みなさん、Adobe Fonts(アドビフォンツ)というサービスを知っていますか? これは、プロのデザイナーも使っている、30,000種類以上の文字(フォント)を自由に使える、すごく便利なサービスなんです。
たとえば、学校のプレゼンテーションやポスターを作るとき、「もっとおしゃれな文字を使いたいな」と思ったことはありませんか? Adobe Fontsを使えば、そんな願いが簡単にかなうんです。
しかも、2025年の新しいアップデートで、ヘルベチカやタイムズニューローマンなどの有名なフォントも1,500種類以上追加されました!
この記事では、Adobe Fontsの基本から、実際の使い方、そしてプロが使っているテクニックまで、全部分かりやすく説明します。 中学3年生でも分かるように、専門用語はできるだけ使わずに、使うときは必ず説明を入れています。
Adobe Fontsって何?基本を理解しよう

クラウドでつながる文字の図書館
Adobe Fontsは、インターネットを使ってアクセスする、巨大な「文字の図書館」みたいなものです。 昔はTypekit(タイプキット)という名前でしたが、2018年に「Adobe Fonts」に変わりました。
このサービスの一番の特徴は、文字のファイルをダウンロードしなくても、すぐに使えることです。
普通、新しいフォントを使うときは、ファイルを買ってダウンロードして、パソコンにインストールする必要がありました。 でも、Adobe Fontsなら、クラウド(インターネット上のサーバー)から自動的に文字が読み込まれるので、とても簡単です。
どんなことができるの?
Adobe Fontsを使うと、こんなことができます:
- 30,000種類以上のフォントが全部使える
- デスクトップアプリ(PhotoshopやIllustratorなど)で使える
- ウェブサイトにも簡単に組み込める
- 商業利用(お金をもらう仕事)でもOK
- いくつでもフォントを追加できる(制限なし)
普通のフォント購入との違い
昔ながらのフォント購入と比べて、Adobe Fontsにはこんなメリットがあります:
昔の方法:
- 1つずつフォントを買う(1つで数千円〜数万円)
- パソコンごとにインストールが必要
- ライセンス(使う権利)が複雑
- ファイルが壊れることがある
Adobe Fontsの場合:
- 月額制で全部使い放題
- クラウドで自動同期(どのパソコンでも同じ)
- ライセンスの心配がいらない
- ファイル管理も必要ない
このように、Adobe Fontsはとても便利で、簡単に使えるサービスなんです。
アクセス方法と、初めてのステップ
必要なもの
Adobe Fontsを使うには、まずCreative Cloud(クリエイティブクラウド)の契約が必要です。 これは、Adobeのソフトを使うためのサブスクリプション(月額制のサービス)です。
無料で使えるの?
- 無料アカウント:約1,000種類のフォントが使える
- 有料プラン:30,000種類以上全部使える
始め方の手順
それでは、実際にAdobe Fontsを使い始める方法を説明します:
ステップ1:Creative Cloudデスクトップアプリをインストール
- Adobeの公式サイトからダウンロード
- Adobe ID(メールアドレス)でログイン
- アプリが起動していることを確認
ステップ2:Adobe Fontsにアクセス
方法1 – アプリから:
- Creative Cloudアプリの右上にある「f」マークをクリック
- 「もっとフォントを見る」を選ぶ
方法2 – ウェブサイトから:
- fonts.adobe.comに直接アクセス
- 同じAdobe IDでログイン
ステップ3:フォントを有効にする
- 好きなフォントを探す
- 「ファミリーを追加」ボタンをクリック
- 1〜2分で自動的に同期
- PhotoshopやIllustratorですぐ使える!
注意点
- Creative Cloudアプリは常に起動しておく
- 150日以上使わないフォントは自動的に削除される(簡単に再追加できる)
- 最新バージョンにアップデートしておく
フォントの探し方と選び方
検索機能をマスターしよう
Adobe Fontsには、とても便利な検索機能があります。 ただ名前で探すだけじゃなく、いろんな方法でぴったりのフォントを見つけられます。
基本の検索方法
- テキスト検索:フォントの名前やデザイナーの名前で探す
- ビジュアル検索:画像をアップロードして、似たフォントを探す(AIが自動判断!)
- フィルター検索:いろんな条件を組み合わせて探す
便利なフィルターの種類
分類(Classification):
- セリフ(ひげ付き文字):新聞や本でよく見る
- サンセリフ(ひげなし文字):すっきりしたデザイン
- スクリプト(手書き風):サインみたいな文字
- ディスプレイ(見出し用):目立つデザインの文字
特性(Properties):
- 太さ(Weight):細い〜太い
- 幅(Width):狭い〜広い
- 高さ(X-height):小さい〜大きい
日本語フォントの選び方
日本語のフォントを探すときは、特別なポイントがあります:
日本語フォントの種類:
- 明朝体:横線が細く、縦線が太い(本でよく見る)
- ゴシック体:線の太さが一緒(見やすい)
- 丸ゴシック:角が丸い、優しい印象
- 筆文字:筆で書いたような文字
おすすめの日本語フォント:
- Source Han Sans Japanese:18,000文字以上の漢字が使える!
