「Steamのゲームを大画面テレビで遊びたい!」
「コントローラーでSteamを操作できないかな?」
「ビッグピクチャーモードって何?どうやって使うの?」
PCゲームを遊んでいると、こんな風に思うことがありますよね。
Steamには「ビッグピクチャーモード」という特別な表示モードがあって、テレビの大画面やゲームコントローラーに最適化された操作ができるんです。リビングのソファに座って、家庭用ゲーム機のような快適さでPCゲームが楽しめます。
この記事では、Steamのビッグピクチャーモードについて、基本的な使い方から便利な設定まで分かりやすく解説します。あなたのゲーム環境をもっと快適にする情報が詰まっているはずです。
ビッグピクチャーモードとは?

ビッグピクチャーモード(Big Picture Mode)は、Steamの特別な表示・操作モードのこと。
通常のSteamクライアントは、マウスとキーボードでの操作を前提にした小さな文字とボタンで構成されています。でも、テレビの大画面から見ると文字が小さくて読みにくいですよね。
ビッグピクチャーモードでは:
- 画面全体が大きなタイル表示になる
- 離れた場所からでも文字が読みやすい
- ゲームコントローラーだけで全ての操作ができる
- テレビの大画面に最適化されたデザイン
家庭用ゲーム機のような体験
PlayStation や Xbox のホーム画面を想像してみてください。大きなアイコン、シンプルな操作、コントローラーで全て完結する使いやすさ。
ビッグピクチャーモードは、まさにそれと同じ感覚でSteamが使えるモードなんです。
最新情報:Steam Deck UIへの進化
2022年以降、Steamはビッグピクチャーモードを「Steam Deck UI」という新しいインターフェースに更新しました。
Steam Deckという携帯ゲーム機で使われている最新のUIが、ビッグピクチャーモードとして採用されているんです。より洗練されたデザインで、さらに使いやすくなっています。
通常モードとビッグピクチャーモードの違い
具体的に何が違うのか、比較してみましょう。
表示サイズ
通常モード:
- 小さな文字とボタン
- デスクトップモニター向けのサイズ
- 近くで見る前提
ビッグピクチャーモード:
- 大きな文字とアイコン
- テレビ画面向けのサイズ
- 2~3メートル離れても読める
操作方法
通常モード:
- マウス+キーボードが基本
- コントローラーはゲーム内でのみ使用
- 細かいクリック操作が必要
ビッグピクチャーモード:
- コントローラーだけで全て操作可能
- マウス・キーボードも使える(オプション)
- 十字キーとボタンで直感的に操作
画面レイアウト
通常モード:
- リスト表示が中心
- ウィンドウサイズを調整できる
- 複数のウィンドウを同時表示
ビッグピクチャーモード:
- タイル・カード表示が中心
- 全画面表示のみ
- 一つの画面に集中
起動速度
通常モード:
- 軽量で高速起動
- バックグラウンドで動作可能
ビッグピクチャーモード:
- 起動に数秒かかる
- 全画面専用のため、他の作業はしにくい
ビッグピクチャーモードのメリット
どんな場面で役立つのか、メリットを見ていきましょう。
リビングでのゲームプレイに最適
PCをテレビに接続して、ソファでくつろぎながらゲームを楽しめます。
まるで家庭用ゲーム機のような快適さで、大画面の迫力を味わえるんです。
コントローラーだけで全て完結
ゲームのプレイだけでなく、ゲームの購入、ダウンロード、設定変更まで、コントローラーだけで操作できます。
キーボードやマウスを用意する必要がないので、リラックスした姿勢でゲームライフを満喫できますよ。
家族や友達と一緒に楽しめる
大画面テレビに表示すれば、ローカル協力プレイやパーティーゲームが盛り上がります。
みんなで画面を囲んで、ワイワイ楽しめるのがいいですね。
複数のコントローラーに対応
Xbox コントローラー、PlayStation コントローラー、Nintendo Switch のコントローラーなど、様々なコントローラーが使えます。
人数分のコントローラーを接続して、マルチプレイを楽しみましょう。
ゲーム以外の機能も充実
Steamコミュニティの閲覧、フレンドとのチャット、配信の視聴など、ゲーム以外の機能もコントローラーで操作できます。
ビッグピクチャーモードのデメリット

