「1個、2個」「1本、2本」といった数え方は誰でも知っていますよね。
でも日本語には、もっと珍しくて面白い数え方がたくさんあるんです。
「神様を数えるときは何て言うの?」「うさぎは匹じゃないの?」
そんな疑問を持ったことはありませんか?
実は日本語には500種類ほどの助数詞があり、その中には「え、そんな数え方するの!?」と驚くものがたくさん含まれています。
この記事では、知っていると「へぇ〜」と言われる珍しい数え方を25個厳選してご紹介します。
助数詞とは?
ものを数えるとき、数字の後ろにつける「個」や「本」のような言葉を助数詞(じょすうし)といいます。
英語なら「two cats」と数えればOKですが、日本語では「2匹の猫」のように、必ず助数詞をつけないといけません。
この助数詞、実は日本語には500種類ほど存在すると言われています。
実際に使われているのは100種類程度ですが、それでも相当な数ですよね。
助数詞は形や性質、用途によって使い分けられます。
例えば細長いものは「本」、平たいものは「枚」という具合です。
珍しい数え方25選
それでは、意外と知られていない珍しい助数詞を見ていきましょう。
食べ物の珍しい数え方
カニ・イカ(杯)
生きているカニやイカは「匹」で数えますが、商品になると「杯」に変わります。
「カニ1杯ください」というのが正しい言い方なんですね。
由来は、カニの甲羅が杯(さかずき)のような容器に見えたからだとされています。
イカも胴体が容器のような形をしているので「杯」で数えるんです。
豆腐(丁)
豆腐は「丁(ちょう)」で数えます。
「豆腐1丁」という表現、スーパーでよく見かけますよね。
昔、豆腐は一丁分の材料で作られる量を1単位としていたことが由来だとされています。
そば(枚)
ざるそばは「枚(まい)」で数えることがあります。
「そば2枚」なんて言い方、聞いたことありますか?
そばを盛る竹ざるを「1枚、2枚」と数えたことが由来だと言われています。
他にも「丁(ちょう)」で数えることもあるんですよ。
明太子・たらこ(腹)
明太子やたらこは「腹(はら)」で数えます。
1腹というのは、スケトウダラの腹から取れる卵を左右2本1セットとして数えたもの。
つまり明太子2本で「1腹」なんです。
羊羹(棹)
羊羹は「棹(さお)」で数えます。
羊羹の細長い形が棹に似ているからですね。
昔は羊羹を運ぶときに棹を通していたことも由来の一つとされています。
ブドウ(房)
ブドウは「房(ふさ)」で数えます。
果物が房状に実っている様子がそのまま数え方になっているんですね。
キャベツ・白菜(玉)
キャベツや白菜は「玉(たま)」で数えます。
葉が球状に丸まっている野菜に使う数え方です。
「個(こ)」を使っても問題ありませんが、「玉」の方がより専門的な言い方になります。
ちなみに栽培途中のものは植物として考えるので「株(かぶ)」と数えるんですよ。
ブロッコリー(株)
ブロッコリーは「株(かぶ)」で数えます。
野菜が根元から一つのまとまりとして育つ様子を表しています。
宗教・神仏関連の珍しい数え方
神様(柱)
神様は「柱(はしら)」で数えます。
「八百万(やおよろず)の神」も、数えるときは「1柱、2柱」なんです。
これは日本古来の信仰で、木には神が宿ると考えられていたことに由来します。
「人柱」という言葉もここから来ているんですね。
死者の霊(位)
死者の霊を数えるときは「位(い)」を使います。
位牌(いはい)の「位」と同じ漢字です。
「位」は等級や順番を表す言葉ですが、心霊の宿る場所を表すことから、霊を数える助数詞としても使われるようになりました。
鳥居(基)
鳥居や墓石、古墳などは「基(き)」で数えます。
「基」は建物の四角い土台や基盤を表す言葉で、ダムやタワー、発電所などにも使われます。
神仏関係では神輿(みこし)やピラミッドにも「基」を使うんですよ。
お札・お守り(体)
神社のお札やお守りは「体(たい)」で数えます。
仏像も「体」で数えることがあります。
これは神仏が宿る「体」として扱うという考え方から来ています。
動物の珍しい数え方
うさぎ(羽)
うさぎは「羽(わ)」で数えます。
鳥じゃないのに「羽」なんて不思議ですよね。
これには諸説あります。
仏教の教えで四つ足の獣を食べられなかった僧侶が、二本足で立つうさぎを「鳥類」とみなして食べたという説が有力です。
他にも、うさぎの大きな耳が鳥の羽に見えたからという説や、骨格が鳥に似ているからという説もあります。
蝶(頭)
蝶は学術的には「頭(とう)」で数えます。
一般的には「匹(ひき)」でOKですが、専門的な場面では「頭」を使うんです。
これは英語で動物園の生物を「head」という単位で数えていたことに由来します。
論文を日本語に翻訳する際に直訳して「頭」となったんですね。
家具・日用品の珍しい数え方
タンス(棹)
タンスは「棹(さお)」で数えます。
