Steamで面白そうなゲームを見つけたのに、日本語に対応していなくて泣く泣く諦めた経験、ありませんか?
実は、日本語に対応していないゲームでも、さまざまな翻訳ツールを使えば快適にプレイできるんです。
この記事では、Steamゲームを日本語化する複数の方法を、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。英語が苦手でも、海外の名作ゲームを存分に楽しめるようになりますよ。
Steamゲームの翻訳方法は大きく3つ

Steamで配信されているゲームを日本語化する方法は、主に次の3つに分けられます。
1. OCR翻訳ツールを使う方法
画面に表示されている文字を読み取って、自動的に翻訳してくれるツールです。
ゲームのファイルを変更する必要がないため、初心者でも安心して使えます。
2. 有志翻訳パッチを導入する方法
ゲームファンが作成した日本語化パッチをインストールする方法。
完成度が高い反面、パソコンの知識がある程度必要になります。
3. スマホアプリで翻訳する方法
スマートフォンのGoogleレンズなどを使って、ゲーム画面を撮影しながら翻訳する方法です。
手軽に始められるのが魅力ですね。
それぞれの方法について、詳しく見ていきましょう。
PCOTが超便利!無料で使える画面翻訳ツール
OCR(光学文字認識)とは、画像に写っている文字を読み取ってテキストに変換する技術のこと。この技術を使った翻訳ツールが、日本語対応していないゲームをプレイするのに最適なんです。
PCOTってどんなツール?
PCOT(Process Connect Ocr Translator)は、ぬるっぽさんという日本人開発者が作った無料の翻訳支援ツールです。ゲーム画面の文字を自動で読み取って、リアルタイムで日本語に翻訳してくれます。
このツールが素晴らしいのは、ゲームのプログラム自体を変更しないという点。画面に表示されている文字を「見て」翻訳するだけなので、ゲームのファイルに手を加える必要がありません。
PCOTの主な特徴
- 完全無料で使える
開発者の善意で公開されているため、お金は一切かかりません。 - 操作がシンプル
画面の翻訳したい部分を選択するだけで、すぐに翻訳結果が表示されます。 - 35言語に対応
日本語だけでなく、英語、中国語、韓国語など、さまざまな言語間の翻訳が可能です。 - 連続翻訳機能が便利
長い会話が複数ページに分かれている場合でも、テキストをつなげて翻訳できる機能があります。
PCOTの使い方
PCOTの基本的な使い方は、とってもシンプルです。
- PCOTの公式サイトからソフトウェアをダウンロード
- ダウンロードしたファイルを解凍
- 「PCOT.exe」を起動(Windows 10以外の方は「PCOT_OTHER_WIN10.exe」を起動)
- ゲームを起動
- 翻訳したいテキストが表示されている画面で「フリー選択」ボタンをクリック
- 翻訳したい範囲をドラッグで選択
- 自動的に翻訳結果が表示される
RPGやアドベンチャーゲーム、ビジュアルノベルなど、決まった位置にテキストが表示されるゲームには特に相性が良いですよ。
DeepLと組み合わせるとさらに高精度
PCOTは、翻訳エンジンとしてDeepLを使うことができます。DeepLは、自然で読みやすい日本語に翻訳してくれることで有名な翻訳サービス。
DeepLのアプリ版をパソコンにインストールしておくと、PCOTと連携して、より高品質な翻訳結果が得られます。機械翻訳とは思えないほど自然な文章になるので、ぜひ試してみてください。
Steam公式ストアで買える翻訳ツール
Steamのストアには、ゲーム翻訳に特化したツールも販売されています。有料のものが多いですが、無料のPCOTよりもさらに高機能なものもあるんです。
Quick Translate Engine
2025年7月にリリースされた比較的新しいツールです。画面上のテキストを瞬時に翻訳し、半透明の吹き出しで翻訳結果を表示してくれます。
特徴:
- ゲーム画面の雰囲気を壊さない表示方法
- オンラインゲームのチャット翻訳に対応
