「PCが急に重くなったと思ったら、SteamClientWebHelperというプロセスがメモリを1GB以上使っていた」「ゲームをプレイしていないのにCPU使用率が高い」こんな経験はありませんか?
SteamClientWebHelperは、Steamクライアントの一部として動作するプロセスです。本来は裏で静かに動くはずなのに、なぜか異常にリソースを消費してしまうことがあるんですよね。
この記事では、SteamClientWebHelperが重くなる原因から、すぐに試せる解決方法まで、分かりやすく解説していきます。
SteamClientWebHelperって何?なぜこんなに重いの?

SteamClientWebHelperとは、Steamのストアページやコミュニティページなど、Web要素を表示するためのプロセスのことです。
簡単に言えば、Steam内で動いている小さなブラウザのようなものなんですね。GoogleChromeと同じChromiumというエンジンを使っているため、メモリやCPUを消費しやすい特徴があります。
SteamClientWebHelperの役割
- ストアページの表示
- コミュニティハブの読み込み
- フレンドリストの更新
- ニュースフィードの表示
- ゲームライブラリのサムネイル読み込み
- チャット機能の動作
重くなる主な原因
なぜSteamClientWebHelperがこんなにリソースを消費してしまうのでしょうか?
複数プロセスの起動
タスクマネージャーを開くと、SteamClientWebHelperが何個も起動していることがあります。これは正常な動作なのですが、それぞれが独立してメモリを使うため、合計すると大きな負荷になってしまうんです。
キャッシュの肥大化
長期間Steamを使い続けると、キャッシュファイルが溜まっていきます。このキャッシュが数GB単位になると、読み込みに時間がかかり、メモリ使用量も増加します。
ハードウェアアクセラレーションの影響
グラフィック処理を高速化する機能が、逆に負荷を増やしてしまうケースがあります。特に古いグラフィックカードでは、この機能がかえって重さの原因になることも。
バックグラウンド動作
Steamを最小化していても、フレンドリストの更新やニュースの取得など、裏で様々な処理が動いています。これらが積み重なると、知らない間にリソースを圧迫してしまうんですね。
【即効性あり】SteamClientWebHelperを軽くする基本対策
まずは簡単に試せる方法から紹介します。多くの場合、これらの方法で改善が見込めますよ。
ステップ1:Steamを完全に再起動する
最もシンプルですが、意外と効果的な方法です。
- Steamクライアントの右上「×」で閉じる
- タスクバーのSteamアイコンを右クリック
- 「Steamを終了」を選択
- タスクマネージャーでSteam関連プロセスが全て終了しているか確認
- Steamを再起動
一時的なメモリリークや不具合がリセットされ、軽くなることがあります。
ステップ2:Steamのキャッシュをクリアする
溜まったキャッシュを削除することで、動作が軽くなります。
ブラウザキャッシュのクリア
- Steamを起動
- 左上の「Steam」メニューをクリック
- 「設定」を選択
- 「Webブラウザ」を選択
- 「ブラウザキャッシュを削除」をクリック
- 「OK」で確定
これでストアページやコミュニティページの読み込みが速くなるはずです。
ダウンロードキャッシュのクリア
- 「設定」から「ダウンロード」を選択
- 「ダウンロードキャッシュをクリア」をクリック
- 確認画面で「OK」を選択
- Steamに再ログインする
ダウンロードキャッシュをクリアすると、一度ログアウトされるので注意してください。
ステップ3:ハードウェアアクセラレーションを無効にする
グラフィック処理の負荷を減らす設定です。
- 「設定」から「インターフェース」を選択
- 「利用可能な場合、ハードウェアアクセラレーションを使用する」のチェックを外す
- 「OK」をクリック
- Steamを再起動
この設定により、GPU(グラフィックカード)への負荷が減り、全体的に軽くなることがあります。
【上級者向け】SteamClientWebHelperの動作を制限する方法
より積極的にリソース使用を抑えたい場合の設定です。
起動オプションでプロセス数を制限する
SteamClientWebHelperの起動数を減らす方法があります。
- Steamを完全に終了
- デスクトップのSteamショートカットを右クリック
- 「プロパティ」を選択
- 「リンク先」の欄の最後に以下を追加
-no-browser -no-cef-sandbox
正しい記述例:
"C:\Program Files (x86)\Steam\steam.exe" -no-browser -no-cef-sandbox
- 「OK」で保存
- Steamを起動
注意点:
この方法を使うと、ストアページの表示や一部機能が制限される場合があります。ゲームのプレイには影響しませんが、Steamのブラウジング機能が使いにくくなる可能性があるんですね。
プロセスの優先度を下げる
Windows側でプロセスの優先度を調整できます。
- タスクマネージャーを開く(Ctrl + Shift + Esc)
- 「詳細」タブをクリック
- SteamClientWebHelper.exeを探す
- 右クリックして「優先度の設定」を選択
- 「通常以下」または「低」を選択
これでSteamClientWebHelperよりも他のプロセスが優先されるようになります。ただし、Steamを再起動すると設定がリセットされてしまうのが難点です。
Steam Betaからの切り替え
ベータ版を使用している場合、安定版に戻すことで改善することがあります。
- 「設定」から「インターフェース」を選択
- 「Steamクライアントのベータへの参加」を確認
- 「なし」を選択
- Steamを再起動してアップデート
ベータ版は新機能が使える反面、不安定な場合があるんですよね。
メモリ使用量を劇的に減らすWindowsの設定

