PDFを開くたびに左側に表示される「しおりパネル」…
便利な機能ですが、閲覧だけなら画面の邪魔になりますよね。
実は、しおりパネルを非表示にする方法はいくつかあります。
この記事では、一時的な非表示から完全削除まで、状況に応じた対処法をわかりやすく解説していきます。
Adobe PDFの「しおり」とは
「しおり」(ブックマーク)は、PDFの左側に表示される目次のような機能です。
各項目をクリックすると、該当ページにジャンプできるので、長い文書を素早く閲覧できます。
取扱説明書や技術文書、教科書などでよく使われている便利な機能なんです。
ただし、しおりがないPDFでも空のパネルが表示されることがあり、画面スペースを圧迫してしまいます。
しおりパネルを非表示にする方法
しおりパネルを消す方法は、大きく分けて4つあります。
方法1:一時的に閉じる(最も簡単)
その場でパネルを閉じるだけの方法です。
手順
- 左側のしおりパネルの境界線にマウスを合わせる
- 左端に表示される「◀」または「×」ボタンをクリック
または、左側のツールバーにある「しおり」アイコンをクリックしても閉じられます。
この方法は一時的なもので、次に同じPDFを開くと再び表示されることがあります。
方法2:PDFファイルごとに設定(個別設定)
特定のPDFで、次回以降も非表示にしたい場合の方法です。
Adobe Acrobat Pro/DCの場合
手順
- PDFを開く
- キーボードで「Ctrl + D」(Mac: Cmd + D)を押す
または「ファイル」→「プロパティ」を選択 - 「開き方」タブをクリック
- 「レイアウトと倍率」セクションの「表示」で「ページのみ」を選択
- 「OK」をクリック
- PDFを保存
次回からこのPDFを開くと、しおりパネルは表示されなくなります。
Adobe Acrobat Readerの場合
無料版のReaderでは、PDFのプロパティを変更できません。
そのため、この方法は使えません。
方法3:環境設定で記憶させる(従来版のみ)
従来のUIでは、パネルの状態を記憶させることができました。
手順
- 「編集」→「環境設定」
- 左側で「文書」を選択
- 「文書を再び開くとき前回のビュー設定を復元」にチェック
- 「ツールパネルの現在の状態を記憶」にチェック
- 「OK」をクリック
- しおりパネルを閉じる
- Acrobatを終了
次回からは、しおりパネルが閉じた状態でPDFが開きます。
重要な注意点
新しいUIでは、この設定項目が削除されています。
新UIを使っている場合は、まず従来のUIに戻す必要があります。
方法4:新UIから従来のUIに戻す
2023年以降の新しいAcrobatでは、UIが大きく変更されました。
新UIから従来UIに戻す手順
- 左上の「≡」(ハンバーガーメニュー)をクリック
- 「新しいAcrobat Readerを無効にする」を選択
- Acrobatを再起動
従来のUIに戻ったら、上記「方法3」の手順で設定できます。
しおり自体を完全に削除する方法
しおりパネルを非表示にするのではなく、しおりそのものを削除したい場合があります。
しおりを削除(Adobe Acrobat Pro/DC)
手順
- PDFを開く
- 左側のしおりパネルを表示
- 削除したいしおりを右クリック
- 「削除」を選択
複数のしおりを一度に削除する場合:
- 最上位のしおりを右クリック
- 「このノード以下のツリーを削除」を選択
- すべてのしおりがなくなるまで繰り返す
または、Ctrlキー(Mac: Cmdキー)を押しながら複数のしおりを選択して、まとめて削除することもできます。
注意
この操作には Adobe Acrobat Pro または DC(有料版)が必要です。
無料のAcrobat Readerではしおりを削除できません。
印刷でしおりを除去する裏技
しおりがないPDFを作成する簡単な方法があります。
手順
- PDFを開く
- 「ファイル」→「印刷」
- プリンターで「PDFとして保存」または「Microsoft Print to PDF」を選択
- 印刷を実行
この方法で保存したPDFには、しおりが含まれません。
全てのPDFでしおりを非表示にできる?
