順列と組み合わせの違いと計算方法をわかりやすく解説!見分け方のコツも紹介

数学

「順列と組み合わせって何が違うの?」「PとCの使い分けが分からない…」

高校数学Aで習う順列と組み合わせ。この2つの違いで悩む人は本当に多いんです。でも実は、違いはとてもシンプル。一度理解すれば、問題を見ただけでどちらを使うべきか分かるようになります。

今回は、順列と組み合わせの基本的な考え方から計算方法、見分け方のコツまで、すべて分かりやすく解説します。

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順列と組み合わせ、何が違う?

まずは、順列と組み合わせの違いをはっきりさせましょう。

順列は「並べ方」を数える

順列(じゅんれつ)とは、いくつかのものを順序をつけて1列に並べる並べ方のことです。

英語では「Permutation(パーミュテーション)」といい、頭文字を取ってPで表します。

順列のポイント:順番が大事

順列では、ABとBAは別のものとして数えます。なぜなら、並び順が違うからです。

例えば、A、B、Cの3人を1列に並べる並べ方を考えてみましょう。ABC、ACB、BAC、BCA、CAB、CBAの6通りあります。この6つは全て違う並び方として数えられるんです。

組み合わせは「選び方」を数える

組み合わせ(くみあわせ)とは、いくつかのものから順序を考えずに選ぶ選び方のことです。

英語では「Combination(コンビネーション)」といい、頭文字を取ってCで表します。

組み合わせのポイント:順番は関係ない

組み合わせでは、ABとBAは同じものとして数えます。なぜなら、選ばれているメンバーが同じだからです。

同じくA、B、Cの3人から2人を選ぶ選び方を考えてみましょう。AB、AC、BCの3通りです。ABとBAは同じ組み合わせなので、1通りとして数えます。

簡単に覚える方法

順列と組み合わせの違いを覚える簡単な方法があります。

順列のPermutationは言いにくい、複雑そうな単語ですよね。だから順列も複雑で、細かいことまで気にします。並び順という細かい違いまで区別するんです。

組み合わせのCombinationは言いやすい単語ですよね。だから組み合わせはおおらかで、細かいことは気にしません。並び順なんて気にせず、メンバーが同じなら同じ組み合わせとして扱います。

これを覚えておくと、忘れにくいですよ。

順列の計算方法

では、順列の計算方法を見ていきましょう。

基本的な考え方

5枚のカード(A、B、C、D、E)から3枚を選んで並べる並べ方は何通りあるでしょうか。

まず1枚目のカードを選びます。5枚から選ぶので、5通りの選び方があります。

次に2枚目のカードを選びます。すでに1枚使っているので、残りは4枚。だから4通りの選び方があります。

最後に3枚目のカードを選びます。すでに2枚使っているので、残りは3枚。だから3通りの選び方があります。

全部合わせると、5 × 4 × 3 = 60通りになります。

順列の公式

このように、n個のものからr個を選んで並べる並べ方の総数を、記号を使って「nPr」と表します。

nPrの計算式は次のようになります。

nPr = n × (n-1) × (n-2) × … × (n-r+1)

つまり、nから始めて、r個の数を掛け算するということです。

具体例で計算してみよう

実際に計算してみましょう。

例題1:5人の中から3人を選んで1列に並べる並べ方は何通りか

これは5P3を計算すればいいですね。

5P3 = 5 × 4 × 3 = 60通り

例題2:10人の中から会長、副会長、書記を選ぶ選び方は何通りか

これも順列です。なぜなら、会長と副会長では役職が違うので、順番が重要だからです。

10P3 = 10 × 9 × 8 = 720通り

全部を並べる場合

n個のものを全部並べる場合は、どうなるでしょうか。

例えば5人全員を1列に並べる場合、5P5を計算します。

5P5 = 5 × 4 × 3 × 2 × 1 = 120通り

このように、1まで掛け算する場合を「階乗(かいじょう)」といい、「5!」(ご階乗)と表します。

つまり、nPn = n! ということです。

組み合わせの計算方法

次は組み合わせの計算方法です。

順列との関係

実は、組み合わせは順列を使って計算できるんです。

5枚のカードから3枚を選ぶ選び方を考えてみましょう。

まず、5枚から3枚を選んで並べる並べ方(順列)は、5P3 = 60通りでしたね。

でも、組み合わせでは順番は関係ありません。ABCもACBもBACも、全部同じ組み合わせです。

3枚のカードを並べる並べ方は何通りあるでしょうか。3P3 = 3 × 2 × 1 = 6通りです。

ということは、順列の60通りの中には、同じ組み合わせが6通りずつ含まれているということ。

だから、60 ÷ 6 = 10通りが、組み合わせの答えになります。

組み合わせの公式

n個のものからr個を選ぶ選び方の総数を、記号を使って「nCr」と表します。

nCrの計算式は次のようになります。

nCr = nPr ÷ r!

