーク設定を確認

インストーラーの「ネットワークとホスト名」で以下を確認:

  • ネットワークがオン(有効)になっているか
  • IPアドレスが正しく割り当てられているか
  • DNSサーバーが設定されているか

2. DNS設定

DNS設定が漏れていると、パッケージのダウンロードができません。

  • DNSサーバー:8.8.8.8(GoogleのDNS)を試す
  • または、ルーターのIPアドレス(例:192.168.1.1)

3. プロキシ設定

企業ネットワークでは、プロキシ設定が必要な場合があります。

対処法:

【方法1】ネットワークを無効化して最小インストール

  1. インストーラーで「ネットワークとホスト名」をオフにする
  2. 「ソフトウェアの選択」で「最小限のインストール」を選択
  3. インストール完了後、ネットワークを設定

【方法2】DNSを手動設定

  1. 「ネットワークとホスト名」をクリック
  2. 接続名をクリックして「設定」
  3. 「IPv4設定」タブ
  4. 「メソッド」を「手動」に変更
  5. DNSサーバーに 8.8.8.8 を追加
  6. 「保存」→「オン」にする

原因5:ISOファイルの破損

ダウンロードしたISOファイルが破損している可能性もあります。

確認方法:

  1. ISOファイルのチェックサム(SHA256)を確認
  2. AlmaLinux公式サイトに記載されているチェックサムと比較

対処法:

  1. ISOファイルを再ダウンロード
  2. 別のミラーサイトからダウンロード
  3. ダウンロード後、必ずチェックサムを確認
  4. USBメモリへの書き込みも再度実行

原因6:ディスクの問題

ハードディスクやSSDに問題がある場合、インストール中にフリーズすることがあります。

症状:

  • インストール中に突然止まる
  • 特定のパッケージインストールで必ず失敗
  • インストール後も起動しない

対処法:

【方法1】ディスクのチェック

別のOSやLive USBから、ディスクの健全性をチェック:

# ディスクのSMART情報を確認
sudo smartctl -a /dev/sda

# ディスクエラーをチェック
sudo badblocks -v /dev/sda

【方法2】別のディスクで試す

可能であれば、別のハードディスクやSSDで試してみてください。

【方法3】インストール先の変更

  • パーティション構成を変更
  • 自動パーティション設定ではなく、手動設定を試す

【パターン別】おすすめの対処手順

症状別に、試すべき対処法の順番をまとめました。

ケース1:画面が真っ黒で何も表示されない

  1. nomodesetパラメータを追加(最優先)
  2. 解像度を指定(resolution=1024x768
  3. テキストモードでインストール(text
  4. BIOSでグラフィック設定を確認
  5. 別のディスプレイで試す

ケース2:Install AlmaLinux選択後に止まる

  1. nomodesetパラメータを追加(最優先)
  2. VirtualBoxなら最新版にアップデート
  3. 仮想マシンのビデオメモリを128MBに増やす
  4. BIOSアップデートを検討
  5. AlmaLinux 8を試す

ケース3:パッケージダウンロード中に止まる

  1. ネットワークを無効化して最小インストール
  2. DNS設定を手動で行う(8.8.8.8)
  3. プロキシ設定を確認
  4. ISOファイルを再ダウンロード
  5. DVD版ISOを使用(ネットワーク不要)

ケース4:インストール後に起動しない

  1. nomodesetを恒久的に設定
  2. ブートローダーを再インストール
  3. UEFIとLegacyの設定を確認
  4. Secure Bootを無効化
  5. インストールをやり直す

よくある質問

Q1. インストール途中でフリーズした。強制終了しても大丈夫?

A:はい、問題ありません。

インストール中にフリーズした場合、強制終了して再試行しても大丈夫です。

まだディスクに書き込まれていないか、途中のデータは無効になるだけです。

Q2. AlmaLinux 9でダメだった。AlmaLinux 8なら大丈夫?

A:はい、解決する可能性が高いです。

AlmaLinux 9はカーネルが新しいため、古いハードウェアで問題が起きやすいです。

AlmaLinux 8の方が互換性が高く、古いPCでも動作しやすいです。

AlmaLinux 8は2029年までサポートされるので、十分実用的です。

Q3. 仮想環境と物理マシン、どちらで試すべき?

A:まず仮想環境で試すのがおすすめです。

物理マシンで問題が解決しない場合、まず仮想環境(VirtualBoxなど)で試してみてください。

仮想環境で正常にインストールできれば、物理マシンのハードウェアに問題があると判断できます。

Q4. メモリは何GB必要?

A:最低2GB、推奨4GB以上です。

  • 最小インストール:2GB以上
  • GUI環境あり:4GB以上
  • 快適に使いたい:8GB以上

メモリが少ないと、インストール中にフリーズしやすくなります。

Q5. Rocky Linuxなら大丈夫?

A:試す価値はあります。

Rocky LinuxもRHEL互換のディストリビューションで、AlmaLinuxと似ています。

AlmaLinuxで問題がある場合、Rocky Linuxでは解決することもあります。

逆もまた然りです。

まとめ:AlmaLinuxインストールのトラブルは解決できる

AlmaLinuxのインストールが進まない問題について、いかがでしたか?

最後に、重要なポイントをまとめておきます。

まず試すべきこと:

  1. nomodesetパラメータを追加(これだけで大半が解決)
  2. GRUBメニューで「e」キーを押す
  3. 「linux」行の末尾に「nomodeset」を追加
  4. Ctrl + Xで起動

パターン別の対処法:

  • 真っ黒な画面 → nomodeset
  • 選択後に止まる → nomodeset + 仮想環境の設定
  • ダウンロード中に止まる → ネットワーク設定 + 最小インストール
  • 起動しない → ブートローダーの再設定

困った時の選択肢:

  • AlmaLinux 9がダメなら、AlmaLinux 8を試す
  • 物理マシンがダメなら、仮想環境で試す
  • AlmaLinuxがダメなら、Rocky Linuxを試す

ハードウェアの確認:

  • 古すぎるCPUは対応していない可能性
  • BIOSアップデートで解決することも
  • メモリは最低2GB、推奨4GB以上

AlmaLinuxは安定したサーバーOSですが、インストール時のトラブルは決して珍しくありません。

特に、グラフィックドライバー関連の問題は頻発します。

しかし、nomodesetパラメータの追加だけで、ほとんどの問題は解決できます。

まずは落ち着いて、この記事で紹介した方法を一つずつ試してみてください。

あなたのAlmaLinuxインストールが成功することを願っています!

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