「大事な書類を開こうとしたら、エラーが出て開けない」 「写真を見ようとしたのに、ページが読み込めない」 「仕事で使うファイルにアクセスできなくて困った」
iCloudを使っていて、突然「ページの読み込みに失敗しました」というエラーメッセージが表示されると、本当に困りますよね。
でも大丈夫です。このエラーは必ず解決できます。
この記事では、iPhone、iPad、Mac、そしてWindowsでこのエラーが出た時の対処法を、簡単なものから順番に紹介していきます。多くの場合、最初の3つの方法で解決するので、焦らず一つずつ試してみてください。
エラーが起きる5つの主な原因

1. インターネット接続の問題
最も多い原因がこれです。Wi-Fiの調子が悪かったり、モバイルデータ通信が不安定だったりすると、iCloudのページが正常に読み込めません。
よくあるパターン:
- Wi-Fiには接続されているけど、実際はネットにつながっていない
- 電波が弱い場所にいる
- データ通信量の制限に達している
2. Apple側のサーバー問題
Appleのサーバーに一時的な障害が発生している可能性もあります。世界中の人が使うサービスなので、メンテナンスや障害が起きることがあるんです。
3. デバイスの時刻設定のズレ
意外と見落としがちなのが、デバイスの日時設定。時刻が大幅にずれていると、セキュリティの関係でiCloudにアクセスできなくなります。
4. ブラウザやアプリのキャッシュ問題
長期間使っていると、一時的に保存されたデータ(キャッシュ)が悪さをすることがあります。古いデータが邪魔をして、新しいページが読み込めない状態です。
5. アカウント認証のエラー
パスワードを変更した後や、2段階認証の設定を変えた後に起きやすい問題です。再度サインインが必要な場合があります。
すぐに試せる基本的な解決方法
方法1:インターネット接続を確認する
まずは基本中の基本から確認しましょう。
iPhone・iPadの場合:
- 「設定」→「Wi-Fi」を開く
- 一度Wi-Fiをオフにする
- 10秒待ってから再度オンにする
- 必要なら別のWi-Fiネットワークに接続
モバイルデータ通信の確認:
- 「設定」→「モバイル通信」
- 「モバイルデータ通信」がオンになっているか確認
- 下にスクロールして「iCloud Drive」がオンか確認
接続テストの方法:
Safariで「apple.com」が開けるか試してみてください。これが開けない場合は、ネット接続自体に問題があります。
方法2:Appleのシステム状況を確認
Appleのサーバーに問題がないか確認しましょう。
確認方法:
- 別のデバイスかパソコンでSafariやChromeを開く
- 「Apple システム状況」で検索
- または直接「apple.com/jp/support/systemstatus/」にアクセス
確認するポイント:
- iCloudの各サービスの横に緑の丸があるか
- 黄色や赤の表示がある場合は障害発生中
- 「問題が発生中」と書かれていたら復旧を待つ
障害中の場合は、残念ながら待つしかありません。通常は数時間で復旧します。
方法3:デバイスを再起動する
シンプルですが、効果的な方法です。
iPhone・iPadの再起動:
- 電源ボタンと音量ボタンを同時に長押し
- 「スライドで電源オフ」を右にスライド
- 30秒待つ
- 電源ボタンを長押しして再起動
Macの再起動:
- Appleメニュー→「再起動」
- 「再起動」をクリック
- 自動的に再起動されるのを待つ
再起動することで、メモリがクリアされ、一時的な不具合が解消されることが多いです。
デバイス別の詳細な対処法
iPhone・iPadでの解決方法
設定のリセット:
- 「設定」→「一般」→「転送またはiPhoneをリセット」
- 「リセット」→「ネットワーク設定をリセット」
- パスコードを入力
- Wi-Fiに再接続
注意:保存されているWi-Fiパスワードが消えるので、再入力が必要です。
iCloudの再サインイン:
- 「設定」→自分の名前をタップ
- 一番下の「サインアウト」
- Apple IDパスワードを入力
- データのコピーを残すか選択
- サインアウト完了後、再度サインイン
日付と時刻の自動設定:
- 「設定」→「一般」→「日付と時刻」
- 「自動設定」をオンにする
- タイムゾーンが正しいか確認
Macでの解決方法
Safariのキャッシュクリア:
- Safariを開く
- メニューバーの「Safari」→「環境設定」
- 「プライバシー」タブをクリック
- 「Webサイトデータを管理」
- 「すべてを削除」(または「icloud.com」を検索して個別削除)
DNSの変更:
- 「システム設定」→「ネットワーク」
- 使用中の接続を選択→「詳細」
- 「DNS」タブをクリック
- 「+」をクリックして以下を追加:
- 8.8.8.8
- 8.8.4.4
これはGoogleの公開DNSサーバーで、接続が安定することがあります。
Windows PCでの解決方法
ブラウザのキャッシュクリア(Chrome):
- 右上の三点メニュー→「設定」
- 「プライバシーとセキュリティ」
- 「閲覧履歴データの削除」
