「今回のテスト、80点だった!」
これって良い点数でしょうか?実は、これだけでは分からないんです。
もし平均点が90点だったら、80点は低めの点数になります。 でも平均点が50点だったら、80点はすごく良い成績ですよね。
そこで登場するのが偏差値という便利な物差しです。
偏差値を使えば、どんなテストでも「自分が全体のどのあたりにいるか」が一目で分かるようになります。
偏差値の基本:50が真ん中って本当?

偏差値50の意味
偏差値は、50を平均として作られています。
つまり:
- 偏差値50 = ちょうど真ん中の成績
- 偏差値60以上 = 上位約16%に入る良い成績
- 偏差値70以上 = 上位約2%に入るとても良い成績
- 偏差値40以下 = 下位約16%
- 偏差値30以下 = 下位約2%
なぜいつも50が平均なの?
これが偏差値の便利なところです。
例えば:
- 数学のテスト:平均65点
- 英語のテスト:平均45点
この2つのテストで、どちらも偏差値50なら「どちらも平均的な成績」ということが分かります。
点数は違っても、集団の中での位置は同じなんですね。
偏差値の計算方法(実はシンプル!)

難しい計算式は覚えなくて大丈夫ですが、仕組みを知っておくと理解が深まります。
偏差値を出すための3つのステップ
1. 平均点を計算する 全員の点数を足して、人数で割ります。
2. みんながどれくらいバラついているか調べる
これを「標準偏差(ひょうじゅんへんさ)」といいます。
みんなの点数が平均点から離れているほど、バラつきが大きくなります。
3. 自分の位置を計算する 「(自分の点数 – 平均点)÷ 標準偏差 × 10 + 50」
具体例で理解しよう
100人が受けたテストで:
- 平均点:60点
- あなたの点数:75点
- 標準偏差:10点
この場合、あなたの偏差値は65になります。
計算:(75-60) ÷ 10 × 10 + 50 = 65
偏差値の注意点:知っておきたい落とし穴

受験者層によって意味が変わる
同じ偏差値60でも:
- 全国模試の偏差値60:全国でかなり上位
- 進学校の校内偏差値60:その学校では上位だけど、全国では?
受験者のレベルによって、偏差値の価値は変わってきます。
よくある質問にお答えします
Q1. 偏差値って最高いくつまであるの?
理論上は上限がありませんが、実際には:
- 偏差値80以上:極めてまれ(上位0.1%以下)
- 偏差値25以下:これも極めてまれ
ほとんどの人は偏差値30〜70の間に収まります。
Q2. 偏差値が10違うとどれくらい差があるの?
偏差値10の差は、かなり大きな差です。
例:
- 偏差値50→60:平均から上位16%へ
- 偏差値60→70:上位16%から上位2%へ
順位で言えば、100人中50位から16位、16位から2位への変化に相当します。
まとめ:偏差値は「便利な道具」として使おう
偏差値は、自分の学力を客観的に知るための便利な道具です。
覚えておきたいポイント:
- 偏差値50が平均、60以上で上位グループ
- テストが違っても比較できるのが最大のメリット
- 受験者層によって意味が変わることに注意
- 偏差値だけでなく、他の要素も含めて総合的に判断する
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