良い点ばかりではありません。注意すべき点もあります。
文字入力が面倒
キーボードがない環境では、コントローラーでの文字入力が必要になります。
画面上のソフトウェアキーボードで一文字ずつ選ぶのは、正直言って結構時間がかかるんです。
細かい操作がしにくい
ブラウジングや詳細な設定変更は、マウスとキーボードの方が圧倒的に速いです。
コントローラーでの操作は直感的ですが、複雑な作業には向きません。
起動に時間がかかる
通常モードからビッグピクチャーモードに切り替えると、数秒の読み込み時間が発生します。
頻繁に切り替える場合は、少しストレスを感じるかもしれません。
一部のゲームは非対応
古いゲームや、コントローラー非対応のゲームでは、結局キーボード・マウスが必要になることも。
事前にゲームの対応状況を確認しておきましょう。
PCのスペックによっては重い
ビッグピクチャーモード自体は軽量ですが、大画面・高解像度での表示は多少の負荷がかかります。
低スペックPCでは動作がもたつく可能性があります。
ビッグピクチャーモードの起動方法
実際に使ってみましょう。起動はとても簡単です。
方法1:Steamクライアントから起動
- Steamクライアントを開く
- 右上の「表示」メニューをクリック
- 「ビッグピクチャーモード」を選択
画面が切り替わって、全画面のビッグピクチャーモードになります。
方法2:ショートカットキーで起動
キーボードで素早く起動する方法:
ホームキー(Fn + Homeなど)を押す
※ PCによってキー配置が異なります
方法3:コントローラーから起動
Xbox コントローラーを接続している場合:
ガイドボタン(Xboxロゴボタン)を長押し
自動的にビッグピクチャーモードが起動します。
方法4:起動オプションで自動起動
Steamを開いたら常にビッグピクチャーモードで起動したい場合:
- デスクトップのSteamショートカットを右クリック→「プロパティ」
- 「リンク先」の末尾に以下を追加:
-bigpicture
- 「OK」で保存
次回からSteam起動時に、自動的にビッグピクチャーモードが開きます。
ビッグピクチャーモードの終了方法
通常モードに戻る方法も覚えておきましょう。
コントローラーでの終了
- ガイドボタン(またはホームボタン)を押す
- 「終了」メニューを選択
- 「ビッグピクチャーモードを終了」を選ぶ
キーボードでの終了
Alt + Enter キーを押す
または、Esc キーを何度か押してメニューから終了を選択
マウスでの終了
- 画面右上の電源アイコンをクリック
- 「ビッグピクチャーモードを終了」を選択
通常のデスクトップモードに戻ります。Steamクライアントは引き続き起動したままです。
コントローラーの設定方法
ビッグピクチャーモードでコントローラーを快適に使うための設定です。
コントローラーの接続
有線接続:
- USBケーブルでPCに接続
- 自動的に認識される(Windows 10/11の場合)
無線接続(Bluetooth):
- Windowsの「設定」→「デバイス」→「Bluetoothとその他のデバイス」
- 「Bluetoothまたはその他のデバイスを追加する」
- コントローラーのペアリングモードをオン
- 画面の指示に従って接続
Steamでのコントローラー設定
- ビッグピクチャーモードを起動
- 歯車アイコン(設定)を選択
- 「コントローラ」を開く
- 接続されているコントローラーが表示される
- 「コントローラ設定」で詳細なカスタマイズが可能
ボタン配置のカスタマイズ
好みに応じてボタンの役割を変更できます。
- 設定→コントローラ→「コントローラ設定」
- 使用しているコントローラーを選択
- 「レイアウトを編集」で各ボタンの機能を変更
- プリセットから選ぶこともできる
複数コントローラーの設定
最大8台のコントローラーを同時接続できます。
ローカルマルチプレイ対応ゲームなら、友達や家族と一緒に遊べますよ。
テレビにPCを接続する方法
ビッグピクチャーモードを最大限活用するには、テレビとの接続が必要です。
HDMI接続(推奨)
最も一般的で簡単な方法です。
必要なもの:
- HDMIケーブル
- HDMI端子付きのテレビ
接続手順:
- PCのHDMI出力端子とテレビのHDMI入力端子をケーブルで接続
- テレビの入力切替で該当のHDMI入力を選択