- DeepL、Google、Microsoft、Yandex、OpenAIなど複数の翻訳エンジンが使える
- システムリソースの使用量が少ない(ゲームが重くならない)
フルスクリーンではなく、「ウィンドウモード」や「ボーダーレスウィンドウモード」で使用すると、より快適に動作します。
Live Translate
音声翻訳にも対応している多機能ツールです。ゲーム内の音声を翻訳して、字幕として表示してくれる機能が特徴的ですね。
特徴:
- 画面のテキスト翻訳
- システム音声のリアルタイム翻訳
- 50以上の言語に対応
- 聴覚障害者向けの字幕表示機能
- カスタマイズ可能なオーバーレイ表示
ホットキー(ショートカットキー)を押すと、画面全体のスクリーンショットを撮影し、すべてのテキストを検出して翻訳。元のテキストを消して、その場所に翻訳結果を表示してくれるので、まるで最初から日本語で作られたゲームのように見えます。
リアルタイム画面OCR翻訳ツール
選択した領域のテキストをリアルタイムで抽出・翻訳してくれるツールです。元のテキストが変更されると、翻訳も自動的に更新される仕組み。
ゲームだけでなく、動画やソフトウェアなど、あらゆる画面の翻訳に使えます。アカウント設定やキー入力が不要で、非常にシンプルに使えるのが魅力です。
Googleレンズを使ったお手軽翻訳法

「パソコンにソフトをインストールするのは抵抗がある…」という方には、スマートフォンを使った翻訳方法がおすすめです。
Googleレンズの翻訳機能とは
Googleレンズは、スマートフォンのカメラで撮影した画像内の文字を認識して、翻訳してくれる無料アプリです。iPhoneでもAndroidでも使えます。
使い方はとっても簡単
- スマートフォンでGoogleレンズアプリを起動
- パソコン画面に表示されているゲームをスマホカメラで撮影
- 翻訳したいテキスト部分を指でなぞる
- 瞬時に日本語翻訳が表示される
パソコンの横にスマホを置いて、必要なときに画面を撮影するだけ。ソフトのインストールが不要なので、今すぐ試せるのが良いですね。
Googleレンズのメリットとデメリット
メリット:
- 完全無料で使える
- パソコンにソフトをインストールする必要がない
- 操作が簡単
- 高精度な翻訳
デメリット:
- スマホを手に持つ必要があるため、両手でゲームをプレイしにくい
- 画面とスマホを交互に見る必要がある
- 特殊なフォントだと認識精度が落ちることがある
文字パズルゲームのように、原文と訳文の両方を見比べながらプレイするタイプのゲームには、逆にこの方法が向いています。
有志翻訳パッチを導入する方法
翻訳パッチとは、ゲームファンが自主的に作成した日本語化ファイルのこと。ゲームのプログラムに組み込むことで、公式の日本語版のように遊べるようになります。
翻訳パッチのメリット
- 完成度が高い
有志の方々が時間をかけて丁寧に翻訳しているため、機械翻訳よりも自然な日本語になっています。 - ゲーム内に完全統合
メニューやシステムメッセージなど、ゲーム全体が日本語化されるため、違和感なくプレイできます。 - フォントも美しい
開発者が公認している翻訳MODの中には、日本語フォントにまでこだわった高品質なものもあります。
翻訳パッチのデメリットと注意点
- パソコンの知識が必要
ゲームファイルを変更するため、ある程度の技術的な知識が求められます。 - すべてのゲームに存在するわけではない
マイナーなタイトルや、逆に巨大すぎてテキスト量が多いゲームには、翻訳パッチが存在しないこともあります。 - アップデートへの対応が遅れることがある
ゲーム本体がアップデートされると、翻訳パッチが使えなくなる場合があります。 - 自己責任での導入が必要
パッチの導入は完全に自己責任。万が一ゲームが動かなくなっても、公式サポートは受けられません。
翻訳パッチの探し方
Steamコミュニティには、「日本語化情報」というキュレーターページがあります。ここでは、有志による日本語化パッチの情報がまとめられているので、まずはこちらをチェックしてみましょう。
