「Microsoft Edgeを試してみたけど、結局Safariに戻った」
「Macの容量を節約したい」
「使わないブラウザを整理したい」
そんな理由でEdgeをアンインストールしたい方は多いでしょう。
この記事では、MacからMicrosoft Edgeを完全に削除する方法を、初心者にもわかりやすく詳しく解説します。
Microsoft EdgeをMacから削除する理由

よくある削除理由
ストレージ容量の節約 Microsoft Edgeは意外にディスク容量を使用します:
- アプリ本体:約500MB〜1GB
- キャッシュファイル:数百MB〜数GB
- ユーザーデータ:ブックマーク、履歴、設定ファイル
- 拡張機能のデータ
セキュリティとプライバシー
- 使わないブラウザが攻撃対象になるリスク
- 古いバージョンの脆弱性
- 不要なネットワーク通信の停止
- 個人データの流出防止
システムパフォーマンス
- バックグラウンドプロセスの削除
- 起動時間の短縮
- メモリ使用量の削減
- CPU負荷の軽減
使い勝手の向上
- デフォルトブラウザ設定の混乱回避
- Spotlightの検索結果がすっきり
- Dockの整理
- アプリケーションフォルダの整理
Edgeを残しておくべきケース
Microsoft 365ユーザー
- SharePoint Online との連携
- Teams でのファイル共有
- OneDrive の高度な機能
- Office 365 アプリとの統合
Web開発者
- Chromium ベースでのテスト環境
- 異なるレンダリングエンジンでの確認
- Microsoft 特有の Web 標準への対応
企業環境
- 会社指定ブラウザとしての使用
- Active Directory との連携
- セキュリティポリシーでの必須指定
アンインストール前の準備
データのバックアップ
ブックマークのエクスポート
- Edgeを起動
- Dock から Microsoft Edge をクリック
- ブックマーク管理にアクセス
- 画面上部のメニューバー → ブックマーク → ブックマークマネージャー
- または
Cmd + Shift + O
- エクスポート実行
- 「ブックマークマネージャー」画面で右上の「…」をクリック
- 「ブックマークをエクスポート」を選択
- HTML ファイルとして保存
パスワードのエクスポート
- Edge設定画面を開く
- Edge画面右上の「…」→ 設定
- または
Cmd + ,
- パスワード管理にアクセス
- 左サイドバーの「パスワード」をクリック
- パスワードのエクスポート
- 「保存されたパスワード」セクションの「…」をクリック
- 「パスワードをエクスポート」を選択
- CSV ファイルとして保存(要認証)
同期データの確認
- Microsoft アカウントでの同期確認
- 設定 → プロファイル → 同期
- 他のデバイスでの同期状況を確認
- 重要なデータの別途保存
- よく使うサイトのURL
- 拡張機能のリスト
- カスタム設定の記録
他のアプリケーションへの影響確認
Microsoft 365 アプリとの連携
- Teams でのファイル共有機能
- SharePoint サイトへのアクセス
- OneDrive のブラウザ機能
macOS システムとの統合
- デフォルトブラウザ設定
- ファイルの関連付け
- 通知設定
基本的なアンインストール手順

ステップ1:Microsoft Edgeの完全終了
アプリケーションの終了
- 通常の終了方法
- Dock の Microsoft Edge アイコンを右クリック
- 「終了」を選択
- または Edge ウィンドウで
Cmd + Q
- バックグラウンドプロセスの確認
- アプリケーション → ユーティリティ → アクティビティモニタ
- 検索欄に「Edge」と入力
- 関連プロセスがあれば選択して「強制終了」
確実な終了のためのコマンド
# ターミナルでの Edge プロセス確認
ps aux | grep -i edge
# Edge プロセスの強制終了
sudo pkill -f "Microsoft Edge"
ステップ2:アプリケーション本体の削除
Finder からの削除
- Finder を開く
- Dock から Finder アイコンをクリック
- または
Cmd + Space
で Spotlight を開き「Finder」と入力
- アプリケーションフォルダに移動
- 左サイドバーの「アプリケーション」をクリック
- または
Cmd + Shift + A
- Microsoft Edge を削除
- 「Microsoft Edge」アプリを探す
- 右クリックして「ゴミ箱に入れる」を選択
- または Edge アイコンを Dock のゴミ箱にドラッグ
- 管理者権限での認証
- macOS が管理者パスワードを要求する場合があります
- Touch ID または パスワードで認証
削除できない場合の対処法
- 権限の問題
# ターミナルでの強制削除(要注意)
sudo rm -rf "/Applications/Microsoft Edge.app"
- 使用中のファイル
- 再度プロセスを確認して強制終了
- Mac を再起動してから削除を試行
ステップ3:ゴミ箱を空にする
ゴミ箱の完全削除
- ゴミ箱を開く
- Dock のゴミ箱アイコンをクリック
- Edge の削除確認
- Microsoft Edge.app が入っていることを確認
- ゴミ箱を空にする
- Finder メニュー → ゴミ箱を空にする
- または
Cmd + Shift + Delete
完全削除:関連ファイルの手動削除

