「3 + 5 + 2」という計算、どの順番で足しても答えは同じですよね。
これって当たり前だと思っていませんか?
実は、この「当たり前」を支えているのが「結合法則」という数学の重要なルールなんです。
この記事では、結合法則の意味から使い方、そして計算を楽にする活用法まで、分かりやすく解説していきます。
数学が苦手な人も、この法則を理解すれば計算がもっとスムーズになりますよ。
結合法則とは何か?基本を理解しよう

結合法則の定義
結合法則(けつごうほうそく)とは、計算する順番を変えても答えが同じになるという法則です。
3つ以上の数を足したり掛けたりするとき、どの数から先に計算しても結果は変わりません。
別名「結合律」や「結合則」とも呼ばれます。
英語では「Associative Law」や「Associative Property」と言います。
結合法則の公式
結合法則は、足し算(加法)と掛け算(乗法)で成り立ちます。
加法の結合法則
(a + b) + c = a + (b + c)
乗法の結合法則
(a × b) × c = a × (b × c)
括弧の位置を変えても、答えは同じになるということですね。
結合法則が意味すること
この法則は、「どこから計算を始めてもOK」ということを教えてくれます。
例えば、3 + 5 + 2 という計算では、
- 先に 3 + 5 = 8 を計算してから 8 + 2 = 10
- 先に 5 + 2 = 7 を計算してから 3 + 7 = 10
どちらでも答えは10で同じです。
足し算(加法)の結合法則
具体例で理解しよう
例題1:(2 + 3) + 4 と 2 + (3 + 4) を計算
左側の計算:(2 + 3) + 4
ステップ1:括弧の中を先に計算
2 + 3 = 5
ステップ2:結果に4を足す
5 + 4 = 9
右側の計算:2 + (3 + 4)
ステップ1:括弧の中を先に計算
3 + 4 = 7
ステップ2:2と結果を足す
2 + 7 = 9
どちらも答えは9になりました。
マイナスの数でも成立する
例題2:(-1 + 4) + 6 と -1 + (4 + 6)
左側:(-1 + 4) + 6
-1 + 4 = 3
3 + 6 = 9
右側:-1 + (4 + 6)
4 + 6 = 10
-1 + 10 = 9
マイナスの数が含まれていても、結合法則は成り立ちます。
4つ以上の数でも成立
結合法則は、4つ以上の数の足し算でも使えます。
1 + 2 + 3 + 4 = 10
この場合、どの順番で計算しても答えは10です。
- (1 + 2) + 3 + 4 = 3 + 3 + 4 = 10
- 1 + (2 + 3) + 4 = 1 + 5 + 4 = 10
- 1 + 2 + (3 + 4) = 1 + 2 + 7 = 10
全て同じ答えになりますね。
掛け算(乗法)の結合法則
具体例で理解しよう
例題3:(2 × 3) × 4 と 2 × (3 × 4) を計算
左側の計算:(2 × 3) × 4
ステップ1:括弧の中を先に計算
2 × 3 = 6
ステップ2:結果に4を掛ける
6 × 4 = 24
右側の計算:2 × (3 × 4)
ステップ1:括弧の中を先に計算
3 × 4 = 12
ステップ2:2と結果を掛ける
2 × 12 = 24
どちらも答えは24になりました。
計算を楽にする活用法
結合法則を使うと、計算がぐっと簡単になることがあります。
例題4:11 × 35 × 2
普通に左から計算すると、
11 × 35 = 385
385 × 2 = 770
でも、結合法則を使って計算順序を変えると、
11 × (35 × 2) = 11 × 70 = 770
35 × 2 = 70 と計算しやすい数になるので、暗算でもできますね。
例題5:5 × 47 × 2
左から計算:5 × 47 = 235、235 × 2 = 470
