新しいゲームをダウンロードしようとしたら「ディスク容量が足りません」と表示された経験、ありませんか?
最近のPCゲームは驚くほど大容量になっています。100GBを超えるゲームも珍しくなく、気づいたらハードディスクがパンパン…という状況は誰にでも起こりえます。
でも安心してください。Steamには、容量を効率的に減らすためのさまざまな方法が用意されているんです。
この記事では、Steamの容量を減らす具体的な方法を、初心者の方にも分かりやすく解説します。すぐに実践できる簡単なものから、しっかり容量を確保できる本格的な方法まで網羅しているので、ぜひ最後までご覧ください。
まずはSteamの容量使用状況を確認しよう

容量を減らす前に、どのゲームがどれだけの容量を使っているのか確認しましょう。Steamには、ストレージの使用状況を視覚的に確認できる便利な機能があります。
Steam ストレージマネージャーの使い方
ストレージマネージャーとは、Steamに搭載されているストレージ管理ツールのこと。インストールされているゲームが、どれだけ容量を使っているか一目で分かります。
確認手順:
- Steamクライアントを開く
- 左上の「Steam」メニューをクリック
- 「設定」を選択
- 左側のメニューから「ストレージ」タブをクリック
すると、ドライブごとの使用状況がグラフで表示されます。各ドライブをクリックすると、インストールされているゲームのリストと、それぞれが使用している容量が確認できるんです。
どのゲームが容量を食っているか見極める
ストレージマネージャーでは、次の情報が表示されます。
- ゲーム名
- ディスク上のサイズ(使用容量)
- 最後にプレイした日時
「ディスク上のサイズ」をクリックすると、容量の大きい順にゲームが並び替えられます。「最後にプレイ」をクリックすれば、最近プレイしていないゲームを確認できるので、削除候補を見つけやすくなりますよ。
方法1:プレイしなくなったゲームをアンインストール
最も簡単で効果的な容量削減方法は、使っていないゲームをアンインストールすることです。
アンインストールしてもセーブデータは消えない
「アンインストールしたらセーブデータも消えちゃうの?」と心配になる方も多いはず。でも大丈夫です。
Steamの多くのゲームは、Steamクラウドという機能に対応しています。これは、セーブデータをクラウド上(オンライン)に自動保存してくれるシステム。
Steamクラウド対応ゲームなら、アンインストールしてもセーブデータは残ります。再インストールすれば、前回の続きからプレイできるんです。
また、Steamクラウド非対応のゲームでも、セーブデータは通常、ゲーム本体とは別の場所に保存されています。基本的には、意図的にセーブデータフォルダを削除しない限り、消えることはありません。
ゲームをアンインストールする手順
アンインストールの手順はとてもシンプルです。
- Steamライブラリを開く
- アンインストールしたいゲームを右クリック
- 「管理」→「アンインストール」を選択
- 確認画面で「アンインストール」をクリック
これだけで完了です。大容量ゲームを1つアンインストールするだけで、数十GBもの空き容量が確保できることもありますよ。
どのゲームを削除すべきか?判断基準
アンインストールするゲームを選ぶときの判断基準をまとめました。
削除候補になりやすいゲーム:
- クリア済みで、もうプレイする予定がないゲーム
- 購入したけど結局プレイしなかったゲーム
- 数か月以上起動していないゲーム
- 容量が50GB以上の大型ゲーム
残しておきたいゲーム:
- 現在プレイ中のゲーム
- オンラインマルチプレイで定期的に遊ぶゲーム
- お気に入りで何度も遊び返すゲーム
方法2:ダウンロードキャッシュをクリアする
キャッシュとは、ゲームのダウンロードやアップデート時に一時的に保存されるファイルのこと。これが溜まると、意外と大きな容量を占めてしまうんです。
ダウンロードキャッシュとは?
