Steamでゲームをプレイしていると、実績(アチーブメント)を獲得していきますよね。でも「もう一度最初から実績を集め直したい」「間違って解除してしまった実績をリセットしたい」と思ったことはありませんか?
実は、Steam公式には実績をリセットする機能がありません。一度解除した実績は、通常の方法では元に戻せないんです。
ただし、サードパーティのツールを使えば、実績をリセットすることは可能です。でも、使用には注意が必要で、場合によってはアカウントにペナルティが科される可能性もあるんですよ。
この記事では、Steam実績のリセット方法から、リスク、代替案まで、詳しく解説していきます。
Steamの実績システムとは?
まずは基本を理解しましょう。
実績(アチーブメント)の仕組み
Steamの実績は、ゲーム内で特定の条件を達成すると解除される記録システムです。
「ストーリーをクリアする」「特定のボスを倒す」「隠しアイテムを見つける」など、ゲームごとに様々な実績が用意されています。解除した実績は、あなたのSteamプロフィールに表示されるんです。
実績の表示場所
実績は以下の場所で確認できます。
- 個人のSteamプロフィールページ
- ゲームのライブラリページ
- ゲーム内のオーバーレイ(Shift + Tab)
- コミュニティハブの実績ページ
友達と実績を競い合ったり、コレクション要素として楽しんだりできるのが魅力ですね。
実績の統計情報
各実績には、全プレイヤーの何パーセントが解除したかという統計も表示されます。
「0.1%」のような超レア実績を獲得すると、達成感がありますよね。逆に「99%」のような実績は、ほとんどの人が解除している基本的なものです。
Steam公式に実績リセット機能がない理由
なぜリセットできないのか理解しましょう。
記録の信頼性を保つため
実績システムは、プレイヤーの実力や努力を示す記録です。
簡単にリセットできてしまうと、実績の価値が下がってしまいます。「この人、本当にこの難しい実績を達成したの?」という疑問が生まれてしまうんです。
不正防止のため
実績リセット機能があると、不正ツールで実績を大量に解除してからリセットする、といった悪用が可能になります。
Steamは、実績システムの公平性を保つため、意図的にリセット機能を提供していないと考えられますね。
ゲーム開発者の意図を尊重
実績は、ゲーム開発者がプレイヤーに体験してほしい要素を示すものでもあります。
簡単にリセットできると、開発者が意図したプレイ体験が損なわれる可能性もあるんですよ。
実績をリセットする3つの方法
公式機能はありませんが、いくつかの手段が存在します。
方法1:Steam Achievement Manager(SAM)を使用
最も一般的な方法は、Steam Achievement Manager(SAM)というサードパーティツールを使うことです。
SAMとは?
SAMは、Steamの実績を手動で解除したりリセットしたりできるツールです。
GitHubなどで公開されており、無料でダウンロードできます。ただし、非公式ツールなので、使用は自己責任となるんです。
使用方法
- SAMをダウンロードして解凍する
- SAMを起動する
- Steamにログインしていることを確認
- リセットしたいゲームを選択
- 実績の一覧が表示される
- チェックボックスをクリックして実績をオン/オフ切り替え
- 変更を保存
操作自体は簡単ですが、後述するリスクには十分注意してください。
方法2:ゲームデータを完全削除して再インストール
一部のゲームでは、セーブデータとゲームファイルを完全に削除することで、実績がリセットされることがあります。
手順
- Steamライブラリからゲームをアンインストール
- 以下のフォルダを手動で削除
C:\Program Files (x86)\Steam\userdata\[ユーザーID]\[ゲームID]C:\Users\[ユーザー名]\Documents\[ゲーム名](ゲームによって異なる)
- Steamクラウドの同期を無効化
- ゲームを再インストール
ただし、この方法はゲームによって効果がなく、Steamサーバー側に記録が残っている場合は実績はリセットされません。
方法3:新しいSteamアカウントを作成
最も確実な方法は、新しいアカウントでゲームを購入し直すことです。
完全にゼロからスタートできますが、再度ゲームを購入する必要があるため、コストがかかります。また、友達リストやプレイ時間などもすべて新しいアカウントで始めることになりますね。
SAM使用時のリスクと注意点
ツールを使う前に、必ずリスクを理解してください。
VAC BANの可能性(低いが存在する)
SAMは、Steam APIを通じて実績を操作するツールです。
Valve(Steamの運営会社)は、SAMの使用を明確に禁止はしていませんが、推奨もしていません。VAC(Valve Anti-Cheat)によってBANされる可能性は低いとされていますが、ゼロではないんです。
特に、オンライン対戦があるゲームでSAMを使用すると、チート検出システムに引っかかるリスクが高まります。
ゲームBANのリスク
ゲーム開発者によっては、実績の不正操作を検出してゲームBANを科す場合があります。
マルチプレイヤーゲームやMMORPGなどでは、実績と報酬が連動していることもあるので、特に注意が必要ですね。
