「しっかりしたデータベースを使いたい」そんなあなたにおすすめなのがPostgreSQL(ポストグレスキューエル)です。
PostgreSQLは、たくさんのWebサイトや会社のシステムで使われている無料のデータベースです。
安全で高機能なところが人気の理由です。
この記事では、PostgreSQLがどんなものか、どうやって使い始めるか、基本的な操作方法まで、初心者の方にもわかりやすく説明します。
データベースを初めて触る方でも大丈夫です。
PostgreSQLってなに?

PostgreSQLの特徴
PostgreSQLには、次のような優れた点があります:
無料で自由に使える
- オープンソースなので、お金をかけずに導入できます
- 商用プロジェクトでも自由に使用可能です
- 世界中の開発者が改良を続けています
標準的なSQLが使える
- 一般的なSQL文がそのまま動きます
- 他のデータベースからの移行も簡単です
- 学習した知識を他でも活かせます
機能が豊富
- カスタム関数を作って独自の処理ができます
- JSON形式のデータも扱えます
- 地図情報(GIS)にも対応しています
どんな場面で使われるの?
PostgreSQLは、様々な場面で活用されています:
Webアプリケーション
- ブログサイトやネットショップのデータ管理
- ユーザー情報や商品情報の保存
- 検索機能やランキング機能の実現
データ分析・レポート作成
- 売上データの集計や分析
- グラフやチャートの作成
- 定期的なレポート生成
大規模な業務システム
- 企業の基幹システム
- 金融機関のシステム
- 官公庁のデータベース
PostgreSQLは小さなプロジェクトから大企業のシステムまで、幅広く対応できる柔軟性があります。
PostgreSQLをインストールしよう

Macの場合(Homebrewを使用)
Macをお使いの方は、Homebrewを使って簡単にインストールできます:
# PostgreSQLをインストール
brew install postgresql
# PostgreSQLを起動
brew services start postgresql
説明
- 1行目でPostgreSQLをダウンロードしてインストールします
- 2行目でPostgreSQLを起動し、自動で開始するように設定します
Windowsの場合
Windowsの方は、公式サイトからインストーラーをダウンロードします:
- 公式サイトにアクセス
- https://www.postgresql.org/download/ を開きます
- 「Windows」を選択します
- インストーラーをダウンロード
- 最新版のインストーラーをダウンロードします
- ファイルサイズは約300MBです
- インストール実行
- ダウンロードしたファイルを実行します
- 画面の指示に従って進めます
- pgAdminという管理ツールも一緒にインストールされます
Linuxの場合(Ubuntu)
UbuntuなどのLinuxをお使いの方は、以下のコマンドでインストールできます:
# パッケージリストを更新
sudo apt update
# PostgreSQLをインストール
sudo apt install postgresql postgresql-contrib
説明
- 1行目でシステムのパッケージ情報を最新にします
- 2行目でPostgreSQLと追加機能をインストールします
インストール方法は環境によって違いますが、どれも比較的簡単です。GUIツールを使えば、コマンドを覚えなくても操作できるようになります。
PostgreSQLの基本操作を覚えよう
サービスの開始と停止
PostgreSQLを使うには、まずサービスを起動する必要があります。
Linuxの場合
# PostgreSQLを起動
sudo systemctl start postgresql
# PostgreSQLを停止
sudo systemctl stop postgresql
# PostgreSQLの状態を確認
sudo systemctl status postgresql
Macの場合(Homebrew)
# PostgreSQLを起動
brew services start postgresql
# PostgreSQLを停止
brew services stop postgresql
データベースに接続してみよう
PostgreSQLがインストールできたら、実際にデータベースに接続してみましょう。
# データベースに接続
psql -U postgres -d postgres
接続できない場合の対処法
- ユーザー名が違う場合:
psql -U [あなたのユーザー名] -d postgres
- パスワードを求められた場合:インストール時に設定したパスワードを入力
基本的なSQL操作をやってみよう
接続できたら、実際にデータベースを操作してみましょう。
データベースを作る
-- 新しいデータベースを作成
CREATE DATABASE my_first_db;
-- 作成されたデータベース一覧を確認
\l
テーブルを作る
-- データベースに接続
\c my_first_db;
-- ユーザー情報を保存するテーブルを作成
CREATE TABLE users (
id SERIAL PRIMARY KEY,
name TEXT NOT NULL,
email TEXT,
created_at TIMESTAMP DEFAULT CURRENT_TIMESTAMP
);
データを追加する
-- ユーザー情報を追加
INSERT INTO users (name, email) VALUES ('田中太郎', 'tanaka@example.com');
INSERT INTO users (name, email) VALUES ('佐藤花子', 'sato@example.com');
INSERT INTO users (name, email) VALUES ('山田次郎', 'yamada@example.com');
データを見る
-- 全てのユーザー情報を表示
SELECT * FROM users;
-- 名前だけを表示
SELECT name FROM users;
-- 特定のユーザーを検索
SELECT * FROM users WHERE name = '田中太郎';
PostgreSQLでは、標準的なSQL文がそのまま使えます。他のデータベースを使ったことがある方なら、同じような操作ができます。
PostgreSQLをもっと活用しよう
便利な機能を使ってみよう
PostgreSQLには、基本的な機能以外にも便利な機能がたくさんあります:
トランザクション管理
- 複数の処理をまとめて実行できます
- エラーが起きた時は全ての処理を取り消せます
- データの整合性を保つのに重要な機能です
制約機能
- 外部キー制約でデータの関連性を保証
- チェック制約で入力値をチェック
- 一意制約で重複データを防止
JSON型のサポート
- JSON形式のデータを直接保存できます
- NoSQLのような柔軟なデータ構造も扱えます
- WebAPIとの連携が簡単になります
効率的な学習方法
PostgreSQLを上手に使えるようになるには、以下の方法がおすすめです:
実際に手を動かす
- 理論だけでなく、実際にSQL文を書いて試してみましょう
- 小さなプロジェクトを作って練習するのが効果的です
- エラーが出ても恐れずに、原因を調べて解決しましょう
GUIツールを活用する
- pgAdmin:PostgreSQL公式の管理ツール
- DBeaver:多くのデータベースに対応した無料ツール
- phpPgAdmin:Webブラウザで使える軽量ツール
サンプルデータで練習
- PostgreSQL公式のサンプルデータベースを使う
- 架空の会社や学校のデータを作って練習する
- 実際の業務に近いデータ構造で学習する
GUIツールを使えば、コマンドを覚えなくても直感的に操作できます。初心者の方は、まずGUIツールから始めるのがおすすめです。
まとめ
PostgreSQLは、無料で高機能なデータベースです。個人のプロジェクトから大企業のシステムまで、幅広い用途で使われています。
PostgreSQLの主な利点
- 無料で商用利用も可能
- 標準的なSQLが使える
- 豊富な機能と高い安定性
- 活発なコミュニティサポート
始め方のステップ
- 環境に合わせてインストール
- 基本的なSQL操作を覚える
- GUIツールを併用して効率化
- 実際のプロジェクトで経験を積む
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