結合法則を使って:5 × (47 × 2) = 5 × 94 = 470
または:(5 × 2) × 47 = 10 × 47 = 470
このように、5 × 2 = 10 を先に計算すれば、暗算が簡単になります。
引き算(減法)では成り立たない
なぜ引き算では成り立たないのか
結合法則は、引き算では成り立ちません。
これは非常に重要なポイントなので、しっかり理解しましょう。
例で確認:(10 – 3) – 2 と 10 – (3 – 2)
左側の計算:(10 – 3) – 2
10 – 3 = 7
7 – 2 = 5
右側の計算:10 – (3 – 2)
3 – 2 = 1
10 – 1 = 9
答えが違いますね。5 ≠ 9 なので、結合法則は成り立ちません。
もう一つの例
例:(5 – 2) – 1 と 5 – (2 – 1)
左側:(5 – 2) – 1
5 – 2 = 3
3 – 1 = 2
右側:5 – (2 – 1)
2 – 1 = 1
5 – 1 = 4
やはり答えが違います。2 ≠ 4
なぜ違うのか
引き算は「引く」という操作なので、順番が変わると結果も変わってしまいます。
括弧の位置を変えると、どの数からどの数を引くのかが変わってしまうんです。
割り算(除法)でも成り立たない
割り算での検証
引き算と同じように、割り算でも結合法則は成り立ちません。
例:(12 ÷ 6) ÷ 2 と 12 ÷ (6 ÷ 2)
左側の計算:(12 ÷ 6) ÷ 2
12 ÷ 6 = 2
2 ÷ 2 = 1
右側の計算:12 ÷ (6 ÷ 2)
6 ÷ 2 = 3
12 ÷ 3 = 4
答えが違いますね。1 ≠ 4
もう一つの例
例:(8 ÷ 4) ÷ 2 と 8 ÷ (4 ÷ 2)
左側:(8 ÷ 4) ÷ 2
8 ÷ 4 = 2
2 ÷ 2 = 1
右側:8 ÷ (4 ÷ 2)
4 ÷ 2 = 2
8 ÷ 2 = 4
またしても答えが違います。1 ≠ 4
まとめ:結合法則が成り立つ演算
結合法則が成り立つ:足し算と掛け算のみ
結合法則が成り立たない:引き算と割り算
この違いをしっかり覚えておきましょう。
交換法則との違い

結合法則と似ている法則に「交換法則」があります。
この2つの違いを理解しておきましょう。
交換法則とは
交換法則は、数の順番を入れ替えても答えが同じになる法則です。
足し算の交換法則
a + b = b + a
例:3 + 5 = 5 + 3 = 8
掛け算の交換法則
a × b = b × a
例:4 × 7 = 7 × 4 = 28
結合法則との違い
結合法則:括弧の位置を変える
(a + b) + c = a + (b + c)
計算する順番を変えても答えは同じ
交換法則:数の順番を変える
a + b = b + a
数の並び順を変えても答えは同じ
両方使える場合
足し算と掛け算では、結合法則と交換法則の両方が使えます。
例:2 + 3 + 5
- 結合法則で:(2 + 3) + 5 = 2 + (3 + 5) = 10
- 交換法則で:2 + 3 + 5 = 5 + 3 + 2 = 10
- 両方使って:(5 + 2) + 3 = 3 + (2 + 5) = 10
どれでも答えは10になります。
結合法則の実用例
結合法則は、日常生活や実際の問題でも役立ちます。
買い物の計算
りんご100円、みかん150円、バナナ250円を買うとき、
100 + 150 + 250 = ?
結合法則を使えば、
(100 + 150) + 250 = 250 + 250 = 500円
または
100 + (150 + 250) = 100 + 400 = 500円
どちらで計算しても500円です。
貯金の計算
1週目に1,000円、2週目に2,000円、3週目に3,000円貯金したとき、
1,000 + 2,000 + 3,000 = ?
