「Slackをもっと効率的に使いたい!」「マウスを使わずにキーボードだけでサクサク操作したい!」
そんなあなたに朗報です。Slackには「スラッシュコマンド」という強力な機能があります。
スラッシュコマンドを使えば、ステータス変更やメッセージ送信、リマインダー設定など、あらゆる操作をキーボードだけで一瞬で完了できるんです。マウスに手を伸ばす時間が不要になるので、作業効率が格段にアップします。
この記事では、Slackの便利なスラッシュコマンドを、カテゴリ別に詳しく解説していきます。明日から使える実用的なコマンドばかりなので、ぜひ最後まで読んでみてください!
Slackのスラッシュコマンドとは?基本を理解しよう

まずは、スラッシュコマンドの基本から押さえていきましょう。
スラッシュコマンドの概要
スラッシュコマンドとは、「/(スラッシュ)」から始まる、Slack固有のコマンド機能です。
メッセージ入力欄に「/」を入力してから特定のキーワードを打ち込むことで、さまざまなアクションを素早く実行できます。
なぜスラッシュコマンドが便利なのか
スラッシュコマンドを使うメリットは、主に3つあります。
作業時間の大幅短縮
マウスでメニューを開いて、ボタンをクリックして…という手順が不要になります。キーボードから手を離さずに操作できるので、作業がスムーズに進みます。
覚えやすい
一度覚えてしまえば、直感的に使えます。候補も表示されるので、完全に暗記する必要もありません。
どこからでも実行できる
チャンネル、ダイレクトメッセージ、どこからでも同じコマンドで操作できます。
スラッシュコマンドの使い方
スラッシュコマンドの基本的な使い方は、とても簡単です。
ステップ1:メッセージ入力欄で「/」を入力
チャンネルまたはダイレクトメッセージの、メッセージ入力欄で「/(スラッシュ)」を入力します。
すると、使用可能なコマンドの一覧が、自動的にポップアップ表示されます。
ステップ2:コマンドを選択または入力
表示された一覧から選ぶか、続けてコマンド名を入力します。
例えば、「/away」と入力すると、ステータスを「離席中」に変更できます。
ステップ3:Enterキーで実行
コマンドを完成させたら、Enterキーを押すだけ。
これで、指定したアクションがすぐに実行されます!
日本語入力との切り替えについて
スラッシュコマンドは英語(半角)で入力する必要があります。
かな入力モードの場合
- 全角の「/」を入力してもコマンド一覧は表示されません
- 英数入力モードに切り替えるか、変換で英語を入力する必要があります
推奨方法
英数入力モードに切り替えてから「/」を入力するのが、最もスムーズです。
ステータス・通知管理コマンド
まずは、自分のステータスや通知を管理するコマンドから見ていきましょう。
/active:ステータスをアクティブに変更
自分のステータスを「アクティブ(オンライン)」に設定します。
使い方
/active
離席中から戻ってきたときに使うと便利です。
/away:ステータスを離席中に変更
自分のステータスを「離席中」に設定します。
使い方
/away
ランチや会議など、しばらくSlackを見られないときに使いましょう。
注意点
アクティブ状態で「/active」を実行すると、逆に離席中になります。
/dnd:おやすみモードを設定
「Do Not Disturb(おやすみモード)」を設定し、通知をオフにします。
使い方
/dnd
集中して作業したいとき、会議中、就寝時などに便利です。
時間指定もできる
/dnd for 2 hours
/dnd until 3pm
/dnd until tomorrow
「2時間だけ」「午後3時まで」「明日まで」など、期間を指定することもできます。
/status:カスタムステータスを設定
自分のステータスメッセージを設定します。
使い方
/status :emoji: メッセージ
具体例
/status :spiral_calendar_pad: 会議中
/status :coffee: コーヒーブレイク
/status :house: 在宅勤務
/status :airplane: 出張中
絵文字とメッセージで、自分の状況を伝えられます。
/mute:チャンネルの通知をミュート
現在いるチャンネルの通知をミュートします。
使い方
/mute
情報は追いたいけど、通知は不要なチャンネルに使うと便利です。
/unmute:チャンネルのミュートを解除
ミュートしたチャンネルの通知を再び有効にします。
使い方
/unmute
メッセージ送信・表示コマンド
メッセージの送信や表示に関するコマンドです。
/msg(または/dm):別のチャンネルやユーザーにメッセージ送信
今いるチャンネルから離れずに、別のチャンネルやユーザーにメッセージを送信できます。
使い方
/msg @ユーザー名 メッセージ内容
/msg #チャンネル名 メッセージ内容
具体例
/msg @tanaka お疲れ様です!
