「オンラインショッピングで毎回カード番号を入力するのが面倒」
「Chromeにクレジットカード情報を保存しても大丈夫?」
「保存したカード情報を削除したい」
Chromeには、クレジットカード情報を保存して自動入力できる便利な機能があります。
この記事では、Chromeのクレジットカード情報管理機能について、使い方からセキュリティ、削除方法まで詳しく解説していきます。便利さと安全性の両立を目指しましょう。
Chromeのクレジットカード自動入力機能とは

Chromeのお支払い方法機能は、クレジットカードやデビットカードの情報を保存し、オンラインショッピング時に自動入力してくれる機能です。
どんな情報が保存される?
Chromeに保存できるカード情報は以下の通りです。
基本情報:
- カード番号
- カード名義人
- 有効期限(月/年)
- カードの種類(Visa、Mastercard、JCBなど)
保存されない情報:
- セキュリティコード(CVV/CVC)
- 暗証番号(PIN)
セキュリティコードは毎回手入力する必要があります。これは安全のための仕様です。
どこに保存される?
保存方法は2種類あります。
ローカル保存(デバイスのみ):
- そのパソコンだけに保存
- 他のデバイスでは使えない
- Googleアカウントに紐付かない
Googleアカウントに保存:
- Googleのサーバーに暗号化して保存
- Chromeにログインした全デバイスで使える
- スマホやタブレットでも同期
保存されているカード情報を確認する方法
まず、自分のChromeにどんなカード情報が保存されているか確認しましょう。
設定画面から確認
手順:
1. Chromeの設定を開く
Chrome右上の「︙」(三点メニュー)→「設定」をクリックします。
2. 自動入力とパスワードへ進む
左側のメニューから「自動入力とパスワード」を選択します。
3. お支払い方法を選択
「お支払い方法」をクリックします。
4. 保存されているカード一覧を確認
登録されているすべてのクレジットカード情報が表示されます。
表示される情報:
- カードの種類のアイコン(Visa、Mastercardなど)
- 下4桁の番号
- 有効期限
- 名義人
完全なカード番号は、セキュリティのため一部しか表示されません。
直接URLでアクセス
より早くアクセスしたい場合は、この方法が便利です。
手順:
Chromeのアドレスバーに以下を入力:
chrome://settings/payments
Enter キーを押すと、お支払い方法の設定画面が直接開きます。
クレジットカード情報を追加する方法
新しいカード情報をChromeに登録する方法です。
手動で追加する
手順:
1. お支払い方法の設定を開く
chrome://settings/payments にアクセスします。
2. 「追加」をクリック
「お支払い方法」セクションの右上にある「追加」ボタンをクリックします。
3. カード情報を入力
以下の情報を入力します:
- カード番号:16桁の番号(ハイフンなし)
- 有効期限:月と年を選択
- 名義人:カードに記載されている名前(ローマ字)
- ニックネーム(任意):自分で分かりやすい名前(例:「メインカード」「楽天カード」)
4. 保存先を選択
- デバイスに保存:このパソコンだけ
- Googleアカウントに保存:すべてのデバイスで同期
5. 「保存」をクリック
入力内容を確認して「保存」ボタンをクリックします。
オンラインショッピング時に保存
実際にカードを使った時に、Chromeが保存を提案してくれます。
手順:
1. ショッピングサイトで決済
オンラインショップで商品を購入し、カード情報を入力します。
2. 保存の提案が表示される
カード番号を入力すると、「このカードを保存しますか?」というポップアップが表示されます。
3. 「保存」をクリック
今後も使いたいカードなら「保存」を選択します。
必要なければ「保存しない」をクリックします。
カード情報を編集・削除する方法
保存済みのカード情報を変更したり、削除したりする方法です。
カード情報を編集
手順:
1. お支払い方法の設定を開く
chrome://settings/payments にアクセスします。
2. 編集したいカードを選択
カード一覧から、編集したいカードをクリックします。
3. 情報を変更
以下の情報を編集できます:
- 名義人
- 有効期限
- ニックネーム
注意:カード番号は変更できません。番号を変えたい場合は、削除して新しく追加します。
4. 「保存」をクリック
変更内容を保存します。
カード情報を削除
個別に削除する方法:
1. お支払い方法の設定を開く
chrome://settings/payments にアクセスします。
2. 削除したいカードを選択
カードをクリックして詳細画面を開きます。