- Windows側で自動的にテレビが認識される
表示設定の調整
- デスクトップで右クリック→「ディスプレイ設定」
- テレビが検出されていることを確認
- 表示モードを選択:
- 「複製」:PCモニターとテレビに同じ画面を表示
- 「拡張」:テレビを2台目のモニターとして使用
- 「セカンドスクリーンのみ」:テレビだけに表示
推奨設定:拡張モード
「拡張」モードにすると、PCモニターで作業しながら、テレビでゲームを楽しめます。
ビッグピクチャーモードをテレビ側に移動させれば、理想的な環境が完成しますよ。
解像度の調整
テレビの解像度に合わせて設定します。
一般的なテレビの解像度:
- フルHD:1920×1080
- 4K:3840×2160
PCのスペックに応じて、適切な解像度を選びましょう。
音声出力の設定
デフォルトでは、HDMIで接続すると音声もテレビから出力されます。
変更したい場合:
- タスクバーのスピーカーアイコンを右クリック
- 「サウンドの設定を開く」
- 出力デバイスを選択(PCスピーカー、テレビ、ヘッドホンなど)
ワイヤレス接続(Steam Link)

ケーブル接続が難しい場合、無線で映像を飛ばすこともできます。
Steam Linkアプリ
スマートテレビやApple TV、Android TVなどに「Steam Link」アプリをインストールすると、無線でPCの画面をテレビに映せます。
対応デバイス:
- Samsung、LG、Sony などのスマートTV
- Apple TV
- Android TV
- Raspberry Pi
接続手順
- テレビにSteam Linkアプリをインストール
- PCとテレビを同じWi-Fiネットワークに接続
- Steam Linkアプリを起動
- 画面の指示に従ってPCとペアリング
- コントローラーを接続して完了
必要な環境
- 高速で安定したWi-Fi環境(5GHz帯推奨)
- PCとテレビが同じネットワーク内にある
- 有線LAN接続ならさらに安定
注意点
無線接続は便利ですが、有線接続と比べると:
- 映像の遅延(入力ラグ)が発生しやすい
- 画質が低下する場合がある
- ネットワーク環境に大きく左右される
アクションゲームや格闘ゲームなど、反応速度が重要なゲームでは有線接続がおすすめです。
ビッグピクチャーモードの便利な機能
知っていると便利な機能をいくつか紹介します。
ストリーミング配信
ビッグピクチャーモードから直接、Twitchなどへの配信ができます。
設定→配信で、配信サービスとアカウントを連携するだけ。
スクリーンショット機能
コントローラーのボタン一つでスクリーンショットが撮れます。
デフォルト設定では、ほとんどのコントローラーで特定のボタン組み合わせが割り当てられています。
ファミリーシェアリング
家族のアカウントで自分のゲームライブラリを共有できます。
ビッグピクチャーモードから簡単に設定できるので、家族みんなでゲームを楽しめますよ。
ゲームフィルター機能
「コントローラー対応ゲームのみ表示」など、条件でゲームを絞り込めます。
大量のゲームを持っている人には便利な機能です。
Big Picture オーバーレイ
ゲームプレイ中にガイドボタンを押すと、オーバーレイメニューが表示されます。
フレンドリスト、ブラウザ、設定などに素早くアクセスできます。
トラブルシューティング
ビッグピクチャーモードで問題が発生した時の対処法です。
トラブル1:ビッグピクチャーモードが起動しない
原因:
Steamのファイルが破損している、またはグラフィックドライバーが古い
対処法:
- Steamクライアントを再起動
- PCを再起動
- グラフィックドライバーを最新版に更新
- Steamのキャッシュをクリア(設定→ダウンロード→ダウンロードキャッシュをクリア)
トラブル2:コントローラーが認識されない
原因:
ドライバー未インストール、接続不良、Steamの設定ミス
対処法:
- コントローラーを接続し直す
- 別のUSBポートを試す
- Windows Updateでドライバーを更新
- Steam設定→コントローラ→「一般的なコントローラ設定」で該当のコントローラーサポートを有効化
トラブル3:画面がテレビに表示されない
原因:
HDMI接続の問題、入力切替ミス、解像度の不一致
対処法:
- テレビの入力切替を確認
- HDMIケーブルを挿し直す
