TikTokの動画をダウンロードしたら、画面の隅に「TikTok」のロゴと投稿者のIDが表示されていた経験はありませんか?
これが「ウォーターマーク」です。他のSNSに転載したい時や、動画編集に使いたい時に邪魔だと感じる人も多いですよね。
この記事では、TikTokのウォーターマークとは何か、なぜ存在するのか、そして消す方法まで詳しく解説していきます。
TikTokのウォーターマークとは?

ウォーターマークの基本説明
ウォーターマーク(watermark)とは、画像や動画に埋め込まれた透かし文字やロゴのことです。
TikTokのウォーターマークに含まれる情報:
- TikTokのロゴマーク
- 投稿者のユーザー名(@から始まるID)
- 動画のURL(QRコード形式の場合もある)
動画の右上や左上など、目立つ位置に半透明で表示されます。
どこに表示される?
ウォーターマークは、特定の場面で表示されます。
表示されるタイミング:
- 動画をダウンロードした時
- スクリーンショットを撮った時
- 他のアプリに共有した時
TikTokアプリ内で視聴している時は、ウォーターマークは目立たないか、表示されません。
いつから導入された?
TikTokのウォーターマークは、サービス開始当初からある機能です。
初期の頃は小さくて目立たないデザインでしたが、徐々に大きく分かりやすい表示に変わってきました。これは、動画の出どころを明確にするための進化なんです。
なぜウォーターマークがあるの?
著作権保護のため
最も重要な理由は、動画の著作権を保護することです。
保護の仕組み:
- 誰が作った動画か分かる
- 無断転載を防ぐ
- 元の投稿者を特定できる
- クレジット表記の代わりになる
ウォーターマークがあることで、動画が別のSNSに転載されても、元の制作者が誰か分かります。
TikTokのブランディング
ウォーターマークは、TikTokの宣伝効果もあります。
ブランディング効果:
- 他のSNSでもTikTokの存在をアピール
- 新しいユーザーの獲得につながる
- TikTokというプラットフォームの認知度向上
- 動画がTikTok発だと一目で分かる
Instagram、Twitter、YouTubeなどに転載された動画を見て、TikTokに興味を持つ人も多いんです。
無断転載の抑止
ウォーターマークがあると、無断転載がしにくくなります。
抑止効果:
- 転載した動画だと一目で分かる
- 元の投稿者への敬意を示せる
- トラブルを避けられる
- 悪質な転載を減らせる
完全には防げませんが、無断転載のハードルを上げる効果があります。
ウォーターマークを消す方法
公式機能での保存(ウォーターマークなし)
実は、TikTokには一部の動画でウォーターマークなしで保存できる機能があります。
保存手順:
- 保存したい動画を開く
- 右側の「共有」ボタン(矢印マーク)をタップ
- 「保存」または「動画を保存」を選択
ただし、この方法で保存できるのは、投稿者が「ダウンロードを許可」している動画のみです。
投稿者の設定による違い
動画の投稿者が、ダウンロード設定を変更している場合があります。
ダウンロード設定の種類:
- ダウンロード許可(ウォーターマークあり)
- ダウンロード許可(ウォーターマークなし)
- ダウンロード不可
投稿者が「ウォーターマークなしでのダウンロード」を許可していれば、きれいな状態で保存できます。
サードパーティアプリを使う方法
外部のアプリやWebサービスを使うと、ウォーターマークなしで保存できる場合があります。
代表的なサービス:
- SnapTik
- TikTokDownloader
- SaveTik
- SSSTik
使い方の基本手順:
- TikTokで動画のリンクをコピー
- 外部サービスのサイトにアクセス
- リンクを貼り付けて「ダウンロード」
- ウォーターマークなしの動画が保存される
注意すべきリスク
サードパーティサービスを使う場合、いくつかのリスクがあります。
主なリスク:
- ウイルスやマルウェアの危険性
- 個人情報の流出
- 不正な広告の表示
- サービスの突然の終了
信頼できるサービスを選び、自己責任で利用してください。
著作権と利用規約について
TikTokの利用規約
TikTokの利用規約では、動画の著作権は投稿者にあります。
利用規約のポイント:
- 動画の著作権は投稿者が保持
- 無断転載は規約違反
- 投稿者の許可なく商用利用は不可
- 動画を編集して使う場合も許可が必要
ウォーターマークを消して利用することは、規約違反になる可能性があります。
著作権法との関係
日本の著作権法では、他人の作品を無断で使用することは違法です。
著作権法上の問題:
- 動画は「著作物」として保護される
- 投稿者の許可なく複製・公開は違法
- ウォーターマークを削除することも問題になりうる
- 商用利用は特に厳しく規制される
個人的に楽しむ範囲(私的使用)でも、ウォーターマークを消すことは推奨されません。
転載する時のマナー
どうしても動画を転載したい場合は、次のルールを守りましょう。
転載のマナー:
- 必ず投稿者の許可を取る
- ウォーターマークは削除しない
- 出典を明記する
- クレジット表記を追加する
- 商用利用の場合は特に慎重に
許可を得られない場合は、転載を諦めるのが賢明です。
他のSNSへ投稿する時の注意点