コミュニティからの評判
実績を不正に解除したことが他のプレイヤーに知られると、評判を損なう可能性があります。
特に、極めて難しい実績を短時間で複数解除すると、「チートを使っている」と疑われることもあるんですよ。
Steamサポートの対象外
SAMなどのサードパーティツールを使用して問題が発生しても、Steamサポートは対応してくれません。
アカウントにトラブルが起きても、自己責任で対処する必要があります。
安全にSAMを使用するためのガイドライン
どうしても使う場合の注意事項です。
シングルプレイヤーゲームに限定
オンライン要素のないシングルプレイヤーゲームでのみ使用しましょう。
マルチプレイヤーゲームや対戦ゲームでは、絶対に使用しないでください。他のプレイヤーに迷惑をかけたり、BANされるリスクが高くなります。
公開プロフィールの注意
実績を大量に解除したり、短時間で難易度の高い実績を解除したりすると、不自然に見えます。
プロフィールを公開している場合、他のプレイヤーから疑いの目で見られる可能性があるので、注意してくださいね。
定期的なバックアップ
SAMを使用する前に、必ずセーブデータをバックアップしておきましょう。
予期しない問題が発生した場合、元の状態に戻せるようにしておくと安心です。
信頼できるソースからダウンロード
SAMは、公式のGitHubリポジトリからダウンロードしてください。
不明なサイトからダウンロードすると、マルウェアが混入している可能性があります。ファイルのハッシュ値を確認するなど、セキュリティにも注意しましょう。
ゲーム別の実績リセット方法と特記事項
一部のゲームには独自の方法があります。
The Binding of Isaac: Rebirth
このゲームには、ゲーム内に実績リセット機能があります。
統計画面から「Delete Save」を選択すると、セーブデータと実績を完全にリセットできるんです。公式機能なので、安全に使用できますね。
Skyrim、Falloutシリーズ
Bethesdaのゲームは、MOD(改造ツール)を使用すると実績が無効化されます。
実績を有効にするには、MODを外してバニラ(無改造)状態でプレイする必要があります。ただし、一度解除した実績は残るので、完全なリセットではありません。
Steam版以外のゲーム
Epic Games StoreやOriginなど、他のプラットフォームのゲームは、それぞれ独自の実績システムを持っています。
リセット方法もプラットフォームによって異なるので、各プラットフォームのサポートページを確認してください。
実績をリセットしたい理由別の対処法
目的に応じた最適な方法を選びましょう。
「もう一度ゼロから楽しみたい」場合
推奨:新しいアカウントを作成
ゲームを再購入する必要がありますが、最も安全で確実な方法です。
セールの時期を狙えば、安く購入できることもあります。Steamのファミリーシェアリング機能を使えば、一部のゲームは追加購入せずにプレイできますよ。
「間違って解除してしまった」場合
推奨:受け入れる、または新しいアカウント
残念ながら、一度解除した実績を元に戻す公式な方法はありません。
どうしても気になる場合は、新しいアカウントで始めるか、その実績は諦めて他の実績に集中するのが賢明ですね。
「実績が正常に解除されない」場合
推奨:ゲームファイルの整合性確認
バグで実績が解除されない場合、まずゲームファイルの整合性を確認しましょう。
Steamライブラリでゲームを右クリック→「プロパティ」→「インストール済みのファイル」→「ゲームファイルの整合性を確認」を実行します。それでもダメなら、開発者のサポートに問い合わせてください。
「統計をリセットしたい」場合
推奨:Steamサポートに問い合わせ
プレイ時間や統計情報のリセットは、基本的にできません。
ただし、特殊な事情がある場合は、Steamサポートに問い合わせると対応してくれることもあります。保証はありませんが、試してみる価値はありますよ。
実績リセットの代替案
リセットせずに楽しむ方法もあります。
セカンドプレイスルーを楽しむ
実績をリセットしなくても、異なるプレイスタイルで再度挑戦できます。
例えば、1周目は普通にクリアして、2周目は縛りプレイ(特定の武器だけ使う、ノーダメージなど)で楽しむのも面白いですね。実績は既に解除済みでも、自分なりの目標を設定できます。
実績ガイドを参考にする
取り逃した実績がある場合、実績ガイドを参考に効率的に回収しましょう。
Steam コミュニティハブには、多くのゲームで詳細な実績ガイドが投稿されています。攻略情報を見ながら、残りの実績を集めるのも楽しいですよ。
フレンドと競い合う
実績コンプリート率を友達と競うのも、モチベーションになります。
「誰が先に100%達成できるか」といった目標を共有すれば、リセットしなくても新鮮な気持ちで取り組めますね。
別のゲームに挑戦
一つのゲームの実績を全て解除したら、次のゲームに移るのも良い選択肢です。
Steamには膨大な数のゲームがあるので、新しいゲームの実績集めに挑戦してみてください。バックログ(積みゲー)を消化する良い機会にもなりますよ。
実績に関するよくある質問
疑問を解消しましょう。
Q1: 実績をリセットするとプレイ時間も消えますか?