ユーザーデータの削除
主要な関連フォルダ
# ユーザーデータ(ブックマーク、履歴、設定)
~/Library/Application Support/Microsoft Edge/
# キャッシュファイル
~/Library/Caches/com.microsoft.Edge/
~/Library/Caches/Microsoft Edge/
# 設定ファイル
~/Library/Preferences/com.microsoft.Edge.plist
~/Library/Preferences/com.microsoft.edgemac.plist
# ログファイル
~/Library/Logs/Microsoft Edge/
# クラッシュレポート
~/Library/Application Support/CrashReporter/Microsoft Edge_*.plist
# Keychainデータ
~/Library/Keychains/
手動削除の手順
- Libraryフォルダの表示
- Finder で
Cmd + Shift + G
(フォルダへ移動) - 「~/Library」と入力して移動
- Finder で
- 関連フォルダの削除
- 上記のフォルダを一つずつ確認
- 存在するフォルダを右クリック → ゴミ箱に入れる
ターミナルでの一括削除
# Edge関連ファイル一括削除スクリプト
#!/bin/bash
echo "Microsoft Edge 関連ファイルを削除中..."
# ユーザーデータ
rm -rf ~/Library/Application\ Support/Microsoft\ Edge/
# キャッシュ
rm -rf ~/Library/Caches/com.microsoft.Edge/
rm -rf ~/Library/Caches/Microsoft\ Edge/
# 設定ファイル
rm -f ~/Library/Preferences/com.microsoft.Edge.plist
rm -f ~/Library/Preferences/com.microsoft.edgemac.plist
# ログファイル
rm -rf ~/Library/Logs/Microsoft\ Edge/
# WebKit関連
rm -rf ~/Library/WebKit/com.microsoft.Edge/
echo "削除完了しました"
システムレベルのクリーンアップ
LaunchAgents の確認
# LaunchAgents フォルダの確認
ls ~/Library/LaunchAgents/ | grep -i microsoft
# システム全体の LaunchAgents
ls /Library/LaunchAgents/ | grep -i microsoft
アプリケーション残存ファイル
# /var フォルダの確認
sudo find /var -name "*edge*" -type d 2>/dev/null
# /tmp フォルダの確認
find /tmp -name "*edge*" 2>/dev/null
高度なクリーンアップ方法
アンインストーラーツールの活用
AppCleaner(無料)
- AppCleaner のダウンロード
- 公式サイトから無料版をダウンロード
- .dmg ファイルをマウントしてインストール
- Edge の完全削除
- AppCleaner を起動
- Microsoft Edge をドラッグ&ドロップ
- 関連ファイル一覧を確認して削除実行
- 利点
- 関連ファイルを自動検出
- 安全で確実な削除
- ユーザーフレンドリーなインターフェース
CleanMyMac X(有料)
- アンインストーラー機能
- CleanMyMac X → アンインストーラー
- Microsoft Edge を選択
- 関連ファイルまで完全削除
- システムクリーンアップ
- システムジャンクのスキャン
- 関連する一時ファイルも削除
- レジストリクリーンアップ
コマンドラインでの徹底削除
システム全体のスキャン
#!/bin/bash
# Edge関連ファイル検索スクリプト
echo "Microsoft Edge 関連ファイルをシステム全体で検索中..."
# ファイル名での検索
find / -name "*edge*" -type f 2>/dev/null | grep -i microsoft
# フォルダでの検索
find / -name "*edge*" -type d 2>/dev/null | grep -i microsoft
# 隠しファイルの検索
find ~ -name ".*edge*" 2>/dev/null
echo "検索完了"
Spotlight インデックスの更新
# Spotlight インデックスの再構築
sudo mdutil -E /
# 特定フォルダのインデックス更新
mdimport ~/Library/
デフォルトブラウザ設定の調整