江戸時代、衣類を収納する「長持(ながもち)」に車輪をつけた「車長持」を運ぶとき、棹を通していました。
その後普及したタンスも同じように棹を通して運んでいたため、「棹」という数え方になったんです。
イス(脚)
イスは「脚(きゃく)」で数えます。
イスの脚(あし)を数えているわけではなく、イス全体を「1脚、2脚」と数えるんです。
テント(張)
テントは「張(はり・ちょう)」で数えます。
布や幕を張って作るものなので「張」という数え方になりました。
箸(膳)
箸は「膳(ぜん)」で数えます。
箸は2本で1セットなので、「1膳、2膳」と数えるんですね。
「お膳」という言葉があるように、食事を提供する単位として「膳」が使われていたことが由来です。
楽器(面・張)
琴や琵琶、太鼓などの日本古来の楽器は「面(めん)」や「張(はり・ちょう)」で数えます。
表面に弦を張って音を出す楽器や、皮を張って音を出す楽器に使う数え方です。
「張」は弦や皮を張った楽器という意味が込められているんですね。
その他の珍しい数え方
銀行(行)
銀行は「行(こう)」で数えます。
「三菱UFJ銀行1行」「みずほ銀行1行」という具合です。
「〜行」という名前の金融機関を数えるときに使う専門的な数え方ですね。
寿司(貫)
寿司は「貫(かん)」で数えます。
特に握り寿司を数えるときに使われます。
「貫」は元々、重さの単位でした(1貫=約3.75kg)。
江戸時代には貨幣の単位としても使われていたんですが、現代では寿司を数える助数詞として残っています。
川(河川)
川を数えるときは「河川(かせん)」を使うことがあります。
「2河川が氾濫危険水位に達した」のような使い方です。
ただしこれはフォーマルな場面での数え方で、カジュアルな場面では「本」で数えてもOKです。
珍しい数え方一覧表
| 数えるもの | 助数詞 | 読み方 | 由来・備考 |
|---|---|---|---|
| カニ(商品) | 杯 | はい | 甲羅が容器に似ているため。生きているときは「匹」 |
| イカ(商品) | 杯 | はい | 胴体が容器に似ているため。生きているときは「匹」 |
| 豆腐 | 丁 | ちょう | 一丁分の材料で作られる量が由来 |
| ざるそば | 枚 | まい | 竹ざるを数えたことに由来。「丁」も使われる |
| 明太子・たらこ | 腹 | はら | 魚の腹から取れる卵2本1セット |
| 羊羹 | 棹 | さお | 細長い形が棹に似ているため |
| ブドウ | 房 | ふさ | 房状に実っている様子から |
| キャベツ・白菜 | 玉 | たま | 球状に丸まっているため。「個」でもOK |
| ブロッコリー | 株 | かぶ | 根元からまとまって育つため |
| 神様 | 柱 | はしら | 木に神が宿るという信仰から |
| 死者の霊 | 位 | い | 心霊の宿る場所を表すことから |
| 鳥居 | 基 | き | 建物の基盤を表す。墓石や古墳にも使用 |
| お札・お守り | 体 | たい | 神仏が宿る体として扱うため |
| 仏像 | 体 | たい | 神仏が宿る体として扱うため |
| うさぎ | 羽 | わ | 僧侶が鳥類とみなして食べたという説が有力 |
| 蝶(学術的) | 頭 | とう | 英語のheadを直訳。一般的には「匹」でOK |
| タンス | 棹 | さお | 棹を通して運んでいたことに由来 |
| イス | 脚 | きゃく | イス全体を数える単位 |
| テント | 張 | はり・ちょう | 布や幕を張って作るため |
| 箸 | 膳 | ぜん | 2本で1セット。食事の単位から |
| 琴・琵琶・太鼓 | 面・張 | めん・はり・ちょう | 表面で演奏する楽器。弦や皮を張った楽器 |
| 銀行 | 行 | こう | 「〜行」という名称の金融機関を数える |
| 寿司 | 貫 | かん | 元は重さ・貨幣の単位。現代では寿司専用 |
| 川(フォーマル) | 河川 | かせん | 公式な場面での数え方。カジュアルには「本」 |
| 塔婆 | 本・基 | ほん・き | お墓に立てる細長い木の板 |
まとめ
珍しい数え方を25個ご紹介しました。
- 日本語には500種類ほどの助数詞があり、実際に使われているのは100種類程度
- 食べ物、宗教、動物、家具などカテゴリによって独特の数え方がある
- 由来を知ると「なるほど!」と納得できるものが多い
- 全てを覚える必要はないが、知っていると日本語の奥深さを感じられる
普段何気なく使っている数え方も、調べてみると面白い由来があるものです。
次に神社に行ったとき、「ここは神様が何柱いらっしゃるんだろう?」なんて考えてみると楽しいかもしれませんね。


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