また、各ゲームのSteamコミュニティガイドセクションにも、翻訳方法が解説されていることがあります。
どの翻訳方法を選ぶべき?ケース別おすすめ
ここまで紹介した翻訳方法、結局どれを選べば良いのか迷いますよね。使用シーンに応じたおすすめをまとめました。
初心者には「PCOT」がベスト
パソコン初心者の方や、手軽に翻訳を試してみたい方には、PCOTが最もおすすめです。
- 無料で使える
- ゲームファイルを変更しない
- 操作がシンプル
- 日本人開発者による日本語サポート
この4つの理由から、まず最初に試すべき翻訳ツールと言えます。
RPG・アドベンチャーゲーム向け
テキストが決まった位置に表示されるRPGやアドベンチャーゲームなら、PCOTやQuick Translate EngineなどのOCRツールが最適です。
一度範囲を設定すれば、新しいテキストが表示されるたびに自動的に翻訳してくれるので、ストレスなくプレイできます。
オンラインゲームのチャット翻訳
他のプレイヤーとのコミュニケーションが重要なオンラインゲームでは、Quick Translate Engineが便利です。
チャットウィンドウのテキストを瞬時に翻訳してくれるので、世界中のプレイヤーと言語の壁なく交流できます。
じっくり読み込みたいストーリー重視のゲーム
物語をじっくり味わいたいノベルゲームやストーリー重視のゲームなら、有志翻訳パッチがおすすめです。
機械翻訳では捉えきれないニュアンスや言葉の美しさが、人の手による翻訳では保たれています。ただし、導入にはある程度のパソコン知識が必要なので、初心者の方は注意してください。
とりあえず試してみたい人向け
「まずは試してみたい」という方には、Googleレンズがおすすめ。スマホさえあれば今すぐ使えるので、ソフトのインストールに抵抗がある方でも気軽に試せます。
翻訳ツールを使う際の注意点

便利な翻訳ツールですが、使用する際にはいくつか注意すべきポイントがあります。
機械翻訳の限界を理解しておく
OCRツールで使われる機械翻訳は、年々精度が向上しています。しかし、完璧ではありません。
- 文脈を読み違えることがある
前後の文章の流れを考慮しきれず、不自然な訳になることがあります。 - 専門用語やゲーム特有の表現が難しい
ファンタジー用語や固有名詞などは、正しく翻訳されないことがあります。 - 言葉遊びやジョークは伝わりにくい
元の言語の言葉遊びやユーモアは、翻訳では再現できません。
大まかな内容を理解するための補助ツールとして使うのが賢い使い方です。
ゲームの利用規約を確認する
一部のオンラインゲームでは、外部ツールの使用が禁止されている場合があります。特に競技性の高いゲームでは、翻訳ツールが「チート」とみなされる可能性も。
翻訳ツールを使う前に、必ずゲームの利用規約を確認しましょう。
フルスクリーンモードだと動作しないことがある
多くのOCR翻訳ツールは、ゲームを「フルスクリーンモード」で起動していると正常に動作しません。
ウィンドウモードやボーダーレスウィンドウモードでゲームを起動すると、翻訳ツールが快適に動作します。
ゲームの設定メニューから表示モードを変更できるので、試してみてください。
まとめ:日本語未対応ゲームも諦めない!
Steamには、日本語に対応していない面白いゲームがたくさんあります。でも、今回紹介した翻訳方法を使えば、言語の壁を乗り越えてゲームを楽しめるんです。
初心者の方には、無料で使えるPCOTがおすすめ。操作も簡単で、ゲームファイルを変更しないため安心して使えます。
もっと高機能なツールが欲しい方は、Steam公式ストアで販売されている翻訳ツールも検討してみてください。それぞれに特徴があるので、自分のプレイスタイルに合ったものを選びましょう。
これまで「日本語対応してないから」と諦めていたゲームがあれば、ぜひこの機会に挑戦してみてはいかがでしょうか。新しいゲーム体験が待っていますよ!

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