- Windowsキー + P で表示モードを切り替える
- ディスプレイ設定で解像度を調整
トラブル4:音声がテレビから出ない
原因:
音声出力デバイスの設定ミス
対処法:
- タスクバーのスピーカーアイコンを右クリック
- 「サウンドの設定を開く」
- 出力デバイスをテレビ(HDMI)に変更
- テレビの音量設定も確認
トラブル5:操作が重い、カクつく
原因:
PCのスペック不足、バックグラウンドアプリの影響
対処法:
- 不要なアプリを終了
- グラフィック設定を下げる
- テレビの解像度を下げる(4K→フルHD)
- ゲームモード(Windows設定)をオンにする
トラブル6:Steam Linkで遅延が大きい
原因:
ネットワーク環境が不安定、帯域幅不足
対処法:
- PCとルーターを有線LAN接続
- 5GHz帯のWi-Fiを使用(2.4GHzより高速)
- ルーターとテレビの距離を近づける
- 他のデバイスの通信を一時停止
- Steam Link設定で品質を下げる
ビッグピクチャーモードに適したゲーム
どんなゲームがビッグピクチャーモードに向いているのでしょうか。
特におすすめのジャンル
アクションゲーム:
- コントローラー操作が快適
- 大画面で迫力満点
- 例:Devil May Cry、Sekiro
レーシングゲーム:
- コントローラーが必須級
- テレビの大画面が生きる
- 例:Forza Horizon、Gran Turismo(※Steam版)
格闘ゲーム:
- アーケードスティックも使える
- 友達とのローカル対戦が盛り上がる
- 例:Street Fighter、Guilty Gear
協力プレイゲーム:
- ローカルマルチプレイに最適
- 家族や友達と一緒に楽しめる
- 例:Overcooked、It Takes Two
あまり向いていないジャンル
RTS(リアルタイムストラテジー):
- マウス操作が前提
- 細かい操作が必要
MMO:
- キーボードでの文字入力が多い
- 複雑なUIはテレビでは見づらい
シミュレーションゲーム:
- マウスとキーボードの細かい操作が必要
- テキストが多く、コントローラーでは不便
よくある質問
Q: ビッグピクチャーモードは無料で使える?
A: はい、Steamユーザーなら誰でも無料で使えます。追加費用は一切かかりません。
Q: ノートPCでもビッグピクチャーモードは使える?
A: もちろん使えます。ただし、ノートPCの小さな画面では恩恵が少ないので、外部モニターやテレビに接続するのがおすすめです。
Q: Steam Deckとビッグピクチャーモードの関係は?
A: Steam Deckは、ビッグピクチャーモードと同じUIを使用しています。Steam DeckでSteamを使った経験があれば、ビッグピクチャーモードもすぐに使いこなせますよ。
Q: オフラインでもビッグピクチャーモードは使える?
A: はい、Steamのオフラインモードでもビッグピクチャーモードは使用可能です。ただし、一部のオンライン機能は制限されます。
Q: ビッグピクチャーモードでMODは使える?
A: はい、通常通りMODが使えます。ただし、MODの導入や設定は通常モードで行う方が簡単です。
Q: 複数のモニター環境でビッグピクチャーモードを使うと?
A: ビッグピクチャーモードは全画面表示なので、起動したモニターだけに表示されます。他のモニターは通常通り使用できます。
まとめ
Steamのビッグピクチャーモードについて解説しました。
重要ポイント:
- ビッグピクチャーモードはテレビ+コントローラーに最適化された表示モード
- 起動はSteamクライアントから簡単に切り替え可能
- Xbox、PlayStation、Nintendo Switchなど様々なコントローラーに対応
- HDMI接続でテレビに映せば、家庭用ゲーム機のような体験ができる
- Steam Linkアプリを使えばワイヤレス接続も可能
- アクション、レース、格闘、協力プレイゲームに特におすすめ
リビングのソファでリラックスしながら、大画面でPCゲームを楽しめるビッグピクチャーモード。
一度試してみると、その快適さに驚くはずです。
テレビとコントローラーを使って、新しいゲーム体験を始めてみてくださいね!

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