つまり、順列を計算して、選んだものを並べる並べ方の数で割るということです。

式で書くと、nCr = n! ÷ (r! × (n-r)!) となります。

具体例で計算してみよう

実際に計算してみましょう。

例題3:10人の中から3人の委員を選ぶ選び方は何通りか

委員に順番や役職の違いはないので、組み合わせを使います。

10C3 = (10 × 9 × 8) ÷ (3 × 2 × 1) = 720 ÷ 6 = 120通り

例題4:5つの果物から3つを選んで買う選び方は何通りか

これも組み合わせです。りんご、みかん、バナナを買うのと、バナナ、みかん、りんごを買うのは同じですからね。

5C3 = (5 × 4 × 3) ÷ (3 × 2 × 1) = 60 ÷ 6 = 10通り

計算のコツ

組み合わせの計算には、便利な性質があります。

nCr = nC(n-r)

つまり、10個から3個を選ぶのと、10個から7個を選ぶのは、同じ数になるんです。

10C3 = 10C7 = 120通り

これは考えてみると当たり前で、3個選ぶということは、残りの7個を選ばないということ。つまり、選ぶものと選ばないものは表裏一体なんですね。

この性質を使うと、計算が楽になることがあります。例えば10C8を計算するとき、10C2と同じなので、(10 × 9) ÷ (2 × 1) = 45と簡単に計算できます。

順列と組み合わせの見分け方

問題を見て、順列を使うべきか組み合わせを使うべきか、どうやって見分ければいいのでしょうか。

キーワードで見分ける

問題文のキーワードに注目しましょう。

順列を使う場合のキーワード

「並べる」「1列に並べる」「順番をつける」「配列」「暗証番号」「パスワード」などの言葉が出てきたら、順列を使います。

また、「会長と副会長」「金メダル、銀メダル、銅メダル」のように、選ばれた人やものに違いがある場合も順列です。

組み合わせを使う場合のキーワード

「選ぶ」「取り出す」「委員を選ぶ」「チームを作る」などの言葉が出てきたら、組み合わせを使います。

選ばれたメンバーに役職や順番の違いがない場合は、組み合わせです。

質問を変えて考える

迷ったときは、こう考えてみましょう。

「AさんとBさん」と「BさんとAさん」は違いますか?

もし違うなら順列、同じなら組み合わせです。

例えば、「5人の中から2人を選んで、前と後ろに並べる」なら、前に立つAさんと後ろに立つAさんでは違うので順列。

「5人の中から2人を選んで、一緒に掃除当番をする」なら、誰が先に選ばれても同じ掃除当番なので組み合わせです。

実際の問題で練習

いくつか例題を見てみましょう。

問題1:7人の中から部長1人、副部長1人を選ぶ方法は何通りか

部長と副部長は役職が違うので、AさんBさんとBさんAさんでは違います。これは順列です。

答え:7P2 = 7 × 6 = 42通り

問題2:7人の中からマネージャー2人を選ぶ方法は何通りか

マネージャーは2人とも同じ役職なので、選ぶ順番は関係ありません。これは組み合わせです。

答え:7C2 = (7 × 6) ÷ (2 × 1) = 21通り

問題3:5枚のカードから3枚を選んで3桁の数を作る方法は何通りか

3桁の数なので、百の位、十の位、一の位があります。123と321は違う数なので、これは順列です。

答え:5P3 = 5 × 4 × 3 = 60通り

問題4:10種類のメニューから3品を選んで注文する方法は何通りか

料理を食べる順番は関係ないので、これは組み合わせです。

答え:10C3 = (10 × 9 × 8) ÷ (3 × 2 × 1) = 120通り

実生活での順列と組み合わせ

順列と組み合わせは、実際の生活でもよく使われています。

順列の例

パスワードや暗証番号

4桁の暗証番号を作るとき、0から9の10個の数字から4個を選んで並べます。同じ数字を何度も使えるなら、10 × 10 × 10 × 10 = 10,000通りの組み合わせがあります。