- Source Han Serif Japanese:きれいな明朝体
- 小塚明朝・ゴシック:Adobeオリジナルの日本語フォント
プロジェクト別の選び方
ウェブサイト用なら:
- 読み込みスピードを考慮
- いろんなブラウザで正しく表示されるかチェック
印刷物なら:
- 小さいサイズでも読みやすいか
- 印刷したときの品質
ブランディング(企業のロゴなど)なら:
- 完全なフォントファミリー(いろんな太さがそろっている)
- 必要な言語が全部サポートされている
フォントのアクティベート(有効化)方法
デスクトップでの有効化
フォントを実際に使えるようにすることを「アクティベート」といいます。 Adobe Fontsでは、これがとても簡単です!
基本の手順
- Adobe Fontsのサイトでフォントを選ぶ
- 「ファミリーを追加」ボタンをクリック
- Creative Cloudアプリが自動的に同期
- すべてのアプリですぐに使える!
無効にする方法
- Creative Cloudアプリを開く
- 「追加済み」タブを選ぶ
- いらないフォントの「削除」をクリック
トラブルシューティング
もしフォントが表示されないときは:
- Creative Cloudアプリを再起動
- ログアウトして、もう一度ログイン
- Adobe Fontsのサービスをオフ→オンに切り替え
- パソコンを再起動
デスクトップアプリケーションでの使い方

Adobeアプリでの利用
Photoshop、Illustrator、InDesignでは:
- アクティベートしたフォントが自動的にフォントメニューに表示
- アプリの再起動は必要ない
- システムフォントと一緒に並んで表示
Adobe以外のソフトでも使える!
使えるソフトの例:
- Microsoft Office(Word、PowerPoint、Excel)
- iWork(Pages、Numbers、Keynote)
- その他のデザインソフト
注意:
- OfficeやAcrobatは再起動が必要
- 150日使わないと自動削除される
フォントファイルの形式
Adobe Fontsでは、いろんな形式のフォントが使えます:
- TrueType(.ttf):古くからある形式
- OpenType(.otf):新しくて高機能な形式
Webフォントとしての使い方
ウェブプロジェクトの設定
ウェブサイトでAdobe Fontsを使う方法を説明します:
手順
- fonts.adobe.comでフォントを選ぶ
- 「\u003c/\u003e」ボタンをクリック
- プロジェクトに名前をつける
- 必要な太さやスタイルを選ぶ
- 埋め込みコードを生成
コードの例
<!-- CSSで読み込む方法 -->
<link rel="stylesheet" href="https://use.typekit.net/xxxxxxx.css">
<!-- CSSで使う方法 -->
<style>
.my-text {
font-family: 'source-sans-pro', Arial, sans-serif;
}
</style>
パフォーマンスの向上
ウェブサイトの表示スピードを速くするコツ:
- 必要なフォントだけを読み込む
- font-display: swapを使う(読み込み中も文字が表示される)
- 日本語フォントはダイナミックサブセットを利用
Creative Cloudアプリとの連携
デバイス間の同期
Adobe Fontsの便利なところは、どのデバイスでも同じフォントが使えることです:
- パソコンで追加したフォントが、別のパソコンでも自動的に使える
- 同じAdobe IDでログインするだけ
- リアルタイムで更新
オフラインでの使用
インターネットにつながっていないときは:
- すでにアクティベートしたフォントは使える
- Creative Cloudアプリが起動していればOK
- 新しいフォントの追加はできない
エンタープライズ機能
会社や学校で使う場合:
- 管理者がカスタムフォントをアップロード
- チーム全員で共有
- ライセンス管理も簡単
同期と管理機能
フォントの整理
たくさんのフォントを使っていると、管理が大変になります。 Adobe Fontsには、便利な管理機能があります:
フォントのタブ:
- 「追加済み」:今使っているフォント
- 「以前追加した」:前に使ったフォント
- 「削除済み」:削除したフォント(簡単に復活できる)
パフォーマンスの最適化
- 使わないフォントは定期的に削除
- 同時にアクティベートするフォントは50個以内にする
- よく使うフォントはお気に入りに登録
商業利用とライセンスについて
何ができるの?
Adobe Fontsのフォントは、ほとんどすべての商業プロジェクトで使えます:
OKな使い方:
- ロゴ作成:会社のロゴを作ってもOK
- クライアントワーク:お客さんの仕事でも大丈夫
- 印刷物:Tシャツ、ポスター、本、雑誌
- デジタルコンテンツ:PDF、JPEG、PNG
- 動画:YouTube、Vimeo、テレビ番組
- ウェブサイト:商業サイトでもOK
できないこと
- フォントファイル自体を配布
- 文字を単体で商品にする(アルファベットセットなど)
- アプリに埋め込む(別のライセンスが必要)
クライアントワークの注意
- デザイナーのライセンスだけでOK
- お客さんは別途Adobe Fontsの契約はいらない
- ただし、編集可能なファイルを渡すときは注意
無料プランと有料プランの違い
プランの種類(2024-2025年現在)
Creative Cloud Standardプラン
- 料金:月5,499円(年間契約)
- フォント:30,000種類以上全部
- AI機能:月25クレジット
- クラウドストレージ:100GB
Creative Cloud Proプラン
- 料金:月6,999円(年間契約)
- フォント:30,000種類以上全部
- AI機能:月4,000クレジット
- すべてのアプリが使える
学生・教職員プラン
- 料金:月2,999円(1年目)
- 次の年から:月3,999円
- フォントはProプランと同じ
どのプランがおすすめ?