Steamがゲームをダウンロード・アップデートする際、途中経過のファイルを一時的に保存しています。通常は自動で削除されるのですが、ダウンロードが中断したり失敗したりすると、そのまま残ってしまうことがあります。
これが積み重なると、数GB、時には数十GBもの容量を無駄に使っている可能性があるんです。
キャッシュをクリアする手順
ダウンロードキャッシュのクリアは、とても簡単です。
- Steamクライアントを開く
- 左上の「Steam」メニュー→「設定」をクリック
- 左側のメニューから「ダウンロード」タブを選択
- 画面右側の「ダウンロードキャッシュをクリア」ボタンをクリック
- 確認画面で「OK」をクリック
キャッシュをクリアすると、Steamから一度ログアウトされます。再度ログインすれば、通常通り使用できます。
キャッシュクリアの効果
キャッシュをクリアすることで得られるメリットは、容量削減だけではありません。
- ダウンロードが正常に進まない問題の解決
- ゲームの起動エラーの改善
- Steam全体の動作が軽くなる
定期的にキャッシュをクリアする習慣をつけると、Steamが快適に動作し続けますよ。
方法3:不要なダウンロードファイルを手動削除
Steamには、ダウンロード途中のファイルが保存される隠しフォルダがあります。このフォルダを掃除すると、さらに容量を節約できることがあるんです。
downloadingフォルダの役割
Steamでゲームをダウンロード中、データは一時的に「downloading」というフォルダに保存されます。通常はダウンロード完了後に自動削除されますが、エラーで中断した場合などに残ってしまうことがあります。
このフォルダが数十GBにもなっているケースがあるので、確認してみる価値は十分あります。
downloadingフォルダを削除する手順
注意:この作業を行う前に、Steamクライアントを完全に終了してください。
- タスクマネージャーを開く(Ctrl + Shift + Esc)
- 「Steam Client Bootstrapper」を含むSteam関連のプロセスをすべて終了
- エクスプローラーで以下のフォルダに移動
C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\downloading
(Steamのインストール場所が異なる場合は読み替えてください) - downloadingフォルダ内のファイルをすべて削除
- Steamを再起動
このフォルダを削除しても、インストール済みのゲームには影響ありません。安心して削除できます。
方法4:ゲームファイルの整合性を確認する

ゲームファイルが破損していると、必要以上に容量を使ってしまうことがあります。整合性チェックを実行することで、不要なファイルを削除し、正常な状態に戻せます。
ゲームファイルの整合性チェックとは
ファイルの整合性チェックは、ゲームファイルが正しい状態か確認する機能です。破損したファイルや不要なファイルを自動的に検出し、修復または削除してくれます。
整合性チェックの手順
- Steamライブラリを開く
- チェックしたいゲームを右クリック
- 「プロパティ」を選択
- 「ローカルファイル」タブをクリック
- 「ゲームファイルの整合性を確認」をクリック
チェックが完了するまで、数分から数十分かかることがあります。終了すると、結果が表示されます。
この方法が有効なケース
整合性チェックは、次のような状況で特に効果的です。
- ゲームが正常に起動しない
- アップデート後に動作がおかしくなった
- ダウンロードが途中で中断したゲームがある
容量削減だけでなく、ゲームの不具合解消にも役立つので、困ったときは試してみてください。
方法5:ゲームを別のドライブに移動する
パソコンに複数のドライブ(CドライブとDドライブなど)がある場合、ゲームを移動することで、特定のドライブの容量不足を解消できます。
Steam ライブラリフォルダとは
Steamでは、ゲームのインストール先を複数設定できます。例えば、システム用のSSDと、ゲーム保存用の大容量HDDを使い分けることが可能です。
新しいライブラリフォルダを追加する手順
- Steamクライアントを開く
- 「Steam」→「設定」→「ストレージ」をクリック
- 上部のドライブ選択メニューをクリック
- 「ドライブを追加」をクリック
- 新しいインストール先として使いたいドライブとフォルダを選択
- 「フォルダを追加」をクリック
これで、新しいゲームをインストールする際に、どのドライブに保存するか選べるようになります。
既存のゲームを別のドライブに移動する
すでにインストールしているゲームも、簡単に移動できます。
- Steamライブラリでゲームを右クリック
- 「プロパティ」→「ローカルファイル」タブを開く
- 「インストールフォルダの移動」をクリック
- 移動先のドライブを選択
- 「フォルダを移動」をクリック
Steamが自動的にファイルを移動してくれます。大容量ゲームの場合、移動に時間がかかることがあるので気長に待ちましょう。
方法6:シェーダーキャッシュを削除する(Steam Deck向け)
シェーダーキャッシュとは、ゲームのグラフィック処理を効率化するために保存されるファイルのこと。特にSteam Deckを使っている方は、このキャッシュが大量に溜まっている可能性があります。
シェーダーキャッシュの役割
シェーダーキャッシュがあると、ゲームの起動が早くなり、プレイ中のカクつきが減少します。しかし、時間が経つと数GBもの容量を占めてしまうんです。
シェーダーキャッシュを削除する方法
Steam Deckでシェーダーキャッシュを削除する手順は以下の通りです。
- Steam Deckのデスクトップモードに切り替え
- ファイルマネージャーを開く
- 以下のフォルダに移動
/home/deck/.local/share/Steam/steamapps/shadercache/ - 不要なゲーム(アンインストール済みのゲーム)のフォルダを削除
または、専用のツール「Steam Shader Cache Killer」を使うことで、より簡単に削除できます。
削除してもゲームに悪影響はありません。再度プレイする際に、自動的に再構築されます。
方法7:アンインストール後に残ったファイルを手動削除
ゲームをアンインストールしても、実は一部のファイルが残っていることがあるんです。これらを手動で削除することで、さらに容量を確保できます。
なぜファイルが残るのか?