(1,000 + 2,000) + 3,000 = 3,000 + 3,000 = 6,000円
1,000 + (2,000 + 3,000) = 1,000 + 5,000 = 6,000円
どちらでも合計6,000円です。
距離の計算
A地点からB地点まで3km、B地点からC地点まで4km、C地点からD地点まで5kmのとき、
(3 + 4) + 5 = 7 + 5 = 12km
3 + (4 + 5) = 3 + 9 = 12km
総距離はどちらでも12kmです。
面積の計算
長方形の面積を求めるとき、
2 × 3 × 4 という形があれば、
(2 × 3) × 4 = 6 × 4 = 24
2 × (3 × 4) = 2 × 12 = 24
どちらで計算しても面積は24です。
覚えておきたいポイント
結合法則が使える場面
- 足し算だけの式
- 掛け算だけの式
- 計算の順序を変えたい場合
- 暗算しやすい組み合わせを作りたい場合
結合法則が使えない場面
- 引き算が含まれる式
- 割り算が含まれる式
- 足し算と掛け算が混ざった式(分配法則を使う)
計算を楽にするコツ
結合法則を使って、計算しやすい数の組み合わせを作りましょう。
例:25 × 13 × 4
(25 × 4) × 13 = 100 × 13 = 1,300
25 × 4 = 100 になることを利用すると、計算が簡単になります。
例:8 + 7 + 2
(8 + 2) + 7 = 10 + 7 = 17
8 + 2 = 10 になるように組み合わせると、暗算しやすくなります。
よくある間違いと注意点
間違い1:引き算で結合法則を使う
間違い例:(10 – 3) – 2 = 10 – (3 – 2)
これは成り立ちません。
正しくは:(10 – 3) – 2 = 5、10 – (3 – 2) = 9
間違い2:足し算と掛け算が混ざった式
間違い例:2 + 3 × 4 で、(2 + 3) × 4 = 2 + (3 × 4) と考える
これは結合法則ではありません。
掛け算を先に計算する「計算の順序」のルールが適用されます。
正しくは:2 + 3 × 4 = 2 + 12 = 14
間違い3:数の順番も変える
結合法則は括弧の位置を変えるだけで、数の順番は変えません。
(a + b) + c = a + (b + c) ← 正しい(括弧だけ変える)
(a + b) + c = (c + a) + b ← これは交換法則も使っている
正しい使い方
結合法則を使うときは、
- 数の順番は変えない
- 括弧の位置だけを変える
- 足し算か掛け算のみ
この3点を守りましょう。
練習問題
理解を深めるために、いくつか練習してみましょう。
問題1
次の計算で、結合法則を使って計算しやすい形にしなさい。
25 × 17 × 4 = ?
解答
(25 × 4) × 17 = 100 × 17 = 1,700
問題2
次の式が正しいかどうか答えなさい。
(15 – 8) – 3 = 15 – (8 – 3)
解答
間違い。
左辺:(15 – 8) – 3 = 7 – 3 = 4
右辺:15 – (8 – 3) = 15 – 5 = 10
4 ≠ 10 なので、引き算では結合法則は成り立ちません。
問題3
結合法則を使って、次の計算を暗算しやすくしなさい。
6 + 8 + 4 = ?
解答
6 + (8 + 4) = 6 + 12 = 18
または
(6 + 4) + 8 = 10 + 8 = 18
まとめ
結合法則は、足し算と掛け算において、括弧の位置を変えても答えが同じになるという法則です。
結合法則の公式
- 加法:(a + b) + c = a + (b + c)
- 乗法:(a × b) × c = a × (b × c)
重要なポイント
- 結合法則が成り立つのは、足し算と掛け算だけ
- 引き算と割り算では成り立たない
- 計算の順序を変えることで、計算を楽にできる
- 交換法則とは違う(結合法則は括弧、交換法則は順番)
実用的な使い方
- 暗算しやすい数の組み合わせを作る
- 10の倍数を作ると計算が楽になる
- 大きな数の計算でも活用できる
結合法則を理解すれば、複雑な計算も効率よく解けるようになります。
特に暗算では、この法則を使って計算しやすい形に変えることが大切です。
日常生活での買い物や、数学の問題を解くときにも、積極的に活用してみてください。
計算がもっと速く、もっと楽しくなるはずですよ。

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