- 趣味で使う:Standardプランで十分
- プロを目指す:Proプランがおすすめ
- 学生:学生プランが一番お得
実は、どの有料プランでも、使えるフォントの数は同じです! 違いは他の機能やアプリの数です。
よくあるトラブルと解決方法
フォントが表示されない!
これが一番多いトラブルです。解決方法:
- Creative Cloudアプリを再起動
- ログアウト→ログインを試す
- Adobe Fontsサービスをオフ→オンにする
- パソコンを再起動
同期が遅い
たくさんのフォントを追加すると、同期に時間がかかることがあります:
- 使わないフォントを削除
- 一度に50個以上アクティベートしない
- Creative Cloudアプリを最新バージョンに
ブラウザで表示されない
ウェブフォントが正しく表示されないときは:
- 最新のブラウザを使う(Chrome、Safari、Firefox、Edge)
- クッキーを有効にする
- 広告ブロッカーを一時停止
2024-2025年の最新機能とアップデート

大きな変更
2025年4月の大規模アップデート:
- 1,500種類以上の新しいフォントが追加!
- ヘルベチカ、Arial、タイムズニューローマンなどの有名フォント
- 日本語、中国語、韓国語、アラビア語のサポート強化
新しい機能
- 可変フォントのサポート(Photoshopで2024年10月から)
- 検索機能の改善:もっと見つけやすく
- AIによるフォント推薦:使い方に合わせて提案
UIの改善
- Creative Cloudアプリのデザインが新しく
- フォント管理がもっと簡単に
- 以前使ったフォントの再利用が便利に
初心者向けのおすすめフォント
まずはこれから!基本フォント
本文用(読みやすい):
- Futura PT:22種類のスタイル、モダンでシンプル
- Proxima Nova:世界中のデザイナーが愛用
- Source Sans Pro:Adobeのオープンソースフォント
- Open Sans:ウェブでも印刷でもきれい
見出し用(目立つ):
- Playfair Display:エレガントで高級感
- Bebas Neue:強い印象の見出し
- Montserrat:テック企業に人気
日本語フォントのおすすめ
- Source Han Sans Japanese:一番使いやすいゴシック体
- Source Han Serif Japanese:きれいな明朝体
- てん明朝:伝統的なスタイル
効率的な活用テクニック
時間を節約するワザ
フォントコレクションを作る:
- プロジェクトごとにフォントをグループ化
- よく使う組み合わせを保存
- チームで共有
ショートカットを活用:
- 「ファミリーを追加」でまとめて追加
- お気に入り機能を使う
- 検索フィルターをブックマーク
フォントの組み合わせのコツ
基本の3ステップ:
- メインのフォントを決める
- 似ているけど違うフォントを選ぶ
- 全体のバランスを見る
おすすめの組み合わせ:
- セリフ+サンセリフ(Playfair Display + Source Sans Pro)
- 同じファミリーの違うウェイト(Montserrat Bold + Light)
- 幅の違い(狭い+広い)
プロのテクニック
プロジェクト別の使い分け:
- ウェブデザイン:読み込みが速いフォント
- 印刷デザイン:高品質なフォント
- ブランディング:特徴的なフォント
業界別の選び方:
- IT・スタートアップ:Montserrat、Proxima Nova
- ファッション・ラグジュアリー:Didot Pro、Playfair Display
- 医療・健康:Source Sans Pro(信頼感)
まとめ:Adobe Fontsでデザインをレベルアップ!
ここまで、Adobe Fontsの基本から応用まで、たくさんのことを学びました。 最後に、大切なポイントをまとめます:
覚えておきたい5つのポイント
- Adobe Fontsは30,000種類以上のフォントが使い放題
- Creative Cloudの契約があればすぐに始められる
- 商業利用もOK、ライセンスの心配なし
- デスクトップでもウェブでも使える
- 2025年のアップデートでさらに便利に!
これからのステップ
まずは、基本のフォントから始めて、少しずつ新しいフォントに挑戦してみましょう。 Adobe Fontsを使えば、あなたのデザインがもっと素敵になること、間違いなしです!
最初に試すこと:
- Creative Cloudアプリをインストール
- Adobe Fontsサイトにアクセス
- 気になるフォントを3つ選んでアクティベート
- 実際に使ってみる
最後に
フォントはデザインの基本です。 正しいフォントを選ぶことで、あなたのメッセージがもっと伝わりやすくなります。
Adobe Fontsという強い味方を手に入れて、素敵なデザインライフを送ってください!
このガイドがみなさんの役に立てば、とても嬉しいです。 フォントの世界は、とても深くて面白いです。 ぜひ、いろんなフォントを試して、自分だけのスタイルを見つけてくださいね。
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