デフォルトブラウザの変更
システム設定での変更
- システム設定を開く
- Apple メニュー → システム設定
- デスクトップとDock設定
- 左サイドバーの「デスクトップとDock」をクリック
- デフォルトWebブラウザの変更
- 「デフォルトWebブラウザ」のドロップダウンメニュー
- Safari または他の希望するブラウザを選択
ファイルの関連付け確認
- Finder での確認
- HTML ファイルを右クリック
- 「このアプリケーションで開く」を確認
- 関連付けの変更
- 「情報を見る」(
Cmd + I
) - 「このアプリケーションで開く」で変更
- 「すべてを変更…」で一括変更
- 「情報を見る」(
ブラウザデータの移行
Safari への移行
- ブックマークのインポート
- Safari → ファイル → 読み込む → ブックマーク HTML ファイル
- 事前にエクスポートした Edge のブックマークを選択
- パスワードの移行
- Safari → 設定 → パスワード
- Edge からエクスポートした CSV ファイルをインポート
Chrome への移行
- Chrome の設定
- Chrome → 設定 → 詳細設定 → リセットとクリーンアップ
- ブックマークと設定のインポート
- 「ブックマークと設定をインポート」
- Microsoft Edge を選択してインポート実行
トラブルシューティング
よくある問題と解決方法
「アプリケーションが使用中」エラー
症状
- 削除しようとすると「Microsoft Edge は使用中のため、ゴミ箱に入れることができません」
解決方法
- アクティビティモニタでの確認
- アプリケーション → ユーティリティ → アクティビティモニタ
- 「Edge」で検索して関連プロセスを強制終了
- ログアウト・再ログイン
- Apple メニュー → ログアウト
- 再ログイン後に削除を試行
- セーフモードでの削除
- Mac を再起動時に
Shift
キーを押し続ける - セーフモードで起動後に削除実行
- Mac を再起動時に
削除後もEdgeが表示される
原因
- Spotlight インデックスの更新が未完了
- システムキャッシュの残存
解決方法
# Launchpad データベースのリセット
defaults write com.apple.dock ResetLaunchPad -bool true
killall Dock
# Spotlight インデックスの再構築
sudo mdutil -E /
Microsoft アカウントとの同期問題
症状
- Edge を削除したのに他のデバイスで同期データが残る
解決方法
- Microsoft アカウント Web サイトでの操作
- account.microsoft.com にアクセス
- セキュリティ → サインインアクティビティ
- 該当デバイスのサインアウト
- Edge 同期データの削除
- Microsoft アカウント → プライバシー → データのクリア
- ブラウザーデータの削除を選択
データ復旧が必要な場合
誤って削除してしまった場合
- ゴミ箱からの復元
- ゴミ箱を開いて Microsoft Edge.app を確認
- 右クリック → 元に戻す
- Time Machine からの復元
- Time Machine を開く
- 削除前の日時に移動
- Microsoft Edge.app を復元
- データ復旧ソフトの使用
- Disk Drill、PhotoRec などのツール
- 完全削除前なら復旧可能な場合がある
セキュリティとプライバシーの考慮

個人データの完全削除
機密データの確認
- 保存されていたパスワード
- Keychain Access での Edge 関連項目削除
- 他のパスワード管理ツールでの確認
- ダウンロード履歴
- ~/Downloads フォルダの Edge 関連ファイル
- ブラウザ履歴に記録されたファイル
- フォームデータ
- 自動入力情報
- クレジットカード情報
- 住所・電話番号などの個人情報
セキュアな削除
# ファイルの完全削除(復旧困難)
rm -P ~/Library/Application\ Support/Microsoft\ Edge/
# ディスク上の空き領域の上書き
diskutil secureErase freespace 1 /
代替ブラウザの推奨設定
Safari の最適化
パフォーマンス向上
- 機能拡張の管理
- Safari → 設定 → 機能拡張
- 不要な拡張機能の無効化
- プライバシー設定
- トラッキング防止の有効化
- Cookie の管理
- プライベートブラウズの活用
Edge からの機能移行
- 開発者ツール
- Safari → 設定 → 詳細 → 開発メニューを表示
- 同期機能
- iCloud でのブックマーク・パスワード同期
- 他の Apple デバイスとの連携
Chrome の設定
メモリ使用量の最適化
- 拡張機能の整理
- 不要な拡張機能の削除
- メモリ使用量の多い拡張機能の特定
- タブ管理
- タブの自動削除機能
- タブグループの活用
まとめ
MacからMicrosoft Edgeを完全に削除する方法は、用途に応じて選択できます:
基本的な削除(推奨)
- アプリケーションフォルダから「Microsoft Edge.app」を削除
- ゴミ箱を空にして完了
- 一般ユーザーには十分
完全削除(上級者向け)
- ユーザーデータフォルダの手動削除
- システムキャッシュのクリア
- 関連設定ファイルの除去
注意すべきポイント
- 削除前のデータバックアップ
- 他の Microsoft アプリへの影響確認
- デフォルトブラウザ設定の変更
- セキュリティとプライバシーへの配慮
削除後の推奨作業
- デフォルトブラウザの設定変更
- 代替ブラウザへのデータ移行
- システムの最適化とクリーンアップ
- セキュリティ設定の見直し
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