「物売るってレベルじゃねぇぞ」の意味と由来|PS3発売時の伝説的ネットスラングを徹底解説

「物売るってレベルじゃねぇぞ」は、2006年に生まれた日本のインターネット文化を代表するネットスラングの一つです。
PlayStation 3の発売日に起きた大混乱の中で、一人の男性が発した言葉がテレビで放送され、瞬く間にネット上で広まりました。
本記事では、この言葉の由来から意味、使い方、そして現在まで語り継がれる理由について詳しく解説します。

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「物売るってレベルじゃねぇぞ」とは

「物売るってレベルじゃねぇぞ」は、あまりにも混雑している状況や、通常では考えられないほどの混乱を表現する際に使われるネットスラングです。
元々は「これは物を売るという普通のレベルの混乱じゃない」という意味で発せられた言葉でした。

基本的な意味

この言葉は、以下のような状況を表現する際に使われます。

通常の商品販売では考えられないほどの大混雑が発生している状況を指します。
店側の準備や対応が全く追いついていない状態を批判する意味があります。
一般的な商品販売の範疇を超えた異常事態を表現します。

現在では、様々な場面で「○○ってレベルじゃねぇぞ」という形で応用されています。

由来:2006年11月11日のPS3発売日

この言葉が生まれたのは、2006年11月11日のことでした。

PlayStation 3の発売

2006年11月11日、ソニーから次世代ゲーム機「PlayStation 3(PS3)」が全世界で一斉に発売されました。
PS3は前世代機のPlayStation 2を遥かに凌駕する高性能なゲーム機でした。

さらに、当時まだ高額だったBlu-rayプレイヤーの機能を搭載していました。
ゲーム機としてだけでなく、Blu-ray再生機としても購入できるという点で大きな注目を集めていました。
価格は4〜6万円台で、Blu-ray再生機単体よりもはるかに安かったのです。

ビックカメラ有楽町店での大混乱

発売日当日、東京都千代田区有楽町のビックカメラ有楽町店では、数千人もの人が押し寄せる事態となりました。

午前4時頃から、1000人以上の購入希望者が店に殺到しました。
多くは発売日前から徹夜で並んでいた人々でした。
行列の整理が追いつかず、大混乱が発生しました。
怒号や悲鳴が飛び交う異常な状態になっていました。
警察が出動する騒ぎにまで発展しました。

伝説の瞬間

この混乱の中、一人の男性が怒りを露わにして叫びました。

「もう、物売るってレベルじゃねーぞ、オイ!」

この様子を取材していた日本テレビ(NNN)が、この発言をニュースで放送しました。
テロップには「物売るっていうレベルじゃねぇぞ!」と表示されました。

カオスな状況を一言で簡潔かつ的確に示したこの発言は、視聴者に強烈な印象を残しました。

なぜ大混乱が起きたのか

PS3の発売日にここまでの混乱が起きた背景には、いくつかの要因がありました。

出荷台数の不足

PS3の初回出荷台数が、需要に対して圧倒的に少なかったことが最大の要因でした。
全世界で大注目を集めていた新型ゲーム機にもかかわらず、日本での初回出荷は限定的でした。

欲しい人全員に行き渡る量ではなかったため、争奪戦になることは避けられませんでした。

転売目的の購入者

この時代から、転売目的で商品を大量購入する人々が問題になり始めていました。

実際に遊ぶためではなく、転売して利益を得るために行列に並んでいた人も多数いました。
ニュース映像には、大量のPS3をハイエース(バン)に積み込む家族の様子も映っていました。
転売することを公言してインタビューに答える人もいました。

発売直後、ヤフオク!などのオークションサイトに大量の高額転売品が並びました。

ビックカメラの対応不足

店側の準備と対応が、この規模の混雑に全く追いついていませんでした。

先着順での販売という方式が、混乱を助長しました。
予約制にしていれば、ここまでの混乱は避けられたはずでした。
行列の整理体制が不十分でした。

一部のニュース番組では、キャスターがビックカメラの見通しの甘さを批判していました。

ネットでの拡散と文化化

テレビで放送された後、この発言は瞬く間にインターネット上で広まりました。

2ちゃんねるでの流行

ニュースを見た人たちが、2ちゃんねる(現5ちゃんねる)などの掲示板で面白がって取り上げました。
発言した男性のインパクトのある表情と、状況を的確に表現した言葉が話題になりました。

すぐにAA(アスキーアート)が作られました。
スレッドのタイトルや本文で「○○ってレベルじゃねぇぞ」という形で使われるようになりました。

ニコニコ動画でのMAD動画

2006年12月にサービスを開始したニコニコ動画でも、すぐにこのネタが取り上げられました。

この発言を使ったMAD動画が多数投稿されました。
様々な場面に「物売るってレベルじゃねぇぞ」を合成する動画が人気になりました。

ニコニコ動画の文化とも相性が良く、ネットミームとして定着しました。

発言者のあだ名

発言した男性には、ネット上で様々なあだ名がつけられました。

「レベル男」が最も一般的な呼び方です。
「モノウ・ルッテレ・ベルジャネーゾ卿」という壮大な名前もつけられました。
「ベルジャネーゾおじさん」という呼び方もあります。

エスパー伊東に似ているとも言われていました。

使い方と応用例

現在では、様々な場面で応用して使われています。

基本的な使い方

混雑や混乱がひどい状況を表現する際に使います。

「満員電車ってレベルじゃねぇぞ」
「渋滞ってレベルじゃねぇぞ」
「行列ってレベルじゃねぇぞ」

日常生活での応用

元の意味から離れて、様々な場面で使われるようになりました。

「暑いってレベルじゃねぇぞ」(猛暑の時)
「忙しいってレベルじゃねぇぞ」(仕事が立て込んでいる時)
「眠いってレベルじゃねぇぞ」(非常に眠い時)