/msg #general 今日は早めに退社します
サイドバーからチャンネルを探す手間が省けるので、とても便利です。
/me:アクション表示(斜体メッセージ)
メッセージを斜体で表示し、アクションのように見せます。
使い方
/me 動作やアクション
具体例
/me ダンスを踊る
/me コーヒーを飲む
これを入力すると、「(あなたの名前) ダンスを踊る」のように、斜体で表示されます。
ちょっとした遊び心を加えたいときに使えます。
/shrug:「¯_(ツ)_/¯」を追加
メッセージの最後に、肩をすくめる顔文字「¯_(ツ)_/¯」を自動的に追加します。
使い方
/shrug メッセージ
具体例
/shrug わかりません
これを送信すると、「わかりません ¯_(ツ)_/¯」と表示されます。
無知・無関心・「まあいっか」という気持ちを表現するのに便利です。
/collapse:画像・動画を折りたたむ
チャンネル内の全ての画像や動画を折りたたみます。
使い方
/collapse
画像が多すぎて見づらいチャンネルで使うと、すっきり整理できます。
/expand:折りたたんだ画像・動画を展開
折りたたんだ画像や動画を、再び展開表示します。
使い方
/expand
チャンネル操作コマンド
チャンネルに関する操作をするコマンドです。
/join(または/open):チャンネルに参加
指定したチャンネルに参加(またはチャンネルを開く)します。
使い方
/join #チャンネル名
具体例
/join #marketing
/leave(または/close):チャンネルから退出
現在いるチャンネルから退出します。
使い方
/leave
/archive:チャンネルをアーカイブ
現在いるチャンネルをアーカイブします。
使い方
/archive
注意点
このコマンドは、ワークスペースのオーナーと管理者のみが実行できます。
/rename:チャンネル名を変更
現在いるチャンネルの名前を変更します。
使い方
/rename 新しいチャンネル名
具体例
/rename project-phoenix
注意点
このコマンドも、管理者権限が必要な場合があります。
/topic:チャンネルトピックを設定
チャンネルのトピック(説明文)を設定・変更します。
使い方
/topic 新しいトピック
具体例
/topic マーケティングチームの日常会話
/purpose:チャンネルの目的を設定
チャンネルの目的(用途)を設定・変更します。
使い方
/purpose 新しい目的
具体例
/purpose 新製品のマーケティング戦略を議論するチャンネル
/who:チャンネルメンバーを表示
現在のチャンネルに参加しているメンバー一覧を表示します(最大100人)。
使い方
/who
「このチャンネルには誰がいるんだっけ?」というときに便利です。
/invite:ユーザーをチャンネルに招待
指定したユーザーを、現在のチャンネルに招待します。
使い方
/invite @ユーザー名
具体例
/invite @yamada
/remove(または/kick):ユーザーをチャンネルから削除
指定したユーザーを、現在のチャンネルから削除します。
使い方
/remove @ユーザー名
/kick @ユーザー名
どちらも同じ機能ですが、「/kick」の方が少し強めの印象があります。
リマインダー機能コマンド

Slackの強力なリマインダー機能を活用するコマンドです。
/remind:リマインダーを設定
自分、他のユーザー、またはチャンネル全体にリマインダーを設定できます。
基本構文
/remind [誰に] [何を] [いつ]
自分へのリマインダー
/remind me 報告書を提出 at 3pm
/remind me ミーティング準備 in 30 minutes
/remind me 週報を書く tomorrow at 9am
他のユーザーへのリマインダー
/remind @tanaka 資料確認をお願いします at 2pm
チャンネルへのリマインダー
/remind #general 今日は定例会議の日です at 10am
定期的なリマインダー
/remind #team 週報を提出してください every Monday at 9am
/remind me 運動する every day at 6pm
/remind #sales 月次報告 on the 1st of every month
日時指定の表現方法