- 「キャッシュされた画像とファイル」にチェック
- 「データを削除」
iCloud for Windowsの再インストール:
- 「設定」→「アプリ」
- 「iCloud」を探して「アンインストール」
- パソコンを再起動
- Microsoft StoreからiCloudを再インストール
- Apple IDでサインイン
ブラウザ別の対処法(iCloud.com利用時)

Safari特有の問題解決
プライベートブラウズモードの確認:
- Safariのメニューバー確認
- 黒っぽい場合はプライベートモード
- 「ファイル」→「新規ウインドウ」で通常モードに
開発者メニューでキャッシュ無効化:
- 「Safari」→「環境設定」→「詳細」
- 「メニューバーに”開発”メニューを表示」にチェック
- 「開発」→「キャッシュを無効にする」
Chrome・Edge共通の対処法
拡張機能の無効化:
- 右上の三点メニュー→「拡張機能」
- すべての拡張機能をオフ
- iCloudにアクセスを試す
- 問題の拡張機能を特定
シークレットモードで試す:
- Chrome:Ctrl+Shift+N(Windows)/ Command+Shift+N(Mac)
- Edge:同じショートカットキー
シークレットモードで正常に動作する場合は、通常モードのキャッシュやCookieが原因です。
高度なトラブルシューティング
ファイアウォールとセキュリティソフトの確認
セキュリティソフトが原因の場合:
- 一時的にセキュリティソフトを無効化
- iCloudにアクセスできるか確認
- できた場合は、セキュリティソフトの設定を調整
許可すべきドメイン:
- *.icloud.com
- *.apple.com
- *.icloud-content.com
ルーターの再起動
家のWi-Fiルーターが原因の可能性:
- ルーターの電源を抜く
- 30秒待つ
- 電源を入れ直す
- 2〜3分待ってから接続
MTU値の調整(上級者向け)
ネットワークのMTU値が原因の場合:
Macでの変更:
- ターミナルを開く
- 「sudo ifconfig en0 mtu 1453」と入力
- パスワードを入力
これは一時的な変更なので、再起動すると元に戻ります。
よくある質問と回答
Q:特定のファイルだけ開けない場合は?
A:ファイル自体が破損している可能性があります。以下を試してください:
- 別のデバイスから開いてみる
- ファイルをダウンロードして、ローカルで開く
- iCloud.comから削除して、再アップロード
Q:「認証に失敗しました」と表示される
A:Apple IDの認証に問題があります:
- Apple IDのパスワードをリセット
- 2段階認証の確認コードを再発行
- 信頼できるデバイスから再度サインイン
Q:写真だけが読み込めない
A:iCloud写真特有の問題です:
- 「設定」→「写真」
- 「iCloud写真」を一度オフ→オン
- 「オリジナルをダウンロード」を選択
- Wi-Fi接続で同期を待つ
Q:容量不足と表示される
A:iCloudストレージが満杯の可能性:
- 「設定」→自分の名前→「iCloud」
- ストレージの使用状況を確認
- 不要なバックアップやファイルを削除
- 必要なら容量をアップグレード
予防策:エラーを起こさないための対策
定期的なメンテナンス
月に1度は以下を実行:
- ブラウザのキャッシュクリア
- 不要なファイルの削除
- デバイスの再起動
- ソフトウェアアップデート確認
安定した接続環境の確保
ネットワーク環境の改善:
- Wi-Fiルーターを定期的に再起動
- 5GHz帯のWi-Fiを優先使用
- 有線接続も検討(Mac、PCの場合)
バックアップの習慣化
万が一に備えて:
- 重要なファイルは複数の場所に保存
- 定期的にローカルバックアップ
- 別のクラウドサービスも併用
それでも解決しない場合
Appleサポートへの連絡方法
オンラインサポート:
- Apple サポートアプリをダウンロード
- 「iCloud」を選択
- 問題を説明
- チャットか電話を選択
電話サポート:
- 0120-993-993(日本)
- 年中無休、午前9時〜午後9時
準備しておく情報:
- Apple ID
- 使用デバイスのモデル
- iOSやmacOSのバージョン
- エラーメッセージの詳細
- 試した対処法のリスト
まとめ:落ち着いて一つずつ試してみよう
「iCloudページの読み込みに失敗しました」というエラーは、確かに困りますが、必ず解決できます。
解決の優先順位:
- まずインターネット接続を確認
- Appleのシステム状況をチェック
- デバイスを再起動
- キャッシュをクリア
- それでもダメなら詳細な対処法を試す
ほとんどの場合、最初の3つで解決します。
このエラーは一時的なものがほとんどなので、焦らず順番に対処していけば大丈夫。重要なのは、定期的なメンテナンスとバックアップの習慣です。
今回のトラブルが解決したら、ぜひ予防策も実践してみてください。快適なiCloudライフを送れるよう、この記事がお役に立てれば幸いです。
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