自分の気持ちを強調して表現する際に、ユーモアを交えて使うことができます。

ネット上での使用

現在でも、ネット上で頻繁に使われています。

Twitter(現X)では、何か驚いたことがあった時に使われます。
混雑や混乱のニュースが報じられた時、このフレーズが引用されます。
画像や動画と組み合わせて、状況を面白おかしく表現します。

発言者の人となり

実は、この男性は単に怒っていただけではありませんでした。

気配りも見せていた

一部の長めのニュース映像では、別の場面も映っています。

列整理のロープを持ち上げて、後続の人が通りやすいようにしていました。
「店員さん、ここ危ないよ!」と呼びかけて注意を促す場面もありました。

この気配りに、ネット上では再評価の動きもあります。
単に怒っているだけの人ではなく、周りのことも考えていた人物だったことが分かります。

本人の現在

発言者の素性は、現在も明らかになっていません。
これだけネットが発達した時代でも、特定されていないのは珍しいことです。

本人が名乗り出ることもなく、謎に包まれたままです。
現在、どこで何をしているのか、誰も知りません。

PS5発売時にも再び話題に

2020年11月、PlayStation 5(PS5)が発売された際、再びこのフレーズが話題になりました。

PS5の転売問題

PS5も、発売時に深刻な品薄状態に陥りました。

転売目的の購入者が大量に買い占めました。
Amazonや公式サイトでも、高額転売者の出品が相次ぎました。
ヤフオク!やメルカリに、大量の高額転売品が並びました。

ネット上の反応

この状況に、多くの人が「物売るってレベルじゃねぇぞ」とTwitterで呟きました。

HIKAKINがPS5のレビュー動画で、この発言を引用したことも話題になりました。
14年前のPS3発売時と全く変わっていない状況に、多くの人が失望しました。

ソニーは、2023年に「在庫不足は解消された」と発表しました。

なぜ今も語り継がれるのか

2006年から約18年が経過した現在でも、このフレーズは使われ続けています。

シンプルで汎用性が高い

「○○ってレベルじゃねぇぞ」という形で、様々な場面に応用できます。
たった一言で状況の異常さを表現できる便利さがあります。

状況を的確に表現している

元の発言が、まさにその場の状況を完璧に表現していました。
誇張でも嘘でもなく、本当に「物を売るレベルではない混乱」だったのです。

この的確さが、言葉としての強さと説得力を生んでいます。

ユーモアがある

怒りの言葉でありながら、どこかユーモラスな響きがあります。
深刻な状況でも、この言葉を使うことでクスリと笑えます。

ストレスを軽減する効果もあると言われています。

ネット文化の象徴

この言葉は、2000年代のネット文化を象徴するミームの一つです。
テレビとインターネットが相互作用して生まれた文化の代表例でもあります。

「チャリで来た」「働いたら負けかなと思ってる」などと並ぶ、伝説的なネットスラングとして語り継がれています。

類似の有名な発言

同じように、一般人の発言がネットミームになった例は他にもあります。

「チャリで来た」

2005年、大阪の成人式で暴れた若者が、警察に「どうやって来た?」と聞かれて「チャリで来た」と答えた発言です。
状況と発言のギャップが面白がられました。

「働いたら負けかなと思ってる」

2004年、ニートの男性がインタビューで答えた言葉です。
真面目な表情で語られた内容が、ネット上で大きな話題になりました。

よくある質問

発言者は誰ですか?

現在も特定されていません。
本人が名乗り出ることもなく、謎のままです。

正確なセリフは何ですか?

実際の発言は「もう、物売るってレベルじゃねーぞ、オイ!」です。
テレビのテロップでは「物売るっていうレベルじゃねぇぞ!」と表示されました。

現在は、どちらの表記も使われています。

なぜこんなに有名になったのですか?

状況を的確に表現していたこと、テレビで放送されたこと、インパクトのある発言だったこと、などが要因です。
ニコニコ動画の普及時期と重なったことも、拡散を後押ししました。

今でも使われていますか?

はい、現在でも頻繁に使われています。
特に混雑や混乱のニュースがあると、Twitterなどで必ずと言っていいほど引用されます。

PS3は結局売れたのですか?

発売当初は品薄でしたが、その後は順調に売れました。
最終的に、PlayStation 3は全世界で約8,740万台を販売しました。

まとめ

「物売るってレベルじゃねぇぞ」について解説しました。

この言葉は、2006年11月11日のPlayStation 3発売日に生まれました。
ビックカメラ有楽町店で起きた大混乱の中、一人の男性が発した言葉です。
日本テレビのニュースで放送され、瞬く間にネット上で広まりました。

2ちゃんねるやニコニコ動画を中心に、ネットミームとして定着しました。
AAやMAD動画など、様々な形で改変・利用されました。

現在でも、混雑や混乱を表現する際に使われています。
「○○ってレベルじゃねぇぞ」という形で、様々な場面に応用できます。

シンプルで汎用性が高く、状況を的確に表現できる言葉です。
2000年代のネット文化を象徴する、伝説的なネットスラングとして語り継がれています。

PS5発売時にも再び話題になり、その普遍性が証明されました。
今後も、長く使われ続けるネットスラングであり続けるでしょう。

発言者本人の素性は謎のままですが、彼が残した言葉は確実に日本のインターネット文化の一部となっています。

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