Slackのリマインダーは、様々な英語表現に対応しています。
時間指定
in 10 minutes:10分後in 2 hours:2時間後at 3pm:午後3時at 15:30:15時30分
日付指定
tomorrow:明日tomorrow at 9am:明日の午前9時on January 15:1月15日next Monday:来週の月曜日
定期実行
every day:毎日every Monday:毎週月曜日every weekday:平日毎日on the 1st of every month:毎月1日
/remind list:リマインダー一覧を表示
設定済みのリマインダー一覧を表示します。
使い方
/remind list
完了していないリマインダー、過去のリマインダーも確認できます。
スヌーズ(再リマインド)や削除もここから行えます。
/remind help:リマインダーのヘルプ
リマインダーコマンドの使い方を表示します。
使い方
/remind help
書式を忘れたときに便利です。
検索・表示コマンド
情報を検索したり、表示を変更したりするコマンドです。
/search:メッセージを検索
Slack内のメッセージを検索します。
使い方
/search 検索キーワード
検索演算子も使える
in:#チャンネル名 キーワード
from:@ユーザー名 キーワード
具体例
/search in:#general 報告書
/search from:@tanaka 予算
/shortcuts:ショートカット一覧を表示
使用可能なショートカットとスラッシュコマンドの一覧を表示します。
使い方
/shortcuts
「どんなコマンドがあったっけ?」と忘れたときに便利です。
/apps:アプリを検索
Slackにインストールできるアプリを検索します。
使い方
/apps
App Directoryが開き、様々な連携アプリを探せます。
通話・会議コマンド
ビデオ通話や音声通話を開始するコマンドです。
/call:通話を開始
現在のチャンネルまたはダイレクトメッセージで、音声通話またはビデオ通話を開始します。
使い方
/call
すぐに通話が開始され、他のメンバーが参加できるようになります。
/hangout:Google Meetを開始
Google Meetのビデオ会議を開始します。
使い方
/hangout
注意点
Google連携アプリがインストールされている必要があります。
設定・管理コマンド
Slackの設定や管理に関するコマンドです。
/prefs:環境設定を開く
Slackの環境設定画面を開きます。
使い方
/prefs
/feedback:フィードバックを送信
Slackの運営チームにフィードバックを送信します。
使い方
/feedback
フィードバックフォームが右側に表示されます。
機能リクエストやバグ報告など、Slackを改善するための意見を送れます。
/toggle dark mode:ダークモード切り替え
Slackの表示を、ダークモードと通常モードで切り替えます。
使い方
/toggle dark mode
ワークスペース管理コマンド(管理者向け)
ワークスペースの管理者のみが使用できるコマンドです。
/invite_people:ユーザーをワークスペースに招待
新しいユーザーを、ワークスペース全体に招待します。
使い方
/invite_people メールアドレス
具体例
/invite_people [email protected]
/remove(ワークスペースから削除)
ユーザーをワークスペースから削除します。
管理者権限が必要です。
アプリ連携コマンド
インストールしたアプリによって、専用のスラッシュコマンドが追加されることがあります。
Google Calendar関連
Google Calendarアプリをインストールすると、以下のようなコマンドが使えます。
/gcal:カレンダーの予定を表示・管理
/gcal today:今日の予定
/gcal tomorrow:明日の予定
その他の連携アプリ
- GitHub:
/github - Jira:
/jira - Trello:
/trello - Zoom:
/zoom
など、多数のアプリに専用コマンドがあります。
よく使うコマンドベスト5
特に使用頻度が高い、おすすめのコマンドTOP5を紹介します。
第5位:/search
メッセージ検索は、過去の重要な情報を素早く見つけるのに必須です。