3. 「削除」をクリック
画面下部にある「削除」ボタンをクリックします。
4. 確認
「このお支払い方法を削除しますか?」という確認画面で「削除」をクリックします。
簡単な削除方法:
カード一覧で、削除したいカードの右側にある「︙」(三点メニュー)→「削除」をクリックすることもできます。
すべてのカード情報を一括削除
手順:
残念ながら、Chromeには一括削除機能はありません。
1つずつ削除する必要があります。
ただし、以下の方法ですべてのデータをクリアできます:
1. 閲覧履歴データの削除
Ctrl + Shift + Delete(Windows)または Command + Shift + Delete(Mac)を押します。
2. 期間を「全期間」に設定
3. チェック項目
「自動入力フォームのデータ(住所やその他の情報を含む)」にチェックを入れます。
4. 「データを削除」
この方法では、カード情報だけでなく、住所や電話番号などの自動入力データもすべて削除されます。
クレジットカード情報の自動入力を使う

保存したカード情報を実際に使ってみましょう。
自動入力の手順
1. ショッピングサイトで決済画面へ進む
商品をカートに入れて、支払い画面に進みます。
2. カード番号の入力欄をクリック
クレジットカード番号の入力欄をクリックします。
3. 保存済みカードが表示される
Chromeに保存されているカードの一覧が、ドロップダウンメニューで表示されます。
表示例:
- Visa ●●●● 1234(メインカード)
- Mastercard ●●●● 5678
4. 使いたいカードを選択
クリックすると、カード番号、名義人、有効期限が自動入力されます。
5. セキュリティコードを入力
セキュリティコード(CVV/CVC)は保存されていないので、手動で入力します。
カードの裏面にある3桁または4桁の番号です。
6. 決済を完了
内容を確認して、購入ボタンをクリックします。
自動入力が表示されない場合
確認ポイント:
1. 自動入力機能がオンになっているか
chrome://settings/payments で「お支払い方法の保存と入力」がオンになっているか確認します。
2. サイトが対応しているか
一部のサイトでは、セキュリティ上の理由で自動入力が無効になっている場合があります。
3. フォームの形式
サイトの入力フォームが標準的な形式でない場合、認識されないことがあります。
セキュリティについて
クレジットカード情報を保存する際の安全性について説明します。
Chromeのセキュリティ対策
暗号化:
- カード情報は暗号化されて保存される
- Googleアカウントに保存する場合、サーバー間の通信も暗号化
セキュリティコードは保存しない:
- CVV/CVCは保存されない
- 毎回手入力が必要(不正利用を防ぐため)
OSのログイン保護:
- カード情報を表示・使用する際、OSのパスワード入力を求められる場合がある
- これにより、第三者が勝手に使用できない
リスクと注意点
便利な機能ですが、リスクも理解しておきましょう。
共有PCでの使用:
- 家族や友人と共有するPCでは注意
- 他の人がカード情報を見られる可能性
- 勝手に使われるリスク
パソコンの盗難・紛失:
- デバイスが盗まれた場合、カード情報が漏れる可能性
- OSのパスワード保護が重要
マルウェアの危険:
- ウイルスやスパイウェアに感染すると、情報が盗まれる可能性
- セキュリティソフトの使用が推奨
フィッシング詐欺:
- 偽サイトで自動入力を使うと、情報が盗まれる
- サイトのURLを必ず確認
安全に使うための推奨事項
1. 信頼できるデバイスでのみ使用
自分専用のパソコンやスマホでのみ、カード情報を保存しましょう。
2. OSとChromeを最新版に保つ
セキュリティアップデートを定期的に適用します。
3. 強固なパスワードを設定
- Googleアカウントのパスワードを強力にする
- OSのログインパスワードも設定
4. 2段階認証を有効化
Googleアカウントで2段階認証プロセスを設定します。
myaccount.google.com/security で設定できます。
5. HTTPSサイトのみで使用
アドレスバーに🔒マークがあるサイトでのみ使いましょう。
6. セキュリティソフトを導入
ウイルス対策ソフトを常に最新の状態に保ちます。
7. 公共のPCでは使わない
ネットカフェや図書館のPCでは、カード情報を保存・使用しないでください。
自動入力機能をオフにする方法
カード情報の保存や自動入力を無効にしたい場合の設定です。
完全にオフにする
手順:
1. お支払い方法の設定を開く
chrome://settings/payments にアクセスします。
2. スイッチをオフにする
「お支払い方法の保存と入力」のスイッチをオフにします。
これで、以下の機能が無効になります:
- 新しいカード情報の保存提案が表示されない
- 既存のカード情報も自動入力されない
注意:
既に保存されているカード情報は削除されません。自動入力されないだけです。
保存は許可するが、自動入力だけオフ
残念ながら、この設定は個別にできません。
「保存と入力」がセットになっているため、両方オン/オフが切り替わります。
Googleアカウントでの管理
Googleアカウントに保存したカード情報は、専用ページでも管理できます。
Google Pay で確認
手順:
1. Google Pay にアクセス
pay.google.com にアクセスします。
2. ログイン
Chromeで使用しているGoogleアカウントでログインします。
3. お支払い方法を確認
左側のメニューから「お支払い方法」を選択します。
4. カード情報を管理
ここでも、カードの追加・編集・削除ができます。
重要:
Google Pay で削除すると、Chromeからも削除されます(同期されている場合)。
トラブルシューティング
カード情報の管理でよくある問題と解決方法です。
トラブル1:カード情報が保存されない
症状:
カード番号を入力しても、保存の提案が出ない。
原因と対処法:
1. 自動保存がオフ
chrome://settings/payments で「お支払い方法の保存と入力」がオンか確認します。
2. シークレットモードで使用
シークレットモードでは、カード情報は保存されません。
通常のウィンドウで使用してください。
3. サイトが対応していない
一部のサイトでは、自動保存が機能しないことがあります。
手動で追加してください。
トラブル2:自動入力が動作しない
症状:
保存したカードが自動入力されない。
対処法:
1. 機能がオンか確認
「お支払い方法の保存と入力」がオンになっているか確認します。
2. カード情報が正しいか確認
有効期限が切れていないか、情報に誤りがないかチェックします。
3. 拡張機能を無効化
フォーム入力系の拡張機能が干渉している可能性があります。
一時的に拡張機能をオフにして試します。
4. 手動で入力欄を選択
入力欄をクリックして、ドロップダウンメニューを表示させます。
トラブル3:削除したカードが復活する
症状:
削除したはずのカードが、また表示される。
原因:
複数デバイスで同期している場合、他のデバイスからデータが戻ってくることがあります。
対処法:
1. すべてのデバイスで削除
スマホ、タブレットなど、すべてのデバイスで同じカードを削除します。
2. Google Pay でも削除
pay.google.com にアクセスして、そこでも削除します。
3. 同期を一時停止
Chrome右上のプロフィールアイコン →「同期を一時停止」→ 削除 → 同期を再開
トラブル4:カード番号が表示されない
症状:
保存したカードの番号を確認したいが、全桁が表示されない。
理由:
セキュリティのため、Chromeは完全なカード番号を表示しません。
下4桁のみが表示されます。
対処法:
実際のカードを手元に用意してください。Chrome上で完全な番号を確認する方法はありません。
スマホ版Chromeでの管理
モバイルデバイスでもカード情報を管理できます。
Android版Chromeの場合
手順:
1. Chromeアプリを開く
2. 設定を開く
右上の「︙」→「設定」をタップします。
3. お支払い方法へ進む
「お支払い方法」をタップします。
4. カード情報を管理
- 新しいカードの追加:「カードを追加」
- 編集:カードをタップして情報を変更
- 削除:カードをタップ →「削除」
iOS版Chrome(iPhone/iPad)の場合
手順:
1. Chromeアプリを開く
2. 設定を開く
右下の「…」→「設定」をタップします。
3. お支払い方法へ進む
「お支払い方法」をタップします。
4. カード情報を管理
PC版と同様に、追加・編集・削除ができます。
注意:
iOSでは、デバイス全体の設定も影響することがあります。
代替手段:他のパスワードマネージャー
Chromeの機能以外にも、カード情報を管理する方法があります。
専用パスワードマネージャー
より高度なセキュリティを求める場合は、専用のパスワードマネージャーを検討してください。
主要サービス:
- 1Password
- LastPass
- Bitwarden
- Dashlane
メリット:
- より強固な暗号化
- パスワードとカード情報を一元管理
- セキュリティ監査機能
- 複数ブラウザで使用可能
デメリット:
- 有料のものが多い
- 設定が複雑
- 別途ソフトのインストールが必要
ブラウザごとに使い分け
重要な決済は手入力、日常的な買い物だけ自動入力など、使い分けるのも一つの方法です。
よくある質問(FAQ)
Q1:Chromeにカード情報を保存するのは安全ですか?