ゲームによっては、次のようなファイルがアンインストール後も残ります。
- ダウンロードしたマップファイル
- カスタムコンテンツ
- 一時ファイル
- ユーザーが作成したファイル
例えば、Microsoft Flight Simulator 2020では、アンインストール後も150GB近くのファイルが残っていたという報告もあります。
残存ファイルを確認・削除する方法
- Steamライブラリでゲームを右クリック(アンインストール済みでもライブラリには表示されます)
- 「プロパティ」→「ローカルファイル」タブを開く
- 「参照」をクリックしてインストール先フォルダを開く
- フォルダ内に不要なファイルが残っていないか確認
- 残っている場合は、フォルダごと削除
注意点:
- スクリーンショットなど、保存しておきたいファイルがないか確認してから削除してください
- セーブデータは通常別の場所に保存されていますが、念のため確認しましょう
方法8:外部ストレージを活用する
「どうしても容量が足りない!」という場合は、外部ストレージの導入を検討しましょう。
外付けHDD・SSDのメリット
外付けストレージを使うことで、パソコン本体の容量を増やさずに、ゲームの保存スペースを拡張できます。
外付けHDD
- 価格が安い
- 大容量(2TB~4TB)が手頃
- ゲームのロード時間は少し遅くなる
外付けSSD
- 高速なデータ転送
- ゲームのロード時間が短い
- 価格は高め
Steamで外部ストレージを設定する
外部ストレージをSteamのライブラリフォルダとして追加する手順は、先ほど紹介した「方法5:ゲームを別のドライブに移動する」と同じです。
USBケーブルで外付けドライブを接続し、Steamの設定から新しいライブラリフォルダとして追加すればOK。
内蔵ストレージを増設する選択肢も
パソコンに詳しい方なら、内蔵HDD・SSDを増設する方法もあります。
内蔵ストレージのメリット:
- データ転送が高速
- USBポートを占有しない
- 見た目がスッキリ
ただし、パソコンを開けて作業する必要があるため、初心者にはハードルが高いかもしれません。
方法9:Windowsのディスククリーンアップを実行
Steam以外の不要ファイルを削除することで、システム全体の容量を確保できます。
Windowsディスククリーンアップとは
Windowsに標準搭載されている、ディスク容量を確保するためのツールです。一時ファイルやごみ箱の中身など、安全に削除できるファイルを自動判別してくれます。
ディスククリーンアップの手順
- エクスプローラーで「PC」を開く
- クリーンアップしたいドライブ(例:Cドライブ)を右クリック
- 「プロパティ」を選択
- 「全般」タブで「ディスクのクリーンアップ」をクリック
- 削除したい項目にチェックを入れる
- 「OK」をクリック
「システムファイルのクリーンアップ」を選択すると、さらに多くの不要ファイルを削除できます。
どれくらい容量が確保できる?
環境にもよりますが、ディスククリーンアップで数GB~数十GBの容量を確保できることもあります。特に長期間使っているパソコンほど、効果が大きいですよ。
【番外編】容量削減のコツと注意点

ここまで紹介した方法を実践する際の、コツと注意点をまとめました。
定期的なメンテナンスが大切
容量問題は、一度解決しても時間が経つとまた発生します。月に1回程度、ストレージの使用状況を確認する習慣をつけましょう。
定期的にチェックすべきポイント:
- 最近プレイしていないゲームはないか
- ダウンロードキャッシュは溜まっていないか
- 不要なファイルが残っていないか
ゲーム購入前に容量を確認
新しいゲームを購入する前に、必要な容量を確認する習慣をつけましょう。Steamストアの各ゲームページには、必要な空き容量が記載されています。
最近の大型ゲームは100GB以上も珍しくないので、事前確認は重要です。
SSDとHDDの使い分け
もし複数のドライブがある場合、次のように使い分けると快適です。
SSD(高速だが容量が小さい):
- 頻繁にプレイするゲーム
- ロード時間が気になるゲーム
- システムファイル
HDD(容量が大きいが速度は遅い):
- たまにしかプレイしないゲーム
- ロード時間が気にならないゲーム
- アーカイブ用
セーブデータのバックアップ
念のため、大切なゲームのセーブデータは定期的にバックアップしておくと安心です。Steamクラウド対応ゲームなら自動でバックアップされますが、非対応ゲームは手動でバックアップしましょう。
まとめ:容量不足は今日から解決できる!
Steamの容量問題は、正しい方法を知っていれば簡単に解決できます。
今すぐできる簡単な方法:
- プレイしなくなったゲームをアンインストール
- ダウンロードキャッシュをクリア
- Windowsのディスククリーンアップを実行
少し時間をかけてしっかり対策:
- downloadingフォルダを手動削除
- ゲームファイルの整合性チェック
- アンインストール後の残存ファイルを削除
根本的な解決方法:
- ゲームを別のドライブに移動
- 外部ストレージを導入
これらの方法を組み合わせることで、数十GB~数百GBもの容量を確保できることもあります。
「新しいゲームをダウンロードしたいのに容量が足りない…」という悩みから解放されて、快適なSteamライフを楽しみましょう!

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