第4位:/who
「このチャンネルには誰がいるんだっけ?」を一瞬で確認できます。
第3位:/msg
今いるチャンネルから離れずに、他の人やチャンネルにメッセージを送れるのは本当に便利です。
第2位:/away と /active
ステータス管理は、リモートワークでは特に重要。さっと切り替えられます。
第1位:/remind
リマインダー機能は、タスク管理を別ツールを使わずにSlack内で完結できる最強の機能です。
カスタムコマンドの作り方(上級者向け)
Slackでは、独自のカスタムコマンドを作成することもできます。
Workflow Builderでカスタムコマンド作成
Workflow Builderを使えば、プログラミング知識なしでカスタムコマンドを作成できます。
手順
- Slackのメニューから「ツール」→「Workflow Builder」を開く
- 「ワークフローを作成」をクリック
- トリガーに「ショートカット」を選択
- 実行したいアクションを設定
- 保存して公開
Slack APIでカスタムコマンド作成(プログラマー向け)
プログラミングができる方は、Slack APIを使ってより高度なカスタムコマンドを作成できます。
必要な知識
- プログラミング言語(Python、Node.jsなど)
- Slack API の基本知識
- Webサーバーの設定
手順概要
- Slack App Management画面でアプリを作成
- 「Slash Commands」で新しいコマンドを定義
- Request URLを設定(コマンド実行時にリクエストが送られるURL)
- サーバー側でリクエストを受け取り、処理を実行
- Slackにレスポンスを返す
注意点
カスタムコマンドは、3秒以内にレスポンスを返す必要があります。
スラッシュコマンドの便利な使い方・コツ

スラッシュコマンドを効果的に使うためのコツを紹介します。
コツ1:自分用のダイレクトメッセージで練習
初めて使うコマンドは、自分宛てのダイレクトメッセージで試してみましょう。
他の人に見られることなく、安心して練習できます。
コツ2:よく使うコマンドだけを覚える
全てのコマンドを覚える必要はありません。
自分がよく使う5〜10個のコマンドだけ覚えれば、十分効率化できます。
コツ3:「/」を入力して候補から選ぶ
コマンドを忘れたときは、「/」だけ入力して候補一覧を表示させましょう。
最近使ったコマンドが上部に表示されるので、探しやすいです。
コツ4:リマインダーはコピペ用テンプレートを用意
リマインダーコマンドは長くて打ちにくいので、よく使うものはテンプレートを用意しておくと便利です。
/remind me [タスク] at [時間]
/remind #チャンネル名 [メッセージ] every [曜日]
これをメモアプリに保存しておき、必要なときにコピペして使いましょう。
コツ5:ショートカットキーと組み合わせる
スラッシュコマンドとショートカットキーを組み合わせると、さらに効率アップします。
便利なショートカット
Cmd/Ctrl + K:チャンネル・ユーザー検索Cmd/Ctrl + /:ショートカット一覧Cmd/Ctrl + Shift + K:ダイレクトメッセージを開く
まとめ
Slackのスラッシュコマンドについて、詳しく解説してきました。
重要なポイントをおさらいしましょう。
- スラッシュコマンドは「/」から始まるSlack固有のコマンド機能
- キーボードだけで操作できるので、作業効率が大幅にアップ
- 主なコマンドカテゴリ:ステータス管理、メッセージ送信、チャンネル操作、リマインダー、検索、通話、設定
- 特によく使うコマンド:
/remind、/away、/active、/msg、/who - 「/」を入力するだけで候補が表示されるので、全部覚える必要はない
- カスタムコマンドも作成可能(Workflow BuilderまたはSlack API)
- 練習は自分宛てのDMで行うと安心
スラッシュコマンドは、一度使い始めると手放せなくなる便利機能です。
最初は「/away」「/active」「/remind」あたりから試してみて、徐々に使えるコマンドを増やしていくのがおすすめです。
あなたのSlackライフが、もっと快適になりますように!

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