多くの人が望んでいる「全PDFで常にしおりパネルを非表示にする」設定ですが…
現状の制限
残念ながら、Adobe Acrobat/Readerには、全てのPDFに対してしおりパネルを常に非表示にするグローバル設定は存在しません。
なぜ全体設定がないのか
しおりパネルの表示/非表示は、PDFファイル側の設定が優先されるためです。
仕組み
- PDFファイル作成者が「開き方」で「しおりパネルとページ」を設定している
- この設定がPDFファイル内に保存されている
- Acrobatはファイルの設定に従ってパネルを表示する
つまり、閲覧者側で完全に制御することができないんです。
現実的な対処法
完璧な解決策はありませんが、以下の方法で負担を軽減できます。
対処法1:従来UIで状態を記憶
上記「方法3」の設定により、多くのPDFで非表示を維持できます。
ただし、ファイル側で強制的に表示する設定がされている場合は効果がありません。
対処法2:別のPDFビューアを使う
Foxit ReaderやSumatraPDFなどの代替ソフトは、パネル状態をより柔軟に記憶できます。
対処法3:ショートカットを使う
F4キーでしおりパネルを素早く開閉できます(バージョンによって異なる場合あり)。
よくあるトラブルと解決法
しおりパネルが毎回開いてしまう
原因
PDFファイル側で「しおりパネルを表示」に設定されている可能性が高いです。
解決法
- 個別のPDFごとに「方法2」で設定変更
- または、そのPDFを毎回開くたびに手動で閉じる
- 保存する権限があれば、設定変更後に保存
設定しても反映されない
原因1:PDFが保護されている
PDFにパスワード保護や編集制限がかかっていると、設定を変更できません。
解決法
保護を解除する権限がある人に依頼するか、そのまま使うしかありません。
原因2:新UIを使っている
新しいUIでは、従来の設定項目が削除されています。
解決法
「方法4」で従来のUIに戻してから設定してください。
空のしおりパネルが表示される
原因
しおりが実際には存在しないのに、パネルだけが表示される設定になっています。
解決法
- 「方法2」でPDFのプロパティを「ページのみ」に変更
- または、「方法1」で毎回手動で閉じる
Adobe Readerで設定できない
原因
無料版のAcrobat Readerでは、PDFのプロパティを変更する機能が制限されています。
解決法
- Adobe Acrobat Pro/DCにアップグレード
- または、別のPDF編集ソフトを使う
- または、毎回手動でパネルを閉じる
バージョン別の違い
Adobeのバージョンによって、操作方法が異なります。
Acrobat DC 2023以降(新UI)
特徴
- ツールが左側に配置
- 左上に「≡」メニュー
- 従来の設定項目が削除されている
しおり非表示の方法
- 従来UIに戻す(「≡」→「新しいAcrobat Readerを無効にする」)
- 従来UIの設定を使う
Acrobat DC 2022以前(従来UI)
特徴
- ツールが右側に配置
- 上部に「編集」「表示」などのメニュー
- 環境設定が充実
しおり非表示の方法
- 環境設定で状態を記憶させる
- 個別PDFのプロパティを変更
Acrobat Reader(無料版)
制限事項
- PDFのプロパティを変更できない
- 一部の編集機能が使えない
可能な操作
- 一時的にパネルを閉じる
- 従来UIへの切り替え(バージョンによる)
しおりを効果的に使うコツ
しおりを非表示にするのではなく、うまく活用する方法もあります。
しおりが便利な場面
長い文書を読むとき
- 技術マニュアル
- 学術論文
- 取扱説明書
- 法律文書
こうした文書では、しおりで素早く目的のページに移動できます。
パネル幅を調整する
しおりパネルが邪魔な理由の一つは、幅が広すぎることです。
パネル幅の調整
- しおりパネルとページの境界線にマウスを合わせる
- カーソルが「⇔」に変わったらドラッグ
- 好みの幅に調整
最小限の幅にすれば、表示したままでも邪魔になりません。
必要なときだけ表示
しおりを常に非表示にするのではなく、必要なときだけ表示する使い方もおすすめです。
素早い表示/非表示
- 左側の「しおり」アイコンをクリック
- F4キー(ショートカット、バージョンによる)
まとめ
Adobe PDFの「しおり 非表示」について、重要なポイントをまとめます。
- 一時的に閉じるには左端の「◀」ボタンをクリック
- 個別PDFで非表示にするには「文書のプロパティ」→「開き方」で設定
- 従来UIでは環境設定でパネル状態を記憶可能
- 新UIを使っている場合はまず従来UIに戻す
- しおり自体を削除するにはAcrobat Pro/DCが必要
- 全PDFで常に非表示にするグローバル設定は存在しない
- PDFファイル側の設定が優先されるため閲覧者側で完全制御は不可
- 代替ソフトやショートカットで作業効率を改善できる
しおりパネルを非表示にする完璧な解決策は残念ながら存在しません。
これはAdobeの設計思想によるもので、PDFファイル作成者の意図を尊重する仕組みになっています。
多くのユーザーが全体設定を求めていますが、現時点では実装されていません。
現実的な対処法としては、従来UIの環境設定を活用するか、個別PDFのプロパティを変更するのが最も効果的です。
頻繁に開くPDFについては、一度設定を変更して保存しておくと便利です。
どうしても改善したい場合は、別のPDFビューアソフトの使用も検討してみてください。


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