Instagramに投稿する場合
InstagramにTikTok動画を投稿する時、ウォーターマークは目立ちます。
投稿時の注意点:
- ウォーターマークがあると「他SNSからの転載」と分かる
- エンゲージメント(いいねやコメント)が下がる可能性
- アルゴリズムで優遇されにくい
- 「オリジナルコンテンツ」として認識されない
Instagramは自社プラットフォームのコンテンツを優遇する傾向があります。
YouTubeショートやリールへの投稿
YouTubeショートやInstagramリールに転載する場合も同様です。
考慮すべき点:
- オリジナルコンテンツが優遇される
- ウォーターマークは視聴者の印象を下げる
- 収益化に影響する可能性
- 著作権違反として通報されるリスク
可能な限り、オリジナルコンテンツを作成することをおすすめします。
自分の動画を再投稿する場合
自分がTikTokに投稿した動画を、他のSNSにも投稿する場合はどうでしょうか?
自分の動画でも注意が必要:
- ウォーターマークがあると「TikTokからの転載」に見える
- オリジナル動画として保存しておく
- 投稿前に元動画をバックアップ
- 各SNSに合わせて編集し直す
できれば、TikTokに投稿する前に元動画を保存しておきましょう。
ウォーターマークの種類
静止ウォーターマーク
最も一般的なのは、画面の隅に固定表示されるタイプです。
特徴:
- 動画の右上または左上に表示
- 半透明の白い文字
- TikTokロゴ + ユーザーID
- 動画全体を通して表示され続ける
このタイプは比較的小さく、動画の内容を邪魔しにくいデザインです。
動的ウォーターマーク
新しいタイプのウォーターマークは、動画の中央に大きく表示されることもあります。
特徴:
- 動画の中央に一定時間表示
- QRコード形式の場合もある
- スキャンするとTikTokアプリが開く
- より削除しにくいデザイン
このタイプは転載防止の効果が高いです。
透かしの濃さ
ウォーターマークの透明度は、時期や地域によって変わります。
透明度の違い:
- 薄い透かし(初期のバージョン)
- 濃い透かし(現在の主流)
- 動画によって濃さが異なる
転載が問題になるにつれて、徐々に濃く表示されるようになりました。
よくある質問
Q: ウォーターマークを消すと違法ですか?
A: 状況によりますが、推奨されません。
法的な問題:
- 個人的に楽しむだけなら問題になりにくい
- しかし、投稿や公開は著作権侵害の可能性
- 商用利用は完全にNG
- ウォーターマーク削除自体が規約違反
他人の動画のウォーターマークを消すことは、倫理的にも法的にも問題があります。
Q: 自分の動画のウォーターマークを消すことはできますか?
A: 自分の動画なら問題ありません。
対処方法:
- 投稿前の元動画を保存しておく
- TikTokに投稿する前にバックアップ
- 投稿設定でダウンロードを許可する
- ウォーターマークなしで保存できる設定を使う
自分の動画であれば、自由に扱えます。
Q: ウォーターマークがある動画を編集してもいいですか?
A: 投稿者の許可が必要です。
編集時のルール:
- リミックスやデュエット機能を使う(TikTok内)
- 外部編集は投稿者の許可を取る
- クレジットを明記する
- 商用利用は特に慎重に
TikTok内の公式機能を使った編集は許可されています。
Q: ウォーターマークを消すアプリは安全ですか?
A: 安全性にはばらつきがあります。
リスク:
- ウイルスやマルウェアの危険
- 個人情報の収集
- 不正な広告
- 突然のサービス停止
利用する場合は、評判を確認し、自己責任で行ってください。
Q: ビジネスでTikTok動画を使いたい場合は?
A: 必ず投稿者の許可を取りましょう。
商用利用の手順:
- 投稿者に連絡を取る
- 使用目的を説明する
- 許可を文書で得る
- 必要に応じて使用料を支払う
- クレジット表記を忘れずに
商用利用は特に慎重な対応が必要です。
ウォーターマークと上手に付き合う方法
オリジナルコンテンツを作る
最も確実な方法は、自分でコンテンツを作ることです。
メリット:
- 著作権の問題がない
- ウォーターマークを気にしなくていい
- 自由に編集・利用できる
- 収益化もスムーズ
他人の動画を使うより、自分で撮影した方が安全です。
TikTokの公式機能を活用
TikTok内には、他のユーザーの動画を使える公式機能があります。
便利な機能:
- デュエット機能(画面分割で共演)
- リミックス機能(反応動画)
- スティッチ機能(動画の一部を引用)
これらの機能を使えば、著作権を気にせず他の動画と絡められます。
クリエイターに依頼する
どうしても特定の動画を使いたい場合は、直接依頼しましょう。
依頼の方法:
- ダイレクトメッセージで連絡
- 使用目的を明確に伝える
- 報酬を提示する(必要に応じて)
- 許可を得たら感謝を伝える
多くのクリエイターは、適切な依頼には快く応じてくれます。
まとめ
TikTokのウォーターマークは、著作権保護とブランディングのための重要な機能です。
この記事のポイント:
- ウォーターマークは動画の出どころを示す透かし
- 著作権保護と無断転載防止が主な目的
- 公式にはウォーターマークなし保存は制限されている
- サードパーティアプリにはリスクがある
- 他人の動画を無断で使うのは規約・法律違反
- オリジナルコンテンツを作るのが最善
ウォーターマークを消すことは技術的には可能ですが、著作権や利用規約の観点から推奨されません。
他人の動画を使いたい場合は、必ず投稿者の許可を取りましょう。自分でコンテンツを作るか、TikTokの公式機能を活用するのが、トラブルを避ける最善の方法です。
クリエイターへの敬意を持って、健全なコンテンツ利用を心がけてくださいね!

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