A:一定の安全性はありますが、完全に安全とは言えません。
Chromeは暗号化など複数のセキュリティ対策を実施していますが、自分専用のデバイスで、OSのパスワード保護と2段階認証を設定して使うことを推奨します。
Q2:セキュリティコードは保存されますか?
A:いいえ、保存されません。
CVV/CVCは毎回手入力する必要があります。これは安全性を高めるための仕様です。
Q3:複数のカードを登録できますか?
A:はい、複数登録できます。
決済時に使いたいカードを選択できます。
Q4:有効期限が切れたカードはどうなりますか?
A:自動的には削除されません。
手動で情報を更新するか、削除する必要があります。
Q5:デビットカードやプリペイドカードも保存できますか?
A:はい、可能です。
クレジットカードと同じ方法で保存できます。
Q6:家族と共有しているPCで使っても大丈夫?
A:おすすめしません。
共有PCでは、Chromeのプロフィールを分けるか、カード情報は保存しない方が安全です。
Q7:Googleアカウントを削除したらカード情報も消えますか?
A:はい、消えます。
Googleアカウントに紐付けて保存している場合、アカウント削除とともにカード情報も削除されます。
まとめ:便利さとセキュリティのバランスを取ろう
Chromeのクレジットカード情報管理について、重要なポイントをまとめます。
基本機能:
- カード番号、名義人、有効期限を保存
- オンラインショッピングで自動入力
- セキュリティコードは保存されない(毎回手入力)
カード情報の管理:
- 確認:
chrome://settings/payments - 追加:「追加」ボタンから手動登録、または決済時に保存
- 編集:カードをクリックして情報変更
- 削除:個別に削除(一括削除機能なし)
保存場所:
- ローカル:デバイスのみ
- Googleアカウント:全デバイスで同期
セキュリティ対策:
- 暗号化して保存
- OSのパスワード保護
- 2段階認証の有効化推奨
- HTTPSサイトのみで使用
リスク:
- 共有PCでの使用
- デバイスの盗難・紛失
- マルウェア感染
- フィッシング詐欺
安全に使うコツ:
- 自分専用のデバイスでのみ使用
- OSとChromeを最新版に保つ
- 強力なパスワードと2段階認証
- 信頼できるサイトのみで使用
- 公共のPCでは使わない
オフにする方法:
「お支払い方法の保存と入力」のスイッチをオフ
モバイル版:
Android・iOS版Chromeでも同様に管理可能
クレジットカード情報の自動入力は、確かに便利な機能です。
しかし、便利さとセキュリティはトレードオフの関係にあります。
自分の使用環境やセキュリティ意識に応じて、この機能を使うかどうか判断してください。
もし使う場合は、この記事で紹介したセキュリティ対策を必ず実施しましょう。
特に、2段階認証の設定と、OSのパスワード保護は最低限必要です。
不安がある場合や共有PCを使っている場合は、カード情報を保存せず、毎回手入力する方が安全ですよ。
自分にとって最適なバランスを見つけて、安全にオンラインショッピングを楽しんでくださいね!

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