ちなみに、よく「組み合わせロック」と言いますが、実際には「順列ロック」が正しいんです。だって、1234と4321では開かないですからね。

座席の並び方

5人の友達を5つの座席に座らせる方法は、5! = 120通りあります。映画館や飛行機の座席指定も、順列の考え方が使われています。

ランキングやレース

10人が参加するレースで、1位、2位、3位を決める方法は、10P3 = 720通りあります。スポーツの順位や、人気投票のランキングも順列ですね。

組み合わせの例

チーム分け

20人のクラスから5人のグループを作る方法は、20C5通りあります。計算すると15,504通りにもなります。

宝くじ

ロトやビンゴのような宝くじは、組み合わせの問題です。例えば、43個の数字から6個を選ぶロト6の組み合わせは、43C6 = 6,096,454通りもあります。だから当たりにくいんですね。

料理の組み合わせ

定食屋さんで、10種類のおかずから3品を選ぶ場合、10C3 = 120通りの組み合わせがあります。選ぶ順番は関係ないので、組み合わせです。

よくある間違いと注意点

順列と組み合わせを学ぶとき、よくある間違いをまとめておきます。

順列と組み合わせを逆に使う

一番多い間違いは、順列を使うべき問題で組み合わせを使ってしまうこと、あるいはその逆です。

必ず「順番が大事かどうか」を確認しましょう。迷ったら、具体例を2、3個書き出してみるのがおすすめです。

計算ミス

順列や組み合わせの計算は、掛け算や割り算が多いので、計算ミスをしやすいです。

特に組み合わせの計算では、分子と分母で約分できる場合が多いので、最初に約分してから計算すると楽になります。

例えば、10C3を計算するとき、(10 × 9 × 8) ÷ (3 × 2 × 1)を計算する前に、8 ÷ 2 = 4、9 ÷ 3 = 3と約分すると、10 × 3 × 4 = 120と簡単になります。

特殊な場合を忘れる

0個を選ぶ場合や、全部を選ぶ場合も定義されています。

nC0 = 1(何も選ばない方法は1通り)
nCn = 1(全部選ぶ方法は1通り)

また、nC1 = n(1個だけ選ぶ方法はn通り)も覚えておくと便利です。

順列と組み合わせの公式まとめ

最後に、順列と組み合わせの公式をまとめておきます。

順列の公式

異なるn個のものから、異なるr個を選んで並べる順列の総数。

nPr = n × (n-1) × (n-2) × … × (n-r+1)

または、階乗を使って、nPr = n! ÷ (n-r)!

組み合わせの公式

異なるn個のものから、異なるr個を選ぶ組み合わせの総数。

nCr = nPr ÷ r!

または、nCr = n! ÷ (r! × (n-r)!)

階乗の定義

n! = n × (n-1) × (n-2) × … × 3 × 2 × 1

特別に、0! = 1 と定義されています。

覚えておくと便利な性質

nCr = nC(n-r)

これは、n個からr個を選ぶのと、n個から(n-r)個を選ぶのが同じ数になるという性質です。

まとめ:順列と組み合わせの違い

最後に、順列と組み合わせの違いをもう一度まとめておきましょう。

順列は「順番が大事」な場合に使います。ABCとCBAは違うものとして数えます。記号はnPrで、並べ方の総数を計算します。

組み合わせは「順番は関係ない」場合に使います。ABCもCBAも同じ組み合わせとして数えます。記号はnCrで、選び方の総数を計算します。

見分け方のコツは、問題文のキーワードに注目すること。「並べる」「順番」とあれば順列、「選ぶ」「取り出す」とあれば組み合わせです。迷ったら、「順番を入れ替えたら違うものになるか」を考えてみましょう。

計算方法は、順列は上から順番に掛け算、組み合わせは順列を計算してから並べ方の数で割る、と覚えておけば大丈夫です。

順列と組み合わせは、確率の計算でも頻繁に使います。しっかり理解しておくと、数学の他の分野でも役立ちますよ。練習問題をたくさん解いて、感覚をつかんでくださいね。

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