A: いいえ、SAMで実績をリセットしても、プレイ時間は変わりません。
プレイ時間はSteamサーバー側で別に記録されているため、実績とは独立しています。プレイ時間をリセットする方法は、基本的に存在しないんです。
Q2: 実績を100%達成した後、DLCが追加されるとどうなりますか?
A: DLCで新しい実績が追加されると、達成率が100%未満に戻ります。
例えば、ベースゲームで20個の実績を全て解除して100%だったのが、DLCで5個追加されると80%(20/25)になります。新しい実績を解除すれば、再び100%に戻せますよ。
Q3: Steam以外のプラットフォームの実績はどうなりますか?
A: Steam版とは別に管理されています。
例えば、同じゲームをSteam版とXbox版で持っている場合、実績は別々に記録されます。一方で解除しても、もう一方には影響しません。
Q4: 実績を非公開にすることはできますか?
A: はい、プロフィールのプライバシー設定で実績を非公開にできます。
「プロフィール」→「プライバシー設定を編集」→「ゲームの詳細」を「非公開」に設定すれば、他のユーザーから実績が見えなくなります。ただし、自分自身は引き続き確認できますよ。
Q5: 実績をオフラインで解除した場合、後から同期されますか?
A: はい、オンラインに戻った時に自動的に同期されます。
ただし、オフライン中にゲームのアップデートがあった場合、一部の実績が正常に同期されないことがあります。重要な実績を狙う場合は、オンライン状態でプレイするのが安全ですね。
実績システムを楽しむためのヒント
ポジティブに活用する方法を紹介します。
完璧主義にならない
すべての実績を解除する必要はありません。
中には、膨大な時間がかかったり、運要素が強かったりする実績もあります。自分が楽しめる範囲で実績を集めるのが、ゲームを長く楽しむコツですよ。
実績を攻略のガイドとして使う
実績は、開発者が「このゲームのこの部分を体験してほしい」というメッセージでもあります。
実績をチェックすることで、見逃していた隠し要素やサイドクエストを発見できることもあるんです。攻略のヒントとして活用しましょう。
コミュニティと交流する
Steam コミュニティハブのディスカッションやガイドで、他のプレイヤーと交流できます。
難しい実績の攻略法を共有したり、レアな実績を解除した時の喜びを分かち合ったりするのも楽しいですね。
実績ハンターとして楽しむ
実績解除を主な目的とする「実績ハンター」というプレイスタイルもあります。
複数のゲームで高い達成率を目指したり、難易度の高い実績にチャレンジしたりと、コレクション要素として楽しめます。自分なりの目標を立ててみてくださいね。
まとめ:実績リセットは慎重に、代替案も検討しよう
Steamの実績をリセットする公式な方法は存在せず、サードパーティツールを使う場合はリスクを伴います。
SAM(Steam Achievement Manager)を使えばリセットは可能ですが、VAC BANやゲームBANの可能性、コミュニティからの評判など、様々なリスクを理解した上で慎重に判断してください。
この記事のポイント
- Steam公式には実績リセット機能がない
- SAMなどのツールでリセット可能だが自己責任
- VAC BANやゲームBANのリスクが存在する
- シングルプレイヤーゲームに限定するのが安全
- 新しいアカウント作成が最も確実な方法
- 実績リセット以外の楽しみ方も多数ある
- 一部のゲームには公式リセット機能がある
実績は、あなたのゲーム体験の記録です。リセットしたい気持ちも分かりますが、まずは代替案を検討してみてください。どうしてもリセットが必要な場合は、リスクを十分に理解した上で、自己責任で実行しましょうね。安全に、そして楽しくSteamライフを送ってください!


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