Steam側だけでなく、Windows側からもアプローチできます。
ページファイルの最適化
仮想メモリの設定を調整することで、メモリ不足を軽減できます。
- 「システムのプロパティ」を開く
- 「詳細設定」タブをクリック
- 「パフォーマンス」の「設定」をクリック
- 「詳細設定」タブを選択
- 「仮想メモリ」の「変更」をクリック
- 「すべてのドライブのページングファイルのサイズを自動的に管理する」のチェックを外す
- Cドライブを選択
- 「カスタムサイズ」を選択
- 初期サイズと最大サイズを設定(推奨:物理メモリの1.5倍)
- 「設定」→「OK」で保存
- PCを再起動
視覚効果を最適化する
Windowsの見た目を軽くすることで、全体的なパフォーマンスが向上します。
- 「システムのプロパティ」→「パフォーマンス設定」を開く
- 「パフォーマンスを優先する」を選択
- または「カスタム」で必要な効果だけ有効化
- 「適用」→「OK」
これだけでメモリ使用量が数百MB減ることもありますよ。
トラブルシューティング:それでも重い場合の対処法
基本的な対策を試しても改善しない場合の解決方法です。
Q. 対策後も1GB以上のメモリを使用している
対処法:
物理メモリ(RAM)が8GB以下の場合、Steamだけでなく他のアプリケーションも含めて負荷が高い可能性があります。
確認すべきポイント
- バックグラウンドで動いている不要なアプリを終了する
- スタートアップアプリを減らす(タスクマネージャーの「スタートアップ」タブ)
- ブラウザのタブを閉じる(特にChromeは大量のメモリを使う)
- ウイルス対策ソフトがスキャン中でないか確認
それでも改善しない場合は、メモリの増設を検討する時期かもしれません。
Q. ゲーム起動中にさらに重くなる
対処法:
ゲーム起動時はSteamオーバーレイが動作するため、さらにリソースを消費します。
- ゲームのプロパティを開く
- 「一般」タブを選択
- 「ゲーム中にSteamオーバーレイを有効にする」のチェックを外す
これでゲーム中のSteam機能は使えなくなりますが、パフォーマンスは向上します。
Q. 特定のゲームをプレイ中だけ重くなる
対処法:
一部のゲームは、Steamコミュニティ機能と相性が悪い場合があります。
- 該当ゲームのライブラリページを開く
- 「コミュニティハブ」の自動表示を無効化
- ゲーム内実績の同期を一時的に無効化
特にMODを大量に導入しているゲームでは、Steamとの連携が負荷になることがあるんですね。
Q. Steamを起動していないのにプロセスが残っている
対処法:
バックグラウンドで動作し続けている場合があります。
- タスクマネージャーですべてのSteamプロセスを終了
- タスクバー右下の通知領域を確認
- Steamアイコンがあれば右クリックして「終了」
- それでも残る場合は、PCを再起動
完全に終了させることで、次回起動時にクリーンな状態から始められます。
SteamClientWebHelperを完全に無効化する最終手段
どうしても改善しない場合の最後の方法です。ただし、この方法はリスクもあるため、自己責任で行ってください。
ファイルをリネームして起動を防ぐ
手順:
- Steamを完全に終了
- Steamのインストールフォルダを開く
- デフォルト:C:\Program Files (x86)\Steam
- 「bin」フォルダを開く
- 「cef」フォルダを開く
- 「cef.win7x64」または「cef.win7」フォルダ内の
- 「steamwebhelper.exe」を見つける
- ファイル名を「steamwebhelper.exe.bak」に変更
- Steamを起動
重要な注意点:
この方法を実行すると、以下の機能が使えなくなります。
- Steamストアの閲覧
- コミュニティページの表示
- フレンドリストの一部機能
- ライブラリのグリッド表示
ゲーム自体はプレイできますが、Steam内でのブラウジング機能はほぼ使えなくなるんですね。元に戻す場合は、ファイル名を元に戻すだけでOKです。
より快適にSteamを使うための追加の最適化
SteamClientWebHelper以外にも、快適に使うためのヒントがあります。
ライブラリ表示をシンプルにする
詳細表示よりもリスト表示の方が、メモリ使用量を抑えられます。
- ライブラリを開く
- 右上の表示切替アイコンをクリック
- 「リスト表示」を選択
サムネイル画像の読み込みが減るため、軽快に動作しますよ。
自動アップデートの設定を見直す
バックグラウンドでのアップデートがリソースを使っている可能性があります。
- 「設定」から「ダウンロード」を開く
- 「自動アップデート」の設定を確認
- 「次回起動時のみ」に変更
これで使用中の負荷を減らせます。
コミュニティコンテンツの表示を制限
コミュニティ関連の自動読み込みを減らすことも有効です。
- 「設定」→「インターフェース」を開く
- 「コミュニティコンテンツの設定」を確認
- 不要な項目のチェックを外す
まとめ:SteamClientWebHelperの重さは改善できる
SteamClientWebHelperが重い問題の対処法について解説してきました。
この記事のポイント:
- SteamClientWebHelperはSteam内のWeb要素を表示するプロセス
- キャッシュのクリアとハードウェアアクセラレーションの無効化が基本対策
- 起動オプションでプロセス数を制限できる
- Windowsの仮想メモリ設定も効果的
- どうしても改善しない場合は、実行ファイルのリネームで無効化可能
- ただし無効化するとストアやコミュニティ機能が使えなくなる
多くの場合、キャッシュのクリアとハードウェアアクセラレーションの無効化だけで、かなり改善します。まずはこの2つから試してみてください。
それでも重い場合は、段階的に他の方法を試していきましょう。自分のPC環境に合った最適な設定を見つけて、快適なゲームライフを楽しんでくださいね!

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